
CTIシステムとは
CTIとは、Computer Telephony Integration Systemの略で、一言でいうと電話とコンピュータをつなぐシステムです。実装された機能の一つとして電話がかかってきた際に、電話の着信と同時にそのお客さま情報をコンピュータ(今ではパソコン、PCの呼び名方が一般的)に表示させたりすることができます。
CTIシステムのおさらいをしたところで、導入後に行いたい5つのことをご紹介します。
CTIシステム導入後の5つの機能設定
CTIシステムは業務効率化や顧客満足度の向上を実現できる便利なシステムです。しかし、導入しただけCTIシステムを最大限活用できるわけではありません。そこで、ここではCTIシステムを最大限活用するために、導入後に必須な機能設定について詳しく解説しています。
ステップ1.着信の振り分けを設定する
CTIは、受注センターやオペレータ対応に利用するシステムです。最初に行うことは、顧客からの電話着信をどう振り分けるかという設定です。顧客に対して、注文窓口・サポート窓口など複数の窓口を公開しているケースや、複数の電話番号を1拠点で受けている場合に必要です。
CTIで着信の振り分け設定を行うと、電話番号ごとに着信を振り分けることや、オペレータのパソコン画面上にどの窓口に電話をかけたかが表示されるようになります。顧客がどの窓口に電話をかけているかをオペレータが把握できるとスムーズな顧客対応が可能となります。
また、顧客管理システムと連携させていれば、顧客からの電話に対し電話番号から顧客情報を検索し、オペレータのパソコン画面にポップアップで顧客情報を表示させることができます。顧客は同じ説明を何度もするストレスがなくなり、オペレータのスキルの差も軽減されるので、顧客の満足度向上が期待できます。
ステップ2.自動音声応答(IVR機能)を設定する
IVR機能とは、自動音声対応で窓口を振り分けたり、営業時間外のメッセージを応答する機能です。「商品に関するお問い合わせの方は1を、ご注文の方は2を、それ以外の方は3を・・・」というメッセージを設定します。
CTIを導入し自動音声応答機能を活用すると、より顧客のニーズに対してきめ細やかな対応ができるようになります。オペレータとの対応完了後に自動音声による満足度調査のアンケートを実施する仕組みもあります。
ステップ3.販売管理システムや顧客管理システムとの連携
CTIを導入し活用するには、販売情報や顧客情報との連携は必要不可欠です。例えば、過去の購入履歴や問合せ内容などをオペレータの画面に自動表示することが可能になります。
これにより、対応時間や完了率が改善され、オペレータ一人あたりの対応件数を増やせます。顧客は待ち時間が少なくなり、運営側は電話件数に対する人員配置を見直せるので、最終的には人件費削減まで期待できるのです。
多くの場合は、顧客情報や基幹情報が格納されているサーバやシステムと連携を行っています。これらの連携がスムーズに行われているか、オペレータの業務フローに沿って確認を進めましょう。
ステップ4.通話録音、モニタ機能を設定する
顧客との通話に関して、録音するか否か、モニタ機能を利用するか否かを設定します。 通話を録音する機能を利用することで、対応が終わった後に録音した内容を元に、オペレータの対応品質を向上できます。また、顧客ごとに通話内容を保存しておくことで、対応履歴として活用できます。
モニタ機能は、第3者や管理者が顧客との対応を同時に聞くことができる機能です。2次対応や新入社員のサポートなどに活用することができます。スーパーバイザーなどの管理者による定期的なモニタリングを実施することによって応対品質を向上させるこができます。これも最終的には顧客満足度の向上に寄与することになります。
ステップ5.レポート機能、効果測定の準備をする
CTIを導入すると、レポートや効果測定ができるようになります。しかし、より顧客対応業務へ活かすためには、初期設定が重要となります。何を知りたいかをあらかじめ洗い出しておき、初期設定しておきましょう。
- ・オペレータごとの対応件数分析
- ・時間帯別コール数分析
- ・顧客の待ち時間を把握するためのステータス割合分析
などが代表的なレポート内容です。これらを測定するために初期設定をしておきましょう。
CTIの機能設定を理解し、入念な準備を行いましょう
顧客とオペレータの間で行われる毎日の対応業務は、顧客満足度を左右する重要な業務です。CTIを導入することで、顧客満足度を高めるステップを1歩踏み出したことになりますが、まだ成功を収めたわけではありません。今回ご紹介した5つのステップを念頭に入念な準備を行う必要があります。
以下の記事では、人気のCTIシステムと選び方を詳しく解説しています。ぜひ読んで、自社に合った導入を検討してみましょう。
