
Web会議の歴史
遠隔地と音声や映像をやり取りするシステムとして最初に登場したのが、テレビ会議システムです。1980年代になってデジタル電話回線網が利用できるようになると、動画と音声の送信が可能になり、テレビ会議システムがいくつか販売されるようになりました。当初は専用機器と専用回線を用いていましたが、1990年代から汎用のハードウェアによるテレビ会議へと変わっていきます。
その後、2000年代になると、「インターネット」という環境が一般化し、ついに専用回線ではなく、インターネット上のサーバーを介して通信を行うWeb会議システムが開発されました。これにより、パソコンから画像や動画を受け取るだけではなく、双方向のコミュニケーション手段として認知されるようになります。
これら開発の背景にはインターネットのブロードバンド化があります。ブロードバンドとは、高速で大容量の通信ができる回線のことで、2000年代前半からブロードバンド化が進み通信環境が整ったことで、動画の送信がスムーズにできるようになったのです。
Web会議の現状と今後の進化
2010年代に入りインターネットが当たり前になるとともに、技術の改善でより高速な通信が可能になると、Web会議システムは更に普及し、2019年まで市場規模は右肩上がりに拡大しています。そこで、Web会議システムの現状と今後について解説していきます。
ワークスタイル革新の鍵となる存在に
現在、労働人口の減少を受けて働き方改革が進んでいます。遠隔地のお客様に自席で対応するオンライン商談や非訪問営業をはじめ、Web会議を利用することで、リモートワークという新しい働き方が可能になりました。
本社と支社のミーティングにも利用でき、会議目的の出張を減らすこともできます。支社にWeb会議システムで中継した本社オフィスの映像を流し、同様に本社オフィスに支社の映像を流すことで、移動せずとも本社と支社で会議ができるようになります。
ユニファイドコミュニケーションの中心に
ユニファイドコミュニケーションとは、複数の通信手段やコミュニケーション手段を統合する概念であり技術です。Web会議システムは、電話では音声だけ、ビジネスチャットではテキストや画像だけであったコミュニケーションを統合し、音声と映像、製品によってはテキストを用いたコミュニケーションを可能にしました。
WebRTC対応の製品が主流になっていく
そして、今後注目を集めると考えられるのがWebRTC対応のWeb会議システムです。WebRTCとは、Webブラウザ上で映像や音声の通信を行う初の標準規格であり、これを利用すればプラグインが必要なくなるため、今後WebRTCに対応したWeb会議システムが普及していくと予想されています。
WebRTCとWeb会議システムの関係について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
テレビ会議システムとの違い
テレビ会議システムが歴史的にWeb会議システムの前段階にあることから、テレビ会議の進化形であると捉えられがちですが、テレビ会議システムとWeb会議システムには大きな違いがあります。
場所に依存せず利用できる
テレビ会議は会議室で会議をするためのものですが、Web会議は基本的に自席のパソコンで簡易に行うことが前提となっています。また、会議形態も異なり、テレビ会議は複数から大人数での会議を想定している一方でWeb会議は少人数、もしくは1人を想定している点が大きな違いです。
低コストで簡単に導入できる
テレビ会議システムと比較して、Web会議のメリットは「簡易」であり「安価」である点にあります。既存のPCを使って行うため、簡易に導入できて、初期費用がかかりません。クラウド型の製品が多くなっており、システムの構築も簡単です。操作も比較的カンタンで、わずか数クリックだけで会議を始めることができると訴求している製品もあります。
このほかにも、Web会議システムとテレビ会議システムでは多くの違いがあります。両システムの違いについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
歴史を踏まえ、進化したWeb会議システムをフル活用しよう
Web会議システムはインターネットの進化とともに登場し、働き方改革とともに今後さらに存在感を増すであろうシステムです。この流れに取り残されると、取引先がWeb会議を望んだときに対応できない、柔軟な働き方ができないままになってしまいます。
逆にWeb会議システムをフル活用することでコストの削減や業務の大幅な効率化につなげることも可能です。まだWeb会議システムの導入に踏み切れていない方は、一度実際の製品をチェックしてみてはいかがでしょうか。
