LMS(学習管理システム)とは
LMSとは、Learning Management Systemの略で「学習管理システム」と呼ばれています。教育機関や企業におけるeラーニングの運用に用いられ、学習コンテンツの配信や受講者の進捗管理、課題の提出・採点、成績管理などを行います。LMSによって、学習教材と受講者の情報を一元化することで、個人のニーズにあわせた学習プランの提案や教材の提供が可能です。
また、講師と受講者のコミュニケーションを支援する機能も搭載されています。双方が同時にログインすれば、ライブ授業や電子掲示板を通じて質問やフィードバック、意見交換ができるため、学習成果向上やモチベーション維持にも効果的です。
以下の記事では、LMS(学習管理システム)の機能やメリットなどの基本概要を解説しています。あわせてご覧ください。
LMSの選び方
自社に最適なLMSを選ぶためには、用途や機能、教材のラインナップなど、以下のポイントをチェックしてみましょう。
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
社内向けか社外向けか
LMSは、学習コンテンツ提供の対象が社内か社外かによって選ぶシステムが変わってきます。社内向けの場合、主にLMSは従業員研修やトレーニング、業務プロセスの習得などに活用されるでしょう。そのため、自社ですでに作成してあるマニュアルをスムーズにインポートできるものがおすすめです。また自社教材がない場合は、研修内容やプログラムにあわせた学習コンテンツが提供されているか確認しましょう。
一方で社外向けのLMSは、顧客やパートナー企業、取引企業のメンバーなどが対象になります。社外ユーザーが利用するため、認証などのセキュリティ機能が充実していると安心です。また決済機能が搭載されていれば、自社の学習コンテンツをオンラインで販売できます。
必要な機能が搭載されているか
LMSは、受講者向けと管理者向けの機能を提供しています。自社の利用目的を明確にし、必要な機能が搭載されているか確認してみましょう。
- ■受講者向けの機能一覧
- 【講座閲覧機能】講座の一覧表示、講座の検索、講座の登録など
- 【学習機能】教材閲覧、進捗管理、学習履歴の確認など
- 【受験機能】テストの受験やレポートの提出など
- ■管理者向けの機能一覧
- 【講座管理機能】講座の登録や編集、教材作成、講座と教材の紐づけなど
- 【受講者管理】受講者の登録、コースの割り当て、受講可能期間の設定など
- 【履修管理】学習状況の確認、成績管理、採点や評価など
教材のラインナップは自社に適しているか
自社教材が不十分な場合、LMSで提供される教材を活用するのも一つです。学習コンテンツ内容は、社会人マナーやビジネス知識、語学、資格取得などを目的とした汎用的なものから、作業手順や機械の操作方法など専門的なものまでさまざまです。自社の学習ニーズにあった教材が提供されているか、また教材ラインナップは充実しているか確認しましょう。
自社オリジナル教材の取り込みや作成は可能か
既存の教材がある場合、システムに取り込んで利用すれば教材作成コストや手間がかかりません。インポート機能を搭載している製品もあり、PDFやPowerPoint、Word、Excelなどのファイルを取り込めば簡単に転用できます。
また、SCORM(eラーニングにおける国際的な標準規格)に適合しているLMSであれば既存教材を統合しやすく、LMSを乗り換えた場合でも教材を再利用できます。なお、オリジナル教材を新たに作成したい場合には、学習コンテンツの作成支援機能が搭載されているものを選択しましょう。
クラウド型かオンプレミス型か
LMSには、社内にサーバを構築するオンプレミス型、サーバを設置せずインターネット回線を利用するクラウド型の2タイプがあります。社内利用に限定する場合や、機密情報を扱う場合、カスタマイズ性を重視したい場合には、オンプレミス型がおすすめです。一方で、社外向けに利用したい場合や初期構築費用を抑えたい場合には、クラウド型がよいでしょう。
コストは予算に見合っているか
LMSの料金相場は、クラウド型とオンプレミス型で異なります。現在ITトレンドに掲載中の製品では、クラウド型LMSの場合、初期費用は無料~数万円、月額利用料は1IDあたり数百円程度です。クラウド型は、受講者数に変動があってもプランを柔軟に変更できるのもメリットです。なお、オンプレミス型の場合相場は数十万円、高額なもので180万円ほどかかります。
十分なサポートが提供されているか
学習効果を最大化するためには、導入から運用まで手厚いサポートが提供されているとよいでしょう。システムの設定から導入後のフォローアップ、研修設計やユーザー登録までスムーズに運用できるようなサポート体制があれば安心です。電話やメール、チャットなどのサポートのほかに専任のカスタマーサクセスがついて、伴走してくれる場合もあります。サポート内容はベンダーによって異なるため、まずは資料を取り寄せ各社製品を比較してみましょう。
LMSとeラーニングの違い
LMSとeラーニングは、システム(道具)を指すか形式(学習形態)を指すかにおいて違いがあります。先述したように、LMSはオンライン上の学習管理や教材提供、成績管理を行うシステムであるのに対し、eラーニングは、学習やトレーニングを提供する形式を指します。eラーニングをサポートするために活用されるのがLMSです。ただし、eラーニングを実施する際に活用するLMSを「eラーニングシステム」と呼ぶこともあります。
以下の記事では、eラーニングシステム(LMS)の詳しい製品比較をしています。あわせてご覧ください。
おすすめのLMSを紹介
ここからは、ITトレンド上半期ランキング2025「eラーニングシステム(LMS)」より、資料請求数の多かった上位TOP3の製品を紹介します。気になる製品は、緑色の「+リストに追加」ボタンでカート追加をしておくと、あとでまとめて資料請求できます。ぜひご利用ください。
SmartHR
- ステータスの一覧表示で受講漏れを防止
- 動画やPDFを用いて学習コンテンツが作成可能
- 研修の受講有無によるタレントマネジメントも可能に
ITトレンド上半期ランキング2025「eラーニングシステム(LMS)」1位
株式会社SmartHRが提供する「SmartHR」は、労務管理から人材育成までを一元化できるクラウド型のプラットフォームです。動画や資料を使った研修配信、受講状況の可視化などの学習管理機能を備えており、社員教育を効率的に運用可能。誰でも直感的に使える操作性と、豊富な人事データを活用した育成体制の構築が評価され、多くの企業に選ばれています。
SAKU-SAKU Testing
- 【1500社導入・継続率97%】研修の質の均一化、業務負荷80%削減
- 【AIが不正を検知】eラーニングとAIの活用で理解を深める
- 【法定講習にも対応】誰でも高精度な監視システムを活用可能
ITトレンド上半期ランキング2025「eラーニングシステム(LMS)」2位
株式会社イー・コミュニケーションズが提供する「SAKU-SAKU Testing」は、マニュアル不要で直感的に利用できるeラーニングシステムです。動画からテストまで幅広い種類のeラーニングに対応し、対象者・コンテンツ数を気にせずに配信できます。また、ビジネスにおける基本知識から500問ものコンプライアンス問題まで教材も充実しているほか、自社仕様のコンテンツオーダーにも対応しています。
Smart Boarding
- 満足度94% 70,000人利用中 動画研修+ライブレッスン受け放題
- 新入社員|管理職|コンプライアンス|ビジネスマナー等 幅広い内容
- 多機能LMS 学習管理 テスト レポート 自社用コース作成も簡単
ITトレンド上半期ランキング2025「eラーニングシステム(LMS)」3位
株式会社FCEが提供する「Smart Boarding」は、短時間動画、ライブ型トレーニング、LMS、コンサルティングを組み合わせ、現場で活かしやすい学びを実現する社員教育プラットフォームです。階層別・テーマ別の研修に加え、プロ講師とのロールプレイやフィードバックも可能で、動画研修見放題や進捗管理、テスト配信など多機能な仕組みで教育体制の整備を支援します。
このほかにも、ITトレンドでは多彩なLMS(学習管理システム)を取り扱っています。最新のランキングは以下のボタンからチェックできるので、あわせてご覧ください。
選び方を押さえて自社に最適なLMSを導入しよう
LMS(学習管理システム)は、教育機関や企業におけるeラーニングの運用には欠かせないツールです。LMSを導入する際には利用目的を明確にし、機能や教材の充実度、コストやサポートなどに着目してみましょう。
自社に最適なLMSを導入するために、まずは資料請求からはじめてみてはいかがでしょうか。製品情報を手軽にまとめて比較したい方には、一括資料請求(無料)がおすすめです。価格や機能、特徴を一覧で比べられる比較表の作成や、利用ユーザーの口コミも確認できるのでぜひ活用ください。



