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ISOの取得要件にもとづいた文書管理とは?要件事項や保存期間も解説

ISOの取得要件にもとづいた文書管理とは?要件事項や保存期間も解説

産業分野における国際標準ISOのうち、品質に関する規格がISO 9001です。ISO 9001を取得するためには、関連する文書を適切に維持する必要があります。

この記事では、ISO 9001で求められる文書管理の基準とはどういうものか、ISOの概要や取得のメリットとあわせて解説します。また、文書の作成から破棄までを一元管理する「文書管理システム」の資料請求もページ内のボタンから行えるので、ISO 9001の取得に役立ててください。

この記事は2023年11月時点の情報に基づいて編集しています。
目次

      文書管理システム紹介ページ遷移画像

    文書管理とは

    文書管理とは、社内の書類や電子データを「作成・保管・活用・保存・破棄」というライフサイクルに沿って一元管理することを指します。見積書や契約書、財務諸表などのビジネスデータも管理の対象です。

    また、社内での文書管理方法について定めたルールのことを「文書管理規程」といいます。主に保管方法や廃棄ルール、適用範囲などについて定めます。紙文書と電子文書の場合で文書管理ルールが異なり、文書の形態に応じた規程が必要です。

    文書管理規程の作成は必須ではありませんが、個人や部署によってバラバラなルールで文書管理を行っていると、検索性が悪いだけでなく書類の紛失リスクも高めます。社内でルールを統一するために文書管理規程を作成・周知すると、適切な文書管理の方法が明確化され、スムーズな運用につながっていくでしょう。

    文書管理の目的

    文書管理の目的は、主に必要な書類がすぐに活用できるよう業務効率化を図ることと、会社法などにより保管の義務や保存期間が定められている文書を正しく管理することです。

    文書管理を行うと、業務効率化や書類の紛失リスク軽減、コンプライアンス強化などのメリットがあるため、大企業・中小企業問わず積極的に取り組むとよいでしょう。

    文書管理を適切かつ効率的に行いたい方には、文書管理システムの導入がおすすめです。興味のある方は以下の記事も参考にしてください。

    関連記事 文書管理システムとは?機能やメリット・デメリット、選び方も解説

    また、文書管理を適切に行うためには「保管」と「保存」の違いを理解することも重要です。両者の違いについては以下の記事で詳しく解説しています。

    関連記事 文書における「保管」と「保存」の違いとは?文書管理のポイントも解説!

    ISO 9001の取得要件にもとづいた文書管理とは

    ISOとは、国際間の取引をスムーズにするために必要となる国際的な標準規格のことで、その種類の一つにISO 9001(品質マネジメントシステム)と呼ばれる規格があります。ISO 9001を取得するとサービスや製品の品質管理について、国際的な基準を満たしている企業や工場であることが証明できます。

    ISO 9001を認証取得するには、文書管理が欠かせません。ISO 9001の評価ポイントの一つに、品質管理マニュアルや社内規程などの適切な文書管理が要求されているからです。ISO 9001の品質マネジメントシステム要求事項では、以下のように記載されています。

    【7.5.3-1】品質マネジメントシステム及びこの規格で要求されている文書化した情報は、次の事項を確実にするために、管理しなければならない
    a) 文書化した情報が、必要なときに、必要なところで、入手可能かつ利用に適した状態である
    b) 文書化した情報が十分に保護されている(例えば、機密性の喪失、不適切な使用及び完全性の喪失からからの保護)

    参考:JISQ9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項|日本工業規格

    ISO 9001では作成した文書を適切に管理し、活用可能な仕組みを構築することが求められています。

    つまり、ISO 9001の取得要件にもとづいた文書管理は、企業全体の業務品質均一化を目的としたもので、業務プロセス文書やマニュアル文書などの適切な管理が重要視されているといえるでしょう。

    文書管理におけるISO要件事項

    ISO 9001を認証取得するためには、文書管理においてどのようなことが重要視されているのでしょうか。文書の種類・管理・保管期限について詳しく説明します。

    文書の種類

    ISO 9001において対象となる文書は以下のとおりです。

    • ●写真や図表などが消えないように目に見える形で処理されている文書
    • ●企業が業務遂行に必要だと判断して作成した文書

    具体的には、「商品の製造プロセスを記載した製造手順書」「商品を販売した取引先企業の一覧表」「商品の販売プロセスを記載した購買業務手順書」などが該当します。

    文書の管理

    ISO 9001が求める文書管理は、以下の要件です。

    • ●いつでも必要な文書を検索できる
    • ●高度なセキュリティのもと管理されている
    • ●文書が読みやすい状態にある
    • ●文書の保管期間や廃棄方法がしっかりと設定されている
    • ●文書を変更してもすぐ前のバージョンに戻せる

    作成した文書を利用可能な状態に保つことが文書管理です。ISO 9001の要求事項にも記載されているとおり、原本管理し利用可能な状態にするのが重要です。

    参考: JISQ9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項| 日本工業規格

    文書の保管期限

    ISO 9001では、文書の保管期間は特に定められていません。法律や顧客からの要求などにもとづいて、企業が適切に保管期間を設定する必要があります。法定保存文書の保存期間は以下のとおりです。

    • ●領収書など取引に関する帳簿:7年
    • ●従業員の身元保証書、誓約書:5年
    • ●一般健康診断個人票:5年
    • ●雇用保険の被保険者に関する書類:4年
    • ●労働者名簿、雇用または退職に関する書類:3年
    • ●災害補償に関する書類:3年
    • ●社会保険に関する書類:2年

    ISOにもとづいた文書管理を行うメリット

    ISO 9001にもとづいた文書管理を行うと、どのようなメリットが得られるのか解説します。

    業務の効率化や生産性の向上

    適切な文書管理により、必要な文書がすぐ手に入るようになるため、業務の効率性が向上するでしょう。また、文書に記載されているノウハウを社内共有することで、従業員の業務スキルが上がり一人あたりの生産性向上も期待できます。

    リスクマネジメント効果

    「いつ」「誰が」「どのように」文書を利用したのか、文書管理により明確になるため、紛失や破損、情報流出などを防止できます。また、取引先などとトラブルが発生しても、すぐに必要な書類を準備できるため、自社の正当性を客観的に証明できるでしょう。

    顧客満足度が向上

    文書管理によって業務の効率性や生産性が向上すると、高品質の商品が安定的に市場へ行き渡るため、顧客満足度も向上します。製造過程に問題が生じても、必要な書類を取り寄せてすぐに問題を分析・解決することも可能です。

    ISOにもとづいた文書管理を行うデメリット

    ISOの認証を取得するにはルールや記録を文書化する必要があるため、書類作成だけでなく、業務フローの確認や見直し、細かなルール策定なども必要不可欠です。コア業務に加え、一連の業務をこなさなければならないため、管理者の負担は大きいといわざるを得ません。管理すべき文書が増えることで、運用が煩雑化する恐れもあるでしょう。

    ISO認証取得後は、年に1~2回のサーベイランス審査と3年に1度の更新審査を受ける必要があり、認証を取得して終わりというわけではありません。継続的な文書管理、最新情報への更新が求められ、審査費用や人件費などさまざまなコストがかかるでしょう。

    また、ISO認証を取得したからといってすぐに目に見える効果が現れるわけではなく、中長期的に取り組む姿勢が重要です。

    以下の記事では、文書管理でありがちな課題と解決策について紹介しています。

    関連記事 文書管理の課題とは?文書管理システムによる解決策も紹介

    ISOの要件事項を満たすには文書管理システムが最適

    ISO 9001の要件事項を満たすには、適切な文書管理が必要です。紙での管理の場合、印刷や保管場所などにコストがかかるほか、検索性の問題、劣化や紛失のリスクもあるでしょう。

    そこでおすすめなのが、紙を電子化し、ペーパーレスの状態で原本管理できる文書管理システムです。文書管理の効率化やコスト削減を実現するだけでなく、ISO取得後の運用にも有効です。文書管理システムを活用しての管理・運用をおすすめする理由は以下のとおりです。

    ■改定後のバージョンアップが必要になるため
    ISO関連の文書は作成後、ISOの改定に伴いバージョンアップしなければならないため、廃棄まで一括した管理が必要です。確実にバージョン管理し、変更履歴を残すには文書管理システムが欠かせません。
    ■改ざん防止(セキュリティ管理)が必須となるため
    ISO文書は、関係者以外の人物によって変更されてはなりません。参照や更新の権限を設定し、改ざん防止は必須です。文書管理システムにはアクセス権限の設定機能がついているため関係者以外のアクセスを防止できます。
    ■検索と参照が頻繁に発生するため
    ISO文書は膨大な量に及ぶため、検索に手間取ることがあります。ムダをなくすには文書管理システムの検索機能が適しています。
    ■効率的な業務管理が必要となるため
    ISO文書は作成や更新の際、承認申請が必要です。そのため、承認手順の遂行には、ワークフロー管理機能搭載の文書管理システムが適しています。

    なお、以下の記事では、最新の文書管理システムについて価格や特徴を紹介しています。版管理や定期的見直し、配布などISO 9001/14000要求事項を網羅した製品も紹介しているため、ISO認証取得を考える方におすすめです。気になった製品は資料請求できるので、製品選びにご活用ください。

    関連記事 【2025年版】文書管理システム比較29選!企業・自治体におすすめの製品を紹介

    ISOの取得要件を理解して適切な文書管理をしよう

    ISO 9001の取得要件にもとづいた文書管理は、企業全体の業務品質均一化を目的としたもので、認証取得と更新には要件を満たした文書の作成・管理が重要視されています。

    ISO取得を目指す方やISO取得要件にもとづいた文書管理を行いたい方には、文書管理システムの導入がおすすめです。文書管理システムの「保管機能」や「検索機能」などの多彩な機能が、ISO取得と運用を支援してくれるでしょう。

    なお、各社製品の情報をまとめて入手できる一括資料請求もぜひご利用ください

    ISO 9001や文書管理に関するよくある質問

    ISO 9001の認証取得にかかる期間は?

    自社で対応するか、外部コンサルタントに依頼するか、また組織の状況や業種、事業規模などによっても取得に要する時間は異なります。最短でも半年、通常は1年~1年半程度の時間が必要と認識しておきましょう。

    ISO 9001の認証取得の難易度は?

    ISO 9001の認証取得は決して難しいものではありません。ただし、規格が求める要求事項を正しく理解したうえで項目をクリアする必要があります。また、仕組みやルール作りにも取り組まなければならないため、ある程度の工数がかかります。

    ISO 9001の認証取得にかかる費用は?

    主な費用として、マネジメントシステム構築費用(人件費)や審査費用などが必要でしょう。外部コンサルタントへ依頼する場合、支援費用も追加で生じます。認証機関やコンサルティング会社によって料金に差が生じるため、導入前の比較検討が重要です。

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