ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■対応言語別
- ■グローバル人材管理別
- 海外拠点を含む人事業務の統合管理:SAP SuccessFactors、Workdayヒューマンキャピタルマネジメント
- グループ会社・拠点ごとの社員情報の整理:サイレコ、Coo Kai 組織階層型アドレス帳
タレントマネジメントシステムの多言語対応で切り替わる範囲
多言語対応と一口にいっても、切り替わる範囲は製品ごとに異なります。提供会社が用意する画面と、自社で作る項目やデータに分けて確認すると、導入後の想定違いを防げます。
メニューやボタンなど製品が用意する画面
多言語化の主な対象は、メニューやボタン、案内文など提供会社があらかじめ用意している画面です。利用者ごとに表示言語を選べる仕組みが一般的で、同じ画面を日本人社員は日本語、外国籍社員は英語で見るといった使い方ができます。
対応している言語の種類は製品によって異なります。英語のみの製品もあれば、中国語や韓国語、ベトナム語など複数の言語に対応する製品もあります。自社の外国籍社員が使う言語を洗い出し、資料で対応状況を確認しましょう。管理者向けの設定画面が多言語化の対象外となっている製品もあるため、海外拠点の人事担当者が設定作業を行う予定があれば、その画面の言語も確かめておきます。
自社で作る項目名やサーベイの設問
スキルの名称や評価シートの項目、サーベイ(意識調査)の設問など、自社で設定する部分は自動では翻訳されません。言語ごとに表記を登録できるか、1つの言語でしか登録できないかは、製品によって異なります。
言語ごとに登録できない場合、日本語と英語を併記するなどの工夫が必要です。設定する項目が多い企業ほど翻訳の作業量も増えるため、導入の準備期間に翻訳の時間を見込んでおきましょう。項目名をCSVファイルで一括登録できる製品であれば、翻訳済みの一覧を用意して取り込むことで作業を短縮できる場合があります。
従業員が入力した文章の扱い
面談記録や自己評価のコメント、サーベイの自由記述は、入力した人の言語で保存されます。外国籍社員が母語で書いた内容を、日本人の上司や人事担当者が読めないケースも出てきます。
翻訳を支援する機能の有無は製品によって異なるため、資料やデモで確認が必要です。機能がない場合は、入力に使う言語を社内でルール化するか、外部の翻訳ツールを併用する方法を検討しましょう。ただし、社外の翻訳サービスに人事情報を入力してよいかは、社内の情報管理ルールに照らして判断する必要があります。
外国籍社員が使う場面ごとの確認点
外国籍社員がタレントマネジメントシステムを使う場面は、プロフィールの入力や目標設定、サーベイへの回答などさまざまです。場面ごとに、内容を正しく理解して入力できるかを確認します。
プロフィールと資格・スキルの入力
外国籍社員に経歴や資格、スキルを入力してもらう場合は、入力欄の説明文が理解できる言語で表示されるかを確認します。海外で取得した資格や学位をどの項目に入力すればよいか迷う場合もあるため、入力例を用意しておくと安心です。
氏名の表記にも注意が必要です。アルファベットやカタカナなど、複数の表記を登録できるかを確認しておくと、検索や帳票の出力で困りにくくなります。ミドルネームや複数の姓を持つ社員もいるため、姓名を入力する欄の分け方が自社の社員にあうかも確かめておきましょう。
目標設定とサーベイへの回答
目標設定や自己評価は、内容を正しく理解したうえで入力できなければ意味がありません。評価基準や等級の説明が日本語だけだと、外国籍社員が自分に求められる水準を把握しにくくなります。
サーベイも同様に、設問の意図が伝わる翻訳になっているかを確かめましょう。直訳では意味がずれる表現もあるため、母語話者の社員に試しに回答してもらい、わかりにくい箇所を修正しておくと回答の質を保てます。サーベイの結果を言語別に集計できるかも確認しておくと、翻訳の違いによる回答の偏りに気付きやすくなります。
海外拠点の人材データをタレントマネジメントで統合する
海外拠点を含めて人材データを一元管理する場合は、言語の違いに加えて、拠点ごとの制度の違いも考慮します。統合の設計を誤ると、国内外の人材を同じ条件で比べられません。
等級や職種の対応表を作る
海外拠点では、等級や職種の区分が日本本社と異なる場合があります。そのまま取り込むと、同じ役割の社員が別の区分として扱われ、検索や集計で比べにくくなります。昇格の基準や評価の段階数が拠点ごとに違うことも、比較を難しくする要因です。
そこで、拠点ごとの区分とグループ共通の区分を対応させる表を作り、システム上で共通区分として管理する方法があります。グローバルで共通の区分を設けるかどうかは人事制度の方針にも関わるため、本社と各拠点の人事担当者で合意しておきましょう。
日付や通貨など表記の違いをそろえる
日付の書き方や通貨、勤続年数の数え方などは、国によって慣習が異なります。拠点ごとに別の形式でデータを入れると、取り込みの際にエラーが出たり、集計結果がずれたりする原因となります。
データを取り込む前に、日付や数値の形式を統一するルールを決めておきましょう。給与や手当の情報を扱う場合は、通貨の換算方法と換算の時点も定めておく必要があります。取り込み後は、拠点ごとの人数や項目の件数を照合し、欠けているデータがないかを確かめると安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でタレントマネジメントの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
国をまたぐ人材データの扱いと権限設定
海外拠点の社員の情報を扱うときは、言語だけでなく、各国の個人情報に関する法令にも配慮が必要です。誰がどの情報を見られるかを、拠点の単位で整理しておきましょう。
各国の個人情報保護の法令を確認する
個人情報の扱いは国や地域ごとに法令で定められており、国境を越えたデータの移転に条件を設けている場合があります。EUのGDPR(一般データ保護規則)はその一例です。日本の個人情報保護法にも、外国にある第三者へ個人データを提供する際の規定があります。
海外拠点の人材データを本社のシステムに集める場合は、法務部門や現地の専門家に確認しましょう。あわせて、人材データを保管するサーバーの所在国を提供会社に確かめておくことも大切です。
拠点ごとに閲覧できる範囲を分ける
海外拠点の人事担当者には自拠点の社員だけを見せ、本社の人事部門はグループ全体を見られるようにするなど、拠点の単位で閲覧権限を分けられるかを確認します。
権限の設定が粗いと、本来見る必要のない他拠点の評価や個人情報まで見えてしまうおそれがあります。権限の変更や閲覧の履歴を記録できるかも、あわせて確認しておくと安心です。拠点の統廃合や担当者の異動があったときに、権限を見直す手順も決めておきましょう。
多言語でタレントマネジメントを始める手順
多言語での運用は、いきなり全拠点・全言語で始めるより、段階的に広げたほうが混乱を抑えられます。準備から本格運用までの流れを確認しておきましょう。
対象の言語と拠点を絞って試す
まず、利用者の多い言語や、人材データの統合を急ぎたい拠点に絞って試験的に使い始めます。表示の切り替えや入力のしやすさ、翻訳した設問の伝わり方を、実際の利用者に確かめてもらいましょう。
試験運用で出た意見をもとに、用語の訳し方や入力ルールを見直します。課題を解消してから対象を広げることで、本格運用での問い合わせを減らせるでしょう。各拠点に、操作方法を現地の言語で案内できる窓口役の社員を置いておくと、利用の定着にもつながります。
翻訳した用語を管理し更新し続ける
評価項目やスキル名を見直すたびに、各言語の表記も更新する必要があります。用語ごとの訳語を一覧にまとめ、本社と拠点で共有しておくと、表記のばらつきを防げます。訳語の一覧は、システムの設定だけでなく、評価制度の説明資料や研修の教材にも使えるため、人事部門の共通資料として整備しておくと便利です。
翻訳の更新を1人の担当者に任せると、異動や退職で作業が止まるおそれがあります。複数人で確認できる体制と、更新の手順をあらかじめ決めておきましょう。
多言語・海外拠点の管理で比べる製品一覧
この記事で紹介する製品を、多言語対応の記載があるか、海外拠点やグループ会社を含む人材情報をどう管理できるかという観点で一覧にしました。対応言語の種類や切り替わる範囲は製品によって異なるため、資料であわせて確認しましょう。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| カオナビ | 対応言語は多言語対応。評価やスキル、経歴などの人材データを一元管理できる |
| サイレコ | 子会社・グループ会社の情報や複数の会社に所属する兼務社員を管理できる |
| Coo Kai 組織階層型アドレス帳 | 複数テナント・複数組織の社員情報を、グループ会社や拠点ごとに整理して確認できる |
| SAPSuccessFactorsTalentSolutions | 多国籍展開・多言語対応のクラウド基盤。採用から退職まで統合管理できる |
| Cornerstone Elevate | 多言語・多通貨に対応し、人材獲得から育成、パフォーマンス管理までを支援 |
| Oracle Taleo Cloud Service | 多言語・多通貨に対応したクラウド型HCM。グローバル規模での人材管理を支援 |
| SAP SuccessFactors | 規則や基準が異なる海外拠点の人事業務も1つのシステム上で標準化・統合管理できる |
| Workdayヒューマンキャピタルマネジメント | 人事やタレントマネジメントなどを単一のクラウド基盤で統合し、グローバル人事を支援 |
外国籍社員と海外拠点の人材管理に使える製品
外国籍社員が利用する画面の言語や、海外拠点・グループ会社の人材情報の統合、拠点をまたぐ閲覧権限の管理に役立つ製品を紹介します。多言語対応が明示されていない製品もあるため、対応言語は資料で確認しながら比較してください。
カオナビ
- タレントマネジメントシステム「シェアNo.1」
- 人事・労務業務の効率化から戦略人事の実現まで
- 人材データをAIが分析・提案し、意思決定を支援
株式会社カオナビが提供する「カオナビ」は、多言語対応のタレントマネジメントシステムです。社員の基本情報や評価、スキル、経歴などを顔写真を起点に一元管理し、現場マネージャーから経営層までの意思決定に役立てられます。社員アンケートやパルスサーベイも実施できるため、多言語での回答を想定している場合は、設問の表示言語もあわせて確認するとよいでしょう。PC・スマホ・タブレットに対応しています。
サイレコ
- 従業員情報を網羅的に管理し、一人ひとりのスキルや能力を可視化
- 蓄積された情報を活用し、従業員と組織のパフォーマンスを向上
- 人事コンサル会社だからできる、タレントマネジメントの推進支援
株式会社アクティブアンドカンパニーが提供する「サイレコ」は、子会社やグループ会社を含めた人材情報を1か所にまとめたい企業が検討しやすいタレントマネジメントシステムです。関連会社の登録機能で子会社・グループ会社の情報を管理でき、複数の会社に所属する兼務社員もグルーピングして扱えます。自分や部下などの情報へのアクセス権を細やかに設定でき、CSVファイルでの一括インポートにも対応しています。多言語での表示に対応しているかは、資料で確認してください。
Coo Kai 組織階層型アドレス帳
- スキル・資格・役職から適任者をすぐ検索
- 複数でもテナントの社員情報をまとめて可視化
- 検索後はTeamsやメールでスムーズに連絡
株式会社ピーエスシーが提供する「Coo Kai 組織階層型アドレス帳」は、グループ会社や拠点にまたがる社員の情報を横断して把握したい企業に向くサービスです。Microsoft 365と連携し、複数テナント・複数組織の社員情報を部署・役職・グループ会社・拠点ごとに整理して確認できます。スキル・資格・役職・担当業務などから適任者を検索し、Microsoft Teamsやメールでそのまま連絡できる点も特徴です。対応言語は資料で確認しましょう。
SAPSuccessFactorsTalentSolutions (SAPジャパン株式会社)
- AIが最適な成長機会を提示し、エンゲージメントを向上。
- 採用から退職まで統合管理し、適材適所を促進。
- 多国籍展開・多言語対応のクラウド基盤
Cornerstone Elevate (Cornerstone OnDemand, Inc.)
- AIで個別化された学習体験
- スキル開発とキャリアパスの可視化を支援
- 多言語・多通貨対応でグローバル展開をサポート
Oracle Taleo Cloud Service (日本オラクル株式会社)
- 多言語・多通貨に対応し、グローバル規模での人材管理を支援
- ビジネスニーズに合わせて柔軟にカスタマイズ可能
- 高度な分析ツールで、人材に関するインサイトを提供
SAP SuccessFactors (SAPジャパン株式会社)
- 200か国以上で導入・98以上の国々でローカライズ!
- 世界中で約1億人もの給与支払いに利用されている実績!
- ビザや労働許可証の管理などグローバル対応機能を多数搭載!
Workdayヒューマンキャピタルマネジメント (ワークデイ株式会社)
- 機械学習でスキルを可視化し最適な配置と機会を提案。
- モバイル対応で管理者・従業員がリアルタイム参画。
- 単一データ基盤で変化に強いグローバル人事を実現。
まとめ
タレントマネジメントシステムの多言語対応は、画面の表示だけでなく、自社で作る項目や設問、入力された文章まで含めて確認することが大切です。海外拠点の人材データを統合する場合は、等級の対応表や表記の統一、各国の個人情報に関する法令、拠点ごとの権限設定にも目を向けましょう。対応言語や管理の範囲は製品によって異なるため、資料請求で多言語対応の範囲を比べてみてください。

