ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■守備範囲のタイプ別
- 手続き特化型:ez-GoV、マネーフォワード クラウド社会保険、ジンジャー人事労務(社保手続き)
- 人事労務一体型:SmartHR、オフィスステーション、カオナビ労務
- 勤怠中心型:KING OF TIME 人事労務
- 給与計算一体型:ハーモス労務給与、人事労務freee、Quefit ZeeM
- ■提供形態別
労務管理システムの種類は守備範囲で4つに分かれる
労務管理システムを種類で見分けるときは、機能の数よりも「どの業務を中心に据えているか」に注目すると整理できます。まずは種類を分ける基準と、4タイプの全体像を確認しましょう。
種類を分ける基準は中心となる業務
労務管理には、入退社や社会保険の手続き、従業員情報の管理、労働時間の把握、給与の計算といった業務が含まれます。製品によって、どの業務を起点に作られているかが異なり、それが種類の違いとして表れます。
例えば、行政への届出を電子化する製品と、打刻から労働時間を集計する製品は、同じ「労務管理システム」と呼ばれていても役割が大きく違います。種類を誤ると、導入しても困っていた業務が残る場合があります。まずは自社の課題がどの業務で生じているかを確かめましょう。
4タイプの違いを一覧で確認する
4つのタイプの中心となる業務と、向いている状況を表にまとめました。実際の製品は複数のタイプにまたがることもあるため、目安として参考にしてください。
| タイプ | 中心となる業務と向いている状況 |
|---|---|
| 手続き特化型 | 入退社や社会保険の届出を電子化したい企業向け |
| 人事労務一体型 | 従業員情報を人事業務とあわせて一元管理したい企業向け |
| 勤怠中心型 | 労働時間や休暇の管理、長時間労働の把握が課題の企業向け |
| 給与計算一体型 | 手続きと給与計算を同じデータでつなげたい企業向け |
手続き特化型と人事労務一体型の違い
4タイプのうち、従業員情報と労務手続きを中心に扱うのが手続き特化型と人事労務一体型です。どちらも従業員データを持ちますが、そのデータを手続きに使うのか、人事業務全体に広げるのかで違いがあります。
手続き特化型の特徴と向く企業
手続き特化型は、入社や退職、扶養の変更などに伴う社会保険・雇用保険の届出を電子化することに重点を置いた種類です。従業員がWebフォームで情報を入力し、そのデータから届出書を作成してe-Govで電子申請する流れを中心に作られています。
勤怠管理や給与計算はすでに別のシステムで運用しており、紙で行っている手続きだけを効率化したい企業に向いています。既存のシステムと従業員情報をやり取りする方法があるかを確認しておくと、二重入力を防ぎやすくなります。
人事労務一体型の特徴と向く企業
人事労務一体型は、労務手続きに加えて、配置や異動の履歴、評価、スキルなどの人事情報も同じデータベースで管理する種類です。従業員情報を一か所にまとめ、人事と労務の担当者が同じ情報を参照できるようにすることを目指しています。
人事部門と労務部門が分かれており、同じ従業員の情報をそれぞれの台帳で管理している企業に向いています。一方で、扱う範囲が広い分、初期設定や運用ルールの整備に時間がかかる場合があります。最初に使う機能を絞り、段階的に広げる進め方も検討しましょう。
2タイプで異なる従業員データの扱い
手続き特化型では、従業員データは主に届出書を作るための情報として使われます。氏名や住所、扶養家族、雇用保険の被保険者番号など、手続きに必要な項目が中心です。
人事労務一体型では、これに加えて所属や役職の変遷、評価の結果、保有資格などの履歴も蓄積されます。将来、人材配置の検討や人事データの分析に使いたい場合は、人事労務一体型のほうが活用の幅が広がる可能性があります。どこまでの情報を一元管理したいかを、人事部門と労務部門で話しあっておきましょう。
勤怠中心型と給与計算一体型の種類
残りの2タイプは、労働時間や給与といった毎月の数字を扱う業務を中心に据えた労務管理システムです。日々のデータが手続きや帳簿にどうつながるかを意識すると、違いがわかりやすくなります。
勤怠中心型の特徴と向く企業
勤怠中心型は、出退勤の打刻や休暇の申請、残業時間の集計といった労働時間の管理を起点にした種類です。働き方改革関連法により時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務が設けられたことから、労働時間を正確に把握する仕組みとして検討されることがあります。
シフト勤務や複数拠点の従業員が多く、労働時間の把握に手間がかかっている企業に向いています。社会保険の届出まで扱えるかは製品によって異なるため、手続きの電子化もあわせて進めたい場合は対応範囲を確認しましょう。
給与計算一体型の特徴と向く企業
給与計算一体型は、給与や賞与の計算と、社会保険や年末調整などの手続きを同じデータで扱う種類です。従業員情報や勤怠の集計結果を給与計算に使い、その結果を算定基礎届や源泉徴収票の作成につなげる流れを想定しています。
給与計算を自社で行っており、手続きのたびに給与データを書き写している企業に向いています。給与計算を社会保険労務士や外部の代行会社に委託している場合は、委託先とのデータの受け渡し方法もあわせて確認しておくとよいでしょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で労務管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
提供形態で見る労務管理システムの種類
守備範囲とは別に、システムをどこで動かすかという提供形態でも種類が分かれます。費用の払い方や法改正への対応のされ方、自社で担う管理の範囲が変わるため、守備範囲とあわせて確認しましょう。
クラウド型の特徴
クラウド型は、提供会社が用意したサーバ上のシステムを、インターネット経由で利用する形態です。自社でサーバを用意する必要がなく、月額や年額の利用料を支払って使い始められます。
届出様式の変更や法改正への対応は、提供会社によるシステム更新で反映されるのが基本です。従業員が自宅や外出先からスマートフォンで入力できる点も、手続きの電子化と相性がよい特徴といえます。ただし、自社独自の運用にあわせた細かな変更には対応しにくい場合があります。
オンプレミス型の特徴
オンプレミス型は、自社のサーバにシステムを導入して運用する形態です。社内の規程でデータを社外に置けない場合や、既存の基幹システムと社内ネットワークで密につなぎたい場合に検討されます。
自社の要件にあわせて設定やカスタマイズを行いやすい一方、サーバの保守やセキュリティ対策、法改正に伴う更新作業は自社や委託先が担います。初期費用に加えて、保守契約や更新にかかる費用も含めて検討する必要があります。
自社にあう労務管理システムの種類を見分ける手がかり
種類を選ぶ際は、機能の一覧を見比べる前に、自社の状況を整理すると候補を絞りやすくなります。ここでは、種類の判断に影響する3つの手がかりを紹介します。
既存の給与・勤怠システムを残すかどうか
すでに給与計算や勤怠管理のシステムを使っていて、今後も使い続ける場合は、手続き特化型や人事労務一体型が候補に挙がります。既存システムを入れ替える予定があれば、勤怠中心型や給与計算一体型でまとめる選択肢もあります。
どちらの場合も、従業員情報をどのシステムで入力し、どこへ渡すのかを先に決めておくことが大切です。データの流れを図にしておくと、提供会社に連携方法を質問する際にも話が進めやすくなります。
従業員の働き方と端末の環境
工場や店舗など、パソコンを持たない従業員が多い企業では、スマートフォンから手続きや打刻ができるかどうかが種類選びに影響します。従業員自身が入力する場面が多いほど、クラウド型の利点を生かせる可能性があります。
一方、私物のスマートフォンの業務利用を認めていない企業では、共用端末や紙での入力をどう残すかも検討が必要です。従業員の働き方と社内ルールの両方を踏まえて判断しましょう。
担当者の体制と外部委託の有無
労務担当者が少なく、社会保険労務士に手続きを委託している企業では、委託先と同じデータを共有できる種類かどうかがポイントです。手続きを自社で行う企業であれば、電子申請まで画面上で完結できるかを重視するとよいでしょう。
担当者が1人に限られる場合でも、操作手順やルールを文書にまとめ、複数人が状況を把握できるようにしておくと、異動や休職の際も業務が止まりにくくなります。
守備範囲のタイプ別に見る労務管理システム一覧
手続き特化型、人事労務一体型、勤怠中心型、給与計算一体型という4つの種類に分けて、各タイプにあたる製品の特徴をまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| ez-GoV | 【手続き特化型】e-Gov電子申請に対応。公文書の保管まで扱う |
| マネーフォワード クラウド社会保険 | 【手続き特化型】社会保険の書類作成と電子申請。紙の申請も選べる |
| ジンジャー人事労務(社保手続き) | 【手続き特化型】社会保険手続きをWeb上で完結。従業員マスタを一元管理 |
| SmartHR | 【人事労務一体型】入社から退社までの労務をペーパーレス化し、情報を蓄積 |
| オフィスステーション | 【人事労務一体型】労務手続き・年末調整・給与明細・勤怠をまとめて効率化 |
| カオナビ労務 | 【人事労務一体型】入社~退社の労務と、評価・配置に使う人材情報を一元管理 |
| KING OF TIME 人事労務 | 【勤怠中心型】勤怠管理システムのシリーズ製品。勤怠~給与と連携 |
| ハーモス労務給与 | 【給与計算一体型】勤怠集計から給与計算・明細発行までを一括処理 |
| 人事労務freee | 【給与計算一体型】労務手続き・マイナンバー・給与計算を一元化 |
| Quefit ZeeM | 【給与計算一体型】人事管理と給与計算を統合したSaaS |
| 社労法務システム | 【オンプレミス型】ASP版・オンプレミス版から選べる社労士・企業向け |
種類ごとの違いがわかる労務管理システム
どの業務を中心に据えているかという種類の違いに注目して、手続き特化型から給与計算一体型までの製品を紹介します。オンプレミス型の選択肢もあわせて取り上げます。
ez-GoV
- e-Gov電子申請をオンラインで完結し労務業務を効率化
- 入退社・社会保険などの労務手続きを電子申請に対応
- CSV申請や申請書検索で電子申請業務を効率化
行政への届出を電子化する手続き特化型の例として、株式会社ASJが提供する「ez-GoV」があります。e-Gov電子申請APIに対応した労務管理クラウドで、入退社や社会保険の電子申請と、届いた公文書の保管・ダウンロードを扱います。まず届出業務だけを電子化したい企業に向く種類で、CSVでの申請や申請書の検索にも対応します。
マネーフォワード クラウド社会保険
- 作成した書類は電子申請も紙の申請もOK
- 従業員ごとの対応状況管理ができる
- 料率改定や申請様式の変更にも自動アップデートで対応
同じ手続き特化型でも、社会保険の書類作成に重点を置く製品として、株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド社会保険」が挙げられます。必要な書類を作成し、電子申請または紙の申請で提出できます。従業員ごとの対応状況を管理でき、料率改定や様式変更には自動アップデートで対応します。届出の期限や進み具合を担当者ごとに追いたい企業が、手続きの管理を整える際の候補です。
ジンジャー人事労務(社保手続き)
- 面倒な労務関連業務の手続きがラクになる!
- 従業員マスタを一元管理し、オンラインで履歴、最新情報を確認
- 月800円/1名で豊富な機能をご提供
社会保険の手続きに範囲を絞った種類を探すなら、jinjer株式会社が提供する「ジンジャー人事労務(社保手続き)」が候補です。手続き書類の作成から申請までをWeb上で完結でき、従業員マスタを一元管理し、履歴や最新情報もオンラインで確認できます。社会保険の手続きを電子化するところから見直したい企業に向く種類で、届出の元になる従業員情報も一か所で管理できます。
SmartHR
- あらゆる労務業務をミスなく、 カンタンにペーパレス化
- すべての従業員にとって 使いやすく コミュニケーションが効率化
- あらゆるシーンで自然にデータが集まる・蓄まる
労務手続きと従業員情報の管理を同じ製品に集約する人事労務一体型の例が、株式会社SmartHRが提供する「SmartHR」です。入社から退社までの労務管理に対応し、手続きを紙からペーパーレスへ移せます。手続きの中で集まった従業員のデータが蓄積されるため、情報管理の土台としても使えます。人事労務一体型の中でも、手続きの電子化から始めて管理範囲を広げたい企業が検討しやすい製品です。
オフィスステーション
- 労務管理クラウドシェアNo.1の豊富な導入実績
- 初心者でも迷わず使えるシンプルな操作設計
- 人事労務業務をまるごと効率化
労務手続きから年末調整、給与明細、勤怠までの業務を一つのクラウドで扱う種類として、株式会社エフアンドエムが提供する「オフィスステーション」があります。人事労務業務をまとめて効率化できるため、複数の製品を使い分ける煩雑さを避けたい企業が検討しやすい製品です。操作設計がシンプルな点も特徴で、労務の専任者が少ない企業でも運用の見通しを立てやすい種類の代表例です。
カオナビ労務
- 入社手続きをペーパーレス化して大幅に工数削減
- 年末調整の記入や書類回収もオンラインでかんたん便利に
- 労務手続きで人材情報を一元化し、評価やスキルと一緒に管理可能
労務で集めた情報を人事戦略にも生かしたい場合に、株式会社カオナビが提供する「カオナビ労務」が候補です。入社手続きのペーパーレス化や年末調整の書類回収をオンラインで進められ、蓄積した人材情報を評価・育成・配置にも活用できる構成です。労務と人事を同じ情報でつなげたい企業向けの種類で、書類回収から始めて人材データを整えていく進め方にあいます。
KING OF TIME 人事労務
- 入社手続き、給与明細の発行など労務担当者の業務を軽減します。
- 勤怠や給与と連携し、スムーズな一元管理を実現できます。
- データベースの二重化など万全のセキュリティ対策。
勤怠管理から労務の領域へ広げたい企業向けの例として、株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供する「KING OF TIME 人事労務」があります。勤怠管理・人事給与システムKING OF TIMEのシリーズ製品で、入社手続きやWeb給与明細の発行、マイナンバー管理を担います。勤怠や給与と連携して一元管理しやすい構成です。
ハーモス労務給与
- 労務・給与業務がすべてシステム内で完結
- 大量の給与計算・社会保険手続きを一括処理
- 従業員が直接入力できる柔軟なフォーム設計
労務手続きと給与計算を同じデータでつなぐ給与計算一体型の例として、株式会社ビズリーチが提供する「ハーモス労務給与」が挙げられます。勤怠データを自動で集計し、給与計算から明細の発行までを一括処理できます。雇用契約書の作成や年末調整にも対応しており、手続きと給与の転記をなくしたい企業が検討しやすい種類で、毎月の給与計算と入退社の手続きを同じ担当者が回している場合に特に役立ちます。
人事労務freee
- 労務手続きからマイナンバー、給与計算を一元化
- 勤怠、給与とも一気通貫で業務効率化
- マイナンバーの収集、保管、利用、破棄までがクラウド上で完結
給与計算が軸となる種類の例が、フリー株式会社が提供する「人事労務freee」です。労務手続きとマイナンバー、給与計算を一元化し、勤怠・給与とも一気通貫で扱えます。マイナンバーの収集から破棄までをクラウド上で完結できるため、給与側の担当者と手続き側の担当者で同じ情報を共有しやすくなります。勤怠から給与までを一本の流れにしたい企業に向いた種類として検討できます。
Quefit ZeeM (TISI株式会社)
- ワークフローを導入し、申請からデータ保管までシステム化
- 給与明細作成から封入・発送までを代行し、担当者の負担を軽減
- 人事情報を現場で活用する仕組みで、戦略的な人材配置に貢献
社労法務システム (株式会社日本シャルフ)
- オールインワンのASP、機能を抜き出せるオンプレから選択可能!
- オプションでマイナンバー管理システムとAPI連携!
- 社労士事務所中心に規模を問わない30年の導入実績!
まとめ
労務管理システムの種類は、守備範囲で手続き特化型、人事労務一体型、勤怠中心型、給与計算一体型の4つに分けると、自社に必要なタイプが見えやすくなります。あわせて、クラウド型かオンプレミス型かという提供形態の種類も確認しましょう。既存システムの扱いや従業員の働き方、担当者の体制を整理したうえで、候補となる種類の製品を資料請求で比較してみてください。

