文書管理システムとは
文書管理システムとは、書類の作成から廃棄までのドキュメントに関わる過程を管理できるシステムのことです。ドキュメント管理システムとも呼ばれています。文書の作成に電子化したドキュメントの保存や保管、検索などの機能を搭載し、文書管理業務の効率化やセキュリティ対策・内部統制強化、企業内のナレッジ蓄積や情報活用の促進などに役立ちます。
文書管理システムの機能
文書管理システムの基本機能は以下のとおりです。製品によって搭載機能は異なるため、製品をよく比較して導入を検討するとよいでしょう。
- ●文書データの読取り・保管機能
- ●文書データ検索機能
- ●アクセス権限機能
- ●セキュリティ機能
- ●コストは見合っているか
無料の文書管理システムのメリット
無料の文書管理システムは、コストをかけずに導入できる点がメリットです。自社の紙文書の管理を電子化し業務効率化などを実現したいが、コストをかけたくない場合によいでしょう。また、文書管理システムの本格導入の前にお試しで活用したい企業にもおすすめです。無料の文書管理システムには利用期間の制限がないものもあるため、自社内で十分に試用し運用体制などを検討できるでしょう。
無料の文書管理システムの選び方
無料の文書管理システムを選定する際は、以下のようなポイントに注意して製品を比較するとよいでしょう。
- ■自社の業務に適した機能があるか
- 各部門で扱っている文書や自社内の運用ルールを確認し、適した機能を搭載している製品を選定することで、業務に定着しやすくなります。
- ■自社の基準にあったセキュリティ対策をしているか
- 文書管理システムは重要書類や機密情報も保管するため、不正アクセス対策や内部統制強化など、自社が求めるセキュリティ対策が実施されているか確認しましょう。
- ■操作性のよさやサポート体制は十分か
- 画面のわかりやすさや直感的に操作できるかなど、従業員が使いやすい製品か確認しましょう。また、導入時やトラブル時など、自社に必要なサポート体制が整っているかも重要です。
- ■有料版に移行した際の導入費用・運用コストは適切か
- 無料製品のデータ量や機能などに不足を感じるようになったら、有料製品の導入を検討する場合もあるでしょう。料金が自社の予算にあっていれば、同製品をそのまま有料版にアップデートすればよいため、スムーズに移行が可能です。
文書管理システムについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。文書管理システムの機能のほか、メリットやデメリットについてもわかりやすく解説しています。
導入前にチェック!文書管理システムのデモ画面集
こちらでは無料トライアルに対応した文書管理システムのデモ画面をまとめてご紹介しています。今回は、レビュー評価の高い製品から上位3製品のデモ画面を比較してみました。「どんな操作ができるのか」「使いやすいのか」を事前に確認し、導入イメージを具体化してみてください。
ナレカンのデモ画面
「ナレカン」は部署ごとにフォルダが整理され、最新の更新情報や議事録を一覧で確認できます。投稿には本文や添付画像を含められ、更新状況が時系列で表示されます。PCとモバイルの両方で同じ内容を閲覧でき、場所を問わず文書共有や確認が可能です。
富士通 文書管理ソリューション Documal SaaSのデモ画面
「富士通 文書管理ソリューション Documal SaaS」は、フォルダ階層で文書を整理し、一覧画面で文書名・更新日・作成者・状態などを確認できる構成になっています。検索やフィルタ機能も備わっており、必要な文書を効率的に探せます。画面上部には登録や承認・確認といった操作メニューが配置され、文書の管理や進捗確認を行いやすい印象です。
NotePMのデモ画面
「NotePM」は、マニュアルや手順書を体系的にまとめられる画面構成で、文書本文に画像を組み込みながら視覚的に分かりやすく記録できます。PCでは大きな画面で詳細を確認でき、スマートフォンからも必要な情報にアクセスできるため、ナレッジの蓄積と共有に適しています。
気になる製品があれば、まずは資料で詳細をチェックしてみてください。以下より、複数製品の資料をまとめて請求できます。
無料で活用できる文書管理システム
ここでは、ITトレンド編集部がおすすめするフリー文書管理システムと、そのほかの主な無料文書管理システムを紹介します。
Confluence
- リックソフトはAtlassian Platinum Solution Partnerです
- 文書を含めた情報の整理・共有を効率化、働き方を改革
- 業界・職種問わず活用できる優れた操作性と拡張性
基本的な文書管理・共有や検索機能を搭載したシステムで、導入から定着までの独自の手厚いサポートが特徴です。
以下のボタンから、ITトレンド編集部がおすすめする文書管理システムの製品資料を一括請求できます。製品導入を先送りにすればするほど、社内のムダや工数は大きくなります。製品資料を読み、対策の一歩を踏み出しましょう。
WP Document Revisions
WordPress上で文書管理ができるようになるオープンソースプラグインです。テキストドキュメントやスプレッドシートのほか、画像や楽譜などあらゆる形式のファイルで利用でき、ワークフロー機能も備えています。
Alfresco Communityエディション
Webベースの表示ツールを使用し、場所を問わずにアクセス可能な文書管理システムです。ファイル共有や検索など基本的な機能を搭載し、Microsoft 365やGoogle Docsなどのアプリケーションともシームレスに統合できます。
Quotero
Javaで開発されたオープンソースのドキュメント管理システムです。基本的なドキュメント管理機能にくわえ、バージョン管理やワークフロー機能も備えており、無料製品のなかでは比較的多機能な点が特徴です。
無料の文書管理システムの注意点
無料で活用できる文書管理システムにはコストがかからないといったメリットがありますが、導入には注意点もあります。
無料の文書管理システムは活用できる人数に制限がある場合が多く、大規模企業での利用には向きません。活用可能な機能にも制限があるものや、最低限の文書管理機能しか搭載していない製品も多いため、利用目的によっては無料製品では不足するケースもあるでしょう。
また、無料製品はセキュリティ対策が不十分だったり、導入時やトラブル時のサポートが受けられなかったりするものも少なくありません。特にオープンソースの文書管理システムであれば、提供元のサポートを受けずに自社で開発・運用しなければならないため、専門知識を持った人材が必要になるでしょう。
有料製品であれば、大人数での活用が可能な製品や多機能な製品、セキュリティ対策やサポート体制が充実している製品が多くあります。文書管理システムを業務内で本格的に活用するのであれば、導入時には有料製品とも比較して検討するのがおすすめです。導入前に無料トライアルが活用できる製品もあるため、実際に活用して検討するのもよいでしょう。
「自社に合う製品を診断してみたい」という方向けの診断ページもあります。
ITトレンドで過去に文書管理システムを資料請求した方のお悩みや要望から作成した簡単な質問に答えるだけで、最適なシステムを案内します。
無料で今すぐ利用できますので、下のリンクから診断を開始してください。
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無料トライアルがある文書管理システム
ここでは、ITトレンド編集部がおすすめする無料トライアルが可能な製品を紹介します。気になった製品は「+資料請求リストに追加」ボタンでカート追加をしておき、あとでまとめて資料請求も可能です。
DocuWare
- ドキュメントに関わる業務を効率化する機能を標準搭載
- 文書データの利活用と業務自動化を促進する様々なシステム連携
- 各種テンプレートによりすぐ業務で使える環境を提供
ドキュメントを集中管理し、OCRや自動インデックス化で仕分けや承認フローを効率化。外部システム連携も可能で業務全体の文書活用を支援します。
FileBlog RA/CM
- ファイルサーバーをそのまま文書管理システム化
- 高性能検索エンジン搭載!属性検索・全文検索・OCR検索
- ポータル画面やスマートデバイス対応など柔軟な文書共有を実現
優れた全文検索エンジンを搭載したWebベースの文書管理・共有システムで、PC・スマートフォン・タブレットなどマルチデバイスでの文書共有を可能にします。
invoiceAgent
- 電子帳簿保存法・インボイス制度に対応
- 文書管理と記録管理による内部統制・セキュリティ担保を実現
- 5つのAI OCRを活用し、書類のデータ化を効率化
標準で5つのOCRエンジンを搭載し、読み取り精度を高めることでデータ入力作業を効率化します。
富士通 文書管理ソリューション Documal SaaS
- 文書の作成から廃棄まで文書のライフサイクルを一元管理
- 30年にわたる豊富な導入実績!無料でお試しも可能
- 電子帳簿保存法「電子取引」に対応 ※JIIMA認証取得済
文書管理のライフサイクルの定着・スムーズな運用を支援するほか、柔軟なアクセス権設定で1つの環境で複数の企業とのやり取りを実現し、情報共有を効率化します。
SmartDB
- ノーコードで業務部門でも開発できます
- 豊富な標準機能で幅広い業務をデジタル化できます
- 大企業ならではの複雑なワークフロー/権限制御に対応できます
業務部門でもノーコードでデジタル化でき、部門横断の業務フローや文書権限設定を管理し、全社プラットフォームとして業務効率化を図ります。
Fleekdrive
- 簡単&分かりやすい操作で社内や取引先とのファイル共有を効率化
- より速く、より簡単に必要なファイルをわかりやすく文書管理
- 徹底したセキュリティ環境で安心安全にファイル共有
強固なセキュリティを備え、在宅勤務・サテライトオフィスとの情報共有や、モバイル端末を活用したファイル共有などの安全性を高める企業向けオンラインストレージサービスです。
MyQuick
- GPT連携が可能で、AIを活用して入力の手間を大幅減
- 文書保存時に独自ルール設定可能。高度な情報管理を実現
- 他システムのCSVファイル(台帳)とPDFデータを一括登録可能
企業内の文書管理・文書共有・文書検索を支援するシステムで、電子帳簿保存法にも対応しています。
OPTiM 文書管理
- 口語での簡単指示で、非定型文書から指定の情報をAIが自動読取!
- 手書きに強いOCRでスキャンファイルもデータ化・全文検索可能!
- AIで申請書などの期限情報を自動読取・通知!管理をサポート!
AIが文書を自動台帳化し、非定型・定型文書の解析や全文検索、期限通知、権限設定で管理業務の効率化と情報統制を実現します。
NotePM
- 社内版ウィキペディア「社内wiki」を手軽に構築
- 変更履歴管理・閲覧履歴・柔軟なアクセス制限・検索に強い
- ナレッジ蓄積しやすく、見つけやすいを意識した機能の数々
マニュアルや議事録、設計書や業務ノウハウなどのナレッジ蓄積と共有が可能で、「社内wiki」として利用できるシステムです。
DigitalWork Accelerator 電子取引管理サービス
- 安心・安全な企業内情報資産管理を実現
- 様々なシステム間連携により、デジタル化による業務削減を実現
- ISMSクラウドセキュリティ認証・JIIMA認証で安心のデータ保存
取引書類をクラウドで一元管理し、法令遵守のもと業務プロセスの効率化や部門間の確認作業削減を可能にします。
以下の記事では、ITトレンド編集部がおすすめする文書管理システムを紹介しています。より多くの製品を比較して導入を検討したい方は、あわせて参考にしてください。
無料文書管理システムが向いている企業・向いていない企業
ここでは、エクセル管理が適しているケースと、避けた方がよいケースを分かりやすくまとめます。
- ■無料文書管理システムが向いている企業
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- ・文書量が少なく、複雑な管理や高度な権限設定を必要としない企業
- ・初期費用・月額費用を抑えたいスタートアップや小規模企業
- ・ITリテラシーが高く、OSS(オープンソース)の扱いに慣れている組織
- ・少人数での利用が中心で、ユーザー数制限が問題にならないチーム
- ・まずは文書管理の仕組みを試験的に導入し、運用イメージを掴みたい企業
- ■無料文書管理システムが向いていない企業
-
- ・文書量が多く、大容量ストレージや高速検索が必要な企業
- ・ISO・内部統制・監査対応など、セキュリティ要件が厳しい企業
- ・多数のユーザーや部署横断で利用する大規模組織
- ・アクセス権限管理・監査ログなど細かな制御が求められる環境
- ・基幹システムや外部サービスとの連携が必須で、サポートが必要な企業
無料から有料版へ切り替えるタイミング(判断基準)
無料の文書管理システムはコストを抑えながら導入しやすい一方で、利用状況が変化すると機能や容量が不足する場合があります。切り替えを検討すべきタイミングとして最も多いのが、ストレージ容量やユーザー数の上限に達したときです。
文書量が増えるほど検索効率や動作速度にも影響が出始めるため、無料版では業務に支障をきたすことがあります。また、アクセス権限管理・監査ログ・ワークフローなど、業務の高度化に伴い必要となる機能が無料版に備わっていない場合も切り替えのサインです。
さらに、クラウドの無料版ではサポート体制が弱く、トラブル発生時に復旧や問い合わせができないリスクがあります。複数部門での利用や外部共有を始める際も、セキュリティや管理機能の強化が不可欠となるため、有料版への移行を検討するタイミングといえます。運用負荷やリスクが高まった段階で、早めの切り替えを判断することが重要です。
まとめ
文書管理システムを導入する際は、自社の利用目的に適しているか、必要な機能が搭載されているかなどを確認して検討するとよいでしょう。無料製品は利用人数や機能、セキュリティ対策やサポート体制が不十分なものもあるため、有料製品とも比較して検討するのがおすすめです。
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