販売管理システムとは
販売管理システムとは、販売・在庫・仕入を管理するシステムです。
販売管理とはいつ(When)どこで(Where)、だれに(Who)なにを(What)いくらで(How much)販売したかを管理することで、いつ代金の回収行うかという管理も行います。より具体的な業務内容は、商品の販売だけに留まらず、その前の段階である仕入や在庫管理、販売先のデータ管理や代金の請求、回収といった一連の工程を総合的に管理します。
販売管理システムでできることは、以下の通りです。
- ・メールやFAXによる受注
- ・取引先ごとに異なる見積書・請求書のフォーマット管理
- ・販売計画が立てられる
販売管理システムを導入することで、「正確な情報管理」と「販売管理業務のさらなる効率化」が可能になります。
販売管理システムの機能についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
販売管理システムの3つのメイン機能
販売管理システムのメイン機能は、以下の3つです。
それぞれの機能について、詳しく説明します。
1. 販売管理機能
販売管理機能とは受注した情報を管理する機能であり、データの入力や印刷、検索などの機能が挙げられます。受けた注文数や宛先など情報を入力する機能を受注入力と呼び、パッケージによっては見積もり情報の自動作成も可能です。
印刷機能は、注文請け書を印刷するだけでなくPDFやExcelへの出力も可能な製品があります。受注情報の検索や一覧表示できる機能や進捗をステータス登録できる受注検索機能、Excelから受注データを取り込む取込機能も受注管理システムにおける機能の一部です。
2. 在庫管理機能
在庫管理機能には、主に検索と棚卸、在庫調整の3つの機能が備わっています。検索機能は、在庫情報を検索して一覧表示する在庫検索、店舗別や商品別などの履歴を検索できる受払い検索、在庫一覧を出力できる在庫一覧出力を行うことができます。
次に、店舗や倉庫を指定して棚卸を開始する棚卸機能をはじめとして、棚卸結果を入力する機能、ハンディーターミナルによるスキャンで作成したデータを取り込む棚卸実績取り込み機能などが挙げられます。在庫調整機能は、在庫数を実数に合わせて更新する機能や、在庫を償却する機能があります
3. 購買管理機能
購買管理機能は、発注と仕入、出荷と入荷に加えて債務の管理の主に5つの機能があります。発注に関しては、発注情報の入力や注文書の印刷、発注先や期間を検索する機能があります。
仕入においては、予定情報を入力する仕入予定入力機能、情報を検索できる機能や仕入を確定して在庫計上する機能などがあり、Excelを経由して仕入データを取り込む機能もあります。
出荷に関する機能には、仕入予定や在庫を基に出荷先ごとに振り分ける振り分け処理機能をはじめ、出荷指示や出荷確定機能、それらを印刷・出力する機能が挙げられるでしょう。同様に、入荷予定や実績を入力する入荷管理に関する機能や、債務を検索したり支払依頼をする機能などが備わっています。
販売管理システムの使い方FAQ
販売管理システムの使い方に関して、よくある疑問について解説します。システム導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
自社専用のカスタマイズはできる?
販売管理システムの多くはパッケージ製品が多く導入しやすくなっている一方で、業務や作業者に合わせた画面・機能のカスタマイズが可能な場合も多くあります。もちろん、パッケージのまま使用することも可能ですが、正確性や効率の向上を目的として導入するのであれば、カスタマイズを施した方がより導入の意義が高くなるでしょう。
数量別の単価の設定や複数拠点における在庫の管理など、企業や業種、業務によって要望はさまざまです。デモや打ち合わせを通して自社に合うようなカスタマイズしましょう。
どのくらいの費用がかかる?
販売管理システムには、主にクラウド型とオンプレミス型の2種類が存在します。インターネットを通じて利用するクラウド型は、導入コストもランニングコストも低く、メンテナンスの手間もないため月額数千円〜数万円ほどです。
一方、自社サーバにソフトをインストールするオンプレミス型は、運用も自社で行う必要があるため導入コストやランニングコストなどが高くなりますが、セキュリティの面ではクラウド型よりも自社のセキュリティレベルに合わせることができます。オンプレミス型や基幹システムと連携している製品であれば、初期費用も合わせて数十万~数百万円と幅広いです。これに加えてシステムの規模やカスタマイズによっても、導入費用は大きく変わります。
販売管理システム導入に際して必要と思われる機能を洗い出した上で、ベンダーに問い合わせてみましょう。また、大まかに算出した予算を基にして、資料請求サイトで一括お問い合わせを行うのもおすすめです。
販売管理システムの導入手順は?
早速販売管理システム導入を検討していく際に考えるべき導入手順があります。以下で確認していきましょう
- 導入手順
- 1 導入目的明確にする
- 2 業種にあったシステムを選ぶ
- 3 販売管理システムを利用する部門の要望を取りまとめる
- 4 基本機能と3に対応する機能が搭載しているか確認する
こちらの記事でも、販売管理システムの導入手順について解説しているのであわせてご覧ください。
販売管理システムを導入するメリットは?
販売管理システムを導入するメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 業務の負担を軽減して効率化
- 効率的に経営分析ができる
- コスト削減ができる
それぞれのメリットについて、詳しく説明します。
業務の負担を軽減して効率化
販売管理では、商品・期日・点数・請求額・支払額・在庫状況・原価など、多くの情報を取り扱う必要があります。さらに、その情報を部門を超えて共有する必要があり、伝達手段がバラバラだったりするとそれぞれにデータ入力・共有を行うため多くの手間がかかっていました。
社外の顧客に対しても見積書・注文書・請求書など多くの発行作業が必要で、その都度稟議や承認、変更があれば一から手順を繰り返すなど業務の負担が大きい傾向にあります。
販売管理システムを導入することで、業務を自動化でき作業時間を大幅に短縮できます。一つのシステムで多数の情報を管理・共有でき、さらに帳票の発行もできるため業務の負担軽減・効率化が可能です。
効率的に経営分析ができる
商品の売れ行きを示すデータを紙やエクセルで管理していると、集計に時間がかかり迅速に経営判断ができません。それぞれのデータを集計してから数字を確認する必要があるため、タイムラグが生じる可能性が高いからです。
販売管理システムを導入すると、リアルタイムで売り上げを集計できます。多店舗展開している場合でも売り上げはリアルタイムで集計され、効率的な在庫管理や人材配置、設備投資を行うことができます。
コスト削減ができる
販売管理システムの導入による業務効率化で、データ入力などが不要になり人件費の削減が期待できます。また、会社が行える業務も増えるため、実質的に会社の利益向上にもつながります。クラウド型の販売管理システムでは、初期費用やランニングコストも抑えることも可能です。
クラウド型の販売管理システムについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
販売管理システムの使い方を理解して導入を検討しよう!
初めて販売管理システムの導入を検討されている方に向けて、システムの機能や導入手順、ならびに使い方に関してよくある疑問・回答をまとめました。販売管理システムは業種や業態ごとに非常に多くの製品があり、目的や業種、部門ごとの要望をすりあわせて上手く選ぶ必要があります。製品の選び方の記事も参考にして、ぜひ実際の製品もみてみてください。