導入事例からグループウェア導入後の効果を見てみよう
業務効率化が見込めるグループウェアですが、具体的にどのような活用方法があるのでしょうか?早速ですが、グループウェアを活用した3つの事例をご紹介します。
事例1.グループウェアでリモートワークを実現
働き方改革を推進しているA社では、クラウド型のグループウェアを最大限に活用しています。在宅勤務の従業員と打合せ時間を設定する際は、スケジュール管理を駆使して無駄な連絡の待ち時間を解消。
会議はグループウェアに搭載されているWeb会議機能を利用することで、対面コミュニケーションに近い環境で会議を行うことができています。結果、個々のスタイルに合わせた柔軟な働き方が実現できています。
事例2.学部内での情報共有・連絡を効率化
B大学では学部内での情報共有の遅さに課題を感じ、グループウェアを導入しました。これまでは、研究資料を紙に印刷して共有していたのですが、グループウェア導入後はファイル共有機能を使うようにした結果、紙の印刷コストを大幅に削減できるようになりました。
また、グローバル対応のグループウェアを海外の姉妹校と一緒に導入したことによって、大学内と同様にグループウェア上でコミュニケーションをはかることができるようになり、情報共有の効率が大幅に向上しました。
事例3.保育士の負担を大幅に削減
都内の保育園Cではこれまで、保育士が園児の様子について親に報告する報告書や、教育計画書を手書きしていました。そのため、担当園児を多く抱える職員は家に持ち帰り作業をすることも。ただでさえ過酷な仕事に加え、家での事務作業が加わり、職員に疲労が蓄積していました。
そこで保育園Cではグループウェアを導入し、事務作業を音声入力で行うとともにスケジュールや園児の様子をグループウェア上で共有。家出の記入作業がなくなっただけでなく、これまで担当の職員に聞かなければわからなかった園児ひとりひとりの様子がグループウェア上でわかるようになり、職員の負担が大幅に減りました。
事例4.高齢職員を巻き込んで情報を共有
高齢職員が多く勤務しているD社では、彼らが慣れ親しんだExcelでのデータ管理を行っており、ほとんどのデータが担当者のパソコンの中にしか入っていないという状況でした。
そこで、D社は操作性に優れたグループウェアを導入。同時に、IT製品に抵抗がある高齢職員でもわかるよう、丁寧にマニュアルを作成しました。その結果、社内にグループウェアの利用が定着し、今ではパソコンの操作ミス一つでデータが消失するというリスクをなくすことに成功しました。
グループウェアの導入事例について見ていただきましたが、失敗事例も同時に見ておくことで、同じような失敗を予防できます。以下の記事ではグループウェア導入の失敗例を紹介していますので、参考にしてみてください。
グループウェアとは?
ここからはグループウェアのおさらいです。
業務効率化や社内のコミュニケーション・情報共有の促進を目的として導入されるツールです。もともとは掲示板やメールといった基本的な機能しかありませんでしたが、今では多くの機能が搭載され、業務における基盤システムのような位置づけにまで発展しています。
グループウェアの代表的な機能
グループウェアは、一般的に以下のような機能を搭載しています。
- ・電子メール
- ブラウザ上で利用できるメールシステムです。グループウェアから切り離されて単体で提供されるようになったほど、よく使われているといえる機能です。
- ◆スケジュール管理
- 会議や外出といった予定をカレンダーに登録しておくと、その予定を全社員が確認できるようになります。
- ◆掲示板
- 全社員に向けたお知らせを表示する機能です。中には、表示させる対象のグループや期間を設定できるものもあります。
- ◆ワークフロー
- これまで紙で行われていた申請・承認業務を電子化できる機能です。グループウェア上で稟議書や申請書の提出から決裁まで行うことができます。
- ◆ファイル共有管理
- 組織内で共有したい資料、画像、文書などのファイルを整理して格納し、共有できる機能です。それぞれのファイルにアクセスできる権限を付与できたり、各ファイルのバージョン管理も行える場合もあります。
- ◆社内SNS
- グループウェア上でのみ閲覧できるSNSです。メールや掲示板よりもカジュアルに使えるコミュニケーションの場として提供されています。
- ◆勤怠管理
- グループウェア上で打刻ボタンを押すだけで、出退勤時刻を記録できます。データをエクスポートすることも可能です。
- ◆タスク管理
- 自身のタスクを、優先順位や進捗状況と合わせて管理することができます。
グループウェアの機能については以下の記事でも詳しく解説しています。
導入前に押さえておきたいポイント
ここでは、導入後の成果をより大きくするために押さえておきたいポイントをご紹介します。
導入の目的を明確にする
まずは、なぜグループウェアを導入するのか、導入することで解決したい課題はなにかといった、導入の目的を明確に定めましょう。目的を明確にすることで、求める機能が見えてきます。
グループウェアに搭載されている基本的な機能はどの製品もあまり変わりませんが、基本機能以外に付随している機能、オプションとして追加できる機能などは製品によって異なります。
求める機能はついているか、その機能の使い勝手はどうかなどのポイントは、導入製品を選定するうえで重要です。
提供形態を検討する
製品を選ぶ際は、目的に合致した機能を搭載している製品を選ぶことはもちろんですが、あわせて提供形態も自社の状況に合ったものを選ぶことが重要です。グループウェアには大きく分けてクラウド型とオンプレミス型の2種類があります。それぞれ特徴は以下の通りです。
- ◆クラウド型
- データはサービス提供会社のサ-バーに格納され、インターネット環境があれば、外出先などでもアクセス可能。多くは利用者数に応じた月額課金型で、人数と利用期間によってはオンプレミス型よりも大きなコストになることもある。
- ◆オンプレミス型
- データは自社サーバーに格納されるためセキュリティリスクは比較的低いが、社内ネットワークに接続して利用するため、社外で使うには特別な設定が必要。クラウド型よりも多くの初期費用がかかるが、それ以降は運用・保守費用のみ。長く使えばトータルコストは割安になることも。
提供形態や搭載している機能などは製品ごとに異なりますので、やはり実際の製品例を見ることが導入成功の近道です。以下の記事ではグループウェア製品を数多く紹介していますので、参考にしてみてください。
グループウェアの導入事例でイメージを膨らませよう!
グループウェアの活用イメージをもつことはできましたでしょうか?導入事例を見た上で製品を選ぶことで、具体的に活用できそうな機能が洗い出され、製品選択の精度もアップするでしょう。まずはイメージをもち、導入検討の材料にしていきましょう。