ナレッジマネジメントツールの種類
ナレッジマネジメントの方法はいくつかあり、ナレッジマネジメントツールもそれぞれ得意分野が異なります。この記事では、以下のようにナレッジマネジメントツールを分類して紹介します。
- ◆ナレッジの蓄積や活用に特化
- ◆FAQや社内Wikiを作成できる
- ◆ヘルプデスクをサポートする
- ◆情報検索の効率を上げる
ナレッジの蓄積や活用に特化したナレッジマネジメントツール
ナレッジの蓄積や共有などに特化したナレッジマネジメントツールを紹介します。まずは基本的なナレッジマネジメントツールから検討したいという方におすすめです。
Knowledge Explorer の比較ポイント
- 文書作成中、参考資料をAIが自動検索し「PUSH通知」でお知らせ。
- 現在のシステム、業務プロセスを変えずに情報共有・活用を促進。
- さまざまな分析機能で情報収集の効率化を強力にサポート。
「Knowledge Explorer」は、株式会社図研プリサイトが提供するAI実装フルオート型ナレッジ活用ソリューションです。仕様書や提案書など文書を作成している最中に、AIが文書作成において必要な資料をピックアップしてくれるので、ナレッジをもれなく活用できます。ナレッジ分析ツールも搭載されており、文書内のどのあたりに重要語が多く使われているかをグラフで確認できるほか、文書の要約文の生成などが可能です。
flouu の比較ポイント
- リアルタイム同時編集機能とチャットで円滑な情報共有を実現!
- 全文検索機能で情報を効率的に検索!AIが関連情報の提案も。
- 強力な情報シェア機能で社内の情報共有をスムーズに!
プライズ株式会社が提供する「flouu」は、リアルタイムで情報共有できるツールです。1つのドキュメントに複数人がアクセスして同時編集できるので、オンライン会議などで活躍するでしょう。ドキュメント内にチャットエリアがあるのでコメントしたり、slackやchatworkと連携したりできます。また、14日間の無料トライアルが利用可能です。
Check-in(チェックイン) の比較ポイント
- 【分かる】社内の情報を見える化!
- 【探せる】システムにデータを登録すれば情報検索も楽々!
- 【減らす】情報共有により問い合わせ対応のコストを削減!
西菱電機株式会社の「Check-in(チェックイン)」はクラウド型ナレッジシステムで、このアプリを使ってデータの報告業務を行えばナレッジが蓄積されます。事前に登録した入力フォームに入力し、報告フォームを確認して承認するだけで、データベース化が可能です。蓄積されたデータはExcelファイルやGoogleスプレッドシートに出力できます。無料トライアルがあるので、ぜひお試しください。
Liferay DXP の比較ポイント
- さまざまなツールと連携し、優れた統合力を発揮
- 頑丈かつ万全なセキュリティ
- 柔軟なシステムで高い拡張性を持つ
「Liferay DXP」は大企業向けのポータルプラットフォームで、日本ライフレイ株式会社が提供しています。社内で利用している基幹系システムと連携し、業務に必要な情報や機能が集約された社内ポータルを作成できます。なお、部署やチームごとの子サイトを構築することも可能です。
北都システム株式会社が提供する「HOT Knowledge」は、ノウハウ共有を軸にし”見やすさ”と”使いやすさ”を追求したナレッジマネジメントシステムです。もちろんノウハウ共有だけでなく、社内FAQや文書管理、スケジュール共有などのグループウェア機能も搭載しており、複数拠点で展開している企業での情報共有やノウハウ共有に適した製品です。
マニュアルがなくとも使える操作が可能で、ただナレッジを蓄積するだけではなく、ユーザに必要な情報をおすすめ表示することができるので、システムが使われなくなることを防げます。
株式会社スタメンが提供する「TUNAG」は、ナレッジマネジメントを中心にエンゲージメント経営を実現できるコンサルティングサービスです。組織改善に取り組もうとしてもなかなかうまくいっていない企業におすすめの製品です。
TUNAGを見るだけで、会社や社員の今がわかり、情報共有だけでなくコミュニケーションも活発に行うことが可能です。また、導入後も専任のコンサルタントがつくので、蓄積されたデータをもとに具体的な組織改善を継続的に行っていけます。
アクセラテクノロジ株式会社が提供する「Accela」は、担当者がノウハウや情報を収集し業務改善を行っている製造業や金融業、サービス業を中心とした企業におすすめのナレッジマネジメントツールです。報告書・コメント・アンケートから情報を収集し、指示書や手順書でナレッジを公開します。
担当者による管理だけでなく、現場の方がどんなナレッジが管理されているか把握している場合、自身でナレッジベースの検索を行いナレッジを参考できます。また、海外拠点がある場合は自動翻訳連携機能のよって制度の高いコミュニケーションも可能です。
アクセラテクノロジ株式会社が提供する「Accela 販売の達人」は、販売支援情報をの共有・活用を促進できるツールで、販売担当や営業の業務に必要なナレッジの共有や商談での気付きをメモ・投稿できます。
販売担当者だけでなく、代理店に共有することも可能で、伝えにくいナレッジもPDFや動画などのコンテンツを利用することでわかりやすくなります。また、情報を共有するだけでなく、対応履歴や報告書などを分類し管理ができるので、必要なときに必要な情報を取り出し活用することが可能です。
FAQや社内Wikiを作成できるナレッジマネジメントツール
つづいて、社内FAQや社内Wikiを作成できるナレッジマネジメントツールを紹介します。問題や疑問が生じた際に自己解決を促せます。
アルファスコープ の比較ポイント
- クラウドサービスのため、自宅からでも瞬時にアクセス
- 社内の欲しい情報がすぐ手に入る豊富な検索機能
- 社員の利用状況まで見える化する充実の分析機能
株式会社プラスアルファ・コンサルティングの「アルファスコープ」は、FAQ・ナレッジソリューションです。ディレクトリ検索やキーワード検索、自然文検索などに対応しているほか、新着FAQや参照の多いFAQが表示されるので検索が簡単でしょう。FAQ作成機能やオペレータ支援機能も搭載しており、コンタクトセンターでの利用も可能です。
kintone の比較ポイント
- クラウド上に社内の知識・データやノウハウを集約
- 全文検索機能で添付資料の中身まで検索
- 話題やプロジェクトごとに整理できるコミュニケーションスペース
「kintone」はサイボウズ株式会社が提供しており、社内の情報を集約して情報共有しやすくするサービスです。社内FAQを作成したり、文書や画像などのファイルを管理したりできます。社内FAQには関連リンクの記載や資料の添付ができるので、業務マニュアルとしても活用可能です。
Qast の比較ポイント
- 2,000社以上が導入。シンプルなUIで利用できる大手企業向け
- Q&Aとメモで、社内ナレッジを集約。定着支援プランあり
- スコアで貢献を可視化。人事評価への転用も可能
any株式会社が提供する「Qast」は、Q&Aとメモを蓄積していくナレッジ共有ツールです。匿名で質問したり、テンプレートを使って回答を投稿できたり、気軽にナレッジを蓄積できる仕組みです。SlackやTeamsと連携することで、コミュニケーションの内容も蓄積されていきます。
NotePM の比較ポイント
- 社内版ウィキペディアでナレッジ蓄積しやすい
- フォルダ構造で階層構造で整理でき、検索が強い
- アクセス制限機能が柔軟(ロール・ゲスト・参照専用など)
「NotePM」は株式会社プロジェクト・モードが提供する社内Wiki作成ツールです。高機能エディタとテンプレート機能を搭載しており、Web上で簡単にナレッジを蓄積できます。また、ファイルの中身まで検索対象となり、全文検索に対応しています。アクセス制限の設定により、社外関係者にもナレッジの共有が可能です。
アクセラテクノロジ株式会社が提供する「Accela メンテの達人」は、メンテナンス業務の情報を共有できるナレッジマネジメントツールで、メンテナンスサービスやフィールドサポート向けの製品です。コールセンターからメンテナンスの受付を行い、ナレッジベースを活用して顧客情報から業務上のナレッジ情報、完了後の報告書まで共有ができます。
全国になる拠点に共有が可能で、文章で伝わりにくい現場報告書などは画像や動画でわかりやすくすることで、情報共有がスムーズになります。ワークショップ方式を利用してシステム構築を行うため、実際に活用できるシステムの採用が可能です。
株式会社スカラコミュニケーションズが提供する「i-ask」は、FAQの作成・管理・検索が行えるツールで、社内の情報共有として利用したい方にもおすすめです。HTMLの知識がなくても簡単にFAQページを作成可能です。FAQ内の検索機能もあるので、問い合わせ業務の効率化が実現します。
また、FAQページが役に立ったかアンケートを取れる評価機能やFAQ分析・統計機能もあるため、どんなコンテンツに関心がよせられているのかを可視化することができます。
ヘルプデスクをサポートするナレッジマネジメントツール
ここからは、ヘルプデスク業務を効率化したい場合に最適なナレッジマネジメントツールを紹介します。
OrangeOne株式会社の「Freshservice」は、クラウド型ITサービスマネジメントソリューションです。社内での問い合わせを一元管理し、回答はテンプレートを使えるので素早く対応できます。無料のライセンス提供があるのでお試し運用も可能です。
Freshdesk の比較ポイント
- 【コロナ対策キャンペーン中】無料ライセンス提供有り
- 【瞬間導入】かんたん設定で、最短1日で運用開始可能!
- 【3つの要素で業務効率化を実現】①ナレッジ共有、②自動化、③分析
「Freshdesk」もOrangeOne株式会社が提供しており、こちらはカスタマーサポートソフトウェアです。さまざまなチャネルからの問い合わせを一元管理し、ヘルプデスクの業務を効率化します。ナレッジベースの作成もできるので、顧客へ自己解決を促せます。無料プランがあり、有料プランも21日間の無料トライアルが可能です。
「AIチャットボットhitTO」は株式会社ジェナ(英語表記:jena co. ltd.)が提供するAIチャットボットです。社員の考えや疑問などをAIチャットボットが聞き、情報を蓄積していきます。自動学習機能を搭載し、利用するたびに精度が上がります。ヘルプデスクとしても利用可能です。
OKWAVE IBiSE の比較ポイント
- 顧客からの問い合わせを一元管理!対応漏れ・二重対応を防止
- 部署をまたぐ業務連絡や情報共有がスムーズ
- リモートワーク環境に必要なシステムを迅速に構築
株式会社オウケイウェイヴが提供する「OKWAVE IBiSE」は、クラウド型ヘルプデスクツールです。顧客や社員からの問い合わせを一元管理し、よくある質問は簡単操作でFAQにできます。問い合わせ内容は蓄積されていくので、ナレッジデータベースとしても活用可能です。Slackとの連携に対応しています。
アクセラテクノロジ株式会社が提供する「Accelaヘルプデスクの達人」は、BtoBや海外展開を行っている企業のヘルプデスクを支援するナレッジマネジメントツールで、企業向けテクニカルサポートや販売代理店の問合せ対応をしている企業におすすめの製品です。
質問に対する回答を用意するだけでなく、製品マニュアルや過去の対応履歴、ノウハウなど必要な情報を一元管理することで、業務の生産性を向上させます。タグによる分類や製品名、顧客名などからも検索が可能でなので、必要なナレッジを即座に見つけ出せます。
ソフトバンク・テクノロジー株式会社が提供する「Knowledge Bot」は、ユーザーからの問い合わせ業務を効率化できるサポートデスク向けチャットボットです。データに基づき24時間365日対応可能で、社内のナレッジを共有する機能も搭載されています。
Webサイト上にチャットボット画面を表示させる事が可能で、質問や回答を登録する際にも開発の必要はなくGIU の操作のみで簡単にQ&Aの作成ができます。また、データ分析(自然言語処理)が行えるため、チャットボットの品質を向上にも繋がります。
情報検索の効率を上げるナレッジマネジメントツール
最後に、検索に特化したナレッジマネジメントツールを紹介します。大量のデータから必要な情報を取り出せず悩んでいる場合におすすめです。
SAVVY/EWAP (ナレッジマネジメント) の比較ポイント
- 社内情報の検索、ファイルサーバの検索の問題を解決します
- ナレッジマネジメント強化に最適です
- 「企業内情報の見える化」を実現
「SAVVY/EWAP」はジップインフォブリッジ株式会社が提供している情報検索システムです。ファイルを探す時間という見えないコストに着目し、企業内情報の見える化を実現します。目的に沿った観点で階層構造を組み替えて情報検索できる「多観点ツリー」と「超高速全文検索エンジン」を搭載しており、的確かつ迅速に情報にたどり着けるでしょう。
QuickSolution の比較ポイント
- 4年連続シェアNo.1!※ 3600サーバ以上(2020年8月現在)の実績
- 企業内に埋もれる文書やデータの検索/活用/情報共有が課題の企業
- ソフトウェア製品に高速な全文検索エンジンを組込みたい企業
住友電工情報システム株式会社が提供する「QuickSolution」は、大量のデータから検索する際に最適な全文検索システムです。50TBのファイルサーバから2~3秒で検索でき、数100TBの規模でも分散検索により対応可能です。AIを搭載しており、自動的に絞り込みキーワードを提示してくれます。そのためキーワードを入力せず、クリックだけで検索ができます。
【比較表】厳選!ナレッジマネジメントツール
本記事でご紹介したナレッジマネジメントツールの提供形態と参考価格が一目でわかる比較表です。ぜひツールを比較するときの参考にしてください。
製品名 |
タイプ |
提供形態 |
参考価格 |
Knowledge Explorer |
蓄積や活用に特化 |
オンプレミス |
別途お問い合わせ |
flouu |
蓄積や活用に特化 |
クラウド / SaaS |
月額500円~ |
Check-in(チェックイン) |
蓄積や活用に特化 |
サービス / クラウド |
月額500円~ |
Liferay DXP |
蓄積や活用に特化 |
その他 / オンプレミス / クラウド |
別途お問い合わせ |
アルファスコープ |
FAQ・社内Wiki作成 |
クラウド / SaaS / ASP |
別途お問い合わせ |
kintone |
FAQ・社内Wiki作成 |
クラウド |
月額1,500円~ |
Qast |
FAQ・社内Wiki作成 |
クラウド / SaaS |
月額600円~900円 |
NotePM |
FAQ・社内Wiki作成 |
クラウド / SaaS |
月額1,000円~ |
Freshservice |
ヘルプデスク支援 |
クラウド / SaaS |
年額25,200円~144,000円
月額 3,200円~ |
Freshdesk |
ヘルプデスク支援 |
クラウド / SaaS |
年額20,400円~144,000円
月額2,100円~ |
AIチャットボットhitTO |
ヘルプデスク支援 |
クラウド / SaaS |
別途お問い合わせ |
OKWAVE IBiSE |
ヘルプデスク支援 |
クラウド |
月額11,500円~ |
SAVVY/EWAP |
情報検索 |
パッケージソフト |
2,000,000円~ |
QuickSolution |
情報検索 |
パッケージソフト |
1,500,000円~ |
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ナレッジマネジメントとは
ナレッジマネジメントとは、個人が持つ「知識」や「ノウハウ」を文書や写真などを用いて組織で共有し、業務の効率化を図るとともに、コミュニケーションを円滑にすることです。
専門的な言葉で説明すると、「暗黙知」を「形式知」に変えることをナレッジマネジメントといいます。
- ・暗黙知…はっきりと明示化されていない、メンタルや技術など
- ・形式知…明確な言語、数字などで表された、マニュアル化されているもの
暗黙知を形式知として表出化し、ほかの形式知と組み合わせると新しい暗黙知が生まれます。さらにそれを形式知に表出化する、というサイクルを作ることにより、ナレッジマネジメントを運用していきます。
こうした知識づくりのモデルを、「SECIモデル」と呼びます。
- ・Socialization(共同化)…暗黙知を共有し合う
- ・Externalization(表出化)…共通の暗黙知から形式知のコンセプトを創造
- ・Combination(連結化)…既存の形式知と新しい形式知を組み合わせる
- ・Internalization(内面化)…新しい形式知を実際に体験し暗黙知として体系化
このサイクルを繰り返していくのですが、そこで役立つのがナレッジマネジメントツールです。
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ナレッジマネジメントツールとは「個人の知識を全社で共有して企業活動を活性化させるツール」のことです。ツールを活用することによって、社内でのノウハウ共有をスムーズにできます。
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ナレッジマネジメントツールのメリット
ナレッジマネジメントツールを導入すると、以下のようなメリットがあります。
- ●今まで伝えられなかったノウハウやナレッジの蓄積
- ●社員のスキルアップ
- ●教育工数の削減と業務の効率化
- ●対応力の強化による顧客満足度上昇
- ●ナレッジのリコメンデーション
さらに情報を発信したり共有したりすることで、コミュニケーションが活発化し、社員同士の交流も生まれます。
ただし、自社に合っていないツールを選定してしまうと、うまくナレッジを蓄積できず使われないツールとなってしまいます。導入の際は複数の製品を比較して選定しましょう。
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ナレッジマネジメントツールの選び方
ナレッジマネジメントツールを導入する際におさえるべきポイントは、大きく分けて5つあります。1つずつ紹介していきます。
1.提供形態はクラウド型かオンプレミス型か
クラウド型ツールであれば、インフラは仮想環境で提供されるため、費用を抑えられます。サーバなどの機器が必要なく、保守管理を提供会社に任せられることがメリットですが、セキュリティ面も提供会社側に依存するため、セキュリティ機能をよくチェックしなければなりません。
オンプレミス型ツールであれば、自社でサーバなどを構築するため自由度の高い運用が可能ですが、初期導入コストや維持コストがかかりメンテナンスの手間も発生します。クラウドにするのか、オンプレにするのかは両者のメリットとデメリットを比較して検討しましょう。
2.社員全員が使いこなせるか
ナレッジマネジメントツールは全社員が使うことになるでしょう。各々が持っているノウハウを集約して、社内の業務知識を形式化するのが目的だからです。
ナレッジマネジメントツールを選定する際は、誰でも操作がしやすく、情報検索が簡単にできると良いでしょう。
3.スモールスタートできるか
ナレッジマネジメントツールをはじめて導入する場合、ツールにまだ蓄積されている情報が少なく、使い方に悩む社員からの問い合わせが管理者に殺到することもあるでしょう。
まずは一部の部署でテストしてみる、上役のみで使用を開始してみるなど、スモールスタートすると運用がスムーズです。
4.タブレット端末でもアクセスできるか
PCだけではなく、タブレット端末で使用できるかどうかも大きなポイントです。
営業職など職種によっては、外出先でナレッジを確認したい場合もあるでしょう。社員がどこにいても情報にアクセスし、知識を共有できるような環境を作ることがナレッジの蓄積、共有に結びつきます。
5.サポート体制は十分か
提供会社のサポート体制も比較すべきポイントです。導入したナレッジマネジメントツールに問題が発生した際、すぐに対応してくれる提供会社が望ましいです。対応が翌日以降に持ち越されては、業務に支障をきたすかもしれません。
特に深夜、早朝に業務を行う企業では、その時間帯にサポートしてくれるかどうかは重要です。慎重に確認しましょう。
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ナレッジマネジメントツールの導入における注意点
ここからは、ナレッジマネジメントツールを導入する前に気をつけるべきポイントを紹介します。
ナレッジマネジメントの必要性を社員に理解してもらう
ナレッジマネジメントツールの利用者には、次の2つの役割が求められます。
- ・ナレッジコントリビューター(提供者)
- ・ナレッジユーザー(利用者)
ナレッジを提供し、ナレッジを活用しなくてはなりませんが、ツールを積極的に使ってもらうためには、何かしらの働きかけが必要です。
まずはナレッジマネジメントツールの必要性を社員に理解してもらい、日常業務に少しずつナレッジマネジメントツールを組み込みましょう。社内情報を共有する際もナレッジマネジメントツールを使うようルール化すれば、次第に浸透していくはずです。
運用体制を整える
ナレッジマネジメントツールをうまく運用するには、社内の情報共有を奨励する風土が必要です。
各部署で業務を采配している社員が、優れたナレッジを保有する社員に知識の共有を奨励し、優れた知識を共有した社員を正しく評価する。そんな仕組みづくりを会社として提供できるかどうかが、重要な鍵となります。
- ・営業部署で高い成績を残している社員の営業手法
- ・処理の早い事務社員が行っている業務のコツ
- ・豊富な経験と知識で社内でも重要な仕事を担っているベテラン社員
上述したような優れた暗黙知を持っている社員が、その知識を進んで形式知として共有するマインドを醸成する必要があります。
ナレッジ共有ならGoogleドライブやoffice365でも可能?
わざわざツールを導入するほどでも....と思っている方もいるかもしれません。実は、Googleドライブやoffice365のドキュメント管理機能などを用いてナレッジの蓄積や共有を行う方法もあります。
ツールを利用するより少し煩雑になりますが、普段利用しているGoogleドキュメントやExcelを活用しながら、格納するファイルや書き方などのルールを決めることで、ナレッジマネジメントが行えます。
無料でナレッジマネジメントを行いたいという方は、無料トライアルやフリーで使えるツールもあるので活用してみてください。ただし、無料ツールは機能制限などがあるので本格的な運用には向いていないことを念頭に置きましょう。
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複数製品を比較し、最適なナレッジマネジメントツールを導入
ナレッジマネジメントツールは多種多様です。社内FAQを作成できたりヘルプデスクに活用できたり、製品によって得意分野が異なります。蓄積したナレッジをどう活用したいのかを考え、選定するのがおすすめです。ほかにも提供形態や操作性、サポート体制などに注目して複数の製品を比較し、最適なナレッジマネジメントツールを導入しましょう。