採用担当者の仕事内容
採用担当者はどんな業務を行っているのでしょうか。主な仕事内容を3つ紹介します。
新卒採用:一年を通してさまざまな採用業務を行う
新卒採用業務は時間と手間がかかりますが、企業の今後を担う若手を確保・育成できます。多くの企業が新卒採用を行います。採用フローと各フェーズごとの業務内容は以下のとおりです。
- 採用目標設定
- 経営戦略に沿って求める人材の明確化、募集人数の設定
- 広報活動
- 求人サイトやSNSで情報発信
- 会社説明会
- 日程調整、会場手配、資料準備、応募者の情報管理
- エントリー
- エントリー者の情報管理、試験日の案内
- 適性検査・筆記試験・書類選考の実施
- 受験者管理、試験選定、案内、合否判定
- 面接
- 会場手配、面接官の日程調整、資料・備品準備、合否判定
- 内定
- 内定者会議、内定通知、内定式・研修の準備、内定者のフォロー
- 入社
- 入社式の案内・準備
中途採用:短期間で募集から選考までを行う
中途採用業務は、退職による欠員補充や事業拡大による増員など、必要に応じて短期間で行います。採用フローは、採用目標設定→募集→書類選考→面接→入社となります。
新卒よりも、スピード感のある採用活動を行います。また、即戦力がほしいため、応募者のスキルや経験を重視します。職種に特化した求人サイト利用すると、必要とする人材が集まりやすいでしょう。
また、ポテンシャル採用である新卒採用と異なり、必要なスキルや知識を有した人材を採用することができます。教育の手間も最小限で済みます。中途入社者が持つ他社のノウハウや経験をシェアすることができ、増員だけに留まらず大きな効果をチームにもたらすことができるでしょう。
パート・アルバイト採用:現場の状況に応じて採用業務を行う
パートタイム労働法によって、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」と定められています。パートとアルバイトについては法律上の区別はなく、呼称が異なるだけになります。
パート・アルバイト採用は、繁忙期や閑散期に合わせて行い、適宜人員を調整します。必要な人数で必要な時間だけ働いてくれるため、人件費を最小限に抑えることができます。
ただし、人員の過不足がないよう、現場の状況に即した適切な判断が必要です。支店における求人の場合、募集から採用までの工程を支店側に一任することが多く、本部の採用担当者が行う業務は申請のチェックのみとなるでしょう。
参考:短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(施行日:令和二年六月一日)
採用の仕事のやりがい・大変なこと
人材に関わる需要な仕事である、「採用」の醍醐味や大変なことをまとめてみます。
対外的な仕事にたくさん関われる
採用活動を通して、大学や求人サイトの担当者はもちろん、応募者との関わりが多くなります。
採用担当者は企業を代表する「顔」であり、応募者が最初に接触する企業の人間です。採用担当者の印象が悪いと、応募者がエントリーを取り下げるかもしれません。逆にいえば、採用担当者次第で優秀な人材を獲得できるチャンスがあります。
人と話すことが好きであれば、楽しく仕事ができ、やりがいも感じられるでしょう。
社員の目標達成のサポートができる
採用担当者は、社員との関わりも深く、社員のキャリアアップに影響する仕事を担います。採用した社員が社内で活躍する姿を見たときに、大きなやりがいを感じるでしょう。社員のサポートは、採用担当者だからこそできる仕事です。
全社的な視点を持つ必要がある
企業の資源となる「ヒト」を選ぶためには、経営的な視点をもたなければいけません。会社の方針が理解できていなければ必要とする人材を明確化できず、採用基準が曖昧になってしまいます。各部署の課題は何なのか、どんな人材を補えば解決できるのか、俯瞰的視点が重要になります。
困難を伴う反面、優秀な人材を獲得できたり課題解決につながった場合、やりがいを感じられるでしょう。
採用担当に必要なスキル
人との関わりが深く、やりがいを感じることができる「採用」ですが、担当者にはどんなスキルが求められるのでしょうか。必要なスキルを紹介します。
臨機応変な調整力
採用活動はスケジュールに沿って行われます。ただし、多くの応募者が集まる環境では突発的なトラブルが生じ、フローどおりに進まないこともあるでしょう。
状況を速やかに理解し、最良の措置を講じることのできる調整力が必要になります。慣行に縛られない、柔軟な思考をもつ人が適任でしょう。
コミニュケーション能力
採用担当者は、応募者や求人サイトの担当者など、さまざまな立場の人たちとやり取りを行います。他部署の社員に採用業務を依頼することもあり、採用担当者のコミュニケーションスキルは必須です。コミュニケーションスキルがなければ情報の伝達がうまくいかず、トラブルに発展しかねません。
また、応募者へ自社の魅力を伝えることも大切な仕事です。説明会を通じて自社の良さをアピールできれば、採用率向上につながるでしょう。
周りを巻き込むことができる
人事担当は多くの部署のことを知っていて、その部署の人に採用の協力をして貰う必要があります。自社でおこなっている事業や仕事内容がわからなければ、外部に向けて発信することもできません。
採用担当に向いていない人
採用担当に向いている人もいれば、そうではない方もいます。自分の適正を見極めるためにも、向いていない人についても知っておくとよいでしょう。ただし、ここでご紹介する要素はあくまで一般的なものになりますので、当てはまるからといって必ずしも人事の仕事ができないわけではありません。
- ルーティンワークが好きな人
- 安定した仕事が好きな人
- 自分の意見をあまり発信しない人
- 自分の発言の影響を考慮しない人
- 周りを巻き込むことが苦手な人
いかがでしょうか、自分の特性と照らし合わせて人事の仕事に挑戦するかどうかの参考にしてみてください。
採用担当がやるべきことを押さえて効率的に仕事を進めよう!
採用担当者は主に、新卒・中途・アルバイト・パートの採用業務を行います。多くの人と関わり、社員のサポートも行うため、やりがいを感じられるでしょう。採用担当に必要なスキルは以下のとおりです。
採用担当者が行う業務は多岐に渡りますが、以上のポイントを踏まえて効率的に仕事を行ってください。