契約書の保管方法
契約書の保管にあたり、目当ての書類を探し出しやすくするため、自社に最適な方法で分類しましょう。分類方法には「名称別分類」「テーマ別分類」「プロジェクト別分類」「数字別分類」の4つがあります。それぞれ見ていきましょう。
名称別分類
契約の締結先企業や商品・サービス名といった、名称を基準に契約書を分類する方法です。基準となる名称を決めた後、五十音順に分類します。名称ごとに分けるため探しやすいですが、数が増えてくると管理しにくくなります。
企業や商品・サービスの呼び名が社員によって違うと、名称別分類が機能しません。そのため、企業や商品・サービスの呼び名をあらかじめルール化しておきましょう。
テーマ別分類
契約書の内容を基準に分類する方法です。情報システムや施設設備といった、業務・展開サービスを基準に契約書を分類します。分類先が担当部署や部門になるため、管理がしやすいです。しかし、分類基準を間違えたり、基準が曖昧だったりすると適切な分類ができません。
プロジェクト別分類
プロジェクト単位で契約書を分類する方法です。規模が大きいプロジェクトは、統括して関連書類を一括管理できるため、おすすめです。しかし、プロジェクトが同時期に複数件重なると、分類先を間違える可能性があります。
数字別分類
契約の締結日や、契約書の有効期限を基準に分類する方法です。年度別に大分類し、契約書ごとに固有の契約番号を割り振ると、保管しやすくなります。締結日が明確であれば簡単に契約書を探せますが、不明確な場合は探しにくくなります。
契約書を保管する際のポイント
契約書の分類方法が決まったら、わかりやすく保管します。その際、リングファイルの活用は避けましょう。契約書をリングファイルで保管すると、綴ってあるファイルの中から該当書類を探さなければいけません。件数が多いと探すのに時間がかかり、書類を取り出すとなると手間がかかります。
そこで、契約書を保管する際はボックスファイルとインデックス付きクリアファイルを活用しましょう。ボックスファイルには大分類を、インデックス付きクリアファイルには中分類を保管します。
たとえば、締結先企業ごとに保管する場合、「あ行」「か行」と五十音別にボックスファイルを用意します。そして、1つのクリアファイルにつき1企業の契約書を入れましょう。こうすることで、契約書が探しやすく、取り出しやすくなります。
なお、契約内容や担当者名、保管場所を記載した契約書管理台帳を作成すれば契約書が管理しやすくなるため、おすすめです。
契約書の保管を効率化する方法
契約書・文書管理システムを活用すれば、契約書をひとつひとつ分類して保管する方法以上に業務効率がアップします。
契約書・文書管理システムとは、文書データをデータベース上に保管するシステムです。これにより、社内でのデータ共有が進むだけでなく、情報の検索性が向上します。データにタグを付けることで効率がアップするため、現物管理では難しい横断的な情報検索も可能です。
契約書は日々の営業活動により増え続けます。既存・新規の契約書を効率的に保管するには、契約書・文書管理システムが最適です。
効率がよくなる契約書の保管方法を見つけよう
契約書の分類方法は以下のとおりです。
- ■名称別分類
- ■テーマ別分類
- ■プロジェクト別分類
- ■数字別分類
契約書の分類方法が決まったら、ボックスファイルやインデックス付きクリアファイルを活用しましょう。また、契約書・文書管理システムを導入すれば、さらに業務効率がアップします。
自社に合った保管方法を検討し、契約書の効率的な保管・運用方法を見つけましょう。