
発注に必要な情報
発注は、小売業にとって重要な業務です。発注をする際は、以下の4つの情報を参考にします。
- ■在庫数
- ■発注残(発注済みで未納入の数量)
- ■発注リードタイム(発注から納品に必要な日数)
- ■出庫予定数
発注量は「在庫数+発注残-出庫予定数」で算出できます。あわせて、発注リードタイムを考慮しなければいけません。発注から納品までにはタイムラグがあり、考慮せずに発注すると在庫が不足するおそれもあります。発注リードタイムを確認した後に、出庫予定数の確認をして、発注量を決めましょう。
発注のコツ
発注の失敗を防ぐために、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。正確な発注につなげる3つのポイントを紹介します。
適正在庫を決める
適正在庫とは、欠品しない最低限の在庫を呼びます。適正在庫を保つように発注すれば、在庫不足や過剰在庫の防止につながるでしょう。適正在庫は以下の計算式で求められます。
適正在庫数=1日の使用量×発注日数+予備在庫量
- 1日の使用量
- 前年度の同月の数値を参照します。
- 発注日数
- 発注する間隔です。納品にかかる日数も考慮しましょう。
- 予備在庫量
- 需要変動を予測し、カバーするための在庫です。出庫予定数に大幅な増減が見込まれる時は「1日の使用量×発注日数×20%」で算出します。増減が少ないときは10%に設定するとよいでしょう。
帳簿在庫と実在庫の差異は発注ミスにつながります。正確な発注には適正な在庫管理が欠かせません。適正在庫についてさらに詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
需要予測の精度を高める
需要予測とは、将来の需要量を予測することです。需要予測にもとづき発注することで、販売機会の損失や過剰在庫を防止できます。実際の需要量と予測値の誤差が小さいほど、精度が高いといえるでしょう。需要予測の種類は以下のとおりです。
- 経験による分析
- 社員の経験や、翌日の予約状況や天候、イベントをもとに需要を予測します。
- 時系列データ分析
- 今までの販売データを時系列ごとに保存して需要分析をする方法です。過去の流行も分析の要素に含まれ、長年の販売データが残っている場合に実施します。
- 横断面データ分析
- 予測対象の需要に影響するいくつもの要因との因果関係をもとに需要予測を実施します。
需要予測の精度を高める方法について詳細を知りたい方は、以下のページをご覧ください。
適切な発注方式を検討する
発注方式には「定量発方式」と「定期発注方式」の2つがあります。
- 定量発方式
- 基準となる在庫量(発注点)を決め、下回ったら一定量を発注する方式です。簡単に発注できるメリットがありますが、在庫の過不足が起こりやすいデメリットもあります。そのため、定期的に在庫量を確認し、発注点の見直しが大切です。需要が安定していて単価の安い雑貨類(ティッシュなど)に適しています。
- 定期発注方式
- 週1回や月1回など発注間隔を決め、在庫量や需要に応じて発注量を調整する方式です。需要予測や在庫量を計算しなければならず、定量発注方式と比べると困難といえるでしょう。そのため、需要予測の精度向上に努めなければいけません。季節性の高い商品・製品(風邪薬など)に適しています。商品・製品の需要量と季節性を考慮しながら適宜発注方式を検討すると、適切な発注につながるでしょう。
さらに詳しい発注方式は、以下のページをご覧ください。
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効率的な受注業務は受発注システムがおすすめ
需要予測を搭載した受発注システムの活用で、最適な発注量が自動生成され、正確な発注が実施できます。発注の精度をあげるためには、商品・製品の特性を把握し、需要予測にもとづくことが大切です。担当者の経験や勘で発注していては、量にばらつきが生じ、正確な発注ができません。
受発注システムでは、複数の統計予測手法でデータを分析しているため、最適な予測モデルの構築が可能です。最新の統計予測で変動の大きい商品・製品でも、精度の高い需要予測ができるでしょう。属人化しがちな発注業務の標準化につながります。
また、自動発注機能を搭載したシステムであれば、ヒューマンエラーが軽減し、発注の効率化が実現するでしょう。さらには欠品防止と在庫削減ができるため、適正在庫を保てます。
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発注のコツを知り業務効率化や標準化を図ろう
発注業務では、在庫数・発注残・発注リードタイムを考慮し、出庫予定数を確認します。発注に失敗しないコツは、適正在庫の設定・需要予測精度の向上・適切な発注方式の検討です。
また、効率的な発注には需要予測を搭載した受発注システムの活用がおすすめです。受発注システムの導入で、発注業務のトラブル削減だけではなく、業務の標準化にもつながります。失敗しない発注のコツを把握し、発注業務の効率化や標準化をはかりましょう。
