CTIシステムとは
CTIシステムとは「Computer Telephony Integration」の略であり、パソコンの機能と電話やFAXの機能を連携させるシステムです。入電時にパソコンの画面に顧客情報を表示させ、相手に応じて適切な対応が可能です。また、問い合わせの内容をシステムに打ち込み、電話対応しながら履歴を残せます。
CTIシステムは問い合わせの入電が多いコールセンターで主に活用されており、オペレーターの応対品質やCS(顧客満足度)の向上を実現します。
CTIシステムを無料で使うには
CTIシステムを無料で利用するには以下の2つの方法があります。
- ■完全無料の製品を使う
- 無償で提供されているシステムや、無料プランのあるサービスを選ぶ方法。ただし有料版と比べてユーザー数や使える機能に制限がある場合がある。ユーザー数が少なかったり、シンプルな機能のみでよい場合にはおすすめ。
- ■有料製品の無料トライアルを利用する
- 有料製品の無料トライアルを一定期間利用するという方法。製品の機能確認や使用感、費用対効果などを試すことが目的のため、長期的に無料で使用したい場合には適していない。
また無料トライアルを利用するにあたり、以下の点に注目し使用感を確かめてみましょう。
- 1.初期設定やインストール、ログインなど導入が簡単に行えるか
- 2.既存のシステムとの連携が行えるか
- 3.対応効率をあげたいのならばIVRやACD、顧客対応を改善する目的ならばポップアップ機能や履歴表示など、自社の課題に合った機能があるか
このほかにも、入れ替わりの激しいコールセンターの業務において、新人でも簡単に扱える操作性かどうかも確認すべきポイントでしょう。
完全無料で利用できるCTIシステム
まずは無料プランがあるCTIシステムを紹介します。
Fullfree
株式会社フリースタイルの「Fullfree」は、無料の顧客管理データベースで、CTIシステムとしても利用可能です。クラウド対応の無料デスクトップアプリとして提供され、電話とパソコンの連動も簡単です。データベースの項目をカスタマイズすれば、自社仕様の顧客管理アプリにとして活用可能です。また、自社システムやGmail、エクセルなど、さまざまなシステムと連携できるのもポイントでしょう。
無料トライアル期間があるCTIシステム
完全無料で使えるCTIシステムは数少ないですが、カテゴリー数・製品数業界最大級のITトレンドでは、無料で「お試し」できる製品を多く取り扱っています。ここからは、最新ランキングにもとづき、無料トライアルが可能なおすすめのCTIシステムを紹介します。
《CT-e1/SaaS》のPOINT
- IP電話だけではなく、ビジネスフォンやモバイルでも利用可能
- クラウドでありながら柔軟に個別カスタマイズ可能
- 全機能、設定変更作業、カスタマイズ対応を追加費用不要で提供
株式会社コムデザインの「CT-e1/SaaS」は、追加料金不要でカスタマイズできるクラウドCTIです。IP電話はもちろん既設のビジネスフォンが使えるので、初期費用も抑えられます。導入前の無料トライアルが可能ですが、通話料は実費請求となりますのでご注意ください。
《インフィニトーク》のPOINT
- パソコンが苦手な方でも使いこなせる!
- デザインが良い!
- 製品サポートがしっかりしている!
「インフィニトーク」は、ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社が提供するコールセンタシステムです。リアルタイムモニタや通話内容のテキスト化など、オペレーターの応対品質改善に役立つ機能が豊富です。導入前にはデモで確認できます。テレビ会議などでもデモ視聴が可能なので、詳細はお問い合わせください。
《List Navigator.》のPOINT
- 最大5倍の発信効率で行動量を最大化
- 充実の架電分析機能でテレアポを成功へ導き出す
- API連携で現運用はそのまま効率を最大化
「List Navigator.」は、株式会社Scene Liveが提供するアウトバウンド業務に特化したCTIシステムです。オートコール機能や最小限の操作で使える画面設計が使いやすく、架電効率も上がるでしょう。さらにシステム料は1日あたり1席150円、通話料は秒課金制のため、低コストで運用できます。無料トライアルを実施しているのでぜひお試しください。
CT-MAX
「CT-MAX」は、株式会社エナジーパートナーが提供しているクラウド型のCTIシステムです。ACDやIVR機能、ポップアップ機能、プレディクティブ機能やダイヤラー機能、リダイヤル設定などが搭載されており、インバウンドとアウトバウンドの両方の業務に対応可能です。無料トライアル期間中にはヘッドセットも貸し出しているので、手軽に試せる野もポイントでしょう。
CALLTREE
「CALLTREE」は、株式会社ジーシーが提供しているアウトバウンドに特化したクラウドCTIコールセンターシステムです。パソコンとインターネット環境、ヘッドセットがあれば最短3日で導入でき、1席から利用が可能です。また、SalesforceやKintoneなどとの連携性にも優れ、情報共有をスムーズにします。無料のお試し期間は14日間です。
カテゴリー数・製品数業界最大級のITトレンドでは、さまざまなタイプのCTIシステムを取り扱っています。導入製品にお悩みで、ひとまず最新の人気製品から検討してみたい、という方はこちらのランキングも参考にしてください。
無料のCTIシステムの注意点
無料のCTIシステムにはデメリットもあるので、利用時の注意点を説明します。
機能や利用期間などが限られている
無料で使えるCTIシステムを大別すると「無料期間があるお試し用」と「機能制限がある無料版」の2タイプになるでしょう。
前者は本番と同じ環境で試せますが、無料で利用できるのは1~2週間程度と短期間であることがほとんどです。
後者は機能制限があるので業務に適合しない場合もあります。既存の顧客データを表示するだけのシンプルな設計で、新たな情報を追加できなかったり、既存のシステムとうまく連携できなかったりするので、実用性があるかよく検証しなければなりません。
導入検討の材料としては有効
無料のCTIシステムは、導入前の検討材料として活用するのがよいでしょう。機能や利用期間に制限がありますが、システムの操作性などは十分試せます。CTIシステムの導入に失敗したくないときは、無料のCTIシステムでお試し運用をしてみましょう。
以下の記事では最新ランキングにもとづいて、おすすめのCTI製品を提供形態や価格、特徴などで比較・紹介しています。製品はすべて無料で資料請求できるので、比較のうえ自社にあうものを検討してください。
無料システムを活用し、自社に合ったCTIを導入しよう
無料で利用できるCTIシステムは、企業規模や求めている機能を考えると、制限が多く、不満を感じることも少なくありません。まずは無料版のCTIシステムを試してみて、満足いく結果が得られない場合は有料のシステムを導入しましょう。