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受注1件を追うとわかるERPの使い方|部門ごとの操作と連動

受注1件を追うとわかるERPの使い方|部門ごとの操作と連動

ERPの使い方の基本は、各部門が自分の担当する操作を入力し、そのデータを後工程の部門がそのまま使うことです。受注を登録すれば在庫の引当や出荷、請求、会計の仕訳へとデータが引き継がれます。この記事では、受注1件の流れを追いながら、販売、購買・在庫、経理の各部門がERPで行う操作と、部門間の連動を誤らないための入力ルールを解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次
    【プロカン】案件収支管理システム
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    株式会社PROCAN
    案件ごとの採算を可視化する業界特化ERP

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■中心となる業務領域別
    ■操作する環境別

    ERPの使い方は「一度の入力を後工程で使う」

    ERPでは、販売や購買、在庫、会計などの業務が同じデータベースでつながっています。そのため、操作の手順を覚える前に、自分が入力したデータをどの部門が使うのかを理解しておくと、入力の誤りを防ぎやすくなります。

    部門ごとの入力がつながる流れ

    ERPでは、ある部門が入力したデータが、次の工程で行う作業の起点です。例えば、受注の登録は出荷指示のもとになり、出荷の記録は売上と請求のもとになるという関係です。さらに、売上の記録から会計の仕訳が作られる仕組みの製品もあります。

    部門ごとに別のシステムを使う場合は、同じ内容を何度も入力したり、ファイルで受け渡したりする必要があります。ERPではこうした転記が減る一方、前工程の入力内容が後工程の正確さを左右します。自分の操作が後工程の作業にどう影響するかを、部門をまたいだ研修で共有しておくとよいでしょう。

    関連記事 ビッグバンアプローチとは?ERP導入プロジェクトの進め方を解説

    使い始める前に共通で覚える操作

    部門を問わず、最初に覚えたいのはログインと画面の探し方、検索、伝票の登録・修正・照会の操作です。伝票とは、受注や発注、仕訳など1件の取引を記録する画面の単位を指します。

    ERPは機能が多いため、全メニューを覚える必要はありません。自分の担当業務で使う画面をお気に入りに登録したり、よく使う検索条件を保存したりすると、日々の操作の手間を減らせます。こうした設定ができるかは製品によって異なります。操作に迷ったときに参照する社内マニュアルや問い合わせ先も、使い始める前に確認しておきましょう。

    販売部門のERPの使い方|受注から出荷まで

    販売部門は、ERPに取引の起点となるデータを入力する立場です。見積や受注の内容は、その後の在庫引当や出荷、請求の基礎として使われます。ここでは、受注の登録と在庫引当、出荷・売上計上の操作を順に見ていきます。

    見積・受注の登録と在庫の確認

    受注を登録する際は、取引先や品目、数量、単価、納期を入力します。取引先や品目はマスタから選ぶ形式の製品が見られ、単価は取引先ごとの価格表から自動で表示される製品もあります。

    受注の入力画面で在庫数や入荷予定を確認できれば、顧客に納期をその場で回答しやすくなります。見積から受注へデータを引き継げる場合は、見積を複写して受注を作成すると、入力の手間と誤りを減らせます。外出先からスマートフォンで在庫を照会できる製品もあります。

    関連記事 ERPの基本機能とは?企業の経営情報を一元管理して活用しよう

    在庫の引当と出荷指示

    引当とは、受注した商品に在庫を割り当て、ほかの受注に使われないよう確保することです。ERPでは受注登録と同時に自動で引き当てる設定や、担当者が手動で引き当てる設定を選べる製品があります。

    引当が済んだ受注から出荷指示を作成し、倉庫の担当者がピッキングと出荷を行います。在庫が足りない場合は、引当できなかった受注を一覧画面で確認し、購買部門に発注を依頼する流れが考えられます。欠品が出た場合の優先順位を販売部門と購買部門で決めておくと、顧客への回答もそろえやすくなります。

    出荷と売上の計上

    出荷の実績を登録すると、在庫が減り、売上が計上されるのが基本的な流れです。売上を出荷した日に計上するのか、顧客が検収した日に計上するのかは、自社の会計方針にあわせて設定します。

    売上の計上と同時に、請求書のもとになるデータが作られます。締め日ごとにまとめて請求する取引先と、都度請求する取引先が混在する場合は、取引先マスタで請求方法を正しく設定しておくことが大切です。設定が誤っていると、請求漏れや二重請求の原因になるおそれがあります。

    購買・在庫部門のERPの使い方

    購買・在庫部門は、必要な商品や部材を発注し、入荷した在庫を管理します。販売部門の受注や在庫の不足情報を受けて動くため、ERPの画面で不足状況を確認することが日々の起点です。発注から入荷、棚卸までの操作を説明します。

    発注の作成と承認

    発注は、在庫の不足一覧や発注点を下回った品目の一覧から作成する方法があります。発注点とは、在庫がその数量を下回ったら発注する目安の数です。ERPによっては、必要数量をもとに発注候補を自動で作る機能もあります。

    一定の金額を超える発注は、上長の承認を経てから確定する設定にすると、誤発注を防ぎやすくなります。確定した発注データは、仕入先への注文書の出力や、入荷予定の管理に使われます。仕入先からの納期回答を発注データに記録しておけば、販売部門も入荷の見込みを画面で確認できます。

    関連記事 ERP導入手順から導入後までのステップを紹介!実施することは?

    入荷と検品、在庫の確認

    商品が届いたら、発注データを呼び出して入荷と検品の結果を登録します。発注数と入荷数が違う場合は、分納や返品として処理し、残りの数量を入荷予定として残す操作を行います。

    入荷を登録すると在庫が増え、買掛金のもとになる仕入データが作られます。月末や期末には実際の在庫を数える棚卸を行い、ERP上の在庫数との差を調整します。差が出た場合は、入荷や出荷の登録漏れ、数量の入力誤り、移動の記録漏れなど、複数の原因を順に確認しましょう。

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    経理部門がERPで行う締めと確認

    経理部門は、販売や購買の部門が入力したデータをもとに、債権・債務の管理や月次の締めを行います。ERPでは仕訳が自動で作られる場合があるため、経理の役割は入力から確認と調整へと移ります。主な操作を見ていきましょう。

    自動で作られた仕訳の確認

    売上や仕入のデータから仕訳が自動で作られる場合、経理部門は、その仕訳の勘定科目や部門、税区分が正しいかを確認します。仕訳を作るルールは導入時に設定するため、取引の種類が増えたときは設定の見直しが必要です。

    仕訳から元の受注や出荷の伝票をたどれるかは、確認作業の手間に影響します。数字に疑問がある場合に、伝票を順にさかのぼって原因を調べられると、部門への問い合わせを減らせます。仕訳ルールの変更は経理部門だけで判断せず、関係する部門と影響範囲を確認してから反映しましょう。

    入金消込と月次の締め

    入金消込とは、銀行に入金された金額と、請求した売掛金を照らし合わせて回収済みにする作業です。ERPでは、入金データを取り込み、請求額と一致するものを自動で消し込む機能を持つ製品もあります。

    月次の締めでは、販売や購買の入力がすべて済んだことを確認してから、その月のデータを確定させます。締めた後に過去の月の伝票を変更できないよう制限をかけると、確定した数字が後から変わることを防げます。締め後に修正が必要になった場合は、翌月で調整するなど対応方法を決めておきましょう。

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    ERPの使い方を誤らないための入力ルール

    ERPでは一つの入力が複数の部門に影響するため、誤りを直す方法もルールとして決めておく必要があります。訂正や取消の方法を担当者任せにすると、在庫や会計の数字が合わなくなる原因になりかねません。主なルールを紹介します。

    訂正と取消の手順をそろえる

    登録済みの伝票に誤りが見つかった場合、元の伝票を直接書き換えるのか、取消伝票と新しい伝票を作るのかは、製品の仕様と社内ルールによって異なります。後工程の処理が済んでいる伝票は、そのまま修正できない場合もあります。

    訂正の方法を部門ごとに手順書にまとめ、誰が操作しても同じ結果になるようにしましょう。いつ誰が変更したかを操作履歴で確認できるかも、製品を選ぶ際の確認項目です。

    権限と承認で入力の範囲を分ける

    ERPでは、利用者ごとに操作できる画面や処理を権限で制限できます。例えば、営業担当者には受注の登録を許可し、単価マスタの変更は許可しない、といった設定が考えられます。

    権限を細かく分けすぎると、担当者の不在時に業務が止まる場合があります。代理で操作できる担当者をあらかじめ決めておき、権限の設定内容は定期的に見直しましょう。異動や退職の際の権限変更も手順に含めておくと安心です。権限の変更内容を記録に残しておけば、監査や社内の点検の際にも説明しやすくなります。

    関連記事 ERPシステム選定に必要なポイントを知ろう!導入成功のコツとは?

    受注から締めまでの流れで比べるERP一覧

    受注・出荷、発注・入荷、会計の締めといった業務の流れを、どの範囲まで1つのシステムで扱えるかに注目して製品を並べました。

    製品名特徴
    Microsoft Dynamics 365 Business Central財務を中心に、販売・仕入・在庫・倉庫・生産管理まで備える。MRP/MPSにも対応
    GRANDIT(グランディット)ブラウザで利用できる完全WEB-ERP。販売・調達在庫・会計などを統合し、生産管理向けの拡張機能も用意
    Plaza-i販売・購買・在庫・会計を一元管理。業務データを連携させ、伝票入力の重複を削減
    Oracle NetSuite受注から請求、仕入から支払、在庫管理までをクラウド上で一元管理
    大臣エンタープライズ 販売管理受発注・在庫・販売・仕入を一元管理する卸売業向けのERPパッケージ
    OBIC7会計を軸に、販売・生産・人事などの業務システムを組み合わせて導入可能
    SAP Business One販売・購買・在庫・入出金・生産などの業務を1つのシステムで管理
    キャムマックスEC・卸・店舗など複数チャネルの受注を一元管理。受発注や在庫管理の自動化を支援
    GLOVIA iZ 経営財務会計・販売管理・購買・在庫管理を一元化し、経営情報を可視化

    部門をまたぐ入力の連動を確かめたいERP

    販売・購買・在庫・会計のどこを中心に使うか、どの画面から操作したいかによって、向いている製品は異なります。自社の業務の流れにあてはめながら比べてみてください。

    Microsoft Dynamics 365 Business Central

    富士フイルムPBC株式会社
    製品・サービスのPOINT
    1. 世界196カ国で22万社以上の導入実績!(2018年9月時点)
    2. 多言語・多通貨対応のグローバルERPソリューション
    3. 複数拠点展開に最適な統合型ビジネス管理ソリューション

    富士フイルムPBC株式会社が提供する「Microsoft Dynamics 365 Business Central」は、受発注や在庫に加え、MRP/MPSを含む生産管理まで扱える中堅・中小企業向けERPです。財務管理を中心に、倉庫管理(入出庫、ピッキング、棚卸)やサービス管理の機能も搭載しています。取引・処理ごとの詳細を追跡できるドリルダウン機能や転記検索機能により、数字の元になった取引を確認できます。Webクライアントにも対応し、オンプレミス型とクラウド型から選べます。

    GRANDIT(グランディット)

    インフォコム株式会社
    《GRANDIT(グランディット)》のPOINT
    1. 中堅・大手企業の基幹刷新に特化した、純国産WEB-ERP
    2. 国内70社以上のSIerが共同で開発・保守。進化を続けるERP
    3. 日本の法改正に、迅速にアップデートで対応

    インフォコム株式会社が提供する「GRANDIT(グランディット)」は、専用ソフトをインストールせず、本社・支社・グループ会社の担当者がブラウザから同じシステムを操作できる完全WEB-ERPです。販売、調達在庫、経理、債権、債務などの業務を一元管理し、ワークフローやEDIなどの機能も備えています。生産管理や原価計算などの業務に対応する拡張機能も用意されており、製造業の基幹業務にも活用可能。各部門のデータをつなぎ、販売から会計までの業務を効率化したい企業に向いています。

    Plaza-i

    株式会社ビジネス・アソシエイツ
    《Plaza-i》のPOINT
    1. 業種別フレームワークを用いて業務標準化を推進、属人化から脱却
    2. 多通貨多言語で海外取引、海外進出、外資系企業をサポート
    3. サポート期限からの解放、継続コストの最小化を実現

    株式会社ビジネス・アソシエイツが提供する「Plaza-i」は、営業の引合段階から会計処理までの業務データを連携させ、重複入力を減らせるERPパッケージです。販売管理、購買管理、在庫管理に加え、一般会計や債権・債務管理などの機能を備えています。業種別の標準機能を活用しながら、各部門の業務を1つのシステムにまとめられる点が特徴です。Web画面からの在庫照会や承認業務にも対応しており、販売部門と購買・在庫部門の情報共有を効率化したい企業に適しています。

    Oracle NetSuite

    日本オラクル株式会社
    《Oracle NetSuite》のPOINT
    1. 財務・販売・在庫・購買を一気通貫で管理可能なERP
    2. 脱Excelで業務標準化と可視化を同時に実現
    3. リアルタイムなデータ連携で経営判断を迅速化

    日本オラクル株式会社が提供する「Oracle NetSuite」は、受注から請求、仕入から支払、在庫引当から棚卸までを1つのクラウドERPで扱い、部門間の手戻りや連携ミスを減らしたい企業に向く製品です。すべてのトランザクションがリアルタイムでつながり、最新の情報を全社で共有できます。主な機能は財務会計、管理会計、債権/債務管理、販売管理、在庫管理、ワークフロー、監査証跡記録など。Google ChromeやMicrosoft Edgeなどのブラウザで利用でき、導入時研修サービスなどのサポートプランも用意されています。

    大臣エンタープライズ 販売管理

    株式会社日立システムズ
    製品・サービスのPOINT
    1. ノーコード開発により帳票・伝票等を柔軟にカスタマイズ
    2. 高い前方互換性を備え、OS入替や法改正にもスムーズに対応
    3. 多事業展開に対応し、コスト削減と事業の「見える化」を実現

    株式会社日立システムズが提供する「大臣エンタープライズ 販売管理」は、受発注や在庫、販売、仕入の業務を1つにまとめ、卸売業の日々の取引を一元管理したい企業に向くERPパッケージです。日本企業の商習慣に即した機能と、卸売業特有の業務に対応する拡張機能を備えています。経営データをリアルタイムに可視化でき、事業ごとに分かれていたシステムの統合にも対応。ライセンス形態は、クラウド(SaaS)、ソフトウェア年額利用、オンプレミス(買取)から選べます。

    OBIC7

    株式会社オービック
    《OBIC7》のPOINT
    1. 会計軸のERPが、業務統合から経営意思決定支援までフルカバー
    2. 豊富なソリューションの全てを自社運営クラウドで提供
    3. 自社開発・直接販売・自社一貫体制で、将来の安心をお約束

    株式会社オービックが提供する「OBIC7」は、会計を軸に販売や生産、人事などのデータを結び付け、経営の意思決定までを支援するコンポーネント型のERPです。会計・人事・給与・就業・販売・生産の各システムから、必要な部門のものを順次導入できます。業種別ソリューションと組み合わせ、OBIC7を核とした構成もとれます。システムの企画・導入コンサルティングから稼働後のサポートまでを一貫して提供しており、ソリューションは自社運営のクラウドで提供されています。

    SAP Business One

    株式会社日立システムズ
    《SAP Business One》のPOINT
    1. 27か国の言語、世界42か国の税制や商習慣に対応
    2. 低コスト・スピーディーに導入できるクラウドプランも利用可能
    3. 国内トップクラスの実績で海外拠点への確実な導入を実現

    株式会社日立システムズが提供する「SAP Business One」は、見積書の作成から受注、出庫、請求までの販売業務と、発注や在庫管理などの購買業務を1つのシステムで扱えるERPです。在庫機能では倉庫ごとの在庫状況や倉庫間の商品移動を、入出金機能では入金・支払や取引照合を管理します。生産管理機能も備えており、販売・購買・在庫と連携した生産業務の効率化を支援。提供形態はオンプレミス・クラウド・SaaSで、27か国の言語に対応しています。

    キャムマックス (株式会社キャム)

    《キャムマックス》のPOINT
    1. 自社ECサイトや外部通販サイト・店舗などの受注を一元化できる!
    2. 60日間の長期無料トライアルが可能!
    3. 充実した自動処理で二重入力の負担を大幅軽減!

    GLOVIA iZ 経営 (富士通Japan株式会社)

    《GLOVIA iZ 経営》のPOINT
    1. 財務・販売・在庫の業務を統合管理。
    2. 経営情報をリアルタイムで可視化。
    3. クラウド・オンプレ対応で柔軟に導入可能。

    まとめ

    ERPの使い方の基本は、各部門が担当の操作を入力し、そのデータを後工程の部門が使うことです。販売部門の受注が在庫引当や出荷、売上につながり、購買・在庫部門の発注や入荷が仕入と在庫に反映され、経理部門はそれらを確認して締めを行います。訂正や権限のルールをそろえておけば、部門間の数字のずれを防ぎやすくなります。自社の業務の流れにあうERPを探す際は、資料請求で操作画面や連動の範囲を確認してください。

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