チャットボットとは
チャットボットとは、システム上で人と自動的に会話をするプログラムのことです。人工知能を搭載したものも多く、WebサイトやLINEなどのメッセージアプリに広く活用されています。
チャットボットの機能
チャットボットのもつ主な機能は以下のとおりです。
- ■問い合わせへの自動応答
- メールや電話などによる顧客や社内からの問い合わせに対して、チャットボットが自動回答する機能。AI搭載型・シナリオ型・一問一答型の3つの回答方法がある。
- ■FAQシステム連携
- FAQシステムとチャットボットを連携し、Q&Aデータの共有や一元管理ができる機能。
- ■有人切り替え
- チャットボットでは対応できない回答に対して、途中からオペレーターに切り替える機能。
- ■外部システム連携
- CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)、外部データベースなどとAPI連携する機能。ほかの業務システム内にあるデータの更新や検索、照会などが同時に可能。
- ■カスタマイズ
- チャットのレイアウトやカラー、アイコンなどを自由に編集できる機能。
- ■マーケティング支援
- 顧客情報の分析や自動セグメントなどによって、顧客データをマーケティングに活かすための機能。
チャットボットをお探しの方へ
この記事では、おすすめのチャットボットを利用シーン別にタイプ分けして紹介します。各サービスの違いがひと目でわかる比較表もあるので、製品選びの参考にしてください。
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【比較表】おすすめのチャットボット
チャットボット導入のメリット
ここでは、チャットボットを導入するメリットについて解説します。
問い合わせ対応を効率化できる
チャットボットの導入によって、24時間365日いつでも問い合わせに対応できるようになります。有人対応に比べて1件あたりの問い合わせに迅速に回答でき、対応業務の効率化が期待されます。
また、多くの問い合わせ対応が自動化されれば、オペレーター業務の負担が減らせます。ひいては人的コストの削減にも貢献します。よりコアな業務へリソースを避けるようになるでしょう。
顧客満足度向上や営業支援に活用できる
チャットボットは電話に比べ、返答に時間を要しません。担当者による回答内容のバラつきも防げるので、応対品質の標準化や属人化防止が可能です。必要に応じて有人対応にも切り替えられれば、難しい問い合わせにも迅速に対応でき、顧客満足度を高められます。
また、やりとりを行った会話ログが収集されるため、データの分析が可能です。アンケート調査にも活用できるため、ユーザーの潜在的なニーズを探れるでしょう。新たなサービスの提案や事業拡大へと役立つかもしれません。
チャットボット導入の注意点
チャットボットを導入する際には、種類に応じた事前の設定が不可欠です。例えば、後述する「シナリオ型」や「一問一答型」であればあらかじめ回答を用意する必要があります。また、「AI搭載型」であれば回答を学習させる時間が必要です。設定にやや手間がかかるため、ある程度の設定時間と労力は想定しておくとよいでしょう。
さらに導入後は効果検証の実施をはじめ、継続的な運用・メンテナンスが欠かせません。運用における人員・リソースの確保も重要です。
チャットボットの導入メリットやデメリットについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。業務効率化や顧客満足度向上を実現させた導入事例も紹介しています。
チャットボットのタイプ
チャットボットは、回答方法や作業内容などに応じてさまざまな種類に分けられます。
- 【仕組み別】チャットボットの種類
- ●AI搭載型(機械学習型)
AIが蓄積されたデータから適切な回答を行う
- ●シナリオ型(選択肢型)
事前に作成したルールどおりに回答を行う
- ●一問一答型(辞書型)
ユーザーの質問に含まれたキーワードから、該当する質問や提案する回答を提示する
- 【機能別】チャットボットの種類
- ●FAQ型
よく問い合わせのある質問データをもとに、チャットボットが適切な回答を提示する
- ●処理代行型
商品・サービスの受注や予約受け付けを自動化する
- ●配信型
キャンペーンやセールの情報などを自主的に発信する
【利用シーン別】チャットボットの選び方
企業におけるチャットボットの利用シーンは、大きく分けて以下の4つが挙げられます。
- ●社内外で広く活用したい
- ●カスタマーサポートの業務負担を軽減したい
- ●社内問い合わせ対応を効率化したい
- ●リードやCV獲得などマーケティングに役立てたい
ここからは、チャットボットの利用シーン別に選び方のポイントを詳しく解説します。
社内外で広く活用したい場合
チャットボットは、複数の用途に対応した製品が数多く提供されています。さらに、料金プランによってはチャットボットを無制限に設置できる場合もあります。「せっかく導入するなら、カスタマーサポートにもヘルプデスクにも対応した製品を導入したい」と考える方もいるでしょう。
社内外の問い合わせに対応可能なチャットボットであれば、業務効率化も顧客満足度の向上も同時に叶えられます。コストや効果をよく比較し、導入を検討してみてください。
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カスタマーサポートの業務負担を軽減したい場合
顧客からの問い合わせのうち、操作方法の案内だけで簡単に解決できるようなものも多くあります。例えば、「パスワードを忘れた」などの問い合わせがあげられます。これらはチャットボットでの対応が最適です。なかでも、よくある質問をまとめたFAQのテンプレートや、既存のFAQを活用できる製品がおすすめです。
また、顧客の問い合わせ内容によりコールセンターや有人チャットに移行しやすい製品だと便利でしょう。なかには有人対応を委託できるサービスや、コールセンターのナレッジ共有に適した製品、CRMとの連携が可能な製品などもあります。
▼社外問い合わせに特化したチャットボットの製品比較へジャンプ!
社内問い合わせ対応を効率化したい場合
社内での不明点を誰に問い合わせればよいかわからないなどの課題を抱える社員は多いでしょう。例えばテレワーク下でのPC操作に関する質問や、ルールやマニュアルに関する基本的な質問があげられます。チャットボットは気軽に質問するのが難しい環境でもナレッジ共有や不明点の解決が容易です。
書類や画像の表示に対応するチャットボットなら、マニュアルなどが掲載しやすいでしょう。また、グループウェアや社内SNSとの連携に優れた製品であれば、知りたい情報にアクセスしやすく、自己解決を促せます。
▼社内問い合わせに特化したチャットボットの製品比較へジャンプ!
リードやCV獲得などマーケティングに役立てたい場合
チャットボットのなかにはWeb接客やマーケティングに特化した製品も多く存在します。Webサイト内での顧客の動きにあわせたバナー表示や、LINEなどのSNSを通じた広告配信が可能です。
「Webサイトの滞在時間を伸ばしたい」「メルマガの登録数を増やしたい」「売上につなげたい」といった課題をもつ企業におすすめです。例えばチャットボットによる売上強化を目的とするなら、チャットボット自身からユーザーに話しかける機能がおすすめです。さらに、決済サービスに連携できる機能のある製品も適しています。
【比較表】おすすめのチャットボット
ITトレンドおすすめのチャットボットを資料請求ランキング順に比較表にまとめました。また、ITトレンドで資料請求したユーザー様への検討状況のヒアリング内容や、この記事で紹介している主要な製品を細かく調査して見えてきた、チャットボットの特徴や傾向を以下にまとめています。ぜひ製品の比較検討にお役立てください。
- ●社内外どちらにおいてもチャットボットを導入したいと考える企業が増えている
- ●複雑な問い合わせの多い企業や問い合わせ数が多い企業はAI型がおすすめ
- ●Webサイトやビジネスチャットなど、設置場所の見極めが必要
- ●サポートサービスは製品により、有料・無料のものがある
- ●操作性の高い製品が多いため、シナリオ設計のしやすさで比較するのがよい
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おすすめのチャットボット(社内外で広く活用できる)
ここからはヘルプデスクやカスタマーサポートのどちらにも対応するチャットボットを紹介します。特徴や価格を比較し、気になる製品はぜひ資料請求をご利用ください。
《Helpfeel》のPOINT
- 様々な言い回しやスペルミスにも対応する新感覚な検索システム
- チャットボット風UIで入力中から疑問を解消し、離脱防止&CX向上
- 継続率99%!充実のレポート&サポート体制で効果的な運用が続く
ITトレンド上半期ランキング2024(チャットボット)2位
株式会社Helpfeelが提供するFAQシステム「Helpfeel」は、キーワードの入力中に質問を予測して候補ページを表示するため、ほかシステムと比べて素早い応答が特徴です。検索ヒット率は98%と非常に高く、導入後すぐに効果を実感する企業も多いでしょう。FAQの作成は専任チームが行うため、導入ハードルが低いのもメリットです。
無料トライアル |
ー |
種類 |
一問一答型 |
設置場所 |
Webサイト/スマホアプリ |
FAQ |
◯ |
有人対応 |
ー |
外部システム連携 |
◯ |
参考価格 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
いい点 コンサル・会計・法律関連 1,000名以上 5,000名未満
改善してほしい点 卸売・小売業・商業(商社含む) 10名以上 50名未満
《CB3》のPOINT
- 複数のカテゴリや業種の問い合わせを横断した自動回答を実現
- 外部システム連携機能で、利用したいシステムに適切につなげる
- 導入や運用の手間・時間を削減できる学習データテンプレート
NDIソリューションズ株式会社提供のAIチャットボット「CB3」は、LINEやMicrosoft Teamsなどのチャットツールと連携できます。また外部システムとのAPI連携にも対応しています。人事や総務分野を中心に学習データのテンプレートが用意されており、作成にかかる負担を軽減し、スピーディーな導入が可能です。
無料トライアル |
◯(30日間) |
種類 |
AI型 |
設置場所 |
LINE/Microsoft Teams/Slack/LINE WORKS |
FAQ |
ー |
有人対応 |
◯ |
外部システム連携 |
◯ |
参考価格 |
CB3 Lite Edition:初期費用250,000円、月額75,000円 CB3:初期費用600,000円、月額300,000円 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《Alli LLM App Market》のPOINT
- 導入が簡単:FAQを登録するだけ。最初から高い回答精度を実現
- 運用が簡単:ドキュメントを登録するだけ。高精度の回答自動生成
- 抜群のコストパフォーマンス:豊富な機能と手厚いサポート体制
Allganize Japan株式会社が提供する「Alli LLM App Market」は、ユーザーの問い合わせに自動応対するチャットボットです。事前にFAQを登録するだけで、精度の高い回答でユーザーの疑問を解決します。自動トレーニング機能では、AIの自動学習によってシステムを利用するほど回答精度が向上します。AIチャットにくわえ有人チャットへの切り替えも可能です。
無料トライアル |
◯(2週間) |
種類 |
AI型 |
設置場所 |
Webサイト/Teams/Slack/LINE/Messengerなど各チャットツール |
FAQ |
◯ |
有人対応 |
◯ |
外部システム連携 |
◯ |
参考価格 |
初期費用300,000円 月額300,000円~ |
《Freshdesk》のPOINT
- メール、電話、フォーム、LINEやSlack、Teamsなどを一元管理。
- チームや組織で対応するための機能が充実
- 分析機能が充実しているから、問合せ業務工数が75%削減できる
「Freshdesk」はOrangeOne株式会社が提供しており、豊富な機能と使いやすさに定評があります。チャットボットやFAQで顧客による自己解決率の向上はもちろん、顧客にあわせたカスタマイズ分析により、問い合わせ業務の効率化や顧客満足度向上に役立つでしょう。一目でわかる画面構成のため、短期間での操作習熟も可能です。
無料トライアル |
◯(14日間) |
種類 |
シナリオ型 |
設置場所 |
メール/LINE/Slack/Teams/モバイルアプリなど |
FAQ |
◯ |
有人対応 |
ー |
外部システム連携 |
◯ |
参考価格 |
初期費用無料 GROWTH:月額2,200円~/ユーザー、PRO:月額7,200円~/ユーザー ENTERPRISE:月額11,500円~/ユーザー ※無料プランあり |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
改善してほしい点 金融・証券・保険 100名以上 250名未満
《Tebot》のPOINT
- 事前学習済みの高性能なAIを標準搭載し、導入も運用も簡単!
- 月額45,000円の低コストでQ&A登録数・シナリオ分岐数が無制限!
- 専属スタッフによるサポートで導入の手間が最小限に!
株式会社アノテテが提供する「Tebot」は、問い合わせ対応を自動化する高性能なAIチャットボットサービスです。事前学習を必要とせず、企業独自のQ&Aデータを登録するだけで簡単に導入できます。また、スタンダードプランは月額45,000円でQ&A登録数やシナリオ分岐数に制限がなく利用できます。専属スタッフによる導入サポートがあり、初期設定もスムーズに行えるでしょう。
無料トライアル |
◯(14日間) |
種類 |
AI型 |
設置場所 |
Webサイト |
FAQ |
◯ |
有人対応 |
◯ |
外部システム連携 |
◯ |
参考価格 |
初期費用無料 ライトプラン:月額9,800円~ スタンダードプラン:月額45,000円~ |
おすすめのチャットボット(社外問い合わせに特化)
ここからは、顧客対応に特化したチャットボットを紹介します。Web接客ツールとの連携や、スムーズな有人チャットへの切り替えが可能な製品を選ぶとよいでしょう。
《Service Cloud》のPOINT
- 顧客理解に基づくカスタマーエクスペリエンス(CX)向上を実現
- あらゆるチャネルで「いつでも」「どこでも」顧客をサポート
- 信頼性の高いカスタマーサービス向け生成AIを組み込み
ITトレンド上半期ランキング2024(チャットボット)3位
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Service Cloud」は、顧客をサポートするクラウド型カスタマーサービスプラットフォームです。世界中のユーザーによるフィードバックを取り入れた無償アップデートにより、常に最新のテクノロジーに対応します。顧客自身で問題解決やSMSメッセージなど、顧客の望む形式でカスタマーサービスを提供できます。CX(顧客体験)の質を高めることで競合との差別化を図れるでしょう。
無料トライアル |
◯(30日間) |
種類 |
AI型 |
設置場所 |
Web/モバイルアプリ |
FAQ |
◯ |
有人対応 |
ー |
外部システム連携 |
◯ |
参考価格 |
月額9,600円~ |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
いい点 情報処理、SI、ソフトウェア 10名以上 50名未満
改善してほしい点 金融・証券・保険 1,000名以上 5,000名未満
《DECAカスタマーサポート》のPOINT
- ChatGPTでFAQの生成が自動化でき、QAの作成・運用工数を削減可能
- AIが質問文から関連する回答を提案し、ユーザーの自己解決を促進
- 有人接客の切替やLINEなど複数チャネルに対応、顧客ごとに最適化
株式会社ギブリーが提供する「DECAカスタマーサポート」は、FAQの作成にChatGPTを活用したAIカスタマーサポートツールです。入力時のキーワードからAIが回答を予測し表示させるほか、FAQページでの自動回答や有人チャットに対応します。改善すべきFAQも自動で一覧化されるため、運用改善がしやすいでしょう。また、カスタマーサポート業務支援の実績が豊富なコンサルタントによる運用サポートも魅力です。
無料トライアル |
ー |
種類 |
AI型 |
設置場所 |
Webサイト/LINE/Instagramなど |
FAQ |
◯ |
有人対応 |
◯ |
外部システム連携 |
ー |
参考価格 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
おすすめのチャットボット(社内問い合わせに特化)
ここからは、社内からの問い合わせ業務の効率化に役立つチャットボットを紹介します。マニュアルやノウハウ共有のほか、経費精算などの事務手続き自動化にも対応した製品があります。機能をよく比較し、自社に必要なシステムを選びましょう。
《Freshservice》のPOINT
- メール、電話、フォーム、Slack、Teams等社内問合せを一元管理。
- PC/SaaS管理を自動化。
- FAQやチャットボットで従業員が自己解決。
OrangeOne株式会社が提供する「Freshservice」は、チャットボットをはじめ、社内のSaaS管理など情シス業務を効率化します。チャットボットの設置やよくある質問をFAQ化することで、顧客の自己解決が実現し、問い合わせ対応業務の効率化につながるでしょう。また、複数チャネルからの問い合わせをタスク化でき、対応漏れの防止に役立ちます。社内で利用しているSaaSのソフトウェア名や料金、導入費やバージョンなどの一元管理も可能です。
無料トライアル |
◯(14日間) |
種類 |
シナリオ型 |
設置場所 |
メール/電話/フォーム/Teams/Slack |
FAQ |
◯ |
有人対応 |
◯ |
外部システム連携 |
◯ |
参考価格 |
STARTER:月額2,800円~/ユーザー GROWTH:月額7,200円~/ユーザー PRO:月額13,800円~/ユーザー ENTERPRISE:月額17,300円~/ユーザー |
改善してほしい点 エネルギー 250名以上 500名未満
以下のページでは、ITトレンドでユーザーから問い合わせの多かったチャットボットをランキング形式で紹介しています。一括資料請求(無料)もできるので、製品選びの参考にしてください。
まとめ
チャットボットを導入すると、顧客や社内の問い合わせ対応をはじめ、さまざまな業務が効率化します。設置したい場所を明確にし、シナリオの設定のしやすさにも着目しながら、目的にあった製品を選定しましょう。
なお、記事内で紹介したチャットボット製品は、資料請求(無料)が可能です。選択した製品で比較表も作成できるため、ぜひ社内検討に役立ててください。