ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■クラウド型で確認したいセキュリティ機能別
- ■導入・運用の支援別
オンプレミス型の採用管理システムが選ばれる場面
オンプレミス型は、自社のサーバーに採用管理システムを導入し、社内で運用・管理する形態です。クラウド型と比べて導入や保守の負担は大きくなるため、自社運用を選ぶ理由が明確な場面で検討されます。代表的な3つの場面を紹介します。
応募者データの保管場所に社内規程がある
グループ全体の情報セキュリティ規程で、個人データを社外のサーバーに保管できないと定めている企業があります。この場合、採用管理システムも社内のサーバーに置く必要があり、オンプレミス型が検討対象に入ります。
ただし、規程の中には「一定の条件を満たした外部サービスなら利用可」としているものもあります。データの保管場所や委託先の管理方法を確認したうえでクラウド型が認められる場合もあるため、まずは情報システム部門や法務部門に規程の解釈を確認しましょう。
人事システムと同じ基盤で管理したい
社員情報や給与を扱う人事システムを自社サーバーで運用している企業では、採用管理システムも同じ基盤に置きたいという要望が生まれます。社内ネットワーク内でデータベースどうしをつなげば、内定者の情報を入社手続きへ引き継ぐ仕組みを自社の都合で設計できます。
一方で、連携部分を自社で開発・保守する必要があるため、人事システムの改修時に採用側も修正が必要になる場合があります。連携の範囲と改修時の担当をあらかじめ決めておくことが大切です。
独自の選考フローを細かく作り込みたい
職種ごとに選考段階や評価項目が大きく異なる企業では、標準機能の設定だけでは運用に合わないことがあります。オンプレミス型のパッケージは、製品によっては画面や項目、帳票を自社向けに改修できる場合があり、独自の運用を反映しやすくなります。
ただし、改修した部分はバージョンアップの際に動作確認や再改修が必要になることがあります。作り込む範囲を広げるほど更新時の負担も増えるため、標準機能で代替できる部分は運用を見直す選択肢もあわせて検討しましょう。
オンプレミスの採用管理システムでWeb応募を受け付けるには
採用管理システムをオンプレミスで運用する場合、社外の応募者や求人媒体とどうつなぐかが大きな検討事項です。応募フォームや媒体連携はインターネットとの接点が必要なため、社内サーバーだけで完結させにくい部分を把握しておきましょう。
応募フォームを社外に公開する構成
応募者は社外のインターネットから応募するため、応募フォームは外部からアクセスできる場所に公開する必要があります。社内のサーバーを直接公開すると、不正アクセスを受ける可能性のある範囲が広がるため、構成の検討が欠かせません。
代表的な方法は、外部公開用の領域に応募受付だけを置き、受け付けたデータを社内の採用管理システムへ取り込む構成です。どの構成が自社のネットワークに適するかは、情報システム部門やベンダーと相談して決めましょう。
求人媒体との連携で確認したいこと
求人媒体からの応募者情報を自動で取り込む連携は、クラウド型の採用管理システムを前提に用意されている場合があります。オンプレミス型では、媒体との連携方式が限られたり、CSVを出力して手作業で取り込んだりする運用になることもあります。
利用中の求人媒体を一覧にし、それぞれの取り込み方法と担当者の作業量を見積もっておきましょう。応募が多い時期に手作業が増えると、応募者への初回連絡が遅れる原因にもなるため、作業時間も含めて比較することが大切です。
Web応募だけクラウドを併用する方法
応募の受け付けや求人ページはクラウドのサービスを使い、選考データの保管と管理は社内のオンプレミス環境で行う併用型の構成もあります。社外との接点をクラウド側に任せることで、社内サーバーを外部に公開せずに済む点が利点です。
ただし、2つの環境の間でデータを受け渡す仕組みが必要で、同期の停止やデータ反映の遅れが起こる可能性もあります。エラー時の通知方法や再取り込みの手順を決めておき、取り込み漏れに気づける運用にしておきましょう。
自社運用に必要な社内体制と費用の内訳
オンプレミス型の採用管理システムは、導入後もサーバーやソフトウェアの管理を自社で担います。人事部門だけでは運用しきれない作業が多いため、関係部署の役割分担と、初期費用・継続費用の内訳を把握してから判断しましょう。
人事部門と情報システム部門の役割分担
自社運用では、選考フローや権限の設定を人事部門が、サーバーの監視やセキュリティ対策を情報システム部門が担う分け方が考えられます。境目があいまいなままだと、障害が起きたときに対応の責任が不明確になり、復旧が遅れる恐れがあります。
障害の一次受付、ベンダーへの連絡、応募者への案内といった作業ごとに担当部署を決め、手順書として残しておきましょう。担当者が1人に偏らないよう、複数人で手順を共有しておくことも大切です。
サーバー保守とバックアップの作業
オンプレミス型では、OSやデータベース、採用管理システム本体の更新プログラムを適用する作業が継続的に発生します。セキュリティ上の修正が公開された際は、検証のうえで適用する時期を判断する必要があります。
あわせて、応募者データのバックアップを定期的に取得し、実際に復元できるかを確認しておくことも欠かせません。バックアップの保管場所や保存期間、復元手順を文書にしておくと、担当者が交代しても同じ水準で運用を続けられます。
初期費用と継続費用の考え方
オンプレミス型の初期費用には、ソフトウェアのライセンス費用、サーバーなどの機器費用、構築やカスタマイズの作業費が含まれます。製品や構成によって金額の幅が大きいため、複数社から同じ条件で見積もりを取って比べましょう。
継続費用には、保守契約の費用、機器の更新費用、運用を担う社員の人件費があります。クラウド型の月額料金と比べる際は、こうした自社運用の手間も費用として数え、数年単位の総額で比較することが大切です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で採用管理・選考管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
オンプレミス運用を長く続けるための更新計画
オンプレミスの採用管理システムは、導入して終わりではなく、機器やソフトウェアの寿命にあわせた更新が必要です。採用活動の繁忙期を避けて計画的に更新できるよう、導入時点から更新の時期と方法を見通しておきましょう。
サポート期限から逆算する更新時期
サーバーのOSやデータベース、採用管理システム本体には、それぞれ提供会社のサポート期限があります。期限を過ぎると更新プログラムが提供されなくなり、セキュリティ上の弱点が残ったままになる可能性があります。
導入時に各ソフトウェアのサポート期限を一覧にし、最も早い期限から逆算して更新の準備を始めましょう。新卒採用の本選考期間や大量募集の時期と重ならないよう、更新作業の時期を調整しておくと、選考への影響を抑えられます。
法令や採用手法の変化への追随
求人時の労働条件の明示や個人情報の扱いに関するルールは、法改正で見直されることがあります。オンプレミス型では改正にあわせて画面や帳票を修正する必要があり、ベンダーが提供する更新版を適用するか、自社で改修して反映します。
また、Web面接の普及のように採用手法が変わると、外部サービスとの連携が求められる場合もあります。保守契約でどこまで対応してもらえるか、改修が別費用になるかを契約前に確認しておきましょう。
将来クラウドへ移す可能性への備え
機器の更新時期に、オンプレミスを続けるかクラウド型へ移るかを改めて検討する企業もあります。その際に障害となりやすいのが、独自に改修した項目や、他システムとの連携部分です。
将来の選択肢を残すために、改修した内容や連携の仕様を文書で管理し、応募者データをCSVなどの汎用的な形式で出力できる状態を保っておきましょう。移行先を比べる際も、データの持ち出しやすさが判断材料の一つです。
オンプレミスとクラウドの判断に迷ったときの整理
採用管理システムの提供形態に迷う場合は、自社運用でなければ満たせない条件があるかを先に整理します。条件を一つずつ確認すると、オンプレミス型が必要な範囲と、クラウド型で対応できる範囲が見えてきます。
クラウド型で条件を満たせるかの確認
オンプレミス型を選ぶ理由がセキュリティ面であれば、クラウド型でも条件を満たせる場合があります。例えば、IPアドレスによるアクセス制限や多要素認証、操作ログの保存に対応したクラウド型であれば、社内規程の要件に沿えることもあります。
規程で求められている項目を書き出し、クラウド型の製品がそれぞれにどう対応しているかを資料で確認しましょう。満たせない項目がはっきりすれば、オンプレミス型を選ぶ根拠を社内で説明しやすくなります。
採用規模と運用期間から見た判断
年間の採用人数が少なく、採用管理システムの利用者も人事部門の数名に限られる場合は、自社でサーバーを維持する負担が相対的に大きくなります。反対に、グループ会社をまとめて運用する場合は、自社基盤で統一する意味が大きくなることもあります。
利用する会社数や利用者数、想定する運用期間をもとに、自社運用とクラウド型の手間と費用を並べて比較しましょう。判断の材料を残しておけば、次の更新時期の見直しにも役立ちます。
自社運用と比べたい採用管理システムの一覧
オンプレミスで運用するかを決める前に、クラウド型でアクセス制限や認証の条件を満たせるかも比べておきましょう。この記事で紹介する製品の特徴を一覧にまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| HERP Hire | IPアドレス制限とSAMLによるSSOに対応。約30種類の求人媒体から応募情報を取り込める |
| Talentio | GoogleやMicrosoftによるSSOに対応。権限に応じて閲覧やダウンロードを制限できる |
| Liny HR | LINEを活用した採用管理ツール。二段階認証やIPアドレス制限などの対策を備える |
| PERSONA | 導入企業ごとのカスタマイズに対応。全データをCSVで出力し、独自に集計できる |
| JobSuite CAREER | 中途・通年採用向け。カスタマイズに対応したプレミアム版へ移行できる |
| 採用一括かんりくん | 新卒・中途の両方を管理でき、専任担当が3か月間の導入を伴走する |
| Dot-Entry | ブラウザ上で求人応募フォームを作成でき、応募者情報や選考状況を一元管理できる |
社内規程と照らし合わせたい採用管理システム
ここでは、アクセス制限や認証の方式、導入時のカスタマイズや支援体制を確認しやすい製品を紹介します。オンプレミス型での導入に対応しているかは、各社の資料で確認してください。
HERP Hire
- AIが選考と面接評価を支援し質と速度を向上
- Slack等から書類確認や評価入力を完結
- DataHubで採用指標を自在に可視化し意思決定を支援
株式会社HERPが提供する「HERP Hire」は、社外から利用できる範囲を絞りながらクラウドで運用したい企業が比べやすい採用管理システムです。IPアドレス制限とSAMLによるシングルサインオンに対応し、ISMS認証とISMSクラウドセキュリティ認証を取得しています。求人ページや応募フォームを作成でき、約30種類の求人媒体から応募情報を自動で取り込めるため、Web応募の受け付けと選考データの管理を同じ仕組みで進められます。
Talentio
- 複数の流入経路からの応募も一括管理が可能!
- 複数ベンダーのカレンダーと連携が可能。日程調整も自動で可能
- 現場の面接官も使いやすい簡単な操作画面で採用が”ラク”になる
jinjer株式会社が提供する「Talentio」は、社内のアカウント管理とあわせてログインを統制したい企業で検討しやすいクラウド型の採用管理システムです。GoogleやMicrosoftによるシングルサインオンに対応し、権限に応じて候補者情報の閲覧やダウンロードを制限できます。通信のSSL/TLS暗号化や日次のフルバックアップも用意されています。候補者のデータはCSV出力やAPIで取り出せるため、社内の人事基盤で分析したい場合にも使えます。
Liny HR
- LINEですべて完結!選考移行率・内定承諾率の向上を実現
- 定期的なコンテンツ配信と個別対応により内定辞退を防止
- 説明会や面接の日程調整を完全に自動化!コア業務に注力可能
ソーシャルデータバンク株式会社が提供する「Liny HR」は、セキュリティの要件を確かめたうえでクラウド型を選びたい企業が候補にできる、LINEを活用した採用管理ツールです。二段階認証やIPアドレス制限、アクセスコントロール、SSL暗号化などの対策を備えています。導入企業ごとのカスタマイズに対応し、専属のカスタマーサクセス担当による設定代行や操作レクチャーも受けられます。説明会や面接の日程調整も自動化できます。
PERSONA
- 全てのデータを出力できる「分析機能」
- 600以上の求人媒体と連携できる「媒体連携」
- 60万人の性格診断データを活用した「アセスメント」
株式会社PERSONAが提供する「PERSONA」は、自社の選考フローにあわせて細かく調整したい企業が比べたいクラウド型の採用管理システムです。導入企業ごとのカスタマイズに対応し、専任のカスタマーサクセスが初期設定や設定移行、データの移行を支援します。「カスタマイズ集計」では全データをCSVで出力できるため、データを手元で管理しやすい点も特徴です。独自のAIモデルによるアセスメントで、面接での確認方法の提案も受けられます。
JobSuite CAREER
- 【機能美を追求】教育コスト抑え、現場ですぐに使いこなせる設計
- 【シンプルなUI】必要な情報にすぐアクセス、業務の負担を軽減
- 【採用プロセスの多角的分析】採用活動の改善ポイントを可視化
株式会社NSDデジタルソリューションズが提供する「JobSuite CAREER」は、中途採用向けの採用管理システムです。標準機能で始めて、必要に応じて作り込みを広げたい場合は、JobSuite CAREERをベースに、カスタマイズに対応したプレミアム版へ移行できます。表計算ソフトや他システムで使っている応募者情報は、CSVやTSV形式のファイルで取り込めます。重複登録者の自動検出や、フロー別・媒体別の自動集計にも対応しています。
採用一括かんりくん
- ルーティン業務70%削減! 日程調整やメール送信を自動化
- LINE連携で開封率アップ・リッチメニューで歩留まりを劇的改善
- 新卒/中途もこれ1つ! 継続率98.8%が照明する使いやすさと機能性
HRクラウド株式会社が提供する「採用一括かんりくん」は、社内で運用を担う人手が限られ、導入時の支援も重視したい企業に向く採用管理システムです。専任担当による3か月間の導入伴走があり、電話・メール・Web会議でサポートを受けられます。導入企業ごとのカスタマイズにも対応しています。新卒・中途の両方を管理でき、日程調整やリマインドメールなどの定型業務を自動化できるため、少ない人数でも運用を回しやすくなります。
Dot-Entry (クロスセル株式会社)
- ブラウザ上で求人応募フォームを簡単作成・管理可能
- 応募者情報や選考状況を一元管理し採用業務を効率化
- 月額1,100円~導入できる低コストな応募管理システム
まとめ
採用管理システムをオンプレミスで運用するかは、応募者データを社外に置けない規程や既存の人事基盤との統合といった理由があるか、自社で保守を続ける体制を用意できるかで判断します。Web応募の受け付け方や更新計画まで見通し、クラウド型で条件を満たせないかもあわせて確認しましょう。提供形態や支援内容は採用管理・選考管理システムの製品ごとに異なるため、資料請求して比較検討してください。

