
目標管理シートの例文
職種・業種ごとに目標を定める方法や具体的な例文を紹介します。
営業職の場合
営業職は、成約率や新規顧客数など、具体的な数値目標を設定しやすい業種です。目標達成のための行動スケジュールなども細かく設定できます。
- 【例文】
- ・「優秀な社員の営業ノウハウを参考にし、成約率を20%向上させる」
- ・「新規購入者に週刊メルマガを発行し、リピーターを30件増やす」
事務職の場合
事務職は企業の売上に直結しないため、目標を数値化することが難しい業種です。日々の業務を効率化させたり、人的ミスを防いだりするような目標を設定するとよいでしょう。
- 【例文】
- ・「業務日報のフォーマットを見直して、業務引き継ぎ時のミスを0にする」
- ・「チーム全体で業務マニュアルを見直して、月の残業時間を20%削減する」
企画やマーケティング職の場合
企画やマーケティング職は、商品の売上・顧客反応率などの数値目標を設定しやすい業種です。大目標をゴールとした中間目標を設定するなどして、目標達成までの細かな行動計画を立てましょう。
- 【例文】
- ・「月1回おすすめ商品やイベント情報などを記載したメルマガを送信し、売上を10%向上させる」
- ・「プレゼンテーションのオンライン講習を受けて、3か月後までに自分が主体となるプロジェクトを1件通す」
バックオフィス部門の場合
バックオフィス部門は、事務職と同様、企業の売上と直接関係しないため、目標を数値化するのが困難な業種です。従業員の満足度や業務効率化を念頭に置いた目標を設定しましょう。
- 【例文】
- ・「広告の掲載媒体を厳選することで、広告費を10%削減する」
- ・「勤怠管理システムを導入し、残業代の未払い件数を0にする」
管理職の場合
管理職は、企業の業績を向上させるための組織目標を設定することが多いです。企業や組織の利益を最大化するための目標を設定しましょう。
- 【例文】
- ・「月に1回対面式のミーティングを開催し、部下の目標達成率を10%向上させる」
- ・「ストレスチェック制度を導入し、メンタル不調を原因とした労災件数を0にする」
技術職の場合
ITエンジニアや工場勤務などの技術職は、企業に求められている役割やスキルをもとに目標を設定することが大切です。チーム内での立ち位置なども考慮して、全体の利益を向上させる目標を設定しましょう。
- 【例文】
- ・「プログラミングの講習を受け、担当業務を1人で行えるようにする」
- ・「現在使っている素材の代替品を探し、原料費を10%削減する」
サービス業やコンサルティング業の場合
サービス業やコンサルティング業は、商品の売上や新規顧客数などの数値目標を設定しやすい業種です。それぞれの数値をリアルタイムで確認できるため、日々どのようなことが課題になっているのかを考慮して目標を設定しましょう。
- 【例文】
- ・「1日で20人の見込み顧客に声をかけて、個人の売上実績を20%向上させる」
- ・「1日1時間の自宅学習を行い、SAP認定コンサルタントの資格を取得する」
看護師や介護職の場合
看護師や介護職は、自分が求めるキャリアプラン・スキルなどを考慮して、勤続年数ごとに必要な目標を設定しましょう。
- 【例文】
- ・勤続1~3年の新人「毎日30分担当医師と情報を共有することで、受け持っている患者の持病をすべて把握する」
- ・勤続3~9年の中堅「週に5時間の勉強時間を確保し、介護福祉士の資格をとる」
- ・勤続10年以上のベテラン「週1回、担当患者さんの家族に連絡し、クレームをゼロにする」
目標を立てる際に気をつけること
目標設定時に気をつけるポイントについて解説します。
組織目標を意識した個人目標を設定する
個人目標は、組織目標とリンクさせる必要があります。目標の内容が企業の業績向上につながっているかしっかりと確認しましょう。個人の評価や給料を優先させるのではなく、チームの一員として理想的な状態を明記することが大切です。目標を設定する際は、職位や業務内容にかかわらず、組織目標を第一に考えましょう。
定量評価が可能な目標にする
目標管理では、目標に具体的な数値を入れて、達成率や進捗状況を客観的に評価できるようにすることが大切です。「~を改善する」といった曖昧な目標を設定すると、具体的な行動スケジュールを立てるのが難しくなります。
適切な目標値を設定する
目標は、少し頑張れば達成できるような内容にしましょう。目標を達成するのが困難になると、業務に対するモチベーションが下がり、離職率も高くなる傾向があります。現状の予算や従業員の素質などを考慮して、現実的に達成可能な内容にすることが大切です。 目標を設定する際は、不確定な要素や期待をできるだけ排除しましょう。
目標設定の質を高める「SMART」の法則
SMARTの法則は、定量的で現実的な目標を設定するためのフレームワークです。誰でも簡単に自分に合った目標を設定できるため、積極的に活用することをおすすめします。具体的な内容は以下のとおりです。
- 1.Specific(具体的に)
- 誰が見ても内容を理解できるようにする
- 2.Measurable(測定できる)
- 誰でも目標の達成度を判断できるようにする
- 3.Achievable(達成可能な)
- 不確定な要素を排除し、現実的に達成できる内容にする
- 4.Related(経営目標に関連した)
- 企業の目標や方向性と合わせる
- 5.Time-bound(時間制約がある)
- 目標の達成期限を明確にする
例文を参考にして目標管理シートを作成しよう
目標管理では、組織目標を意識しつつ定量的で現実的な目標を設定することが大切です。誰が見てもわかりやすく、客観的に達成度や進捗状況を判断できるような目標を設定しましょう。目標の設定方法がわからない場合は、SMARTの法則などのフレームワークを活用することをおすすめします。
紹介した例文を参考にして、自社に合った目標管理シートを作成しましょう。