ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■製造業で重視する管理対象別
- 償却費を部門や製造原価へ配賦したい:FAManager、Plaza-i 固定資産管理システム、ProPlus固定資産システム
- 社外に貸与した資産を管理したい:FAManager
- ラベルを使って現物を棚卸ししたい:Assetment Neo for経理
- 建設仮勘定や設備投資の管理:Plaza-i 固定資産管理システム、OBIC7固定資産管理システム、Universal Business Cloud リース固定資産、HUEAsset
- 圧縮記帳や特別償却の計算:Plaza-i 固定資産管理システム、FAManager、Universal Business Cloud リース固定資産、ProPlus固定資産システム
- ■連携先別
- 会計システムや購買システムと連携:PCAクラウド 固定資産、FAManager
- ERPと連携:Plaza-i 固定資産管理システム、ProPlus固定資産システム
製造業の固定資産管理が複雑になりやすい理由
製造業は、ほかの業種と比べて事業に使う固定資産の種類と点数が多くなる傾向があります。さらに、資産が工場の中や社外に分散しているため、台帳と現物を一致させる手間がかかります。複雑になりやすい理由を2つの面から整理します。
資産の種類と点数が多い
製造業では、建物や構築物に加えて、生産ラインの機械装置、検査装置、搬送設備、金型、治工具、計測器など、性質の異なる資産を数多く保有します。資産ごとに耐用年数や償却方法が異なるため、手作業で計算すると誤りが生じやすくなります。
点数が増えるほど、Excelの台帳では検索や集計に時間がかかります。固定資産管理システムで資産の分類と項目をそろえて登録しておくと、種類別の帳簿価額や償却費をまとめて確認でき、決算時の作業を減らせます。
工場やラインごとに管理する必要がある
製造業では、同じ会社の中でも工場や製造ラインごとに設備の状況を把握したい場面があります。例えば、ラインの改造や移設の際に、どの設備がどこに設置され、帳簿価額がいくら残っているかを確認する必要があります。
そのため、台帳に工場や建屋、ラインといった設置場所のコードを持たせ、場所ごとに資産を抽出できることが大切です。移設のたびに場所の情報を更新する運用ルールを決めておくと、台帳と現場の状態を一致させやすくなります。
製造業の機械装置の償却と修繕・改良の判断
機械装置は製造業の固定資産の中心です。耐用年数の決め方や、修繕と改良の区別は、償却費と税務に直接影響します。固定資産管理システムに登録する前に押さえておきたい判断のポイントを紹介します。
設備の種類で決まる耐用年数
税務上、機械及び装置の耐用年数は、その設備を使ってどのような製品を製造しているかという設備の種類によって定められています。同じ機械でも、製造する製品によって当てはまる区分が変わる場合があります。
複数の製品を製造する設備では、どの区分を使うかの判断が必要です。判断の根拠を台帳のメモ欄などに残しておくと、担当者が替わっても同じ基準で登録できます。迷う場合は、国税庁の情報を確認し、顧問税理士に相談しましょう。
オーバーホールや改造の計上判断
機械装置のオーバーホールや改造にかかった費用は、修繕費として費用にできる場合と、資本的支出として資産に加える場合があります。資本的支出とは、資産の価値を高めたり、使える期間を延ばしたりする支出のことです。
資本的支出にあたる場合は、元の資産とは別に新たな資産として登録し、償却を行います。固定資産管理システムで元の資産とひもづけて登録できれば、設備ごとの投資の履歴を追いかけやすくなります。判断の基準は社内で文書にしておきましょう。
金型や治工具など社外にある資産の管理
製造業の固定資産管理で見落とされやすいのが、取引先や協力会社に預けている金型や治工具です。自社の工場にないため、所在や状態の確認が後回しになりやすい資産です。社外にある資産を管理する方法を紹介します。
取引先に預けた金型の所在管理
部品の製造を外部に委託している場合、自社が所有する金型を委託先の工場に預けていることがあります。台帳に預け先の会社名や工場、預けた日、使用している製品などを記録しておくと、所在を確認しやすくなります。
棚卸しの際は、預け先に保管状況の確認を依頼し、回答を記録として残しましょう。量産が終わった後も保管が続いている金型は、廃棄や返却を検討する材料として扱えます。預け先ごとの一覧を出力できるかも、製品を比べる際の確認点です。
治工具や計測器の少額資産の扱い
治工具や計測器のなかには、取得価額が少額で、税務上は固定資産として計上しないものもあります。ただし、紛失や持ち出しを防ぐために、少額の資産も台帳で現物を管理したい場合があります。
固定資産管理システムによっては、償却の対象としない管理用の資産を登録できるものがあります。会計上の資産と管理用の資産を区別して登録できれば、償却の計算に影響を与えずに所在を把握できます。区別の基準は、経理部門と現場で決めておきましょう。
工場内の棚卸しの進め方
工場での棚卸しでは、大型の設備や天井付近の設備など、ラベルを読み取りにくい資産があります。油や熱、水にさらされる場所では、紙のラベルがはがれたり、印字が読めなくなったりするおそれもあります。
設置環境にあわせて耐久性のあるラベルを選ぶ、読み取りやすい位置に貼る、写真を台帳に登録して目視で照合するといった工夫が考えられます。生産を止めずに確認できるよう、棚卸しの日程は製造部門と調整して決めましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で固定資産管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
固定資産管理システムで償却費を製造原価に配賦
製造業では、工場の設備の減価償却費は製造原価の一部です。製品ごとの原価を正しく把握するには、償却費を部門や製品へ適切に割り当てる必要があります。固定資産管理システムとほかのシステムの役割分担を整理しましょう。
部門別・ライン別の償却費の集計
製造原価を計算するには、まず減価償却費を製造部門と販売・管理部門に分け、製造部門の中でもラインや工程ごとに集計します。固定資産管理システムで資産ごとに負担部門のコードを持たせておけば、部門別の償却費を自動で集計できます。
1つの設備を複数のラインで共有している場合は、使用時間や生産数量などの基準で償却費を按分する方法があります。按分の機能があるかは製品によって異なるため、自社の原価計算の方法を伝えて確認しましょう。
原価管理システムやERPとの連携
集計した償却費は、原価管理システムやERPに取り込み、製品ごとの原価計算に使います。連携の方法には、CSVファイルで受け渡す方法と、システム間で自動連携する方法があります。
連携の際は、部門コードや勘定科目のコードを両方のシステムでそろえておくことが前提です。毎月の連携後に、固定資産管理システムの償却費の合計と、原価管理システムに取り込まれた金額が一致しているかを確認する手順も決めておきましょう。
設備投資と補助金で取得した資産の扱い
製造業では、生産能力を増やしたり省力化を進めたりするために、設備投資が継続的に行われます。建設中の設備や補助金を受けて取得した設備は、通常の資産とは異なる処理が必要です。固定資産管理システムで管理する際の注意点を紹介します。
建設仮勘定から本勘定への振り替え
大型の設備を導入する際は、完成するまでに支払った費用を建設仮勘定として計上し、完成して使い始めた時点で機械装置などの本勘定へ振り替えます。振り替えの時期によって償却の開始時期が変わるため、正確な日付の把握が大切です。
建設仮勘定を管理できる固定資産管理システムであれば、支払いの履歴を積み上げ、完成時に資産へ振り替える作業をシステム上で行えます。工事の案件ごとに支払いを管理できるかも確認しましょう。完成後に一部の費用を修繕費として処理する場合もあるため、振り替えの内訳を記録できると便利です。
補助金や税制の特例を使った資産の管理
国や自治体の補助金を受けて設備を取得した場合、圧縮記帳という処理で取得価額を減額する方法を選ぶことがあります。圧縮記帳を行うと、補助金を受けた年度の課税を将来に繰り延べる効果があり、台帳には圧縮後の金額で償却を計算する必要があります。
設備投資に関する特別償却や税額控除などの税制の特例を使う場合も、通常とは異なる償却額の管理が求められます。補助金によっては、取得した設備を一定期間処分できない決まりがあるため、台帳に補助金の情報を記録しておくと安心です。
遊休設備の把握と除却の判断
生産品目の変更やラインの統合によって、使われなくなった設備が工場に残ることがあります。遊休設備をそのままにしておくと、保管場所や保守の費用がかかり続けるほか、台帳上の帳簿価額と設備の実際の価値に差が生じるおそれがあります。
固定資産管理システムに稼働状況や最終使用日を記録しておけば、遊休設備を一覧で抽出できます。ほかの工場への移設や売却、除却を検討し、除却した場合は台帳から速やかに処理しましょう。減損の検討が必要かどうかは、監査法人や顧問税理士に確認します。
製造業の管理対象で比べる製品一覧
償却費の配賦や建設仮勘定、社外にある資産、工場での棚卸しなど、製造業で求められやすい要件に注目して、この記事で紹介する製品を一覧にしました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| FAManager | 償却費を複数部門・原価区分へ配賦でき、社外に貸与した資産も管理できる |
| Plaza-i 固定資産管理システム | 建設仮勘定の管理や特別償却・圧縮記帳に対応し、償却費を組織別に配賦できる |
| OBIC7固定資産管理システム | 建設仮勘定オプションで、工事や開発の案件ごとに残高や予実を管理できる |
| Universal Business Cloud リース固定資産 | 建設仮勘定や圧縮記帳・特別償却に対応し、リース契約も一元管理できる |
| PCAクラウド 固定資産 | APIで会計・購買管理システムと連携でき、台帳を多様な集計軸で出力できる |
| Assetment Neo for経理 | ラベルスキャンや図面からの棚卸に対応し、修理・点検もオプションで管理できる |
| ProPlus固定資産システム | 償却費の多部門配賦や特別・割増償却、圧縮記帳の計算に対応 |
| HUEAsset | 固定資産、建設仮勘定、リース、棚卸、減損に1つのシステムで対応 |
製造業の設備管理で比べたい固定資産管理システム
償却費の製造原価への配賦、設備投資に伴う建設仮勘定や圧縮記帳、社外や工場内にある資産の管理といった要件に対応する製品を紹介します。自社の工場やラインの管理方法と照らしあわせてください。
FAManager
- 安全・安心・安定のクラウド環境で固定資産をリアルタイムに管理
- リース・減損・資産除去債務の管理機能が標準搭載
- 常に最新の会計基準、税制に対応したシステムを利用できる
株式会社TKCが提供する「FAManager」は、償却費の配賦や社外にある資産の管理に対応するクラウド型の固定資産管理システムです。1つの資産の減価償却費を複数部門と原価区分(製造原価・販売管理費・営業外費用)へ配賦でき、社外へ貸与した資産も貸与・回収の機能で管理できます。圧縮記帳や特別償却、増加償却の計算にも対応。購買システムなど現在利用している業務システムからのデータ連携で、台帳への登録を効率化できます。
Plaza-i 固定資産管理システム
- 建仮、償却資産、リース資産を多く抱える中堅/上場企業に最適
- 法令改正にも保守範囲でバージョンアップ対応
- 豊富な管理コードや配賦機能で管理会計もカバー
株式会社ビジネス・アソシエイツが提供する「Plaza-i 固定資産管理システム」は、建仮資産や償却資産、リース資産を多く抱える中堅・上場企業向けの固定資産管理システムです。建設仮勘定の台帳や本資産への振替に対応し、特別償却や圧縮記帳、増加償却の計算も可能。1つの資産から発生する減価償却費を、月次単位で複数の組織に配賦できます。翌期以降の新規取得予定を登録した償却費シミュレーションにも対応しており、設備投資の計画づくりにも活用できます。
OBIC7固定資産管理システム
- 会計との一体運用で、固定資産管理を総合的に管理
- 建設仮勘定やリース資産管理、減損処理にも柔軟に対応
- 不動産や工事取引など関連業務ともスムーズなデータ連携を実現
株式会社オービックが提供する「OBIC7固定資産管理システム」は、建設仮勘定オプションで工事や開発の案件ごとに残高や予実を管理できる固定資産管理システムです。工事完了時には、資産または費用への振替処理やデータ連携を行えます。6基準での減価償却計算や付帯情報を含めた現物管理、減損処理、固定資産税申告書の作成にも対応。リース資産管理オプションでは、リース満了や再リース、解約といった一連の手続きもサポートします。
Universal Business Cloud リース固定資産
- デロイトトーマツの持つ専門性を生かしたリース固定資産システム
- リース新基準に対応しリース支払負債使用権資産の管理は万全
- フルクラウドでスピーディーな操作感と強固なデータセキュリティ
合同会社デロイト トーマツが提供する「Universal Business Cloud リース固定資産」は、建設仮勘定の登録・台帳にも対応するSaaS型のソフトウェアです。減価償却は会計基準と税法基準の両方で計算でき、圧縮記帳や特別償却、割増償却、中古資産の耐用年数にも対応。資産には画像やドキュメントを添付して保管でき、設置場所や部門体系のマスタも取り込めます。生産設備のリース契約を新リース会計基準にあわせて管理したい場合にも検討できます。
PCAクラウド 固定資産
- どんな会計システムともマッチする仕訳データを自動作成
- 特に複雑なリース資産管理機能が充実
- グループ会社全体で導入しやすいコストパフォーマンスと機能性
ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCAクラウド 固定資産」は、社内システムとのデータ連携を重視する場合に比べやすいクラウド型の固定資産管理システムです。APIにより会計システムや購買管理システムと連携でき、PCA会計シリーズ以外の会計システムとも仕訳を連動可能。柔軟に設計できる固定資産台帳から、さまざまな集計軸で帳票を出力できます。運用領域を分けた複数法人の管理にも対応しており、グループ会社の工場をまとめて管理したい場合にも検討できます。
Assetment Neo for経理
- 固定資産管理システムと連携し、資産の管理状態を正確に把握
- ラベルの活用で、Excelや目視による棚卸から脱却
- 豊富な機能で固定資産の管理業務を強力にサポート
株式会社アセットメントが提供する「Assetment Neo for経理」は、ラベルスキャンによる棚卸で台帳と現物の照合を進められる現物管理システムです。バーコード・QRコードやRFIDのラベルを読み取って棚卸を行え、ラベルを貼れない資産は図面や紙のリストからも棚卸できます。オプションで移動・持出や修理・点検、貸出管理の機能を追加可能。減価償却計算は行わないため、固定資産管理システムと連携して、点数の多い設備や器具の所在確認を補う使い方が考えられます。
ProPlus固定資産システム (株式会社プロシップ)
- 最適な固定資産管理で業務効率化を実現したい企業
- IFRS対応も見据え、多彩な事例をベースに再構築を検討中の企業
- グローバル固定資産管理基盤の構築を実現したい企業
HUEAsset (株式会社ワークスアプリケーションズ)
- オールインワンで資産情報を一元化
- 経理も現場も使いやすいUIでペーパーレス化促進
- 無償アプデで法改正にも長期間安心
まとめ
製造業の固定資産管理は、機械装置や金型、治工具など点数の多い資産を、工場やライン、社外の預け先まで含めて管理する必要があります。固定資産管理システムを選ぶ際は、耐用年数や資本的支出の判断を記録できるか、償却費を製造原価へ配賦できるか、建設仮勘定や補助金の情報を扱えるかを確認しましょう。製造業の業務に適した固定資産管理システムを比較したい方は、一括資料請求を活用してください。

