契約書管理システムとは
あらゆる契約書の一元管理に加え、契約書作成・進捗管理機能や検索機能を備えたものが「契約書管理システム」です。煩雑になりがちな文書の作成・編集業務を効率化させます。契約書管理システムで管理できる代表的な文書は、以下のとおりです。
- ■売買契約書
- ■業務委託契約書
- ■機密保持契約書
- ■雛型文書
- ■契約締結文書
契約書管理システムの機能
契約書管理システムは、具体的にどのような機能があるのでしょうか。
契約更新の管理
契約更新の時期になると、メールやアラートでお知らせする機能です。通知後は契約の自動更新・延長・破棄など、自由に設定できます。通知回数・条件・日時・通知先なども、業態にあわせてカスタマイズが可能です。
例えば、月はじめに翌月が期限の契約書一覧を通知し、期限が来る何日か前に個別アラートを設定できます。自動廃棄後も管理者であれば復元できるため、誤って契約書を消失することもありません。
また通知先には登録者・承認者・責任者のほか、特定の部署や社員個人に設定できます。
閲覧権限の管理
社員個人や部署単位で、閲覧権限を管理します。契約書の閲覧・編集・決裁など、必要に応じて細かな権限設定が可能です。そのため業務の分担が的確になり、契約書を安全に管理できます。
文書の検索
契約先・契約開始日・有効期限などに加え、複数単語や文字列によるキーワード登録ができます。これらの属性情報をもとに、全文・項目別による絞り込み検索が可能です。検索結果は、CSV形式でエクスポートできる製品もあります。
関連契約や契約締結過程の確認
基本契約・個別契約・覚書など各契約書の関連性、契約締結過程を確認できる製品もあります。契約書の作成・編集・承認など一連のプロセスに加え、作成者・編集者・修正日時などを把握可能です。関連文書をリンクさせるため、契約書の更新・管理がしやすくなります。
他サービスとの連携
電子契約サービスとの連携により、各種契約書を管理システムへ自動的に取り込める製品もあります。管理システムに契約情報を再入力する必要がなく、入力漏れも解消できるでしょう。また文書保管サービスと連携して、契約書原本の管理が不要になる製品もあります。
契約書管理システムを活用するメリット
エクセルで、契約書管理を行うケースは多いでしょう。担当者への教育や利用料が必要ないため、コスト削減が可能です。その反面、契約書や関連書類の一元管理・共有・有効期限の通知設定はできません。利用者の把握や権限管理も難しいため、セキュリティ面で不安が残るでしょう。
契約書管理システムなら、契約書や関連書類を一元管理し、有効期限のアラートを設定できます。電子データとして管理するため、保管場所にも困りません。さらに、複数人での共有も可能で、多段階で閲覧権限を付与できます。
以下の記事では、契約書管理システムのメリット・デメリット、2022年最新のおすすめ製品を詳しく紹介しています。
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契約書管理システムの活用事例3つ
契約書管理システムは、具体的にどのように活用されているのでしょうか。ここでは、活用事例を3つ紹介します。
事例1.数千件もある契約書の一元管理が可能に
A社では4,000件あまりの契約書をエクセル管理していましたが、管理コストの増大に悩んでいました。また、グループ会社ごとに契約書を独自管理していたため、グループ全体における契約状況の把握も困難でした。
契約書管理システムを導入することで、毎年増え続ける契約書の管理が容易になり、人件費も抑えられたそうです。また関連文書の一元管理が実現したため、関係部署からの問い合わせに迅速な対応ができています。
事例2.契約書の更新確認がスムーズに
B社では自社開発ツールを利用し、有効期限が近い契約書を月に数回抽出し、各部門に確認してまわっていました。それをシステムによる自動メール通知に置き換えたところ、各部門を横断して確認する必要がなくなりました。
更新作業は、各担当者に送信する通知メール内のURLリンクから行えます。そのため、現在では各担当者の更新判断のとりまとめ業務も不要になっています。
事例3.契約書の検索時間が数分短縮
C社ではエクセルで契約書を管理していましたが、事業規模が大きくなるにつれ、文書検索に時間を費やすようになっていました。また夕方に他部門から照会の依頼を受けると、残業して対応するため人件費も増加したそうです。
そこで契約書管理システムを導入したところ、文書検索に半日から1日かけていたものが、数分に短縮できました。事務の効率が向上し、無駄な残業をすることはありません。現在ではより重要な営業業務にマンパワーを割けるよう改善されています。
契約書管理システムの選び方
契約書管理システムは、どのようなものを選べばよいのでしょうか。ここでは導入時の選定ポイントを紹介します。
自社に合った導入形態か
契約書管理システムには、クラウド型とオンプレミス型が存在します。
クラウド型は、多額の初期費用やメンテナンスが不要な形態です。外部サーバーを利用するため、利用料金さえ支払えば比較的簡単に導入できます。その反面、カスタマイズ性や拡張性が低いのが特徴です。
オンプレミス型は、自社で契約書管理システムを運用・導入する形態です。カスタマイズ性やセキュリティを高くできる反面、初期費用やメンテナンス代が高くなります。
一定の初期費用を受容でき、運用ノウハウ・知識が豊富ならオンプレミス型がおすすめです。コストを抑えたいなら、クラウド型がよいでしょう。
適切な料金か
ライセンス料金や導入にかかる費用だけでなく、メンテナンス費用や機能を拡張する際の費用など、トータルコストを比較検討しましょう。
利用人数などで価格が変動する製品もあります。はじめて利用する場合は、製品の無料トライアルを活用するとよいでしょう。実際に使用して操作性を確認してください。
安さだけでなく、必要な機能を備えているかが重要です。料金と機能のバランスがとれた製品を選びましょう。
セキュリティレベルは十分か
重要な契約書情報を取り扱う契約書管理システムでは、十分なセキュリティ機能が備わっているかを確認しましょう。
例えば、社員の不正な持ち出しや改ざんを防止するために、ログを保存・確認できる機能や閲覧・アクセス・ダウンロード制限機能などがあると安心です。
電子契約サービスに対応可能か
電子契約サービスは、クラウド上で契約締結が行えるサービスです。印刷代や郵送費などのコスト削減ができるだけでなく、スピーディに対応できるメリットがあります。すでに電子契約を利用している場合は、そのシステムと連携可能なものを選びましょう。
おすすめ製品の比較表
この記事で紹介している一部製品の比較表を紹介します。各製品の詳細情報については、後ほど紹介していますので、気になる製品をチェックしてみてください。また、ITトレンドは無料で資料資料請求する事が可能であり、資料請求した製品の比較表をダウンロードする事が可能です。社内検討する際に活用してみてください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
おすすめの契約書管理システム人気TOP5を紹介
最新の契約書管理システム資料請求数ランキングから、TOP5の製品を紹介します。製品はすべて無料で資料請求できるので、比較のうえ自社にあうものを検討してください。
※ランキングは、2021年1月1日~11月30日までの期間の資料請求数をもとに集計しています。
《MyQuick》のPOINT
- 悩ましい電子契約と紙契約の一元管理をシステム面でサポート
- 電子署名サービスと連携して締結、期限管理等の業務効率をアップ
- 重要な書類を守るセキュリティ対策・バックアップサービスも提供
2021年契約書管理システム年間資料請求数ランキング第1位
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製品・サービスのPOINT
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- 大手金融機関からスタートアップまで幅広い層の導入実績
- マニュアルなしで誰でも使えるシンプルなUI
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弁護士ドットコム株式会社が提供する「クラウドサインクラウド型電子契約」は、弁護士が監修した電子契約サービスです。契約書などの文書をアップロードし、宛先を入れて送信するだけで、自動的に電子署名やタイムスタンプが発行されます。CRMやRPAなどさまざまなサービスと連携できるため導入しやすいでしょう。
《ジンジャーサイン》のPOINT
- わかりやすいデザインと充実したサポート体制!
- ワークフローと契約書管理が一気通貫で利用できる!
- 従業員の組織データを活用した権限設定が可能!
2021年契約書管理システム年間資料請求数ランキング第5位
jinjer株式会社が提供する「ジンジャーサイン」は、簡単で使いやすい電子契約サービスです。テレワークなどの生活様式にあわせてWEB上で契約業務が完結でき、契約書データの保存・管理も行えます。部署・役職・契約など種類別に分けられるフォルダ管理や、タイムスタンプ付与が可能なWEB契約締結、ワークフローなど多彩な機能も魅力です。さらに操作方法の勉強会やマニュアルの作成など、設計から導入・運用まで充実したサポートも魅力です。
ITトレンドでは、このほかにも多数の契約書管理システムを取り扱っています。導入製品にお悩みで、まずは最新の人気製品から検討してみたい、という方はこちらのランキングも参考にしてください。
契約書管理システムを導入・活用し、業務を効率化しよう!
契約書管理システムは、契約書の一元管理を行うツールです。主に、契約書の自動更新・有効期限のアラート・閲覧制限ができます。また、電子契約サービスとの連携により、契約情報の引き継ぎがスムーズになるでしょう。製品によって機能や特徴はさまざまなので、まずは契約書管理システムの資料を取り寄せて比較してみてはいかがでしょうか。