チャットボットの基礎知識
チャットボットとは、会話を自動的に行う専用ツールです。ユーザーが入力した質問文や選択肢にあわせて、必要となる回答を自動で表示。チャットボットを導入することで、問い合わせ業務の負担を軽減できるでしょう。
近年、顧客満足度向上を目的にカスタマーサポートに力を入れる企業は増加しています。しかし、サポートにかけられる人的コストにも限界はあるでしょう。チャットボットを導入すれば、ユーザー自身で解決できる範囲が広がります。そのためサポート担当者は、より細やかな対応が必要なケースに注力できるでしょう。マーケティング支援にチャットボットを活用する事例も増えています。
特に注目されるのは、AI搭載型のチャットボットです。従来のチャットボットでは、あらかじめ設定されたシナリオをもとに回答を表示します。一方AI搭載型では、ユーザーから寄せられた回答をもとに、自動で学習します。調整やメンテナンスの手間が減り、ほかのシステムとの連携も容易であることから、高く注目されているのです。
チャットボットを導入するメリットとは
チャットボットを導入するメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- ●問い合わせ業務の負担軽減
- ●人件費の削減
- ●ユーザー満足度向上
ユーザーニーズが多様化する今、問い合わせ業務の負担は着実に増加しています。そのための人件費も決して少なくはありません。チャットボットを導入すれば、初期コストはかかるものの、その後の人件費は削減できるでしょう。
またコールセンターなどで、担当者が直接対応できる時間には限りがあります。自動で応答するチャットボットなら、ユーザーの好きなタイミングで利用可能です。知りたい情報を手軽に入手できるため、満足度の向上にもつながるでしょう。
チャットボット導入のメリットは、以下の記事にてよりくわしく解説しています。ぜひチェックしてみてください。
チャットボット導入事例7選
チャットボットを導入し、業務改善に成功した企業は多くあります。事例を7つ紹介するので、導入後のイメージを膨らませてみてください。
事例1:30%以上の自己解決率の向上
株式会社NTTドコモ様が導入したのは、「PKSHA Chatbot」です。それまでは旧来型のキーワードマッチング型チャットボットを利用していたそうですが、AI型へのリプレイスを決断。AIチャットボットならではのメリットを活かし、約300程度であったFAQ数を、1,000以上まで大幅に増加させました。
チャットボットツールの変更により、ユーザーが求める情報を高精度で表示できるように。「ユーザーの自己解決率が約30%向上する」という結果につながりました。
またチャットボット運用に必要な作業工程も大幅に減少したそうです。レポーティング作業やチューニング作業にかかる手間が減ったことで、業務効率改善にも成功しました。
「PKSHA Chatbot」の詳細は以下からどうぞ。
参考:「
PKSHA Chatbotとは?価格や機能・使い方を解説」
事例2:夜間のカスタマーサポート実現で顧客満足度を向上
楽器販売店や音楽教室を営む島村楽器株式会社様が導入したのは、「チャットプラス」。顧客満足度の向上や問い合わせ件数の削減を目的に、チャットボットツール導入を決めたそうです。
2017年よりチャットボットを設置し、運用をスタート。営業時間外のカスタマーサポートを実現しました。その結果、メールでの問い合わせ数が約20~30%減少したそうです。業務効率アップにつながりました。
島村楽器株式会社では、「島村楽器らしさ」を追求するため、完全無人運用はあえて回避しています。チャットボットによる無人サポートと、電話・メール、チャットをあわせた有人サポートの両方をうまく組み合わせて、独自のサポート体制を成功させた事例だといえます。
「チャットプラス」の詳細は以下からどうぞ。
参考:「チャットプラスとは?価格や機能・使い方を解説」
事例3:毎月5,000件のヘルプデスク対応の自動化に成功
AIチャットボット「Alli」を導入したとある企業では、毎月大量に発生する社内ヘルプ対応が問題視されていたそうです。状況を打破するためにチャットボットをテスト導入したものの、回答精度が不十分で使えないという結果に。あらためて「Alli」を導入しました。
回答精度の高さに定評があるツールを導入したことで、ヘルプ対応業務の自動化に成功。導入直後から、75%以上の回答精度を実現したそうです。毎月5,000件もの社内ヘルプデスク対応を自動化したことで、業務効率化に成功しました。
「Alli」に関する詳細は以下からどうぞ。
参考:「Alliとは?価格や機能・使い方を解説」
事例4:サービス成約率が1.5倍へと成長
ブライダル事業を営む企業では、LINEの公式アカウントを導入して、顧客からの問い合わせに対応していたそうです。扱う顧客数が増加したことで、スタッフにかかる負荷が問題視されていました。
またリスティング広告経由でランディングページを作成したものの、トーク率は40%と低迷する結果に。アプローチの機会損失という課題も抱えていました。
こうした状況を打破するため、「LINE」公式アカウント機能を拡張できる「Liny」を導入。その結果、友達追加のタイミングでアプローチできるようになり、トーク率も98%に改善しました。LINE経由のサービス成約率が1.5倍へアップするなど、優れた成果を得られたそうです。
「Liny」に関する詳細は以下からどうぞ。
参考:「Linyとは?価格や機能・使い方を解説」
事例5:毎月15万円の省力化に成功
AIチャットボット「CB3」は、NDIソリューションズ株式会社様が提供しています。社内用・社外用チャットボットとして多くの企業で導入されているツールを、自社内でも活用しているそうです。
2017年より本格稼働させ、社内で生じる人事・総務関連の問い合わせに自動で回答。月間150件をAIチャットボットが対応することで、15万円/月の省力化に成功しています。ツール導入による経済的効果をわかりやすく把握できる事例といえるでしょう。
「CB3」に関する詳細は以下からどうぞ。
参考:「CB3とは?価格や機能・使い方を解説」
事例6:問い合わせ数4倍でサービス知名度向上
森永製菓株式会社様では、お菓子にオリジナルのプリントができる「おかしプリント」サービスを展開中です。サービスについて、より気軽に問い合わせをしてほしいという思いから「チャットプラス」を導入しました。
チャットボット導入により、顧客の「ちょっとだけ聞きたい」ニーズを満たすことに成功。問い合わせ数は約4倍へと増加したそうです。人的コストは最小限に、新サービスの知名度向上に成功した事例といえるでしょう。
「チャットプラス」では、ユーザー別訪問回数や履歴なども確認できます。これらの機能をもとに、「さらに一歩進めた運用方法も検討したい」とのことです。
「チャットプラス」の詳細は以下からどうぞ。
参考:「チャットプラスとは?価格や機能・使い方を解説」
事例7:AI非搭載から搭載型への乗り換えで精度改善
AI非搭載型のチャットボットを導入していた企業では、精度改善を目的にAI搭載型への乗り換えを実施。「品質改善のコストが高い」「FAQの改修負荷が高い」などの悩みを解決するため、「Alli」を選択しました。
「Alli」導入により、面倒なチャットフロー構築やFAQ登録がノーコードでできるようになり、運用やメンテナンスにかかる負担の軽減に成功しました。また入手した情報は、自由に分析が可能。利用状況の把握や改善策の分析までもが、導入前よりも容易になったそうです。
単純にお客様対応業務の負担が軽減しただけではなく、精度向上にも成功。回答の品質を担保できるようになった事例です。
「Alli」に関する詳細は以下からどうぞ。
参考:「Alliとは?価格や機能・使い方を解説」
チャットボットの導入を検討するなら資料請求してみよう
導入事例からもわかるとおり、チャットボットは「どれを導入しても結果は同じ」というわけではありません。しっかりとした成果を得るためには、自社に合ったツールを導入する必要があるでしょう。
まずはそれぞれのチャットボットツールの特徴を把握するためにも、資料請求を行ってみてはいかがでしょうか。自社に必要なツールがどれか、判断しやすくなるはずです。