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自社サーバーで動かす給与計算システム|オンプレミスの構成と連携

自社サーバーで動かす給与計算システム|オンプレミスの構成と連携

オンプレミス型の給与計算システムは、自社で用意したサーバーにシステムを置き、人事管理や勤怠管理、会計のシステムと社内でつないで全社の給与を計算する形態です。独自の給与規程を反映でき、データを管理する方法も自社で決められる一方、サーバーの保守や法改正プログラムの適用は自社とベンダーで分担して担います。この記事では、給与計算システムをオンプレミスで動かす構成と、他システムとの連携の仕組み、運用で押さえたい点を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■連携したいシステム別
    ■導入形態別
    ■全社運用で求める機能別

    オンプレミス型の給与計算システムを選ぶ企業の事情

    クラウド型が広がるなかでも、オンプレミス型の給与計算システムを選ぶ企業があります。従業員数が多い、給与体系が複雑、データの置き場所に社内規程があるといった事情が背景です。代表的な理由を整理します。

    人事・勤怠と一体で全社の給与を管理する

    従業員が数千人規模の企業やグループ会社をまとめて管理する企業では、人事管理や勤怠管理と同じ基盤で給与計算を動かすことがあります。社内ネットワークの中でシステム同士をつなげるため、連携の方法を自社の都合で設計できます。

    例えば、人事異動の発令データを給与の所属や手当にそのまま反映する、といった運用を組み立てられます。ただし、連携を作り込むほど設計と保守の手間が増えるため、どこまで連携させるかの判断が必要です。

    関連記事 給与計算システムとは?代表的な機能をわかりやすく解説

    独自の給与規程をカスタマイズで反映する

    オンプレミス型は、製品の標準機能では表せない手当や賃金の計算方法を、追加開発で反映できる場合があります。労働組合との協定で決めた独自の手当や、職種ごとに異なる計算式がある企業で検討されます。

    一方で、カスタマイズした部分は、製品のバージョンアップや法改正の際に動作確認や改修が必要になる場合があります。標準機能で対応できる範囲と、どうしても追加開発が必要な範囲を分けて見積もることが大切です。

    データの保管場所を社内規程で決めている

    給与データやマイナンバーを社外のサーバーに置かないと社内規程で定めている企業では、オンプレミス型が選択肢です。データの保存場所やアクセスできる人を、自社のセキュリティ方針に沿って決められます。

    ただし、社内にあるから安全というわけではなく、アクセス制御や操作ログの管理、バックアップは自社の責任で行います。クラウド型でも、データセンターの所在地や第三者認証を確認できる製品があるため、方針に照らして両方を比べると判断の材料が増えます。

    オンプレミスの給与計算システムの構成

    オンプレミス型の給与計算システムは、サーバーやデータベース、利用者のパソコン、認証の仕組みを組み合わせて動かします。導入時に決めておきたい構成の要素を、サーバー、環境の分け方、利用者の認証の順に紹介します。

    サーバーの冗長化とバックアップ

    基本の構成は、給与計算のプログラムを動かすアプリケーションサーバーと、従業員や給与のデータを保存するデータベースサーバーです。給与の支給日にシステムが止まると影響が大きいため、サーバーを二重化して片方が止まっても動かせる構成をとる企業もあります。

    バックアップは、給与の確定時や年末調整の前など、業務の節目にあわせて取得します。バックアップを別の拠点に保管し、復元の手順を定期的に試しておくと、障害時にも業務を再開する目安を立てられます。

    本番環境と検証環境の分け方

    オンプレミス型では、実際の給与計算に使う本番環境とは別に、検証環境を用意することが望ましい構成です。法改正プログラムやカスタマイズを本番に適用する前に、検証環境で計算結果を確かめられます。

    検証環境で本番と同じ従業員データを使う場合は、本番と同じ水準でアクセスを制限します。氏名や口座番号などを加工したテスト用データで確認する方法もあるため、どちらで検証するかを情報システム部門と決めておきましょう。

    利用者の認証と権限の管理

    オンプレミス型では、社内で使っているディレクトリサービスと連携し、社員のIDでログインさせる構成をとれる製品があります。退職や異動の際に、人事の情報にあわせて利用権限を見直しやすくなる点が利点です。

    給与担当者、人事担当者、各部署の承認者など、役割ごとに閲覧や更新ができる範囲を分けます。特にマイナンバーは扱える担当者を限定する必要があるため、給与計算の画面とは別に権限を設定できるかを確認しましょう。

    関連記事 マイナンバー制度が及ぼした給与計算業務への問題とは?マイナンバー対応システムも紹介

    人事・勤怠・会計と給与計算システムの連携

    オンプレミス型の給与計算システムでは、他システムとデータを受け渡す方法を自社で設計します。人事マスタ、勤怠実績、会計仕訳と銀行振込データという3つの流れごとに、連携の方法と確認点を整理します。

    人事マスタとの連携

    給与計算に使う氏名や所属、等級、扶養家族などの情報は、人事管理システムのマスタと連携させる方法があります。連携の方式には、同じデータベースを共有する方法と、決まった時刻にファイルやAPIでデータを受け渡す方法があります。

    ファイルで受け渡す場合は、処理の失敗や一部項目の欠落が起きる可能性があります。連携の結果をログで確認できるか、エラーの際に担当者へ通知されるか、手動で再実行できるかを確認しておくと、給与の締め前に慌てずに済みます。

    勤怠データの取り込みと締め日

    残業時間や休日出勤、欠勤などの勤怠実績は、勤怠管理システムから給与計算システムに取り込みます。勤怠の締め日から給与計算日までの間隔が短いと、修正が間に合わない場合があるため、締めのスケジュールを両部門で共有します。

    取り込んだ後は、部署ごとの残業時間の合計などを勤怠側の集計と照らし合わせます。項目の対応表を作り、勤怠側で手当の種類を追加した際に給与側の設定も見直す手順を決めておきましょう。

    会計仕訳と銀行振込データの出力

    給与の確定後は、会計システムに渡す仕訳データと、銀行に送る振込データを出力します。部門別や勘定科目別に仕訳を分けたい場合は、給与計算システム側で部門コードや科目を設定できるかが確認点です。

    振込データは、取引先の金融機関が指定する形式にあわせて作成します。オンプレミス型では、振込データをどの端末から送信するか、誰が承認するかといった社内の流れも決めておく必要があります。

    ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で給与計算システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。

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    オンプレミスで進める法改正対応と電子申請

    オンプレミス型の給与計算システムでは、法改正に対応したプログラムを自社のサーバーに適用する作業が発生します。社会保険の電子申請が求められる企業では、申請データの作成方法も確認が必要です。

    法改正プログラムの適用と事前の検証

    保険料率や税制が改定されると、ベンダーから対応したプログラムが提供されます。オンプレミス型では、提供されたプログラムを自社の情報システム部門が適用するか、ベンダーに作業を依頼するかを、保守契約の範囲で確認します。

    適用する前に検証環境で給与を計算し、改定前と改定後の差額が想定どおりかを確かめます。カスタマイズしている部分がある場合は、その部分が改定の影響を受けないかもあわせて確認しましょう。

    関連記事 給与計算システムで年末調整を効率化!知っておきたい基本を解説

    特定の法人に求められる電子申請

    資本金などの額が1億円を超える法人などの特定の法人は、2020年4月以降に開始する事業年度から、一部の社会保険・労働保険の手続きで電子申請が義務化されています。健康保険・厚生年金保険では、算定基礎届や月額変更届、賞与支払届が対象です。

    給与計算システムで申請データを作成し、e-Govで電子申請できるかを確認しましょう。申請用のソフトと別に連携が必要な製品もあるため、申請までの作業の流れも含めて比べることが大切です。

    サーバー更改時に考えるオンプレミスの継続

    オンプレミス型の給与計算システムは、サーバーの保守期限やOSのサポート終了にあわせて、数年ごとに更改の時期を迎えます。更改の際に検討したい選択肢を3つ紹介します。

    保守期限にあわせた更改計画

    サーバー機器やOS、データベースにはそれぞれ保守やサポートの期限があり、期限を過ぎると修正プログラムが提供されなくなる場合があります。給与計算システムのバージョンが新しいOSに対応しているかも確認が必要です。

    更改には、機器の購入費だけでなく、データの移行や再テストの作業費がかかります。年末調整の時期を避けて切り替えられるよう、保守期限の1~2年前から見積もりや日程の検討を始めると進めやすくなります。

    IaaS上でのオンプレミス型の運用

    自社のサーバー室に機器を置かず、IaaSと呼ばれるクラウド上の仮想サーバーに、オンプレミス型の給与計算システムを載せ替える方法もあります。機器の購入や設置が不要となる一方、OSやソフトの管理は引き続き自社で担います。

    製品によっては、IaaS上での動作を保証していない場合があります。対応する環境や、ライセンスの考え方が変わらないかをベンダーに確認してから検討しましょう。

    クラウド型への切り替えの検討

    更改のタイミングで、クラウド型の給与計算システムに切り替えるかを比べる企業もあります。クラウド型では法改正の対応やサーバーの保守を提供会社が担うため、社内の運用作業を減らせる場合があります。

    一方で、カスタマイズした計算や独自の連携をクラウド型で再現できるかは、製品によって異なります。現在の連携先と独自の計算式を一覧にし、クラウド型でどこまで対応できるかを資料請求の段階で確認しましょう。

    関連記事 【2026年】クラウド給与計算ソフト比較!おすすめや選び方を紹介

    オンプレミスで運用できる給与計算システムの比較表

    自社サーバーでの運用を検討する企業に向けて、オンプレミス型を選べる製品と、人事や就業管理とあわせて導入できる製品の特徴を表にまとめました。

    製品名特徴
    GrowOne 給与SX人事システムとの統合データベース型。999パターンの給与体系とグループ企業の計算に対応
    Galileopt DX 給与大将給与の締日・支払日の複数管理や複数事業所に対応し、社会保険の電子申請も可能
    MJSLINK DX 給与大将人事大将や勤怠管理のEdge Trackerと連携し、グループ会社の管理にも対応
    GLOVIAiZ人事給与中堅企業向けの人事・給与システム。クラウド、オンプレミス、ハイブリッド運用に対応
    TimePro-NX就業・給与・人事・セキュリティを統合し、各データを連携できる人事労務管理パッケージ
    COMPANY給与計算大手企業向け。複雑な給与制度の計算を自動化し、社会保険・税手続きの電子申請に対応

    社内の人事・勤怠とつなげやすい給与計算システム

    人事管理や勤怠管理と連携し、給与計算を一元化できる製品を紹介します。オンプレミス型やクラウド型など提供形態が異なるため、自社のサーバー環境や運用方針にあわせて比較しましょう。給与規程への対応範囲や必要なサーバー構成も、導入前に確認することが重要です。

    GrowOne 給与SX

    株式会社 ニッセイコム
    《GrowOne 給与SX》のPOINT
    1. 項目名称や項目属性、計算式の組合せで様々な支給形態に対応
    2. データ確認などのチェック機能でミスの防止をサポート
    3. 複数のグループ企業の給与計算にも対応

    株式会社 ニッセイコムが提供する「GrowOne 給与SX」は、オンプレミス・クラウド・SaaSの提供形態がある給与計算システムです。人事管理システム「GrowOne 人事SX」とあわせた統合データベース型の人事給与パッケージとして提供され、雇用形態や昇給、手当などの人事データを給与計算に反映できます。給与体系は999パターンまで登録でき、法人コードによってグループ企業の給与もひとつのシステムで管理可能です。変更前後の金額の違いを色分けして表示するチェック機能も備えています。オンプレミス版のWebサーバーはWindows Serverに対応しており、データベースサーバーはOracleのシステム要件に準じます。

    Galileopt DX 給与大将

    株式会社ミロク情報サービス
    《Galileopt DX 給与大将》のPOINT
    1. 人事・給与情報を一元管理したい企業
    2. 毎年発生する改正にスムーズに対応
    3. 電子申請API 連携対応

    株式会社ミロク情報サービスが提供する「Galileopt DX 給与大将」は、オンプレミスとクラウドの提供形態がある給与計算システムです。給与・賞与の計算に加え、入退社や異動、教育研修の管理といった人事の定型業務にも対応します。拠点や雇用形態ごとに異なる締日・支払日、複数の健康保険組合への加入、グループ企業の一括管理にも活用できます。算定基礎届や月額変更届、賞与支払届は電子申請で健康保険組合へ提出できます。標準項目のほかに管理項目を追加できるフリー項目機能も備えています。

    MJSLINK DX 給与大将

    株式会社ミロク情報サービス
    《MJSLINK DX 給与大将》のPOINT
    1. 基本的な業務サポートに加え、オプションが豊富な給与システム
    2. 年末調整等毎年発生する法令改正にタイムリー対応
    3. 電子申請API 連携対応

    株式会社ミロク情報サービスが提供する「MJSLINK DX 給与大将」は、中堅・中小企業向けのERPシステムを構成する給与システムで、オンプレミスとクラウドの提供形態があります。「人事大将」に職務経歴や資格などの人事情報を蓄積でき、勤怠管理や給与明細参照、年末調整申告の「Edge Tracker」ともデータを連携します。給与テーブルの設定や、オプションによる賞与シミュレーションに対応するほか、グループ会社をまたいだ人事情報の照会や出向転籍にも対応可能です。保険料率や銀行マスタの更新はオンラインで提供されます。

    GLOVIAiZ人事給与 (富士通Japan株式会社)

    《GLOVIAiZ人事給与》のPOINT
    1. 複雑な給与規定やグループ処理に対応し、項目変更も可能。
    2. 40年超の実績で中堅市場シェアNo.1の安心基盤。
    3. クラウド、オンプレミス、ハイブリッド運用に対応。

    TimePro-NX (アマノ株式会社)

    《TimePro-NX》のPOINT
    1. 就業・給与・人事・セキュリティを一元管理
    2. 労務リスクを自動検知・アラート表示
    3. 必要なライセンスを選び、無駄な費用を抑制。

    COMPANY給与計算 (株式会社Works Human Intelligence)

    《COMPANY給与計算》のPOINT
    1. 複雑な給与制度に対応し、計算業務を自動化します。
    2. 福利厚生や退職金などの関連情報を一元管理。
    3. 社会保険・税手続きの電子申請に対応し、申請業務を効率化。

    まとめ

    オンプレミス型の給与計算システムは、自社のサーバーで人事や勤怠、会計のシステムとつなぎ、全社の給与を計算する形態です。サーバーの冗長化や検証環境、利用者の権限を設計し、連携ごとにエラー時の対応も決めておきます。法改正プログラムの適用や電子申請への対応、サーバー更改時の継続判断まで見据えて、自社にあう給与計算システムを資料請求で比べてみてください。

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