
営業倉庫の種類
営業倉庫は大きく分けて「普通倉庫」「冷蔵倉庫」「水面倉庫」の3種類に分けられます。
- 普通倉庫
- 普通倉庫はもっとも幅広い用途に対応した倉庫であり、主に農業・鉱業・製造業などの産業で使われます。企業だけでなく消費者の財産も保管します。
- 冷蔵倉庫
- 冷蔵倉庫は名前のとおり低温で保管する倉庫です。生鮮食品や冷凍品など、摂氏10度以下で保管する必要があるものを対象とします。
- 水面倉庫
- 水面倉庫は、原木を水面に浮かべて管理するため水面貯木庫とも呼ばれます。原木などを河口付近の貯木場のように水面で保管する施設です。
普通倉庫の種類
普通倉庫の種類は、倉庫業法施行規則(2018年6月29日施行)で定められた施設設備基準によって分類されます。ここからは普通倉庫の種類について解説します。
参考:倉庫業法施行規則
1類倉庫
1類倉庫とは、厳しい施設設備基準を満たした倉庫のことです。防湿性能や耐火性能、防火性能などを備えていなければなりません。ほかにも、国土交通大臣が定める防犯措置や鼠害(ねずみによる害)防止設備が求められます。
後述する2類倉庫~野積倉庫の該当物品を、施設設備基準未達により保管できない場合、1類倉庫で保管します。つまり、ほとんどの物品を保管できる倉庫といえるでしょう。ただし、粉状・液状の物品、危険物・高圧ガス、摂氏10度以下で保管する必要がある物品は保管できません。
主な保管品は、日用品や繊維、紙・パルプ、電気機械などです。
2類倉庫
2類倉庫は1類倉庫の施設設備基準の要件から、耐火性や防火性を除いたものです。燃えやすい物品は保管できません。
主な保管品は、麦・でんぷん・飼料・塩・肥料・セメントなどの第2類~第5類物品です。
3類倉庫
1類倉庫の施設設備基準から、防水性能・防湿性能・遮熱措置・耐火・防火性能などを除いたものです。つまり、湿度に耐性がある物のみを保管できます。
主な保管品は、湿度などで変質しにくいガラス製品や陶磁器、鉄材などの第3類~第5類物品です。
野積倉庫
野積倉庫の設置基準は、土地の周囲に柵や塀など、国土交通大臣が定める防護施設により守られていることです。また防犯上有効な設備や、保管物が屋上から落下しない措置の実施が求められます。
主な保管品は、雨・風・日光の影響を受けない原材料や、レンガ・セメント製品・木材・廃タイヤなどの第4類~第5類物品です。
貯蔵槽倉庫
一般的に「サイロ」や「タンク」と呼ばれる倉庫が貯蔵槽倉庫に該当します。施設設備基準は防火・防水性能と、消火器などの消火設備の設置です。
主な保管品は、小麦・大麦・トウモロコシ・糖蜜など、液体やばら穀物などの第6類物品を保管します。
危険品倉庫
危険物や高圧ガスを保管するのが危険品倉庫です。
施設設備基準は厳しく、防湿・防火・防水性能に加え、周囲を塀や柵、鉄条網で防護し、防犯措置を講じなければなりません。さらに、危険物を適切に取り扱う「消防法」(2019年7月1日施行)に適合する必要があります。
その他トランクルーム
トランクルームは、主に骨董本や書籍、家財やピアノなどの個人財産を保管する倉庫です。
倉庫業法(2019年4月1日施行)では、国土交通省がトランクルームを認定する制度が設けられています。国土交通省が優良と認めた施設が「認定トランクルーム」です。
倉庫業の開業において必要なことは?
倉庫業を開業するには、倉庫業法を遵守しなければなりません。倉庫業法では、物品を倉庫で安全に保管するルールが定められています。規則を遵守したうえで、国土交通省から倉庫業者としての登録を受ける必要があるでしょう。
無登録営業をした場合は、1年以下の懲役・100万円以下の罰金が科せられます。しかし、実際には無許可・未登録で営業している倉庫は多くあります。無登録だと法的リスクがある以外にも、顧客から信頼性が低いと判断されるため、必ず登録しましょう。
自社の目的に合った倉庫を選択し、倉庫業を営みましょう
倉庫にはさまざまな種類があり、保管する物品によって適した倉庫が異なります。
営業倉庫は大きく分けて普通倉庫・冷蔵倉庫・水面倉庫の3種類ありますが、普通倉庫はさらに7種類に分類されます。それぞれに施設設備基準があり、倉庫業を営む場合は各基準を満たさなければなりません。また、国土交通省の許可も必要です。
自社の目的にあった倉庫を選び、倉庫業をはじめましょう。
