ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■移行元別
- Excelや表計算ソフトから移行:JUST.DB、GENIEE SFA/CRM、Customa!
- オンプレミス型・自社開発システムから移行:Microsoft Dynamics 365 Sales、キントーン
- 他社のクラウド型CRMから移行:Translead CRM、ZohoCRM
- 紙の名刺から顧客データを作り直す:Sansan、SKYPCE
- ■重視したい支援別
- 操作研修などの定着支援:SKYPCE、esm(eセールスマネージャー)、Translead CRM
移行元で変わる顧客管理システム乗り換えの難しさ
顧客管理システムの乗り換えといっても、今どの仕組みで顧客情報を管理しているかによって、移行の作業量と注意点は異なります。ここでは代表的な3つの移行元について、乗り換え時に気をつけたい点を整理します。自社の状況に近いものから確認してください。
Excelや表計算ソフトからの移行
ExcelからCRMへ移行する場合、最も時間がかかるのはデータの整形です。担当者ごとに別のファイルで管理していると、同じ顧客が複数のファイルに重複して登録されているケースがあります。
また、セルの結合や1つのセルに複数の情報を入れた書き方は、そのままでは取り込めません。会社名と担当者名の列を分ける、日付の書式を統一するといった整形を行い、CSV形式で出力してから取り込むのが基本的な流れです。
オンプレミス型・自社開発システムからの移行
自社サーバに構築したオンプレミス型や自社開発の顧客管理システムから移行する場合、最初の課題はデータをどのように取り出すかの確認です。標準の出力機能がなく、開発会社やシステム担当者にデータ抽出を依頼する必要があるケースもあります。
長年の運用で独自の項目や帳票が追加されていることも珍しくありません。乗り換え先で同じ項目を再現できるか、不要な項目を整理できるかを検討し、サーバの保守契約の終了時期もあわせて確認しておきましょう。
他社のクラウド型CRMからの移行
クラウド型CRMから別のクラウド型CRMへ移る場合、現行製品にCSV出力の機能があれば、データの取り出し自体は比較的進めやすい傾向です。ただし、出力できるデータの範囲は製品やプランによって異なります。
注意したいのは、顧客と商談、活動履歴のつながりです。データ同士の関連づけを保ったまま移すためには、取り込む順番やID項目の扱いを決める必要があります。乗り換え先のベンダーが移行ツールや手順書を用意しているかも確認しましょう。
顧客管理システムの乗り換えで起こりやすい失敗と対策
顧客管理システムの乗り換えでは、データの品質や現場の受け入れ、他システムとの連携で問題が起こる場合があります。原因は1つとは限らず、準備不足やスケジュールの無理が重なって生じることもあります。代表的な失敗例と、事前にできる対策を紹介します。
データの重複や欠損が残る
乗り換え後に同じ顧客が二重に表示される、過去の商談履歴が一部見つからないといった問題が起こるケースがあります。移行前のデータ整理が不十分だった場合や、項目の対応づけに誤りがあった場合に生じやすい問題です。
対策として、移行前に重複を統合し、一部のデータでテスト移行を行います。移行後は移行元と移行先の件数を比べ、いくつかの顧客を抜き出して内容が正しく入っているかを照合しましょう。移行元のデータはバックアップとして一定期間保管しておくと安心です。
現場が新しい画面に慣れず入力が止まる
システムを切り替えた直後に、現場の担当者が新しい画面に慣れず、入力が滞る場合があります。旧システムの操作に慣れているほど、新しい操作手順に戸惑いが生じやすくなります。
対策は、導入前の段階から現場の担当者を選定や検証に参加させることです。切り替え前に操作研修を行い、よく使う操作をまとめた簡単な手順書を配布しましょう。切り替え後しばらくは質問を受け付ける窓口を設け、出てきた疑問をナレッジとして共有すると定着を後押しできます。
連携先の設定漏れで業務が止まる
CRMが名刺管理ツールやメール配信ツール、会計システムと連携している場合、乗り換え時に連携の設定が漏れると、データが反映されない状態が起こり得ます。旧システム側で自動化していた処理が止まり、気づくまでに時間がかかるケースもあります。
移行前に、現在どのシステムとどのデータをやり取りしているかを一覧にしておきましょう。乗り換え先と連携先の双方で設定が必要な場合もあるため、各ベンダーに対応方法を確認し、切り替え後に同期の状況を点検します。
現行システムの契約とデータで確認すべきこと
乗り換え先を探す前に、現在利用している顧客管理システムの契約条件とデータの扱いを確認しておくことが欠かせません。解約の期限やデータを出力できる範囲を把握していないと、移行のスケジュールが組めず、二重の費用が長く発生する場合もあります。
解約の通知期限と契約更新日
クラウド型のCRMは、年間契約や自動更新を採用している場合があります。契約更新日の何日前までに解約を申し出る必要があるかを確認しておかないと、意図せず契約が1年延長されるおそれがあります。
契約書や利用規約で、解約の通知期限と最低利用期間、途中解約時の扱いを確認しましょう。この期限から逆算して、乗り換え先の選定やテスト移行の期間を確保します。並行稼働の期間を設ける場合は、その分の費用も見込んでおく必要があります。
データのエクスポート範囲と形式
現行システムから出力できるデータの範囲は、事前に確かめておきたい重要項目です。顧客の基本情報は出力できても、活動履歴やメールの送受信記録、カスタム項目は出力の対象外となっている場合があります。
出力できる形式がCSVなのか、APIを通じて取り出す必要があるのかも確認しましょう。解約後はデータにアクセスできなくなる製品もあるため、データの保存期間と削除のタイミングもベンダーに問い合わせておくと安心です。
添付ファイルや履歴データの扱い
見積書や契約書のPDF、商談メモに添付した画像などのファイルは、テキストのデータとは別に移行方法を検討する必要があります。製品によっては一括で出力できず、個別にダウンロードしなければならない場合もあります。
すべてを移すと作業量が膨らむため、移行対象を一定期間のものに絞り、それ以前のファイルは社内のファイルサーバに保管する方法も選択肢です。保管場所と検索方法を社内で共有し、必要なときに誰でも参照できる状態にしておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でCRMの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
乗り換え先のCRMを選ぶ基準
乗り換え先を選ぶ際は、機能の多さだけでなく、移行を円滑に進められるか、乗り換え後も自社で運用を続けられるかを基準に比較します。旧システムで感じていた不満が解消できるかどうかを、具体的な確認項目に落とし込んで判断しましょう。
移行をどこまで支援してもらえるか
乗り換え先を比較する際は、ベンダーがどこまで移行を支援してくれるかを確認します。手順書の提供だけなのか、データの取り込み作業を代行してくれるのか、項目設計の相談に乗ってくれるのかで、社内の負担は大きく変わります。
支援が有償か無償かも製品によって異なります。移行支援を外部のパートナー企業が担当するケースもあるため、窓口と費用の範囲を見積もりの段階で明確にしておきましょう。移行後に不具合が見つかった場合の修正対応が含まれるかどうかも、確認しておきたいポイントです。
既存ツールと連携できるか
現在使っている名刺管理ツールやグループウェア、会計システムと連携できるかは、乗り換え先を絞り込む重要な基準です。連携できない場合、旧システムでは不要だった手作業が新たに発生するおそれがあります。
標準の連携機能で対応できるのか、APIや外部の連携サービスを使う必要があるのかを確認します。連携の設定作業を誰が担うのか、連携エラーが起きたときに通知や履歴で状況を把握できるのかも、あわせて確認しておきたい項目です。
項目や画面を自社で変更できるか
乗り換え後に運用を改善していくには、入力項目や画面のレイアウトを自社で変更できるかどうかも重要です。変更のたびにベンダーへ依頼が必要な場合、改善のスピードが落ち、費用もかかります。
無料トライアルの期間中に、項目の追加や並び替え、権限設定の変更を実際に試してみましょう。管理者向けの操作が専門知識なしで行えるかを確認し、設定の手順を複数の担当者で共有できるかも見ておくと、特定の担当者に頼らない運用につながります。
乗り換え候補のCRM比較表
移行元のシステムや重視したい支援の内容から選んだ顧客管理システムを、特徴とあわせて一覧にしました。現行システムと見比べながら候補を整理してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| esm(eセールスマネージャー) | 業種や規模にあわせた設計・環境の提案と、専任の定着支援チームによる導入後のサポートを受けられる |
| Sansan | 名刺をスキャンするだけで顧客データベースを構築でき、人事異動情報などで内容が更新される |
| Translead CRM | 操作の複雑さや画面遷移の多さといった従来のCRM/SFAの課題解決を掲げ、一画面で操作が完結する |
| JUST.DB | CSVファイルからパネルを作成でき、Excelの顧客リストをもとに業務システムを組み立てられるノーコードDB |
| SKYPCE | AI-OCRとオペレーターのチェックで名刺をデータ化し、研修会やヘルプデスクで導入後の活用を支援する |
| Microsoft Dynamics 365 Sales | AccessやExcelで分散していた顧客情報を統合した導入事例があり、基幹システムとも連携できるCRM/SFA |
| キントーン | 自社開発より手軽に業務の仕組み化を進められ、顧客・案件・活動履歴をひも付けて管理できる |
| GENIEE SFA/CRM | ツールやExcelに散在した営業データを統合し、名刺のスキャンやAI議事録で記録を整えられるSFA/CRM |
| Customa! | エクセル管理からの移行を想定したクラウド型顧客管理システムで、インストールや使い方の導入サポートが付く |
| ZohoCRM | 大手CRM/SFAからの乗り換えを想定し、ノーコード/ローコードで画面や業務フローを構築できるCRM |
移行元にあわせて選ぶ顧客管理システム
Excelや自社開発システム、他社のクラウド型CRM、紙の名刺など、現在の管理方法から移りやすい製品をまとめました。
esm(eセールスマネージャー)
- 定着率95%!定着支援の専門チームが課題に合わせて徹底支援。
- 6,000社超、185業種以上で採用されているCRM/SFA
- 確かな効果。売上192%、営業会議時間1/6を実現するCRM/SFAツール
ソフトブレーン株式会社が提供する「esm(eセールスマネージャー)」は、顧客管理・案件管理から分析・集計までを備えたCRM/SFAです。営業担当者の入力工数を最小限にする設計を重視しており、一度の活動報告が各種グラフやレポートに反映され、Excel連携にも対応しています。業種や企業規模にあわせたCRM/SFAの設計・環境の提案に加え、専任の定着支援チームが導入から活用までをサポート。乗り換え後に現場へ根づかせる取り組みまで支援を受けたい企業に適しています。
Sansan
- 名刺をスキャンするだけ。精度99.9%で正確な顧客DBを構築
- SFAやMAなど、多種多様な外部サービスと連携できる拡張性の高さ
- 数名規模の中小企業から大手企業まで幅広く1万社の利用実績
Sansan株式会社が提供する「Sansan」は、名刺をスキャンするだけで顧客データベースを構築できる、名刺起点の顧客管理サービスです。AI技術とオペレーターの手入力で名刺情報をデータ化するため、表記ゆれやデータの欠如を抑えられます。社内で交換された名刺や公開された人事異動情報をもとに内容が更新され、接触履歴を名刺にひも付けて共有することも可能です。紙の名刺や個人ごとの連絡先リストから、全社で使える顧客データへ移行したい企業に適しています。
Translead CRM
- 顧客情報を一元管理することで属人化させない顧客データベース
- 日々の営業活動データを記録し活用することで営業の質を向上
- 現場を知り尽くした営業が監修した圧倒的に使いやすいUI
株式会社Transleadが提供する「Translead CRM」は、営業のプロが監修した画面設計を持つCRM/SFAです。関連データは1クリックで表示でき、閲覧・検索・入力を一画面で完結。項目はユーザー側がノーコードで変更できます。従来のCRM/SFAの複雑な操作や画面遷移の多さに課題を感じている企業に向いています。
JUST.DB
- 【完全ノーコード×生成AI】マウス操作と"ことば"でシステム開発
- 【多彩な標準機能】高い拡張性により、全社DXをJUST.DB1つで実現
- 【同時ログインライセンス】全社展開してもコストを抑制
株式会社ジャストシステムが提供する「JUST.DB」は、ノーコードで業務システムを構築できるクラウドデータベースです。CSV形式のファイルからパネルを作成する機能を備え、Excelで管理してきた顧客リストや他システムから出力したデータを使って素早くシステム化できます。顧客管理・問い合わせ管理などのCRM機能に加え、ワークフローや帳票出力も標準搭載。生成AIにチャットで指示してデータテーブルを自動生成することもでき、表計算ソフトから移行する際の画面設計の手間を抑えられます。
SKYPCE
- 顧客情報の手入力不要。名刺のスキャンで簡単・正確にデータ化
- 新しい名刺がスキャンされるだけで、情報を自動で更新
- 効率的・効果的なメール配信もSKYPCEで支援
Sky株式会社が提供する「SKYPCE」は、名刺情報を顧客情報としてデータベース化できる営業名刺管理サービスです。スキャナーや複合機、スマートフォンで取り込んだ名刺は、AI-OCRとオペレーターのチェックを経てデータ化されます。SFA機能を標準搭載し、リード管理・案件管理までまとめて扱えるほか、Salesforceなど外部のSFA/CRMとの連携にも対応。導入後は研修会やセミナー、ヘルプデスクで活用を支援しており、移行後の定着を重視する企業にも向いています。
Microsoft Dynamics 365 Sales
- Microsoft 365連携で二重入力を解消し、業務を効率化
- データの一元管理と可視化でデータドリブン経営を促進
- Microsoft Copilotが営業プロセスを最適化し、成果を加速
パナソニック デジタル株式会社が提供する「Microsoft Dynamics 365 Sales」は、営業に関する顧客・案件・活動履歴をクラウドで一元管理するCRM/SFAです。Microsoft 365と連携してメールや予定をCRMにひも付けられ、Power BIで案件の進捗を可視化することも可能です。社内で個別に構築した管理の仕組みから移行したい企業に適しています。
キントーン
- 自社の業務にフィットする「顧客管理」アプリをつくれる
- ノウハウ活用で商談力を強化
- プラグイン・連携サービスを組み合わせて業務がより効率的に
サイボウズ株式会社が提供する「キントーン」は、ノーコード・ローコードで現場の業務にあう業務アプリをつくれる業務改善プラットフォームです。表計算ソフトより快適に、自社でシステム開発するよりスピーディーかつ低コストに業務の仕組み化を進められるとしています。「SFA(営業支援)パック」の利用イメージでは、企業情報・担当者・案件・活動履歴をひも付けて管理できます。表計算ソフトや自社開発による業務管理を見直し、自社の業務にあわせた顧客管理の仕組みを構築したい企業に向いています。
GENIEE SFA/CRM
- AIが商談・名刺情報をSFA/CRMに自動記録し報告負担を軽減
- SFAに自動記録し報告負担を軽減
- SlackやGoogleなどの外部ツールと標準連携
株式会社ジーニーが提供する「GENIEE SFA/CRM」は、顧客管理・商談管理・活動履歴管理を軸にした営業管理・顧客管理プラットフォームです。ツールやExcelに散在しがちな営業データを統合し、同じ基盤で扱えるようにします。名刺はスキャンで自動データ化でき、AI議事録で商談後の記録も進めやすくなります。Slack・Microsoft Teams・Gmail・Googleカレンダーなどとの連携や、SSO・二段階認証といった管理機能も搭載。表計算ソフト中心の管理から抜け出したい企業に適した移行先です。
Customa! (株式会社アイバス)
- 1社で月額9,980円の低価格
- 5名~100名程度の中小企業向けの顧客管理システム
- IT担当者がいなくても運用開始まで困らない盤石のサポート体制
ZohoCRM (ゾーホージャパン株式会社)
- 月額1,680円から利用でき、大手CRM/SFAより最大80%コスト削減。
- ノーコード/ローコードでデザインや業務フローを自由に構築。
- 国内DC、高セキュリティ対策。
まとめ
顧客管理システムの乗り換えは、Excelやオンプレミス型、他社クラウドといった移行元によって準備の内容が変わります。データの重複や欠損、現場の戸惑い、連携の設定漏れといった失敗は、テスト移行や研修、連携先の一覧化で防ぎやすくなります。現行システムの解約期限やデータの出力範囲を早めに確認し、移行支援や連携の条件を比べたうえで乗り換え先を選びましょう。まずは資料請求して、複数のCRMを比較してみてください。

