購買管理システムリプレースの2つのケーススタディ
ここでは、購買管理システムをリプレースした多くの例を参考に、特にリプレースした「背景」に注目して2つのケーススタディとして再構成しています。
リプレース例1.システムのクラウド化で通常業務外の手間削減!
- 【リプレース後のメリットまとめ】
- ●導入コストの削減
- ●OS切り替えや故障時対応がなくなる
- ●メンテナンス工数が削減
- ●情報共有の効率化
- ●情報の可視化
- ●購買業務の効率化
- ●社外からでも購買発注が可能に
- ●セキュリティリスクの分散が可能に
【背景】
A社では、従来の購買管理システムの非効率さを感じていました。システムのメンテナンスやデータバックアップにより、通常業務とは異なる時間を費やしていたためです。
【リプレース後】
クラウド型の購買管理システムに切り替えました。ハード費用がいらない分、導入コストで済みます。また、ユーザーの端末にインストールする必要もないことから、端末のOS切り替えや故障時の対応をしなくて済みます。
また、ベンダー側がメンテナンス管理をするため、自社で通常業務外の手間をかける必要がなくなりました。クラウド上にあれば、もしものときにベンダー側と画面共有するだけで、解決につながる場合があります。
さらに自社内で、情報の共有化も図れました。全国各地にある店舗、それぞれの情報をクラウド化することで、情報の可視化が可能になりました。在庫量の各支店間での移動を把握することで、効率のよい購買ができます。
また、不要な購入も削減できるので、コスト削減につながります。
またクラウド化のおかげで、ネットさえつながっていればどこからでも見積もり発注が可能になりました。そのため、迅速な対応が可能になり、出張先からも購買部が発注する対応ができるようになりました。臨機応変の対応可能であるため出張の多い社員でも満足してシステムを使用してくれました。
セキュリティ面でもメリットがあります。クラウド上をバックアップとしても活用し、自社だけに情報を置いておくリスクを分散することができました。
リプレース例2.システムの連携により、全体最適化に!
- 【リプレース後のメリットまとめ】
- ●店舗での販売量とデータが連動し、必要発注数の把握が可能に
- ●同じデータの入力は1度の登録で自動連動
- ●材料の発注サプライヤーと販売先の統一
【背景】
製造業であるB社は、材料の調達、製品の生産、物流、販売といくつもの工程に業務が分割されています。それぞれにシステムを導入しているため、システム連携のスムーズさが欠けていました。
個別に導入したがゆえに、社内の全体最適化が損なわれていたようです。システム・組織全体の最適化を図り、業務の効率化を目指しました。全体最適化を図ったシステムを導入すれば、業務の流れが一元的に管理されるため、過剰な在庫量を持つことも・不適正な価格交渉のおそれもなくなります。
【リプレース後】
各店舗で、販売量とデータを連動させることで、どの程度発注すればいいのかリアルタイムで把握することが可能になりました。連動型であるため、以前に入力した同じデータを2度登録する必要もなくなり手間が省けました。
また、システムの連携により、材料の発注先のサプライヤーと販売したサプライヤーを統一することができ、より強固な関係を築くこともできました。従来の部分最適化のシステムの時は価格だけしか気にしておらず、最適なサプライヤを選ぶことができていませんでした。

自社にあった購買管理システムを導入しよう
購買管理システムのクラウド化や全体最適化の有用性は理解していただけたでしょうか。まずは自社によりあった管理システムを選ぶことが重要です。それでも社員がすべて使用し、運用がきちんと行えるかどうかはまた別の話になります。
運用成功の一番の近道は、事前に各部署の「キーマン」と話し合い、現場の意見を取り入れることができるような購買管理システムを選ぶことです。自社にあったシステムによるリプレースも大事ですが、業務に即した選び方をしなければ現場の運用が難しくなるのでご注意ください。
製品選定の際はぜひ以下の記事をご覧ください。
