
荷姿別管理とは
荷姿とは商品が梱包されている外見や形状のことです。例えば、飲料Aという商品はダンボール1箱にペットボトル8本入りという荷姿をしています。入荷~出荷の間で荷姿がダンボールのまま変わらない場合は問題ありませんが、ダンボールを開封して1本単位で出荷することがある場合は、荷姿別管理が必要になります。
例えば荷姿別管理をしていない場合、帳簿にAの在庫数が数量:1と記録されているとき、それがダンボール1箱なのかペットボトル1本なのかは分かりません。荷姿別管理とは荷姿の変化を把握し、正確な在庫数を把握することであり、現場の混乱を招かないために実施する必要があります。
荷姿を管理する単位は1つでは不足!
倉庫管理業はお客様の業種や扱っている品物によって、システムに違いが出てきます。飲料メーカーの場合、よく聞かれる要望が「パレット・ケース・バラの荷姿の違いに対応して欲しい」ということです。
一般の製品はパレットで入庫したらパレットで出荷され、個別管理は必要ありません。しかし飲料ではパレットで入った商品をケースやバラに分けて出すなど異なる出荷管理が必要となります。
飲料メーカーの倉庫でも、お客様が問屋の場合はパレットで出荷することがありますし、ケースで出ることもあります。これが中小規模のスーパーだとケースやバラが多くなります。
飲料メーカーあるいは飲料を取り扱うと倉庫では、複数の荷姿に対応したWMS(倉庫管理システム)が必要となるのです。この荷姿に関する課題を解決した事例を紹介しましょう。
飲料メーカーにおける荷姿別管理の3つの事例
ここでは、倉庫管理のさまざまな課題解決の事例から、すでに紹介したような飲料業界特有の事情に注目して、3つのモデルケースとして再構成しました。
細かいお客様対応ができない→3つの荷姿に対応で出荷業務を効率化
全国ブランドも持つ老舗の飲料メーカーの導入事例。早くからIT化を推進しており、倉庫管理システムも構築していました。しかし、所有する2つの倉庫のうち、1つはアウトソーシングしており、きめ細かなお客様対応が困難でした。このため、ハードウェアのリプレースを機にシステムを刷新。10社の開発事業者に提案を求めました。
その条件の1つに「パレット・ケース・バラ」の荷姿の出荷に対応できることがありました。さらに、パッケージベースであること、カスタマイズが可能なこと、販売管理など他システムとの連携などが条件とされていました。
この条件をクリアした製品が選定され、稼働を開始。荷姿別の出荷管理により、一連の業務を5分短縮。「わずか5分でも繁忙期には大きな短縮になります」と、同社では新システムを評価しています。
人手による不正確な入出庫管理→荷姿の自動登録でミスを激減
関西に拠点を置く飲料のメーカーの導入事例。ユニークな商品で知られ、全国に根強いファンを抱えています。同社の倉庫管理の課題が入庫管理の煩雑さと不正確な在庫数でした。理論在庫と実在庫が合わず、お客様に迷惑をかけることがしばしばありました。
WMS刷新を機に、同社では入出庫のハンディターミナル化に合わせて「パレット・ケース・バラ」登録の自動化に取り組みました。人手に頼った入出庫管理だからデータ入力にミスや遅延が多く、在庫数が不正確になっていると判断したのです。
システム刷新とハンディターミナル化によって、同社ではミスが激減。在庫数のズレが1%以内に収まるようになりました。「荷姿も従来は手作業でバラに換算して入力していました。これが今ではバーコードを読み込むだけでパレット・ケース・バラの自動登録ができます。精度の高い業務になりました」と同社では満足げに語ります。
エクセルによる煩雑な計算→集計業務を3分の1に短縮
関東近県を商圏に飲料メーカーを含めた多彩な食材を扱っている運送業社の導入事例。WMS導入に当たって、頼りにしたのが開発事業者のアドバイスでした。「古くから付き合っている事業者が食品業界に詳しいので助かりました」と、担当者は振り返ります。
そこで得られた助言が「飲料など食品は3種類の荷姿に標準で対応していること。これをカスタマイズで変更するとコストもかかるし、バージョンアップもできなくなる」ということでした。各社からの資料を検証したところこれが事実とわかり、アドバイスに従いました。
導入後のメリットとしては集計業務の大幅な短縮があります。「それまではエクセルに計算式を入れて数量単位を合わせるなど、ひどく煩雑な作業を行っていました。今は自動的に数量単位が調整され、集計時間を3分の1に削減できるようになりました」と担当者は笑顔を見せます。
ITを活用した荷姿別管理で業務を効率化しよう
飲料を扱う際には必ず課題となる荷姿別管理ですが、ご紹介した事例のようにITを活用することで効率よく管理することができます。荷姿別管理機能が搭載されたWMS(倉庫管理システム)を導入すると、入荷~出荷まで商品の荷姿の変化を追いながら管理することができます。下記リンクからWMSの機能や比較ポイントを紹介していますので、チェックしてみてください。
