ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■台帳登録と現物管理の方法別
- 資産の写真や証憑を台帳に添付して管理:Universal Business Cloud リース固定資産、FAManager、OBIC7固定資産管理システム、マネーフォワード クラウド固定資産
- 資産ラベルを使った現物管理:Assetment Neo for経理、FAManager
- 資本的支出を含む異動の管理:Universal Business Cloud リース固定資産、OBIC7固定資産管理システム
- ■管理対象別
- ■会計システムとの連携別
- 利用中の会計システムへ仕訳データを出力:Universal Business Cloud リース固定資産、PCAクラウド 固定資産、マネーフォワード クラウド固定資産
固定資産管理システムのAIが担う3つの業務
固定資産管理システムに搭載されるAIは、主に資産を登録する場面で使われます。紙やPDFの証憑からの入力、資産区分の判断、台帳の点検といった、担当者の知識と手間が必要な作業を補助する役割です。
請求書から資産情報を読み取る
AIの代表的な使い方が、請求書や見積書、納品書から資産の情報を読み取って台帳に登録する機能です。AI-OCRと呼ばれる技術で、書類の画像から品名や金額、取得日といった項目を文字データに変換します。
手入力の手間が減るため、決算期など資産の取得が集中する時期の負担を抑えられます。一方で、手書きの書類やかすれた文字は読み取りを誤る場合があります。登録前に担当者が内容を確認する画面があるかを確かめておきましょう。
勘定科目と耐用年数の候補を示す
資産の品名や金額をもとに、勘定科目や耐用年数、償却方法の候補を示すAIもあります。耐用年数は法令で資産の種類ごとに定められていますが、一覧から該当する区分を探す作業には知識と時間が必要です。
AIが候補を示すことで、経験の浅い担当者でも判断の手がかりを得られます。ただし、同じ品名でも用途によって区分が変わる場合があるため、候補をそのまま確定するのではなく、根拠を確認したうえで登録する運用が欠かせません。
台帳の入力ミスや異常値を見つける
登録済みの資産台帳から、入力ミスや不自然なデータを見つける用途にもAIが使われています。例えば、同じ請求書からの重複登録や、ほかの資産と比べて極端に長い耐用年数の設定などを検知し、担当者に確認を促します。
台帳の誤りは減価償却費の計算に影響するため、早い段階で気づけることが重要です。検知の結果を確認した記録や修正の履歴が残るかどうかも、監査への対応を考えるとあわせて確認したい点です。
資産計上か修繕費か?AIによる判定支援
固定資産の実務で判断に迷いやすいのが、支出を資産として計上するか、費用として処理するかの判定です。AIはこの判定を補助する用途でも活用され始めていますが、最終判断は人が行う前提で使うことが重要です。
資本的支出と修繕費の判定
修理や改良にかかった支出は、資産の価値を高めたり使用期間を延ばしたりする場合は資本的支出として資産に計上し、元の状態を維持する場合は修繕費として費用に計上します。法人税の通達には、20万円未満の支出や、おおむね3年以内の周期で行う修理を修繕費として処理できるとする基準もあります。
AIの判定支援を備えた製品では、見積書の内容や過去の判定結果をもとに、どちらに該当しそうかの候補を示します。判断が分かれる案件は、顧問税理士などの専門家に確認しましょう。
少額資産と一括償却資産の振り分け
取得価額によって処理方法が変わる資産の振り分けも、AIやシステムの自動判定が役立つ業務です。法人税では、取得価額が10万円未満の資産は使い始めた年度の費用として全額を処理でき、20万円未満の資産は3年間で均等に費用化する一括償却資産として扱えます。
中小企業者向けの特例もありますが、対象となる企業や上限額は税制改正で見直されることがあります。システムが最新の税制にあわせて判定条件を更新しているかを確認しておきましょう。
判定根拠と承認履歴の保存
AIの判定支援を使う場合は、なぜその処理にしたのかという根拠を残す仕組みが欠かせません。税務調査や会計監査では、資産計上や修繕費の判断理由を説明できるかが問われることがあるためです。
AIの提示した候補と、担当者が最終的に選んだ結果、承認者の記録が台帳に残るかを確認しましょう。判断のルールを社内で文書化し、複数の担当者で共有しておくと、担当者の異動時にも同じ基準で処理を続けやすくなります。
棚卸しと現物管理をAIで効率化する
固定資産は帳簿上の管理だけでなく、実際に資産があるかを確かめる現物管理も必要です。棚卸しの作業は拠点や資産の数が増えるほど負担が大きくなるため、AIや識別ラベルを組み合わせて作業を効率化する方法があります。
写真を使った現物照合
AIの画像認識を使い、撮影した資産の写真と台帳の情報を照合する方法があります。製品によっては、スマートフォンで資産を撮影すると写っている機器の種類や設置場所の候補が表示され、台帳のどの資産に当たるかの確認を補助します。
紙の一覧表と現物を見比べる作業に比べ、確認の手間を減らせる可能性があります。ただし、同じ型番の機器が並ぶ場所では、写真だけで個体を見分けにくい場合もあるため、ラベルなどほかの方法との併用を検討しましょう。
バーコードやICタグとの併用
現物管理では、資産にバーコードやICタグを貼り、読み取り端末やスマートフォンで読み込む方法が広く使われています。ICタグは電波で情報を読み取るため、離れた場所からまとめて読み取れる点が特徴です。
ラベルで資産を特定し、写真やAIで状態を記録するといった組み合わせも考えられます。ラベルの発行や読み取りに対応しているか、読み取り結果を台帳へ自動で反映できるかを確認しておきましょう。
所在不明資産と遊休資産の把握
棚卸しの結果、台帳にあるのに見つからない資産や、使われていない遊休資産が見つかる場合があります。こうした資産をそのままにしておくと、実態と異なる帳簿のまま減価償却や固定資産税の申告を続けることにつながる場合があります。
システムによっては、棚卸しの差異を一覧にし、除却や移動の手続きにつなげる機能があります。AIによる異常検知とあわせて、差異の原因を記録し、処理を完了するまでの流れを決めておくことが大切です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で固定資産管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
新リース会計基準に備えるリース資産管理
新しいリース会計基準が2027年4月1日以後に開始する事業年度から適用され、上場企業などではリース資産の管理範囲が広がる見込みです。契約書の確認作業が増えるため、AIによる読み取りや識別の支援も選択肢になります。
契約書からリースを識別する
新基準では、借り手は原則としてリース取引を使用権資産とリース負債として計上します。賃貸借契約やサービス契約のなかに、会計上のリースが含まれていないかを確かめる作業が必要です。
AIは、契約書から契約期間や支払額、対象となる資産といった項目を読み取り、リースに当たるかの検討材料を整理する用途で使われます。ただし、識別の判断には会計の専門知識が必要なため、監査法人や専門家と相談しながら進めましょう。
使用権資産を台帳で一元管理する
リースとして計上する契約が増えると、通常の固定資産とは別に、使用権資産の償却や契約変更を管理する必要があります。表計算ソフトで別々に管理すると、契約の更新や解約の反映漏れが起こる場合があります。
固定資産管理システムには、リース契約の情報を台帳に登録し、償却計算や注記に必要なデータを出力できる製品もあります。自社が新基準の対象かを確認したうえで、対応状況や今後の機能追加の予定をベンダーに確認しましょう。
AIの補助範囲から償却資産申告、会計連携まで確かめる選定ポイント
AI機能付きの固定資産管理システムを選ぶ際は、AIの有無だけでなく、どの業務をどこまで補助するのかを確認することが重要です。税制への対応や、ほかのシステムとの連携も含め、比較したい項目を整理します。
AIが補助する業務の範囲
同じAI機能でも、証憑の読み取りに限る製品もあれば、資産区分の候補提示や棚卸しまで対象にする製品もあります。まずは自社で負担が大きい業務を洗い出し、その業務をAIが補助できるかを確認しましょう。
読み取れる書類の種類や、候補を修正した結果がAIの判定に反映されるかも比較のポイントです。無料トライアルやデモがある場合は、自社の実際の請求書を使い、担当者が確認する手間がどれだけ減るかを試しておくと判断しやすくなります。
税制改正や償却資産申告への対応
固定資産の処理は、税制改正によって耐用年数や償却方法、少額資産の基準が変わる場合があります。法令の改正にあわせてシステムがどのように更新されるのか、追加費用がかかるのかを確認しておきましょう。
あわせて、償却資産申告への対応も確認したい項目です。毎年1月1日時点で所有する償却資産を、1月31日までに資産の所在地の市町村などへ申告する必要があります。申告書を出力できるか、複数の自治体に対応できるかを比較しましょう。
会計システムとの連携方法
固定資産管理システムで計算した減価償却費は、会計システムの仕訳に反映させる必要があります。現在利用している会計システムと、仕訳データの連携方法や連携できる項目を確認しておきましょう。
連携がファイルの取り込みか、システム間の自動連携かによって、担当者の作業量は変わります。連携エラーが起きた場合に、どこで止まったのかを確認できるか、再取り込みができるかも、運用を続けるうえで重要なポイントです。
台帳・リース・棚卸で比べる固定資産管理システム一覧
この記事で紹介する固定資産管理システムを、リース資産や申告、現物管理への対応とあわせて一覧にしました。AIで補助したい業務の周辺機能を比べる際に活用してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Universal Business Cloud リース固定資産 | 新リース会計基準に対応したクラウド型ソフト。使用権資産やリース負債の自動計算から償却資産申告書の作成まで対応 |
| FAManager | 固定資産の管理から決算・申告までをクラウドで一元化。リース・減損・資産除去債務の管理機能を標準搭載 |
| PCAクラウド 固定資産 | リース資産管理や棚卸、資産除去債務の機能を備えたクラウド型ソフト。償却資産税の電子申告に対応 |
| OBIC7固定資産管理システム | 会計と一体で運用できるシステム。資本的支出などの異動管理やリース資産管理、固定資産税申告書の作成に対応する |
| Plaza-i 固定資産管理システム | 税務・会計・IFRSなど複数帳簿に対応。使用権資産やリース負債の自動計算、償却資産申告書の作成に対応する |
| マネーフォワード クラウド固定資産 | 会計・税務・業務の担当者が同じ台帳を閲覧・入力できるクラウド型ソフト。資産の写真や証憑も添付できる |
| Assetment Neo for経理 | バーコード・QRコードやRFIDのラベルスキャンで棚卸を行うシステム。固定資産管理システムと連携して使う |
| HUEAsset | 固定資産、建設仮勘定、リース、棚卸、減損に対応する大手企業向けの固定資産管理システム |
| ProPlus固定資産システム | 1つの資産に複数の帳簿を設定でき、IFRSや償却資産税申告の管理に対応。IFRS16号の新リースにも対応 |
AI活用とあわせて検討したい固定資産管理システム
AI機能の有無や補助できる業務の範囲は製品によって異なります。ここでは、資産台帳の管理やリース資産、償却資産申告、棚卸といった業務への対応を中心に紹介しますので、AI機能の対応範囲は資料請求で確認してください。
Universal Business Cloud リース固定資産
- デロイトトーマツの持つ専門性を生かしたリース固定資産システム
- リース新基準に対応しリース支払負債使用権資産の管理は万全
- フルクラウドでスピーディーな操作感と強固なデータセキュリティ
合同会社デロイト トーマツが提供する「Universal Business Cloud リース固定資産」は、新リース会計基準に対応したクラウド型のリース・固定資産管理ソフトです。リース契約情報の登録から、現在価値や使用権資産額、リース負債の自動計算までを行い、契約変更や解約といったイベントにも対応します。固定資産側では資本的支出を含む異動の管理や画像添付、償却資産申告書の作成が可能です。仕訳データの出力によって会計システムとも連携できるため、リースと固定資産の台帳を一元化したい企業の候補となるでしょう。
FAManager
- 安全・安心・安定のクラウド環境で固定資産をリアルタイムに管理
- リース・減損・資産除去債務の管理機能が標準搭載
- 常に最新の会計基準、税制に対応したシステムを利用できる
株式会社TKCが提供する「FAManager」は、固定資産の会計と税務にワンストップで対応するクラウド型の固定資産管理システムです。購買システムなどからのデータ連携で台帳登録を効率化でき、登録した資産は償却計算や仕訳、法人税別表16、償却資産申告書へ自動で反映されます。リース会計・減損会計・資産除去債務の処理機能を標準搭載し、新リース会計基準の影響額試算ツールも提供しています。資産画像の保存や資産ラベルの作成にも対応しており、台帳と現物をあわせて管理できます。
PCAクラウド 固定資産
- どんな会計システムともマッチする仕訳データを自動作成
- 特に複雑なリース資産管理機能が充実
- グループ会社全体で導入しやすいコストパフォーマンスと機能性
ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCAクラウド 固定資産」は、リース資産管理や棚卸、資産除去債務の機能を備えたクラウド型の固定資産管理ソフトです。仕訳レイアウトを調整して仕訳データを作成できるため、受け入れ先の会計システムを選ばずに連携できます。将来のリース料支払予定額を一覧で確認できる帳票や、資産ごとのリース債務返済予定表も搭載しています。償却資産税の電子申告にも対応しており、台帳管理から申告までを1つのシステムで進めたい企業に向いています。
OBIC7固定資産管理システム
- 会計との一体運用で、固定資産管理を総合的に管理
- 建設仮勘定やリース資産管理、減損処理にも柔軟に対応
- 不動産や工事取引など関連業務ともスムーズなデータ連携を実現
株式会社オービックが提供する「OBIC7固定資産管理システム」は、会計との一体運用で固定資産を総合的に管理するシステムです。台帳登録から分割・売却・除却・移動・減損・資本的支出などの異動管理、減価償却計算、固定資産税申告書の作成まで対応します。外観写真や契約書類、図面といった関連情報を資産とあわせて管理できるほか、リース資産管理オプションでは契約情報から支払予定や満了・解約の手続きまでを扱えます。建設仮勘定を含めて資産を管理したい企業の候補となるでしょう。
Plaza-i 固定資産管理システム
- 建仮、償却資産、リース資産を多く抱える中堅/上場企業に最適
- 法令改正にも保守範囲でバージョンアップ対応
- 豊富な管理コードや配賦機能で管理会計もカバー
株式会社ビジネス・アソシエイツが提供する「Plaza-i 固定資産管理システム」は、ERPの一部としても単独でも利用できる固定資産管理システムです。税務・会計・IFRSなどの複数帳簿に対応し、各種減価償却費の計算や組織別の配賦計算を行えます。新リース会計基準に対応し、使用権資産やリース負債の自動計算、利息計算の機能を備えています。償却資産申告書の作成や仕訳連動の機能も搭載。法令改正への対応は、保守範囲内のバージョンアップで行われます。建設仮勘定やリース資産を多く抱える企業で検討しやすい製品です。
マネーフォワード クラウド固定資産
- 複数台帳管理で税務基準・会計基準の差異にも対応
- クラウドサービスで資産の見える化を実現
- 会計・税務・業務担当者全員が管理しやすい
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド固定資産」は、複数台帳を管理できるクラウド型の固定資産管理システムです。経理部門だけでなく、総務や情報システム部門、現場の担当者まで同じ台帳を閲覧・入力できます。固定資産の写真や証憑を、取得時に加えて除却時や移動時にも添付して管理でき、資産情報に紐付いたコメントで担当者間の確認も行えます。仕訳データはAPIやCSVで会計ソフトと連携できます。
Assetment Neo for経理
- 固定資産管理システムと連携し、資産の管理状態を正確に把握
- ラベルの活用で、Excelや目視による棚卸から脱却
- 豊富な機能で固定資産の管理業務を強力にサポート
株式会社アセットメントが提供する「Assetment Neo for経理」は、固定資産の物品管理に特化したシステムです。バーコード・QRコードやRFIDを使ったラベルスキャンで棚卸を行い、目視やExcel台帳による確認で起こりがちな人為的なミスを抑えます。バーコードリーダーに加え、スマートフォンでの棚卸にも対応し、各部門の進捗を一覧で確認できます。減価償却計算の機能はないため、固定資産管理システムと連携させて、現物管理を強化する使い方に向いています。
HUEAsset (株式会社ワークスアプリケーションズ)
- オールインワンで資産情報を一元化
- 経理も現場も使いやすいUIでペーパーレス化促進
- 無償アプデで法改正にも長期間安心
ProPlus固定資産システム (株式会社プロシップ)
- 最適な固定資産管理で業務効率化を実現したい企業
- IFRS対応も見据え、多彩な事例をベースに再構築を検討中の企業
- グローバル固定資産管理基盤の構築を実現したい企業
まとめ
固定資産管理システムのAIは、請求書の読み取りによる資産登録や、勘定科目と耐用年数の候補提示、資産計上と修繕費の判定支援、写真を使った棚卸しなどを補助します。最終判断は担当者が行い、根拠と承認の記録を残す運用が前提です。新リース会計基準や償却資産申告への対応、会計システムとの連携も含めて、固定資産管理の製品を比較しましょう。資料請求で各製品のAI機能の範囲を確かめてみてください。

