
コールセンターをアウトソーシングするメリット
アウトソーシングを利用するか判断するために、まずはどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
コストカットができる
コールセンターを立ち上げるためには、不動産関連の費用や業務に必要な電話やパソコン、システムなどが必要です。
ほかにも電話やインターネットの回線を整備する必要があり、イニシャルコストは大きいでしょう。さらに、センターを運営するためには、管理スタッフとオペレーターを採用して業務を行えるように教育しなければなりません。
アウトソーシングを利用すれば、このような導入費用は不要です。自社で準備するよりも必要な費用が少なく、コストカットにつながります。
また、コールセンターの運営にはセンターの地代・家賃、電話料金、ネット回線の費用、オペレーターの人件費などのランニングコストが発生します。こういった費用も、アウトソーシングを利用することで削減可能です。
高い応対品質が期待できる
コールセンターのアウトソーシングを請け負っている企業は、スキルが高いオペレーターが揃っています。自社で採用する場合、教育・研修する手間や費用がかかるだけでなく、対応品質にバラつきが出る可能性があるでしょう。
アウトソーシングを利用すると、専門知識を持つ経験豊富なオペレーターに任せられるため、高い応対品質が期待できます。結果として、顧客満足度の向上や、クレーム・トラブルなどの迅速な処理を実現可能です。
コールセンターをアウトソーシングするデメリット
コールセンターをアウトソーシングするメリットは複数ありますが、デメリットもあるため注意してください。利用後に後悔しないためにも、どのようなデメリットがあるか見ていきましょう。
セキュリティ面でのリスクがあなどれない
コールセンターでは「自社の重要な情報」と「顧客情報」が保管されています。
アウトソーシング先は必要な情報を共有されていないと、適切な対応ができないケースもあります。そのため自社や顧客の情報を渡さなくてはいけません。しかし、それにより情報が悪用されたり、外部に漏えいしたりする可能性はゼロではありません。
自社のコールセンターなら、情報漏えいが起こらないように適切なセキュリティ対策を行えます。しかし、アウトソーシングする場合はセキュリティ対策を一任するしかありません。
このようなリスクを低くするためには、依頼するアウトソーシング先の実績やセキュリティ対策の内容を確認する必要があります。
ノウハウの蓄積が難しい
コールセンター業務を外注すると、社内スタッフが対応しないためノウハウや価値がある現場の声を蓄積しにくくなります。ノウハウを蓄積していない場合、外注を継続できなくなったときに応対品質を保つのが難しくなります。
また、コールセンターでは顧客と接することで得られる情報が、業務改善や新商品・サービスの開発につながるケースも少なくありません。社内のスタッフが対応しないことで、貴重な情報を逃してしまうでしょう。
アウトソーシングを利用すると高い応対品質が期待できますが、業務の品質向上は難しいと考えるべきです。
情報共有や連携がスムーズにできない
コールセンターのアウトソーシングを利用することで、情報共有の不足が発生する可能性があります。
事前に共有している情報では対応できない内容の質問には対応できず、回答するのに時間がかかります。タイムラグが生じることにより、結果として、顧客に不信感を与えてしまうでしょう。
たとえば、企業理念や会社の方針などの内容は、アウトソーシングだと対応しにくいです。
こういった事態を回避するには、情報共有について話し合い、事前に対応方法を整備しておかなければなりません。また、共有方法や希望する共有内容などに、柔軟に対応できるアウトソーシング先かどうかを確認するのも大切です。
コールセンター業務を効率化できる「CTI」とは?
アウトソーシングを利用するデメリットが大きな懸念となる場合は、CTIシステムを利用し自社で運用するのがおすすめです。
CTIとは「Computer Telephony Integration」の略であり、電話とコンピュータを連携する技術のことです。PCを操作しながら電話の応対ができるため、応対品質の向上や業務の効率化を図れます。
CTIシステムの機能は以下のとおりです。
- ■顧客情報のポップアップ
- ■着信履歴や録音
- ■電話の割り振り
- ■モニタリング
たとえば、既存の顧客からの問い合わせであれば、購入商品・購入日時・購入金額などの情報を閲覧しながら対応できます。
メリットが多く機能的なCTIシステムの導入を検討しよう
コールセンターのアウトソーシングには、コスト削減や応対品質の向上といったメリットがあります。
しかし、セキュリティ面のリスクやノウハウの蓄積が難しい点、情報共有や連携が上手くいかないケースも存在します。このようなデメリットが大きいと感じる場合は、CTIシステムを利用し自社で運用するのがおすすめです。
メリットが多く機能的なCTIシステムを導入し、効率化を図りましょう。
