ペーパーレス化の成功事例5選
近年、企業や自治体などでペーパーレス化が進んでいます。ここでは、さまざまなITツールを活用しペーパーレス化を成功させた5つの企業の事例を紹介します。
事例1.自治体広報誌の校正業務が改善!印刷コストも大幅削減
東栄町役場様では、ペーパーレス会議システム「スマートセッション」を導入し、役場のDX化と会議のペーパーレス化を図りました。
システム導入により、非効率的な運用に悩まされていた広報誌の校正業務が改善しました。システム上で原稿を共有し、共同メモ機能を利用して各自が修正指示を書き込めるため、修正案を回収したり再印刷したりする手間が不要に。
また、役場内の会議でも大量の紙資料が使用されていましたが、システム導入により年間約10万枚もの紙コストの削減を実現。印刷や差し替え業務が減り職員の業務負担の削減にもつながりました。
参考:導入事例:ペーパーレス会議 スマートセッション(東栄町役場)|ITトレンド
事例2.会議のペーパーレス化で会議準備の負担が削減、検索性も向上
苫小牧商工会議所様は、ペーパーレス会議システム「moreNOTE(モアノート)」の導入により、正副会頭会議のペーパーレス化を目指しました。
システム導入前には、「紙運用による印刷準備や配布業務の負担を解消したい」「過去資料の検索性を向上させたい」などの声があがっていたそうです。
正副会頭会議をペーパーレス化した結果、紙資料の削減はもちろん、会議準備や資料検索といった業務の効率化も実感。また、時間や場所にとらわれない新しい働き方への実現にも有用との気づきを得ました。
参考:導入事例:ペーパーレス会議 moreNOTE(モアノート)(苫小牧商工会議所)|ITトレンド
事例3.紙資料を好む従業員も納得のツール導入でペーパーレス化を促進
株式会社トーエネック様は、すでにペーパーレス会議システムを導入しペーパーレス化に取り組んでいたものの、活用に課題を感じ新システムへの移行を決断しました。
旧システムの閲覧性や操作性に不満を感じる従業員は多く、紙資料の併用が必要だったため、ペーパーレス会議システム「スマートセッション」にリプレース。
紙資料に慣れた従業員であっても、直感的に操作できるシステムを選択したことでシステムの定着化や活用に成功しました。
参考:導入事例:ペーパーレス会議 スマートセッション(株式会社トーエネック)|ITトレンド
事例 4.社内稟議を紙から電子上での運用に変更して決裁が迅速化
三菱商事パッケージング株式会社様では、ワークフローを紙ベースで運用していましたが、「申請書の印刷・回付・台帳管理に手間がかかる」「処理に時間を要する」といった悩みを抱えていました。
そこでワークフローシステム「AppRemo」を導入し、稟議書や各種申請書を電子化。出先での承認が可能になり申請業務が迅速化したほか、台帳への転記や保管業務から解放されコア業務へ集中できるようになったそうです。
申請書1枚あたりマイナス14分の削減効果と試算され、約10か月で700時間もの削減につながりました。
参考:入事例:ワークフロー AppRemo(三菱商事パッケージング株式会社)|ITトレンド
事例 5.請求書処理をデジタル化し一人あたり約10時間の工数削減
吉田海運株式会社様は、クラウド請求書受領ソフト「バクラク請求書受取」を導入し、紙の請求書処理のデジタル化に取り組みました。
システム導入前は、毎月各拠点から郵送されてくる大量の紙の請求書を、経理担当者が1枚ずつめくりながら支払い情報と突合作業をしていました。
AI-OCRの読み取り精度が高いシステムを導入したことで、請求書の自動データ化が効率化し、突合作業も画面上でできるように。経理担当者の負担軽減だけでなく、郵送が減ったことで現場担当者の作業時間も大幅に削減したそうです。
参考:導入事例:帳票電子化 バクラク請求書受取(吉田海運株式会社)|ITトレンド
以下のボタンから、事例でもあがっていた「ペーパーレス会議システム」の人気製品をチェックできます。興味のある方は、ぜひご確認ください。
ペーパーレス化の手順
ペーパーレス化に取り組むにあたり、どのような手順で進めていけばよいのかお悩みの方も多いことでしょう。ここではペーパーレス化の流れについて解説します。
目的の明確化と紙で運用している業務の洗い出し
まずは、ペーパーレス化の目的を明確にします。主な目的としてよくあがるのが、コスト削減・業務効率の向上・リモートワークなど多様な働き方への対応・セキュリティ強化などです。自社のゴールをどこに置くのか、何を重視するのかによって、打つべき施策が見えてくるでしょう。
また、社内における紙文書の使用量を正しく把握しなければなりません。紙が利用されている業務の洗い出しを行いましょう。
ペーパーレス化する対象業務の決定
洗い出しが終わったら、そのなかからペーパーレス化の対象を決めます。データ化に問題がないか、自社の目的に見合っているかなどの観点で精査します。法令により電子化できない文書もあるため気をつけましょう。
ツールやシステムの策定
ペーパーレス化する業務や紙媒体を決定したら、次はツール選びです。紙のタイムカードをペーパーレス化するのであれば勤怠管理システム、契約書を電子化するのであれば電子契約書システムなど、業務に適したツールを選ぶ必要があります。
ペーパーレス化を支援するツールは数多くあるので、以下を参考にしてください。
- ■ペーパーレス会議システム
- 会議資料のペーパーレス化や会議運営を効率化したい場合におすすめです。
- ■文書管理システム
- 社内の文書やドキュメントをまとめて管理したい場合におすすめです。
- ■ワークフローシステム
- 社内の申請書や稟議書などを電子化したい場合におすすめです。
- ■Web請求書・クラウド請求書ソフト
- 請求書をWeb上で作成・閲覧・送配信したい場合におすすめです。
- ■帳票電子化ツール
- 帳票類を電子化し、保管スペースの確保や管理の工数削減をしたい場合におすすめです。
運用ルールの策定と周知
これまで紙運用だったものが電子化・システム化されるため、事前に運用ルールを策定しておかないと混乱を招きます。特に、ファイルの保存場所やアクセス権限の設定、保管や廃棄期限などについては決まりを設けておきましょう。また、従業員への周知は当然として、請求書の電子化など取引先企業にも影響を及ぼすものは、事前に了承を得る必要があります。
ペーパーレス化を成功させる方法
ペーパーレス化は焦らず段階的に進めていくことが大切です。ペーパーレス化に伴う業務フローの変更やシステム操作方法の習得など、従業員にかかる心的ストレスは決して小さくありません。まずは、社内の一部門を対象にするなど小規模からはじめ、徐々に対象を拡大していきましょう。
また、システムを積極的に活用してもらうためにも、できるだけ直感的に操作できるシステムを選びましょう。無料トライアルやデモで、機能や使い勝手を確認しておくことをおすすめします。システム導入後はマニュアルを準備し勉強会を開催するなどして、活用を支援しましょう。
事例を参考に自社のペーパーレス化を進めよう
ペーパーレス化の浸透は容易なことではありませんが、ITツールの後押しなどもあって前向きに取り組む企業や自治体は増えており、数々の成功事例が生まれています。ペーパーレス化はコストカットや業務効率の改善など、さまざまな効果をもたらします。まずは無理のない範囲で紙運用の業務を見直し、ペーパーレス化に取り組んではいかがでしょうか。
事例にも登場したペーパーレス会議システムについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。