ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■AIで支援したい利用者別
- 申請者の入力を支援したい:グルージェントフロー、kickflow、楽々WorkflowII、バクラク申請
- 承認者の内容確認を支援したい:グルージェントフロー、楽々WorkflowII
- 管理者のフォーム・経路設定を支援したい:キントーン、kickflow、rakumo ワークフロー、グルージェントフロー
- ■連携先システム別
- グループウェア連携:rakumo ワークフロー、グルージェントフロー
- 会計・経費精算システム連携:バクラク申請
ワークフローシステムでAIを活用する3つの場面
ワークフローシステムのAIは、利用者の立場によって役割が異なります。申請を出す人、内容を確認して承認する人、システムを設定する管理者の3つの場面に分けると、自社で効果を期待できる部分が整理しやすくなります。
申請者の入力と提出前チェック
申請者向けのAIは、申請書の作成を補助します。製品によっては、申請内容を下書きしたり、添付した見積書や領収書から金額や日付を読み取って入力欄に反映したりする機能があります。
提出前に記載漏れや金額の超過、重複した申請などを知らせる機能を備えた製品もあります。申請の段階で不備を減らせれば、承認者からの差し戻しが少なくなり、申請から決裁までの時間短縮につながります。
承認者の内容確認と要約
承認者向けのAIは、申請内容の把握を助けます。製品によっては、申請内容や添付資料の要点を要約して表示する機能があり、確認にかかる時間を減らす効果が期待できます。
承認者は複数の申請を短時間で確認する必要がある場合があります。要点がまとまっていれば判断の材料をそろえやすくなりますが、要約だけで判断せず、金額や条件などの重要な項目は原文でも確認しましょう。
管理者のフォーム作成と経路設定
管理者向けのAIは、システムの設定作業を補助します。例えば、AIが申請フォームの作成や申請書ひな型の作成を支援する製品があります。承認の流れを文章で伝えると、AIがプロセス設定を提案するものもあります。
申請書の種類が多い企業では、導入時のフォーム作成に時間がかかる場合があります。AIで下書きをつくり、管理者が項目名や入力ルールを調整する流れにすると、初期設定の負担を抑えられる可能性があります。
AI導入前に整えておきたい申請・承認ルール
AIは、社内に存在するルールや過去のデータを手がかりに動きます。決裁基準や申請書の項目があいまいなままだと、AIのチェックや提案も的外れになる恐れがあるため、導入前に社内ルールを見直しておくことが大切です。
職務権限規程と決裁基準の明文化
「いくら以上の購入は部長決裁」といった決裁基準が文書になっていない場合、AIもシステムも正しい承認経路を判断できません。まずは職務権限規程や決裁基準を整理し、金額や案件の種類ごとに承認者を明確にしましょう。
例外的な運用が口頭で引き継がれている場合は、この機会に明文化しておくと安心です。ルールが整理されていれば、AIによる経路設定の支援や申請内容のチェックも、社内の基準に沿った形で活用できます。
申請フォームの項目整理
申請書の項目が部署ごとにばらばらだと、AIが入力内容を正しく読み取れない場合があります。同じ種類の申請は項目名や入力形式をそろえ、必須項目と任意項目を区別しておきましょう。
項目が整理されていると、記載漏れのチェックや過去申請との比較も働きやすくなります。フォームを見直す際は、申請者と承認者の双方に意見を聞き、実際の業務で必要な情報がそろうかを確認することが重要です。
承認業務をAIに任せる際の限界と注意点
ワークフローシステムのAIは便利な一方で、判断の責任を負うものではありません。AIの出力に誤りが含まれる可能性や、機密情報の扱いを理解したうえで、人が確認する工程を残した運用を設計しておきましょう。
AIの要約やチェックには見落としがある
生成AIによる要約は、文章を短くまとめる過程で重要な条件が省かれる場合があります。また、記載漏れのチェックは設定された項目を確認する仕組みのため、内容の妥当性まで判断できるとは限りません。
AIのチェックを通過した申請でも、承認者が内容を確認する流れは残しておきましょう。特に、高額な契約や取引先との条件変更など影響の大きい申請では、原文と添付資料を確認するルールを定めておくと安心です。
承認の責任は人に残る
ワークフローシステムで記録される承認は、社内の意思決定の証跡です。AIが承認の可否を提案する機能があっても、承認ボタンを押した人がその判断に責任を持つことに変わりはありません。
そのため、AIの提案を参考にしたかどうかや、どの情報を確認したかを、コメント欄などに残す運用も考えられます。内部統制や監査の観点から、承認履歴やAIの利用状況をどこまで記録できるかを確認しておきましょう。
機密情報を含む申請の扱い
稟議書には、取引先との契約条件や人事情報など、外部に出せない情報が含まれる場合があります。AI機能を使うと、申請内容が提供会社のサーバや外部のAIサービスで処理される場合があるため、データの扱いを確認しましょう。
確認したいのは、入力データがAIの学習に使われるかどうかや、処理されるデータの保存場所、保存期間です。情報システム部門と相談し、AI機能を使う申請の種類を限定するなど、社内ルールを決めておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でワークフローの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
AI搭載のワークフローシステムを比較するポイント
AI機能付きのワークフローシステムを比べる際は、AIの有無だけでなく、誰のどんな作業を支援するのかを確認することが重要です。あわせて、データの扱いや既存システムとの連携も比較しておきましょう。
AIが支援する利用者と作業の範囲
製品によって、AIが申請者向けの入力支援に対応しているのか、承認者向けの要約や管理者向けの設定支援まで対応しているのかが異なります。自社で負担が大きいのがどの工程かを整理し、それに対応しているかを確認しましょう。
AI機能は上位プランやオプションでのみ提供される場合もあります。利用できるプランや追加費用、利用回数の上限があるかどうかも、見積もりの段階で確かめておくと安心です。
入力データの扱いとセキュリティ
AI機能で処理されるデータの扱いは、製品ごとに方針が異なります。入力内容がAIの学習に使われないか、データの保存場所はどこか、通信は暗号化されているかなど、提供会社が公開している情報を比べましょう。
公開情報だけでは判断できない場合は、資料請求の際に問い合わせて確認することが大切です。セキュリティに関する社内基準がある場合は、比較表にまとめて情報システム部門と一緒に確認すると判断しやすくなります。
グループウェアや会計システムとの連携
ワークフローシステムは、承認の前後で別のシステムとデータをやり取りする場面があります。グループウェアと連携できれば、承認依頼の通知や予定表との連動が可能になり、承認の見落としを減らせる可能性があります。
会計システムや経費精算システムと連携できれば、承認済みのデータを仕訳や支払処理に引き継げます。連携方法がAPIかCSVか、連携エラー時にどう通知されるかもあわせて確認しましょう。
AI搭載のワークフローシステムのAIを運用するコツ
AI機能は、導入しただけでは使われない場合があります。利用者が安心して使えるよう、使い方の案内と効果の確認を続け、社内の申請・承認業務に少しずつなじませていくことが大切です。
対象の申請を絞って試す
最初からすべての申請でAI機能を使うのではなく、経費精算や備品購入など件数が多く定型的な申請から試すと、効果と課題を把握しやすくなります。差し戻し件数や承認までの日数を導入前後で比べましょう。
試行期間中は、利用者から「入力補助が役立ったか」「要約に誤りがなかったか」といった声を集めておくと、設定の見直しや対象申請の拡大を判断する材料となります。
利用ルールと問い合わせ先を共有する
AI機能の使い方や注意点は、マニュアルや社内ポータルで共有しておきましょう。「要約だけで承認しない」「機密性の高い申請ではAI機能を使わない」といったルールを明記しておくと、利用者の迷いを減らせます。
操作方法や判定結果に疑問があったときの問い合わせ先を決めておくことも大切です。担当者を1人に固定せず、複数人で対応できる体制とFAQを用意しておくと、引き継ぎもスムーズに進みます。
AI機能搭載のワークフローシステム一覧
この記事で紹介するワークフローシステムのうち、製品ページでAI機能を確認できる製品を一覧にまとめました。AIが担う範囲や機能の違いを比較してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| グルージェントフロー | 生成AIが申請内容の下書きと要約を行い、申請・承認を支援。Microsoft365やGoogle Workspaceと連携できる |
| kickflow | 申請の記入やフォーム作成、申請前のレビューをAIが代行。SlackやTeamsなどのチャットツールと標準連携 |
| 楽々WorkflowII | 添付ファイルの要約やAI-OCRによる項目の自動入力に対応。複雑な承認フローもマウス操作で設定できる |
| バクラク申請 | AI-OCRが見積書や請求書などをデータ化。金額超過や重複申請のアラート、会計ソフト連携にも対応 |
| rakumo ワークフロー | Google Workspaceと連携するクラウド型ワークフロー。生成AIが申請書ひな型の作成や検索を支援 |
| キントーン | kintone AIに伝えるだけで承認フローの設定案を提案。ノーコードで自社の業務にあわせた申請アプリを作成できる |
| QuestetraBPMSuite | ノーコードで業務フローを設計・運用でき、AI工程をドラッグ&ドロップで組み込めるBPMシステム |
| ServiceNow | 企業のIT・業務プロセスを統合・自動化するAI対応ワークフロープラットフォーム。部門横断の活用を支援 |
AI機能搭載のワークフローシステムの紹介
ここでは、AI機能を備えたワークフローシステムを紹介します。AIが担う範囲と、対応する業務や機能を確認し、自社の課題にあう製品を選びましょう。
グルージェントフロー
- 申請の不備・漏れを防ぐ申請フォームと、柔軟な承認フロー
- Microsoft・Googleアカウントで認証、慣れ親しんだ環境で利用可
- kintoneをはじめ、外部システム連携により、業務の自動化を実現
サイオステクノロジー株式会社が提供する「グルージェントフロー」は、生成AIを活用して申請・承認業務の時間短縮を図るクラウド型のワークフローシステムです。生成AIが申請内容を自動で下書きするほか、申請内容を要約して承認者の確認や判断の負担を軽くする仕組みです。入力を制御できる申請フォームを作成でき、複雑な承認条件の設定にも生成AIを使えます。Microsoft365やGoogle Workspaceなどのグループウェアと連携し、kintoneをはじめとする外部システムとの連携にも対応しています。
kickflow
- 直感的で誰もが迷わず操作できるUI・UX
- 中堅・大企業に対応できる多機能性
- 豊富なAPI・Webhook
株式会社kickflowが提供する「kickflow」は、各種AI機能を利用できるクラウド型のワークフローシステムです。申請の記入やフォームの作成、申請前のレビューなどをAIが代行し、申請者と管理者の作業を減らせます。フォームや承認経路はノーコードで作成でき、組織図の事前予約や承認経路のシミュレーションにも対応しています。SlackやTeamsなどのチャットツール上で承認まで完結でき、APIやWebhookを使った既存システムとの連携も可能です。
楽々WorkflowII
- 複雑な承認フローにも対応し、部門~全社・グループ 利用も可能
- 他システムとの連携・データ活用ができる汎用ワークフロー基盤
- AI活用で、申請・承認プロセスやアドオン開発をサポート
住友電工情報システム株式会社が提供する「楽々WorkflowII」は、部門単位の利用から全社・グループ会社での利用まで対応できるワークフローシステムです。AIの活用により、申請時の添付ファイルの要約やAI-OCRによる項目の自動入力が行え、申請者と承認者の作業を省力化します。複雑な要件でアドオン開発が必要な場合にもAIによるサポートがあります。承認フローはブラウザからマウス操作で設定でき、提供形態はオンプレミス・クラウド・パッケージソフト・SaaSから選べます。
バクラク申請
- AI-OCRが支払い書類や領収書を数秒でデータ化!
- 自社の規程に合わせた稟議・ワークフローをペーパーレスに!
- 承認はチャットアプリで完結!従業員の負担も軽減できる!
株式会社LayerXが提供する「バクラク申請」は、AI自動読取り機能を備えたクラウド型の稟議システムです。AI-OCRが見積書などの発注書類や請求書などの支払書類をデータ化し、申請内容の入力を支援します。事前申請に対する金額超過や重複した申請をアラートで知らせる機能もあり、承認者が見落としやすい点を確認しやすくなります。承認はSlackやアプリから行え、稟議データはバクラク請求書と連携できます。主な機能には会計ソフト連携も含まれています。
rakumo ワークフロー
- マニュアル不要で、直感的に利用可能
- ノーコード・AI支援で申請書を簡単作成
- メールやSlack通知で外出先からも迅速承認
rakumo 株式会社が提供する「rakumo ワークフロー」は、Google Workspaceと連携して稟議や各種申請を電子化するクラウド型ワークフローシステムです。生成AIが申請書ひな型の作成や検索をサポートするため、管理者のフォーム準備や申請者の書類探しの手間を減らせます。Google Workspaceとの連携により、人事異動や組織改編の際も経路設定のメンテナンス工数を抑えられます。承認依頼はメールやSlackで通知でき、スマートフォンやタブレットからも申請・承認が可能です。
キントーン
- AIとノーコードで自社に合わせたワークフローアプリがつくれる
- 申請から承認までの業務を見える化
- プラグイン・連携サービスを組み合わせて業務がより効率的に
サイボウズ株式会社が提供する「キントーン」は、AIとノーコード・ローコードで業務アプリを作成できる業務改善プラットフォームです。kintone AIを使うと、承認の流れを文章で伝えるだけでAIがプロセス設定を提案するため、専門知識がなくても承認フローを設定しやすくなります。kintone AIは、お試し中またはスタンダードコース以上の契約で利用できます。申請情報はアプリに蓄積され、ファイルの中身まで検索できるほか、申請の進捗状況も一覧で確認できます。
QuestetraBPMSuite (株式会社クエステトラ)
- 現場担当者による業務システム改善の仕組み
- AI工程をドラッグ&ドロップで業務フローに組み込み可能
- BPMN国際標準準拠の正確なワークフロー図を作成
ServiceNow (ServiceNow Japan合同会社)
- 非体系的な業務の知能化・自動化によるスピードと効率の改善。
- 既製アプリ・モジュールで導入を簡素化。
- クラウド基盤で拡張性が高く、AIとWFで人と仕事を強化。
まとめ
ワークフローシステムのAIは、申請者の入力支援や承認者向けの要約、管理者のフォーム作成支援などで、申請・承認業務の手間を減らす機能です。一方で、要約やチェックには見落としがあり、承認の責任は人に残ります。決裁基準や申請フォームを整えたうえで、データの扱いや連携範囲を比べることが大切です。自社にあう製品を見極めるために、複数の製品を資料請求して比較してみてください。

