ゲストプロフィール
株式会社カミナシ
広報PR 広報責任者 宮地正恵氏
BtoB企業を中心に、ベンチャーでの広報の立ち上げを複数社経験。広報歴通算13年。
カミナシのミッションに強く共感し、2020年6月より参画。一人広報として、広報戦略からメディアリレーションのほか、事例取材、noteでの発信など、プロダクト、コーポレートの両面から広報を担当。
宮地さんが紹介する3つのツールはこちら
はじめに
ーー御社の事業について教えてください。
株式会社カミナシは、「ノンデスクワーカーの才能を解き放つ」というミッションを掲げて事業を展開しています。ノンデスクワーカーとは、工場や店舗で働くデスクワーカーではない方たちのことです。
今、プロダクトは1つで、現場DXプラットフォーム「カミナシ」というものを提供しています。2020年6月末にリリースして、現在は200社、5,000現場以上に導入いただいています。弊社のバリューに、「現場ドリブン」というものがあるのですが、弊社の社員は現場のことが好きなメンバーがとても多くて。お客様先に伺って実際の現場を見せていただいたりして、現場の管理者や作業者の方が幸せになるようなサービスを提供していきたいと思っています。
ーー宮地さんのミッションを教えてください。
広報・PRを担当しており、プロダクトのPRや、カミナシという会社を皆さんに知っていただいてファンを作っていく、というお仕事をさせていただいています。カミナシの導入事例の取材でお客様先に伺い、現場を拝見させていただいたりとか、インタビューさせていただいたりすることも多いですね。
私は、以前は研修事業やHRテックなどBtoB向けのSaaS企業にいたことがあります。基本はデスクワーカー向けのサービスです。カミナシのことを知ったときに、ノンデスクワーカー向けのITツールは今後の日本には絶対に必要になるものだよね、ってビビビッと来たというか。これは絶対に世に広めたいなという気持ちがあって入社し、日々頑張っています。
デジタル化は世の中で叫ばれてはいるものの、デジタル化に着手できているのはまだ大企業に留まっていると感じています。大企業以外では、どうやって取り組んでいいかがわからないとか、そもそもシステムや専門人材への投資ができないという実状も調査結果でわかっています。しかしながら、労働人口の減少などの背景を踏まえると、デジタル化による業務効率化への取り組みは避けられないはずです。その将来のためにも、まずは現場の情報を見える化して第一歩を踏み出していこう、というのがカミナシが訴求しているポイントですね。
ーー本日は、現場で活用できるITツールについて伺いますが、苦手意識のある方もいると思います。そういう方へ、伝えたいことを教えてください。
ノンデスクワーカーの世界は、まだまだDXもデジタル化も進んでいないところが多いと感じています。しかし、これからの日本を担う20代の人たちは、デジタルが当たり前の世代です。新卒で入社した会社の業務があまりにもアナログすぎて変わらないことに絶望し、転職をしたという若手人材のケースも耳にします。デジタル化やDXに取り組むことは、企業の生産性向上はもちろん、若手人材が絶望せずに生き生きと活躍できる環境にすることにもつながります。いきなり高度なデジタル化に取り組むのではなく、まずは苦手意識がある方でも取り組みやすい身近なもの、簡単なところから始めることをおすすめしたいです。
LINE WORKS
カミナシのユーザー企業様に事例取材に伺ったときに、「ほかにどんなITツールを使っていますか?」と聞くと、コミュニケーションツールとしてよく挙げられるのが「LINE WORKS」です。デスクワーカーの方だと、SlackやChatWorkも多いのかなと思うのですが、現場系の方たちは、LINE WORKSを非常に使われているという印象ですね。
もともとノンデスクワーカーの方たちって、業務では紙をめちゃくちゃ使っているんですけど、プライベートでは、スマートフォンなどを普通に使っていますよね。普段から、LINEを使っていて、操作感が似ているLINE WORKSであればとっつきやすいというのが一番あると思います。
会社の個人用のメールアドレスがなくても活用できるのもいいですよね。LINE WORKSにはカレンダー機能もあるので、会社内の会議やイベントの管理などでも活用できると思います。
ーーITツール導入のきっかけとして、LINE WORKSを入れることも多いのでしょうか?
最初にコミュニケーションツールを導入してみる、というのはわりと皆さんやっていらっしゃると伺いますね。今までは内線電話や、会社の掲示板的に貼り付けたりしていたものを、LINE WORKSに変更されたりしています。ツールを活用することで、伝言ミスがなくなったり、情報共有がスムーズになるというのは、とてもよいと思います。
ーー年齢層が高い方も使っている印象でしょうか?
30代、40代、50代の方でも普通に使っていらっしゃいます。本当の現場作業者の方は作業中って基本は携帯なんて見られないですし、たとえばいろいろな現場に移動しなきゃいけないときに、LINE WORKSで社内連絡する、というのをよく伺いますね。
- Q.どんなときに使っていますか?
- 移動途中での連絡や社内の情報共有。
- Q.気に入っている機能は?
- 扱い慣れたLINEのような操作感で、社用の連絡でも利用できるところ。スマホで使いやすいこと。
- Q.どんな企業におすすめしたいですか?
- 普段の業務でPCを使うことが少なかったり、頻繁に移動が発生するようなノンデスクワーカーの多い企業。
《LINE WORKS》のPOINT
- すぐに使える!新しいシステムの導入に伴う負担は最小限
- 掲示板やアドレス帳などコミュニケーション機能が豊富!
- 24時間365日体制でサーバ監視!重要なデータの送受信も安心
BONX WORK
BONX WORKは、インターネット回線を利用したインカムなのですが、普通のインカムだと、トランシーバーのように1本通行ですよね。発言するときにボタンを押して話す、という感じだと思います。それをBONX WORKの場合は、同時に全員で使える、というところが例えばホテルや旅館といった業種の方たちに人気のようです。
ホテル業や、小売り業などでは、ToCの部分はかなりシステム化されていると思います。けれど裏側のバックヤードのところって、未だにFAXでやり取りされていたりとなかなかIT化が進んでいないところがありますよね。まだまだ非効率なところを、例えばLINE WORKSやBONX WORKを活用したりして、デジタル化を進めることでコミュニケーションの部分が変化していくといいのではないかと思っています。
ーーBONX WORKを知ったときの宮地さんの印象はいかがでしたか?
おしゃれでスマートだな!と思いました。普通のインカムだと、背中や腰に大きいインカムの機械をつけて…というところが、BONX WORKを使えばコードもなく、スマホアプリさえあればいいのでスマートになりますよね。BONXさんとお話したときにも、ユーザー様から「おしゃれな感じがすごくいい」って言われていると聞きました。
- Q.どんなときに使っていますか?
- 音声でのやり取りが必要な現場での連絡、コミュニケーション。
- Q.気に入っている機能は?
- 発話検知機能で、ボタンを押さなくても会話ができるところ。
- Q.どんな企業におすすめしたいですか?
- ホテル業や小売業の方たちで、バックヤード側のシステムの作業効率化を図りたいと考えている企業。
BONX WORK公式サイトはこちら
https://bonx.co.jp/
カミナシ
最後に、現場DXプラットフォーム「カミナシ」を紹介します。現場で使われるチェックリストや点検記録をクラウド上で管理できるようになるシステムです。ノーコードで、現場の担当者が自らアプリを作ることができるサービスなので紹介します。
結構大きい工場でも、未だに現場の管理業務は紙とペンを使って人力で行われていることがあります。一日に何百枚というチェック記録の紙を集めて、事務所でExcelに転記しているんですよね。管理者の方がチェックして、承認印をして、それを回覧する。それが工場長の手元に届いたときには2、3日後だったりするわけです。
カミナシを活用することで、例えば製造機械になにか異常の予兆があったときにもリアルタイムで状況確認が可能になり、安全上の予兆、事故防止というものにつなげられるようになっています。
ーーー点検では、どんなシーンで活用されていますか?
現在は食品に係わる企業様が多いので、冷蔵庫の温度管理など衛生管理の記録に活用されています。また幅広い企業様で、使用している機械がちゃんと清掃されているかや、燃料切れを起こしていないかなどの点検にも活用いただいています。運輸であれば車両点検にも。安全や安心を担保するときのチェック時に一番活用いただいています。
点検や記録は、毎日同じことを繰り返すので、人間がペンで◯✕だけをつけていると「今忙しいからあとで書いておこう」とか、「記入忘れちゃった」とか、「温度を見たけど、何度だったけ?」とか、そういう場面があると思うんです。
カミナシだとかならずスケジュール管理がされていて、設定した日・時間になると、「今日はこの点検とこの点検をやらないとだめだよ」っていうのが表示されるんですよね。それに合わせて「この温度は何度ですか?」とか、「この部分を撮影してください」と作業手順を案内してくれます。
ーーー導入効果など、利用企業からの反響はいかがでしょうか。
紙を1年分くらい保管しないといけなかったのが、必要がなくなって保管庫が空になった、というお声はもちろんありますね。また、管理者の人たちから「今までは現場の業務をやって、終わった後に書類チェックなどの事務作業をやらないといけなかったのが、ほぼ無くなった」「記入ミスなどのチェック作業も不要になった」というお話を聞くこともあります。
業務監査などに活用できる「カイゼン機能」も好評です。今まではデジカメで現場を一通り撮影して、事務所に戻って1つ1つExcelにデータを貼り付けたところを、iPadのカミナシ上でパパパって点検して、「ここができていません、ここを直してください」っていうのを入力できるようになります。Excelを添付したメールのやり取りは不要で、カミナシの管理画面上でやり取りができるようになり、履歴が見やすくなるのも便利です。
ーーSaaSツールを初めて導入される企業担当者の方も多いと伺いました。
そうですね、カミナシを使うためにiPhoneやiPadを導入いただいて、実は「写真で記録を残せるようになったのが一番うれしい」というお声も多いですね。基本的な機能ではありますが、ノンデスクワーカーのお客様の現場では、SaaSとかクラウドサービス自体をはじめて入れる、ということが多いんです。
今までは口頭やテキストでしか伝えられなかったこと、たとえば食材を切る機械に刃こぼれがあったら重大な事故に繋がりますが、iPhoneやiPadで撮影することでその日の最後にどういう刃の状態かを画像で残せる、というのが大きな安心感につながるそうです。点検した人が「異常ありません」と言うよりも、写真で残せる方が信頼度が高いと。
カミナシを使うときだけではなく、ほかの業務でも写真を残すようになったというお客様のお声を聞く機会が多いです。
- Q.どんなときに使えますか?
- 作業の点検記録や管理記録のデータ化、管理を行うとき。
- Q.気に入っている機能は?
- 作業記録時に撮影した写真を一緒に登録できるところ。
- Q.どんな企業におすすめしたいですか?
- 記録作業が必要な食品関係など、衛生管理が非常に厳格な業種の方や、物流・運輸などの点検が漏れていたりすると重大な事故につながるような業種、ほかには設備点検やビルメンテナンス業種の方にもおすすめです。
おもてなし文化が大切な、飲食業やホテル業の企業様にも、サービス品質を担保するために活用いただいています。
カミナシ公式サイトはこちら
https://kaminashi.jp/
編集後記
ノンデスクワーカー向けのおすすめツールということで、多くのユーザー企業へ足を運び現場をたくさん知る宮地さんにお話を伺いました。取材を通して、ただ効率化、効率化というわけではなく、「働く人が幸せになるように」ということを考えて自社サービスやDXについて考えられている姿が印象的でした。
また、まだまだ工場で紙の作業がたくさんある背景には、「現場に詳しいITの人がいなかった、ということに尽きる」というお話もありました。これからもカミナシさんが、いろいろな現場を訪問してさまざまな新しいサービスを送り出してくれる予感がします!
まずはコミュニケーションツールから導入するのもおすすめということですので、興味のある方はぜひITトレンドで資料請求を行ってみてください。
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