クラウド型在庫管理システムとは
クラウド型在庫管理システムとは、企業内にサーバを設置せず、インターネットを介してクラウド上で在庫管理業務が行えるシステムです。あらゆる業務や業界に対応した汎用的なものから、ECサイトや特定の業種に特化したものまで、さまざまなタイプがあります。
在庫管理システムとは
在庫管理システムとは、自社の商品や資材などの在庫数・入出庫情報を管理し、在庫を過不足なく把握するためのシステムです。在庫を適切に維持しなければ企業の損失につながるため、在庫管理は企業経営における重要な業務の一つです。在庫管理システムを活用することで、倉庫や店舗など複数拠点に分散された在庫の一元管理や、ハンディターミナルによる在庫確認が可能になり、在庫管理業務の最適化が図れます。
クラウド型在庫管理システムの料金相場
この記事で紹介するクラウド型在庫管理システムの料金相場は、月額5万円ほどです。ただし、製品によって月額3,980円~月額150,000円と幅があります。利用できる機能やセキュリティの充実度などによって料金は異なるため、自社が求める機能とコストとのバランスを加味して、費用対効果の高い製品を選びましょう。
なお、「すぐにシステム選定に移りたい」という方は、以下から製品の比較表をご確認ください。
【比較表】おすすめのクラウド型在庫管理システム
また、「最新の人気傾向が知りたい」という方は、以下の月間ランキングページをご覧ください。
クラウド型在庫管理システムのメリット
クラウド型在庫管理システムにはどのようなメリットがあるのでしょうか。オンプレミス型やパッケージ型との違いに着目し、具体的に解説します。
短期間・低コストで導入可能
クラウド型在庫管理システムは、システムの開発やインフラ調達が必要ないため、短期間に導入できます。また、オンプレミス型はシステム開発にかかる初期費用が数十万円〜数百万円と高額なのに対して、クラウド型システムの初期費用は無料〜数万円とリーズナブルです。
外出先からでも利用可能
クラウド型在庫管理システムは、クラウド上のサーバに在庫情報を保存しています。インターネット回線からシステムにアクセスできるため、場所を問わず在庫の確認や共有が行えます。メールや電話などで在庫情報を問い合わせたり、ほかの店舗や支店に共有したりする手間がなくなり、業務の効率化が可能です。
また、タブレットやスマートフォンなどのマルチデバイスに対応していれば、より利便性が高まるでしょう。
サーバ管理が不要
クラウド型在庫管理システムはインターネット環境があれば利用でき、自社にサーバを設置する必要がありません。また、サーバ管理はベンダーが行うため、システム運用にかかる従業員の負担をおさえられます。そのため、情報システム担当者がいない小規模企業や中小企業でも、スムーズな導入や管理が可能です。
拡張性が高い
クラウド型在庫管理システムは、管理在庫数や利用者の増加にあわせてプラン変更やオプション追加を行うことで、システムを拡張できます。オンプレミス型ほど自社にフィットした完璧なカスタマイズはできなくとも、パッケージ型よりも高い拡張性をもちます。
自社にあう在庫管理システムの比較ポイント
クラウド型在庫管理システムを選ぶ際には、以下の8つのポイントに着目しましょう。
- ●自社業務への適合性
- ●入出庫情報などの登録方法
- ●機能拡張やカスタマイズの柔軟性
- ●システム構築環境と運用環境
- ●外部システムとの連携性
- ●セキュリティレベルの高さ
- ●サポート体制の充実度
- ●料金体系
在庫管理システムの選び方は以下の記事で詳しく解説しているため、あわせて参考にしてください。
【比較表】おすすめのクラウド型在庫管理システム
ITトレンドで人気の高いクラウド型在庫管理システムを紹介します。まずは、機能や無料トライアルの有無、クチコミ評価などをまとめた比較表で、各製品の特徴を比べてみましょう。
おすすめ製品はまとめて資料請求が可能です。以下のボタンからご利用ください。
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おすすめのクラウド型在庫管理システム比較
ここからは、各製品の情報を詳しく見てみましょう。気になる製品は緑の「+資料請求リストに追加」ボタンでカート追加しておくと、あとからまとめて資料請求ができるので便利です。
《クラウドトーマスPro》のPOINT
- 物流現場を知り尽くした開発チームが作る、オリジナルのWMS
- 多数の現場・物流改善ノウハウを持つプロによる導入サポート
- 独自API公開による様々なシステムとの連携が可能
株式会社関通が提供する「クラウドトーマスPro」は、物流現場を知る開発チームが構築した倉庫管理システム(WMS)です。物流ロボットとの連携や特殊な賞味期限管理、入り数別の管理など、複雑な仕様にも対応可能です。
また、企業にあわせたカスタマイズもでき、製造やEC、化粧品などあらゆる業界にあわせた運用が行えます。さらに、食品や医療、アパレルに特化したWMSも提供しています。
提供形態 |
クラウド / SaaS |
対象企業規模 |
すべての規模に対応 |
参考価格 |
月額150,000円~ |
無料トライアル |
ー |
対応機能 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《アラジンオフィス》のPOINT
- お客さまの声を反映した完成度の高いパッケージ
- さまざまな業種・業態に対応!5000社を超える導入実績
- 販売・在庫管理だけでなく、豊富なオプション機能をご用意
株式会社アイルが提供する「アラジンオフィス」は、5,000社超の導入実績をもつ在庫管理システムです。豊富な導入実績から得た、各業界特有の管理方法に対応できるカスタマイズ性の高さが強みです。ハンディターミナルやバーコードとの連携も可能で、入出庫管理や棚卸しなどの煩雑な業務の効率化を実現します。
なお、同シリーズには、特定の業界向けの機能を最初から備えた業界特化型の製品も提供されています。自社の業界向けの製品がないかチェックしてみてください。
提供形態 |
オンプレミス / クラウド / パッケージソフト |
対象企業規模 |
すべての規模に対応 |
参考価格 |
ー |
無料トライアル |
ー |
対応機能 |
購買・調達/棚卸処理/消費期限/トレーサビリティ/預り在庫/ロット管理 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
製品・サービスのPOINT
- iOSデバイスを利用して入出庫・棚卸しの効率化を実現
- メールアラート機能で発注漏れ・期限切れを防止
- 管理項目は完全自由!柔軟な台帳機能で様々なモノの管理に対応
株式会社コンビベースが提供する「Convi.BASE(コンビベース)」は、オフィス用品や防災備蓄品、資材などの在庫管理に適した物品管理システムです。バーコードやQRコードで消耗品を管理できるほか、iOSアプリで簡単に入出庫管理や棚卸しが可能です。また、発注点を下回るとアラートメールの通知が届くため、発注漏れ防止につながるでしょう。
「在庫管理を個品管理とあわせて行いたい」「小規模な在庫管理システムを探している」といった企業に適しています。
提供形態 |
クラウド |
対象企業規模 |
すべての規模に対応 |
参考価格 |
初期費用900,000円~ 月額55,000円~ |
無料トライアル |
◯(1か月) |
対応機能 |
棚卸処理/消費期限 |
いい点 教育・教育学習支援関係 500名以上 750名未満
改善してほしい点 その他 750名以上 1,000名未満
《zaico》のPOINT
- 操作がカンタン!PC・スマホから誰でも手軽に利用できる
- QRコード・バーコードでミス撲滅!データと物品の紐付け自動化
- クラウド共有。複数人同時にリアルタイムで最新データへアクセス
株式会社ZAICOが提供する「zaico」は、スマートフォンアプリに対応しているクラウド在庫管理ソフトです。パソコンとスマートフォンからデータ登録・更新ができ、スマートフォンのカメラでQRコードやバーコードの読み取りが行えます。
会計ソフトfreeeやSalesforceなど外部サービスとの連携が可能なため、広範囲な業務の効率化につながるでしょう。なお、無料プランでは200件のデータ登録と簡易検索機能が利用できます。
提供形態 |
クラウド / SaaS |
対象企業規模 |
すべての規模に対応 |
参考価格 |
ミニマム:月額3,980円 ライト:月額9,800円 フル:月額39,800円 エンタープライズ:見積もり ※無料プランあり |
無料トライアル |
◯(31日間) |
対応機能 |
購買・調達/棚卸処理/消費期限/トレーサビリティ/預り在庫/ロット管理 |
改善してほしい点 その他製造 250名以上 500名未満
《タナヨミ》のPOINT
- 【棚管理、バーコード管理を行うことで人的ミスの削減!】
- 【在庫データをリアルタイムに共有】
- 【各企業様の運用に合わせてカスタマイズが可能】
株式会社ロジ・グレスが提供する「タナヨミ」は、オプションサービスやサポートが充実している在庫管理総合支援システムです。ハンディターミナルやサーバなどの端末レンタル、LAN工事の手配、システムの初期設定などによって、在庫管理業務を総合的にサポートします。また、導入後のカスタマイズも可能で、自社に最適な運用が実現しやすいでしょう。
提供形態 |
クラウド / SaaS / サービス |
対象企業規模 |
すべての規模に対応 |
参考価格 |
月額10,000円~ |
無料トライアル |
ー |
対応機能 |
棚卸処理/消費期限/預り在庫/ロット管理 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
いい点 卸売・小売業・商業(商社含む) 750名以上 1,000名未満
改善してほしい点 卸売・小売業・商業(商社含む) 750名以上 1,000名未満
以下の記事では、業種・業界別におすすめの在庫管理システムを比較しています。クラウド型以外の在庫管理システムも比較したい方はぜひチェックしてみてください。
無料の在庫管理システムの種類や注意点
在庫管理システムの導入にあたって、「できるだけコストを抑えたい」と考える企業は多いでしょう。在庫管理システムにも無料で利用できる製品はあります。ここでは、無料製品の種類や利用時の注意点を解説します。
無料の在庫管理システムの種類・利用方法
在庫管理システムを無料で利用するには、以下の2つの方法があります。
- ■無料トライアル
- お試し用に無料トライアルを提供しているベンダーが多くあります。30日間程度のトライアル期間を設けているシステムが大半です。
- ■無料プラン
- 期間制限なしの無料プランを有するクラウド型在庫管理システムもあります。「はじめてシステムを導入する場合」や、「まずはコストをかけずに使用感を確認したい場合」などの利用に適しています。なお、以下の製品には無料プランが提供されています。気になる方は、もう一度製品情報を確認してみましょう。
- 「zaico」(最大200件の在庫データ登録、および一部機能を無料で利用可能)
無料の在庫システムを利用するうえでの注意点
無料トライアルや無料プランを利用する際には、いくつかの注意点があります。以下にポイントをまとめました。
- ■無料ツールに多くを求めない
- お試し版にしても無料プランにしても、使用期間や登録数、機能などに制限があるケースも多く、使い勝手の面では有料ツールにかないません。特に無料プランを利用する際には、製品の特徴や利用可能な機能などを事前に確認し、自社の求める在庫管理ができるか検討してから導入しましょう。
- ■いずれ限界がくる
- 在庫管理業務は在庫数量が多くなると管理が複雑になり、無料の在庫管理ツールではやがて限界が訪れます。結果的にコストをかけるのであれば、機能がすぐれた有料のツールをはじめから検討するのがおすすめです。
- ■セキュリティ性が弱点
- 無料のクラウド型の在庫管理ツールは、最低限のセキュリティ性は保持していますが、設計上のリスクがないとはいいきれません。利用する際はバックアップをとるなどして、不測の事態に備えましょう。
以下の記事では、「コストをかけずに在庫管理を行いたい」という方に向けて、在庫管理を無料で行う方法を解説しています。オープンソースの在庫管理ツールも紹介しているので、あわせてご覧ください。
まとめ
クラウド型在庫システムは、短期間・低コストでの導入が可能であり、システム運用の手間もかかりません。テレワークやリモートワークなど柔軟な働き方にも対応できるため、クラウド型を選ぶ企業は増えています。なお、クラウド型在庫管理システムの種類は多く、それぞれに強みや特徴は異なります。そのため、導入前に各製品の価格や機能などを十分に比較・検討することが重要です。
自社に適した製品を見つけるために、まずは資料請求や無料トライアルなどを活用し、クラウド型在庫管理システムについて詳しく知ることからはじめましょう。以下のボタンから、クラウド型在庫管理システムの一括資料請求が可能です。ぜひご利用ください。