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海外拠点で使うERPの多言語対応|マスタ・帳票・税制の確認点

海外拠点で使うERPの多言語対応|マスタ・帳票・税制の確認点

ERPの多言語対応は、画面の表示言語を切り替えられるかだけで判断できません。品目名や取引先名をどの言語で登録するか、現地の言語で請求書を出せるか、現地の税制や通貨に対応できるかまで確認する必要があります。この記事では、ERPの多言語対応を画面・マスタ・帳票の3つの層で整理し、本社と海外拠点でのERPの持ち方や、運用で見落としやすい点を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次
    【プロカン】案件収支管理システム
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    株式会社PROCAN
    案件ごとの採算を可視化する業界特化ERP

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■多言語で使いたい範囲別
    ■海外拠点での使い方別

    ERPの多言語対応は画面・マスタ・帳票で考える

    ERPの多言語対応といっても、どこまで翻訳されるかは製品によって異なります。画面の表示、登録するデータ、出力する帳票では、対応の仕組みが別々です。まずは3つの層に分けて、それぞれ何を確認するかを整理しましょう。

    画面表示の言語切り替え

    画面表示の多言語対応とは、メニューやボタン、項目名、エラーメッセージなどを利用者が選んだ言語で表示する機能です。利用者ごとに言語を設定できる製品であれば、同じERPを日本の本社と海外拠点の担当者がそれぞれの言語で操作できます。

    ただし、対応する言語の種類は製品ごとに異なります。標準で用意されている言語に加え、追加の翻訳が必要な場合の費用や手順も確認しましょう。アドオンで追加した画面が翻訳の対象に含まれるかも、見落としやすい点です。

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    登録データと帳票の言語

    画面が多言語で表示されても、品目名や取引先名、摘要など利用者が登録したデータは、入力した言語のまま表示されるのが基本です。そのため、海外拠点の担当者が日本語の品目名を読めないといった問題が起こる場合があります。

    帳票も同様に、項目名の言語と、印字されるデータの言語を分けて考える必要があります。請求書の項目名は英語でも、品目名が日本語のままでは取引先に伝わりません。データと帳票の言語をどう扱うかは、以降の章で詳しく説明します。

    品目名や取引先名を多言語で持つERPのマスタ設計

    海外拠点でERPを使う場合、マスタを何語で持つかは導入前に決めておきたい事項です。後から言語を追加すると、全マスタの見直しが必要になる場合があります。マスタを多言語で管理する方法と、運用ルールの決め方を紹介します。

    1つのコードに複数言語の名称を持つ方法

    ERPによっては、1つの品目コードに日本語名、英語名、現地語名など複数の名称を登録できる製品があります。利用者の言語設定にあわせて名称を切り替えて表示できれば、拠点ごとに別の品目マスタを作る必要がありません。

    コードを全社で共通にしておくと、本社で拠点別の売上や在庫を集計する際に、同じ品目として扱えます。拠点ごとに別のコードで登録すると、集計のたびに対応表で変換する手間がかかるため注意が必要です。コード体系を決める際は、将来ほかの国に拠点を増やす可能性も考慮しておきましょう。

    関連記事 ERPシステム選定に必要なポイントを知ろう!導入成功のコツとは?

    翻訳の担当と登録ルール

    マスタを多言語で持つ場合、新しい品目や取引先を登録するたびに、各言語の名称も入力する必要があります。誰がどの言語の名称を登録するかを決めておかないと、一部の言語だけ空欄のまま運用される状態になりかねません。

    対策として、新規登録の際に必須とする言語を決め、ほかの言語は拠点の担当者が補う流れが考えられます。機械翻訳を使う場合は、専門用語や社内の呼び名が正しく訳されているかを、現地の担当者に確認してもらいましょう。翻訳した名称の一覧を定期的に見直す機会を設けると、表記のばらつきを抑えられます。

    文字の扱いと検索のしやすさ

    中国語や韓国語、タイ語など、日本語と異なる文字を使う言語では、ERPやデータベースがその文字を正しく保存・表示できるかを確認する必要があります。帳票の出力やCSVの書き出しで文字化けが起きないかも、テスト時に見ておきたい点です。

    また、検索のしやすさも重要です。現地の担当者が現地語で品目を検索できるか、日本の担当者が日本語で同じ品目を探せるかを、実際のデータで試しておくと安心です。

    現地の帳票と税制にあわせるローカライズ

    海外拠点でERPを使うには、言語だけでなく、現地の商習慣や法令にあわせる必要があります。こうした対応をローカライズと呼びます。帳票の様式、通貨、税制などが主な対象です。確認したい項目を順に説明します。

    現地の請求書と帳票の様式

    請求書や納品書は、国や地域によって記載が求められる項目が異なる場合があります。現地の言語で出力できるだけでなく、税番号や税額の記載など、その国の要件を満たす様式で出力できるかを確認しましょう。

    国によっては、請求書を電子データで税務当局に送る制度が導入されている場合もあります。こうした制度への対応をERPの標準機能で行えるのか、現地のパートナー企業によるアドオンが必要なのかは、製品や国によって異なります。

    関連記事 ビッグバンアプローチとは?ERP導入プロジェクトの進め方を解説

    通貨と税制、会計基準への対応

    海外拠点では、現地通貨で取引を記録したうえで、本社へ報告する際に円へ換算する必要があります。多通貨に対応したERPであれば、取引ごとの通貨と為替レートを記録し、換算した金額で集計できます。

    税制では、付加価値税など日本の消費税とは仕組みが異なる税への対応を確認します。現地の会計基準と、本社の会計基準の両方で帳簿を作る必要がある場合もあります。どの国の税制や会計に対応しているかは、提供会社の資料や現地の専門家に確認しましょう。

    ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でERPの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。

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    本社と海外拠点でERPをどう持つか

    多言語対応のERPを海外拠点に展開する方法は、1つではありません。本社と同じERPを使う方法と、拠点に別のERPを置いて本社と連携する方法があります。拠点の規模や業務内容によって適した方法が変わるため、違いを比べましょう。

    本社と同じERPを使う方法

    本社と海外拠点で同じERPを使う方法では、マスタや業務の手順を全社でそろえやすく、本社から拠点の数字を同じ画面で確認できます。多言語対応が求められるのは、主にこの方法を選ぶ場合です。

    一方で、拠点の業務を本社の手順にあわせる必要があり、現地の商習慣との調整に時間がかかる場合があります。導入時には、拠点の担当者を交えて業務の違いを洗い出し、標準化する部分と拠点ごとに設定する部分を分けておきましょう。

    拠点にERPを置いて本社と連携する方法

    本社には大規模なERPを置き、海外拠点には小規模なERPを導入して、会計などのデータを本社へ連携する方法もあります。この構成は2層ERPと呼ばれることがあります。

    拠点の規模にあった製品を選べるため、導入の費用や期間を抑えられる場合があります。ただし、本社と拠点のシステムが異なるため、データ連携の仕組みや勘定科目の対応づけが必要です。連携エラー時の通知や再送の方法も、あわせて決めておきましょう。拠点のERPが多言語に対応していれば、拠点内の操作は現地語で行い、本社への連携データだけを共通のコードでそろえる運用も可能です。

    関連記事 ERP導入手順から導入後までのステップを紹介!実施することは?

    多言語対応のERPで見落としやすい運用面

    多言語対応のERPは、導入後の運用にも注意が必要です。拠点との時差や、サポートを受けられる言語、マニュアルの整備などは、選定時に見落とされやすい項目です。安定して使い続けるために確認しておきたい点を紹介します。

    サポート窓口の言語と対応時間

    海外拠点の担当者が操作に困ったとき、提供会社のサポート窓口に現地の言語で問い合わせられるかを確認しましょう。日本語の窓口しかない場合、本社の担当者が問い合わせを取り次ぐ必要があり、対応に時間がかかる場合があります。

    時差も考慮が必要です。窓口の対応時間が日本の営業時間に限られると、拠点によっては業務時間内に問い合わせできません。現地のパートナー企業がサポートを担う製品もあるため、拠点ごとの支援体制を確認しておくと安心です。

    締め処理の時差とマニュアルの翻訳

    本社と拠点で時差がある場合、月次の締めや日付が切り替わるタイミングがずれることがあります。月次の数字をどの時点で確定するのか、拠点ごとの締め日程をあらかじめ決めておきましょう。

    社内マニュアルや業務手順書の翻訳も必要です。ERPの画面が変わるたびに各言語のマニュアルを更新する担当を決めておかないと、拠点ごとに古い手順が残るおそれがあります。

    多言語・多通貨に対応するERPの一覧

    海外拠点での利用を想定し、対応言語や通貨、帳票の言語についてまとめました。対応範囲の詳細は各社の資料で確かめてください。

    製品名特徴
    Microsoft Dynamics 365 Business Central126言語・43か国以上の商習慣に対応する中堅・中小企業向けERP
    Plaza-i画面・帳票を日本語と英語で切り替えられ、英文のインボイスや多通貨取引にも対応
    NetSuite日本語・英語・中国語・韓国語・タイ語など27言語と、190通貨に対応
    Oracle NetSuite多通貨・多言語・税制に対応し、海外拠点の業務も本社と同じERPで一元管理
    SAP Business One27か国の言語と42か国の税制・商習慣に対応。ユーザーごとに表示言語を設定可能
    Biz∫多言語・多通貨、外貨管理やグループ会計に対応。グループ各社への一括マスタ配信も可能
    Dynamics 365 Finance & Operations多言語・多通貨に対応し、海外拠点を含むグループの業務情報を統合管理
    Aerps OneオープンソースERP「iDempiere」を基盤とするERP。多言語・多通貨の具体的な対応範囲は要確認
    Oracle E-Business Suite多言語・多通貨・複数会計基準に対応する業務アプリケーション群
    Compiere販売・購買・在庫・会計などを統合するオープンソースERP。多言語・多通貨対応の詳細は要確認

    海外拠点での利用を想定したERP

    画面の言語を切り替えたいのか、英文の帳票や多通貨での記帳が必要なのかによって、確認すべき製品は変わります。対応言語の種類が明示されていない製品は、資料請求で確かめましょう。

    Microsoft Dynamics 365 Business Central

    富士フイルムPBC株式会社
    製品・サービスのPOINT
    1. 世界196カ国で22万社以上の導入実績!(2018年9月時点)
    2. 多言語・多通貨対応のグローバルERPソリューション
    3. 複数拠点展開に最適な統合型ビジネス管理ソリューション

    富士フイルムPBC株式会社が提供する「Microsoft Dynamics 365 Business Central」は、126言語と43カ国以上の商習慣に対応した、中堅・中小企業向けのグローバルERPです。対応言語には、日本語、英語、中国語(簡体字/繁体字)、韓国語、タイ語などが含まれます。多言語・多通貨とIFRSに対応し、1つのデータベース内で複数の会社を管理できます。ユーザー数1~200程度の複数拠点の管理を想定した統合型ビジネス管理ソリューションです。パートナーとの連携により、本社で取りまとめたコーポレートテンプレートの現地拠点への展開や、稼働後のローカル言語での保守対応を行えます。

    Plaza-i

    株式会社ビジネス・アソシエイツ
    《Plaza-i》のPOINT
    1. 業種別フレームワークを用いて業務標準化を推進、属人化から脱却
    2. 多通貨多言語で海外取引、海外進出、外資系企業をサポート
    3. サポート期限からの解放、継続コストの最小化を実現

    株式会社ビジネス・アソシエイツが提供する「Plaza-i」は、画面と帳票を日本語・英語で表示でき、ユーザーID単位で言語を切り替えられるERPパッケージです。インボイスやパッキングリストなどの英文帳票を出力でき、輸出入を行う企業や外資系企業の業務に対応します。通貨は種類の制限がなく、取引通貨・基準通貨・報告通貨の3種類で管理可能。会社コードを複数登録して連結財務諸表を出力できるマルチカンパニー機能も備えています。対応言語は日本語と英語です。

    NetSuite

    株式会社SuiteUP
    《NetSuite》のPOINT
    1. 企業活動のすべてを統合管理
    2. 日本国内約800社、世界でも41,000社以上の導入実績
    3. インターネットから利用可能で、豊富な標準機能と容易な機能拡張

    株式会社SuiteUPが提供する「NetSuite」は、日本語、英語、中国語(繁体、簡体)、韓国語、タイ語、ベトナム語など27言語と、190通貨に対応したクラウド基幹システムです。アジアの拠点を含めて同じシステムを使いたい場合に、対応言語の幅を確かめやすい製品といえます。販売、調達、財務会計、在庫、CRM/SFA、生産、企業間受発注、eコマースなどの管理機能を単一システム上で統合。インターネットとPCがあれば場所を問わず利用でき、タブレット端末にも対応しています。海外拠点の業務を本社と同じ基盤で管理したい企業に向いています。

    Oracle NetSuite

    日本オラクル株式会社
    《Oracle NetSuite》のPOINT
    1. 財務・販売・在庫・購買を一気通貫で管理可能なERP
    2. 脱Excelで業務標準化と可視化を同時に実現
    3. リアルタイムなデータ連携で経営判断を迅速化

    日本オラクル株式会社が提供する「Oracle NetSuite」は、多通貨・多言語・税制に対応し、海外拠点の業務も本社と同じERP上で一元管理したい企業に向くクラウドERPです。拠点ごとの業務状況をリアルタイムで把握でき、連結会計や国際会計基準(IFRS)にも対応しています。統合グローバル企業管理オプション「NetSuite Oneworld」も用意。財務・販売・在庫・購買を1つのシステムで扱うため、本社と拠点が同じデータをもとに数字を確認できます。

    SAP Business One

    株式会社日立システムズ
    《SAP Business One》のPOINT
    1. 27か国の言語、世界42か国の税制や商習慣に対応
    2. 低コスト・スピーディーに導入できるクラウドプランも利用可能
    3. 国内トップクラスの実績で海外拠点への確実な導入を実現

    株式会社日立システムズが提供する「SAP Business One」は、27か国の言語と、世界42か国の税制や商習慣に対応した、海外拠点を持つ企業向けのERPです。画面の表示言語や権限をユーザーごとに設定できるため、本社と拠点の担当者がそれぞれの言語で操作できます。会計機能では為替レート差額調整を、購買機能では輸入品目の原価計算を処理可能。現地要件に通じた現地ベンダーとの協業による導入支援にも対応しています。

    Biz∫

    株式会社NTTデータ・ビズインテグラル
    《Biz∫》のPOINT
    1. 大企業向けERPパッケージ 採用社数 第1位!
    2. 販売・会計・人事の他に、BI・EAI など幅広く取り揃えている
    3. 国内外の豊富な導入実績持つワークフローで迅速な意思決定を実現

    株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する「Biz∫」は、多言語・多通貨に対応し、国内外のグループ会社で同じERP基盤を使いたい企業に向くERPパッケージです。グループ企業間取引の自動化や、グループ各社への一括マスタ配信の機能を備えており、システムを利用する会社を柔軟に追加できます。会計には外貨管理やグループ会計、連結会計の機能を用意。共通のマスタをもとにグループ全体の業務を統合したい企業に適しています。対応する言語の種類や各国の会計基準への対応範囲は、導入前に確認してください。

    Dynamics 365 Finance & Operations

    富士フイルムPBC株式会社
    製品・サービスのPOINT
    1. 様々な業種業態とグローバル対応
    2. 事業の成長や変化に合わせた、拡張的な導入が可能
    3. Power BIが組込まれ、全社員が経営情報を活用できます

    富士フイルムPBC株式会社が提供する「Dynamics 365 Finance & Operations」は、多言語・多通貨などのグローバル対応機能を備えた大・中堅企業向けERPです。販売、購買、会計、サプライチェーン、生産管理などの業務を統合し、海外拠点を含むグループ全体のデータを一元的に管理できます。子会社や部門ごとに異なる機能を1つのインスタンスで運用でき、海外事業の拡大にも対応しやすい構成です。導入・運用については、グローバルなパートナーネットワークによる支援も受けられます。

    Aerps One (株式会社アイネス)

    《Aerps One》のPOINT
    1. ERP・SCM・CRMの全機能をライセンスフリーで利用可能
    2. 標準で業務開発の各種機能が装備され、パラメータ設定で使用可能
    3. 多通貨や多言語、複数会計帳簿や柔軟な税処理等、標準で対応可能

    Oracle E-Business Suite (日本オラクル株式会社)

    《Oracle E-Business Suite》のPOINT
    1. 多言語、多通貨、複数会計基準に対応し、グローバル展開を支援
    2. 業界特化型ソリューション: 各業界のニーズに合わせた機能を提供
    3. 拡張性と柔軟性: 企業の成長に合わせて機能を拡張可能

    Compiere (株式会社アルマス)

    《Compiere》のPOINT
    1. 販売、在庫、会計などの基幹業務を統合管理。
    2. 柔軟なデータモデルで自在にカスタマイズが可能。
    3. 多言語・多通貨などグローバル対応機能を搭載。

    まとめ

    ERPの多言語対応は、画面表示、マスタ、帳票の3つの層で確認することが大切です。品目名などを複数言語で持てるか、現地の様式で帳票を出せるか、通貨や税制に対応できるかを見たうえで、本社と同じERPを使うか、拠点にERPを置いて連携するかを検討しましょう。サポートの言語や時差への対応も含めて比べると、導入後の運用が安定します。多言語対応のERPを比較したい方は、資料請求で対応範囲を確認してください。

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