ファイリングとは
ファイリングとは、日々の業務で発生する書類を、一定のルールに従い分類・整理することです。保管から保存、破棄にいたるまで、必要なルールを決めるのが特徴です。近年ペーパーレス化が進んでいますが、紙の文書を取り扱うケースは多くあるでしょう。書類の整理ができないと、必要な時に使用できないおそれもあります。
保管要件に沿って、作成した文書を必要なときにいつでも利用できるようにすると、書類を探す時間の削減ができるため、業務の効率化にもつながるでしょう。さらに、書類を適切に管理できれば、取り間違いなどミスが防止できます。企業の業績向上のためにもファイリングをして適切な文書管理を実施することは、重要といえるでしょう。
実践したいファイリングの4つのコツ
ファイリングは、どのようにすれば効率的に進められるのでしょうか。ここでは、今すぐ実践できる代表的なコツを4つ紹介します。
1.不要な書類を処分する
不要な書類は保管スペースを圧迫するため、できるだけ早急に破棄すべきです。ここでは、保管期間を決める方法と玉突き方式について紹介します。
保管する期間を決める
保管と保存の意味は、異なります。保管はすぐに取り出せること、保存は倉庫などに格納することです。違いをふまえて、期日到来後に保存か破棄か決められるように、書類ごとに保管する期間を決定しましょう。設定した期間ごとに保管場所も決めておくのがおすすめです。使用頻度が低く重要でない書類は、保管期間が過ぎたらできるだけ早急に処分しましょう。個人情報などの重要な書類は、他の文書とわけて保管し期間が到来したらシュレッダーでの処分が大切です。
なお、書類によっては法律で保存期間が決められており、領収書・納品書・契約書などは7年間の保存が求められます。
参考:No.5930 帳簿書類等の保存期間及び保存方法|国税庁
玉突き方式で処分する
玉突き方式とは、古い書類から順に破棄することです。破棄するのが不安なら、倉庫に移動させるだけでも構いません。例えば「作成したばかりの書類は棚の1番左に入れる」というルールを作った場合、今年度作成した文書はすべて棚の左側へ配置します。次年度は、右にずらし3年目は一番右に配置されたので破棄する、というイメージです。あらかじめ一定のルールを決めておけば、不要な書類はたまりません。
2.保管できる場所を確保する
はじめてのファイリングや多忙で余裕がないときは、書類を保管する場所に迷う場合もあるでしょう。長期的に保存する場所が決まっていない場合は、一時的に保管する場所を決めておくのがおすすめです。一時保管場所があると、重要度があいまいな書類を周りに散らかすことなく活用できます。一時保管した場所をしっかりと把握し、のちほど書類をファイリングしましょう。仕掛りボックスなどは、区分けしやすいため、書類の一時保管場所として最適です。
3.見出しと色で分類する
シール・ラベル・付箋・クリップなどを使用して、見出しや色をつけると、どこにどのような書類があるのか一目でわかります。例えば機密書類は赤、期日が迫っているものは黄色などにすると、色だけで重要度を把握できるのでおすすめです。ファイルを何度も繰り返し利用できるように、剥がせるタイプのシールやラベルを使用しましょう。
4.書類やファイルを立てて保管する
書類を寝かせて保管すると、一番上のもの以外はどのような文書なのか把握できないおそれがあります。必要な書類を探すとき、上から順に確認していくのは効率が悪いでしょう。さらに、衝撃をあたえて書類が床に落ちると大きな事故につながったり、他の書類が混在したりする可能性もあります。書類やファイルを立てて置けば必要な書類を見つけやすくなり、山のようになることもないため、大きな事故の可能性は低いでしょう。
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ファイリングの種類
一般的にファイリングには、「バーティカルタイプ」「バインダータイプ」「ボックスタイプ」があります。ここでは、それぞれの方法や注意点を解説するので、ファイリングの参考にしてください。
バーティカルタイプ
キャビネットの引き出しやファイルボックスに書類を垂直に保管する方法です。フォルダごとに、同じ性質の書類を収め、縦置きにして保管します。バーティカルタイプは、書類を綴じこまないため出し入れしやすいのが特徴です。ただし目線より高い位置に保管すると、書類を探すのが困難になります。
また蓋を閉じられないため、書類を紛失する可能性も高いといえるでしょう。書類が多くなると、引き出しやファイルボックスを増やさなくてはなりません。引き出しやファイルボックスが多くなる場合は、シールやラベルなどで見出しをつけ管理しやすくする必要があります。
バインダータイプ
バインダーや厚型ファイルに書類を綴じ、本棚のように保管する方式です。背表紙にタイトル・見出し・索引・年代・種類・重要度などを記載すれば、必要なときに探しやすいでしょう。ただし書類の量にかかわらず、バインダーや厚型ファイルを収めるためのスペースが必要です。またファイルを綴じこむのにも手間がかかります。
ボックスタイプ
ボックスファイルに書類を保管する方式です。種類ごとにフォルダを細分化できるため、目的の書類を簡単に見つけられます。また、ボックス状のため、もち運びしやすいです。ただし、ボックスファイルを揃えるために、費用がかかります。またバインダータイプと同様、ボックスファイルを置くスペースの確保が必要です。
ファイリングにおける書類分類方法
ファイリングでは、書類の種類ごとに適切な分類が重要です。ここでは、書類を分類の代表的な方法を紹介します。
ツミアゲ式
ツミアゲ式とは、実務担当者が現場のニーズに応じて小分類を作成し、中分類・大分類の順にグループをまとめる方式です。ボトムアップ方式とも呼ばれ、各部署で業務上発生する固有文書の分類に適しています。
ツミアゲ式は、実務担当者がルールを決めて身の回りの文書から分類できるため、各部署にてすぐに整理できます。実務担当者が現場のニーズを反映したルールで実施するため、書類の分類と実務に乖離が生じません。分類しにくい新規文書が発生しても、ルールの改善が可能です。
なおツミアゲ式は、各部署で取り組む方法であり、組織横断的な情報共有は困難な傾向にあるでしょう。またルールの改善を実施する際は、実務担当者全員の同意を得て共有が必要です。
ワリツケ式
ワリツケ式とは、管理部署が組織内の業務分析をしてルールを決め、大分類を作成し、中分類・小分類の順にグループわけをする方式です。トップダウン方式とも呼ばれ、膨大な書類を管理する場合に有効です。ワリツケ式は、組織全体で同じ基準に分類されるため、円滑な情報共有につながります。さらに部署を異動しても管理方法が同じで、新しいルールを覚える必要がないため業務に支障をきたすこともないでしょう。
なおワリツケ式は、実務担当者が希望する分類体系と実務に乖離が生じやすく、スムーズな運用ができない場合もあるでしょう。組織的に指示をするため、現場の同意を得られるような取り組みが必要です。
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ファイリングの注意点
ファイリングの際に、ポイントをふまえて書類分類を実施しないと、管理が煩雑になるおそれがあります。文書分類の注意点は、以下のとおりです。
- 細分化しすぎない
- 文書は、重要度の高い書類から分類し管理しましょう。重要度の低いものは管理の必要性がない場合もあります。すべての文書を分類し、管理するのは非効率です。
- カテゴリーの統一
- 1つの分類で、異なるカテゴリーを混ぜると管理しにくいです。例えば、入金関連の文書に出金関連の文書が混ざらないようにし、出金は別ファイルで管理するなどの工夫をおすすめします。
適切な書類管理は文書管理システムがおすすめ
文書管理システムとは書類を電子化し、保管から廃棄に至るまでを管理するシステムです。紙文書では分類やファイリングなど、管理に時間と手間がかかります。分類にも抜けや漏れが発生して、効率的な文書管理が困難といえるでしょう。
文書管理システムでは書類の情報をデータベース化でき、カテゴリごとの分類が可能です。階層構造で文書を管理できるようになり、文書の検索性が上がります。ファイルの共有が容易になり、円滑な情報共有を実現するでしょう。
さらに、電子帳簿保存法にも対応している製品が多いため、法改正により文書保存の対応も可能です。自社にあった文書管理システムを知りたい方は、以下のページをご覧ください。
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ファイリングのコツを理解し適切な文書管理をしよう
ファイリングのコツは、不要な書類を処分して、保管する文書のスペースを確保することです。また、見出しや色で書類を探しやすくし、文書を立てて保管すると効率的な管理につながるでしょう。ファイリングには、バーティカル・バインダー・ボックスタイプがあります。取り出しやすさならバーティカル、収納性ならバインダーやボックスタイプがおすすめです。
さらに書類は、ツミアゲ式とワリツケ式の分類方法があり、書類の量や種類によって適切な方法があります。また、書類を電子化し文書管理システムで管理すると、保管や保存はもちろん、検索がしやすく保存期間に応じて自動削除も可能です。自社にあう方法で効率的に書類を管理しましょう。