ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■運用形態別
- ■社内で扱う帳票業務別
- 基幹システムからの大量の帳票出力:SVF、FUJITSU Software Interstage List Creator
- 出力した帳票の社内での保管・閲覧:SVF、電子帳票基盤システム Paples
- 請求書などの取引先への配信:SVF、eCubenet 帳票配信サービス、電子契約・電子取引クラウドサービス「DocYou(ドックユー)」、ナビエクスプレス
帳票電子化をオンプレミスで運用する理由
帳票電子化ツールには、自社のサーバに導入するオンプレミス型と、インターネット経由で使うクラウド型があります。オンプレミス型が検討されるのは、帳票が基幹システムと深く結びついている場合や、社内規程で帳票データの置き場所が決められている場合です。
基幹システムと同じ社内環境で帳票を出力したい
販売管理や生産管理、会計などの基幹システムを社内のサーバで動かしている企業では、帳票の出力も同じネットワークの中で完結させたいという要望があります。基幹システムから帳票ツールへデータを渡す際に、社外のネットワークを経由しない構成をとれるためです。
月末に請求書をまとめて出す業務や、毎日決まった時間に出荷伝票を出す業務では、処理時間の見通しを立てやすいかも判断材料です。ただし処理の速さは、サーバの性能やデータ量、帳票の複雑さにも左右されるため、実際の帳票で試験的に出力して確かめましょう。
帳票データの保管場所を社内規程で決めている
帳票には取引先の情報や取引金額、従業員の給与など、社外に出したくない情報が含まれます。社内規程や取引先との契約で、こうしたデータを自社の管理する環境に保管するよう定めている企業では、オンプレミス型が選ばれることがあります。
一方で、クラウド型でも保管場所の地域やデータの暗号化、アクセス制限の方法を公開している製品があります。規程が求めているのが「社内に置くこと」なのか「一定の管理水準を満たすこと」なのかを確認し、両方の形態を比べたうえで判断するとよいでしょう。
既存の帳票資産と専用プリンタを活かしたい
長年使ってきた帳票のレイアウトや、複写式の伝票を印刷する専用プリンタを今後も使いたい場合も、オンプレミス型が検討されます。社内のプリンタへ直接出力する構成を組みやすいためです。
ただし、既存の帳票定義をそのまま使えるかは、製品や元の仕組みによって異なります。代表的な帳票をいくつか選び、変換や作り直しにどの程度の手間がかかるかをベンダーに確認してから判断しましょう。
オンプレミス型で自社が担う管理の範囲
オンプレミス型の帳票電子化ツールでは、ソフトの購入や保守契約に加えて、それを動かすサーバや保管データの管理も自社の役割です。導入前に担う範囲を把握しておくと、必要な人員と費用を現実的に見積もれます。
サーバとOS、ミドルウェアの保守
帳票ツールを動かすサーバの調達や設置、OSの更新、データベースなどのミドルウェア(OSとアプリの間で動く基盤ソフト)の管理は自社で行います。セキュリティ更新を適用する際は、帳票の出力に影響がないかを確かめてから本番に反映する手順が必要です。
サーバやOSには保守期限があり、期限が近づくと機器の更新や移行の作業が発生します。導入時点で、何年ごとに更新するかの計画と予算を立てておくと、急な対応に追われる事態を避けられます。
帳票データの保管とバックアップ
出力した帳票を電子で保管する場合、保存先の容量管理とバックアップも自社の役割です。帳票は年々蓄積されるため、保存期間と件数から必要な容量を見積もり、不足する前に増設できるようにしておきましょう。
バックアップは取得するだけでなく、実際に復元できるかを定期的に確かめることが大切です。サーバと同じ場所だけにバックアップを置くと、災害時に両方が使えなくなるおそれがあるため、別の拠点や媒体に保管する方法も検討しましょう。
障害時の切り分けと復旧
帳票が出力されない、配信が止まったといった障害では、帳票ツール、サーバ、ネットワーク、基幹システム、プリンタなど、原因の候補が複数あります。オンプレミス型では、どこに問題があるかの切り分けを自社が主体となって進めます。
エラーの通知が誰に届くか、ログをどこで確認できるか、未出力の帳票を再出力できるかを事前に確かめておきましょう。月末の請求書のように締め切りがある帳票は、障害時に手作業で代替する手順も決めておくと安心です。
帳票電子化ツールのオンプレミス運用に必要な体制
オンプレミス型の帳票電子化ツールを安定して使い続けるには、社内の役割分担とベンダーとの保守契約、担当者に依存しない仕組みの3つを整えることが重要です。導入プロジェクトの段階から運用後の体制を決めておきましょう。
情報システム部門と業務部門の役割分担
サーバやネットワークの管理は情報システム部門、帳票の内容や出力のタイミングは経理や営業、物流などの業務部門が把握しているケースがあります。どちらが何を担うかを決めておかないと、帳票の修正依頼や障害対応の窓口があいまいになるおそれがあります。
例えば、帳票レイアウトの変更は業務部門が依頼し、情報システム部門が設定と検証を行う、といった流れを文書にしておきます。変更の受付から本番反映までの手順を決めておくと、対応の抜けや遅れを防げます。
ベンダーの保守契約で確認する範囲
オンプレミス型の保守契約では、問い合わせ窓口の受付時間、ソフトの更新版の提供、障害時の調査の範囲、現地対応の有無などが契約ごとに異なります。サーバやOSの障害がソフトの保守範囲に含まれるかどうかも確認が必要です。
サーバの保守を別の事業者に依頼している場合は、障害時にどちらへ連絡するかがわかりにくくなることがあります。各社の担当範囲と連絡先を一覧にし、障害時の連絡手順として共有しておきましょう。
担当者に依存しない手順書と引き継ぎ
帳票ツールの設定や運用を1人の担当者だけが把握している状態では、異動や退職の際に運用が止まるおそれがあります。サーバの構成や帳票定義の一覧、定期作業、障害時の手順を手順書にまとめ、複数人で内容を共有しておくことが大切です。
帳票定義を変更した際は、変更日と内容、依頼者を記録する運用にすると、過去の経緯をたどれます。定期的に別の担当者が手順書どおりに作業できるかを確かめると、引き継ぎの準備にもつながります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で帳票電子化の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
社外への配信と電子保存をオンプレミスでどう扱うか
オンプレミス型は社内での出力や保管に向く構成ですが、取引先に帳票を届ける業務や、法令に沿った電子保存は別途の検討が必要です。社内で完結する部分と社外とやり取りする部分を分けて考えます。
取引先への配信をクラウドサービスと組み合わせる
請求書や納品書を取引先にWebで届ける場合、社外から帳票を閲覧できる仕組みが必要です。オンプレミスのサーバを社外に公開すると、通信の暗号化や不正アクセス対策など自社で担う対策が増えるため、配信だけをクラウド型のサービスに任せる構成も選択肢です。
組み合わせる場合は、社内で作った帳票データを配信サービスへ渡す方法と、受け渡しに失敗した際の通知や再送の手順を確認しておきます。配信の状況を社内から確認できるかも、運用を決める際のポイントです。
電子帳簿保存法の要件を自社環境で満たす
請求書などの国税関係の書類を電子で保存する場合、電子帳簿保存法の要件を満たす必要があります。電子取引のデータでは、改ざんを防ぐ措置として、タイムスタンプの付与や訂正削除の履歴が残るシステムでの保存、事務処理規程の整備のいずれかを行います。あわせて、日付や金額、取引先で検索できることが求められます。
オンプレミス型で保存する場合は、これらの要件を製品側の機能で満たすか、社内の運用ルールで満たすかを決めておきましょう。具体的な対応方法は国税庁の公開資料を確認し、判断に迷う点は税理士やベンダーに相談すると安心です。
自社運用の形を見直すタイミング
オンプレミスの帳票電子化ツールは、一度導入すれば終わりではなく、環境の変化にあわせて運用の形を見直す必要があります。見直しのきっかけを決めておくと、急な判断を迫られる事態を避けられます。
サーバ更新や保守期限が近づいたとき
サーバやOS、帳票ツール自体の保守期限が近づくと、機器の更新やバージョンアップの費用と作業が発生します。このタイミングは、オンプレミスのまま更新するか、一部の業務をクラウド型へ移すかを比べる機会です。
比較の際は、ソフトの費用だけでなく、サーバの調達や保守、運用の人件費も含めて数年単位で見積もると判断しやすくなります。移行する場合は過去に保管した帳票の扱いも検討が必要なため、早めに準備を始めましょう。
帳票の量や拠点、取引先が変わったとき
事業の拡大で帳票の件数が増えた、拠点が増えて社外から帳票を出力したい、電子での受け取りを希望する取引先が増えたといった変化も、見直しのきっかけです。導入時の前提と今の業務がずれていないかを確かめます。
見直しの結果、社内の大量出力はオンプレミスに残し、配信や受け取りはクラウド型を使うといった併用に落ち着く場合もあります。業務ごとに求める条件を整理して、形態を選び直しましょう。
オンプレミス運用を比べやすい帳票電子化ツール一覧
自社サーバで動かせる製品と、配信を任せられるクラウド型サービスを並べ、提供形態とあわせて特徴を確認できるようにしました。
| 製品名 | 提供形態 | 特徴 |
|---|---|---|
| SVF | オンプレミス/クラウド/パッケージソフト | 帳票の生成・保管・配信を一つの基盤で扱え、上位システムとの連携に対応 |
| 電子帳票基盤システム Paples | オンプレミス/パッケージソフト | メインフレームやERPと連携し、帳票を電子保存してWebブラウザで検索・参照 |
| PaplesReports(パピレスレポーツ) | オンプレミス/クラウド/パッケージソフト | 帳票の設計・生成・出力に特化。サーバはWindows ServerとLinuxに対応 |
| eCubenet 帳票配信サービス | クラウド/SaaS | ERPが出力した帳票を取引先別の送付手段で配信し、送信履歴を一元管理 |
| 電子契約・電子取引クラウドサービス「DocYou(ドックユー)」 | クラウド/SaaS | 電子契約・電子取引・書類配信を一つのプラットフォームで扱える |
| 帳票ツール EUR V11 | オンプレミス | 独自スプール機能と監査ログで、帳票出力の滞りを防ぐ帳票活用基盤 |
| FUJITSU Software Interstage List Creator | オンプレミス/クラウド | クラウド版とオンプレミス版があり、印刷操作のロギング機能を搭載 |
| ナビエクスプレス | クラウド/SaaS | 郵送していた帳票を、人手を介さずに電子化して配信するサービス |
自社サーバでの運用と社外配信を支える製品
社内の大量出力や保管を自社サーバで担える製品に加えて、取引先への配信を切り出せるクラウド型サービスも取り上げます。保守契約の範囲や障害時の窓口は製品によって異なるため、資料で確認しておきましょう。
SVF
- 累積導入42,000社以上、国内シェアNo.1の帳票ソフトウェア
- 様々な上位システムと連携、社内に散在する帳票システムの統一化
- オンプレミス・クラウド対応・電子帳簿保存法も対応
社内に散在する帳票の仕組みを一つの基盤にまとめたい企業は、ウイングアーク1st株式会社が提供する「SVF」を検討するとよいでしょう。帳票の生成から保管・配信までをワンプラットフォームで扱う帳票ソリューションで、オンプレミスとクラウドのどちらでも利用できます。上位システムと疎結合で接続可能なため、基幹システムを刷新する際の帳票改修の影響を抑えやすい構成です。保管ではJIIMA認証を取得した電子帳簿保存法への対応、配信ではWeb・メール・郵送代行などの手段がそろっています。
電子帳票基盤システム Paples
- 電子帳簿保存法の4区分に活用でき、システム対応実績も多数あり
- 帳票の取込から電子保存・配信までをワンパッケージで一元管理
- 各種業務システム連携し多彩なソリューションで帳票運用を効率化
基幹システムと同じ社内環境で帳票の出力から保管までを完結させたい場合は、日鉄日立システムソリューションズ株式会社が提供する「電子帳票基盤システム Paples」が候補です。メインフレームやIBM iなどのオフコン、ERPと連携して帳票を取り込み、独自形式で電子保存したうえでWebブラウザから検索・参照できます。データベースを別途用意する必要がなく、世代管理や保存期間管理、アクセスログ管理の機能も備えています。多拠点分散印刷や電子FAX送信、メール添付配信など、さまざまな出力・配信方法に対応しています。
PaplesReports(パピレスレポーツ)
- 様々なレイアウトの帳票を簡単にノンプログラミングで作成可能
- 印刷・PDF・Excelの帳票出力、WebAPI連携もワンパッケージで
- 帳票開発を効率化、インボイス制度に対応、OEM提供も可能
帳票の設計と出力に絞って自社環境に導入したい企業には、日鉄日立システムソリューションズ株式会社が提供する「PaplesReports(パピレスレポーツ)」が選択肢です。帳票基盤「Paples」の機能のうち、帳票の設計・生成・出力に特化したパッケージです。サーバはWindows ServerとRed Hat Enterprise Linuxに対応しています。業務システムと連動したオンライン・バッチの帳票出力をワンパッケージで実現でき、印刷・PDF・Excelによる出力やWebAPI連携にも対応しています。
eCubenet 帳票配信サービス
- 送付手段を集約し郵送・FAX・メール・Webを自動配信
- ERP連携でPDF/CSVを取り込み宛先別の送付と未DL追跡を自動化
- 送信履歴を一元管理し監査対応や再送を迅速化
オンプレミスのサーバを社外に公開せず、取引先への配信だけを外部に任せたい場合は、株式会社オージス総研が提供する「eCubenet 帳票配信サービス」を組み合わせる方法があります。SAPやGRANDITなどの基幹システムから帳票データを連携し、郵送・FAX・メール添付・Webダウンロードから取引先ごとの送付手段で自動送付します。基幹システムと配信基盤の宛先情報を同期するため、宛先マスタの二重管理を抑えられます。送付履歴はCSVなどで出力でき、監査対応にも活用できます。
電子契約・電子取引クラウドサービス「DocYou(ドックユー)」
- 電子契約だけじゃない!企業間の取引まるごとペーパーレス化
- 電子契約 電子取引 書類配信 保存を書類の保存を一元管理
- 取引先への展開支援サービスも充実
取引先とのやり取りをクラウド側にまとめたい企業は、日鉄日立システムソリューションズ株式会社が提供する電子契約・電子取引クラウドサービス「DocYou(ドックユー)」を検討できます。電子契約に加えて、注文書や注文請書などの電子取引、請求書の一括配信を一つのプラットフォームで扱えるサービスで、オプションでドキュメント管理も利用できます。基幹システムとはWEB APIやコマンドのほか、電子帳票基盤「Paples」を介した連携にも対応しています。取引先向けの説明会や告知サイト作成などの展開支援メニューも用意されています。
帳票ツール EUR V11 (株式会社日立製作所)
- データを用意して起動するだけで帳票出力
- 独自スプール機能で印刷トラブルに伴う負担を回避
- アクセス制限によりセキュリティを強化
FUJITSU Software Interstage List Creator (富士通株式会社)
- 豊富なサンプル帳票により、実用性に富んだ帳票作成が可能
- 現場のニーズに合わせて出力形式を柔軟に変更可能
- 環境構築から運用までワンストップでサポートが提供
ナビエクスプレス (NTTドコモビジネスX株式会社)
- 【月間5,000通以上の電子化事例多数】NTTの安心・安全・高品質
- 【あらゆる帳票に対応】請求書のデザインを変えずに配信可能
- 【基幹システムと連動】電子帳簿保存法・インボイス制度に対応
まとめ
帳票電子化ツールをオンプレミスで運用するかどうかは、基幹システムとの関係や帳票データの保管ルールと、サーバ保守や障害対応を自社で担える体制の両面で判断します。オンプレミス型を選ぶ場合は、情報システム部門と業務部門、ベンダーの役割を決め、手順書で運用を共有しましょう。社外配信や電子保存はクラウド型との併用も含めて検討し、資料請求で製品ごとの対応範囲を比べてみてください。

