無料ではじめられるPBXは?
通常のPBXやインターネット回線を利用するIP-PBXは社内にハードウェアやサーバを設置する必要があるため、無料で始められる製品は多くありません。特にIP-PBXの場合はソフトウェアで提供しているタイプもあり、ソフトウェア自体を無料で提供していたとしても、ソフトウェアをインストールするサーバを用意する必要があるのです。
一方で、PBXの種類の中には「クラウド型PBX」があります。クラウド型PBXとは、クラウド型PBXサービスを提供している事業者のサーバにインターネットを介してアクセスし、PBXの機能やサービスを利用するタイプのPBXです。
つまりこのクラウド型PBXであれば、インターネット環境・パソコン・ヘッドセットや電話機があれば電話を行うことができ、中には無料で利用できるサービスや無料のトライアル期間があるサービスもあるのです。
無料で使えるPBXを比較
ここからは、オープンソースのPBXや無料トライアルのあるクラウド型PBXを紹介します。
Asterisk
Asteriskは主にLinuxで動作するオープンソースのIP-PBXです。内線・外線制御に加え、ボイスメールやIVR、音声会議も構築可能。ライセンス費用は不要ですが、サーバや設定・運用コストは必要です。
MAHO-PBX NetDevancer
- オプション料金なしの低コストで快適な電話環境を実現
- WEB管理画面から自社でサクッと設定変更できる簡単操作
- 導入から運用までずっと安心できる万全なサポート体制
株式会社まほろば工房が提供する「MAHO-PBX NetDevancer」は、IP技術を活用した高機能なPBXです。アプライアンスPBXとクラウドPBXの両方に対応し、Web管理画面から自社で設定変更が可能。オプション料金なしで多彩なPBX機能を利用できます。NetDevancer Cloudでの無料トライアルが可能です。
Omnia LINK
- クラウド型のため、オンプレミス型より低予算ですぐ導入が可能
- 音声認識(標準装備)により対話内容をリアルタイムにテキスト化
- 生成AIによる通話内容の自動要約機能で後処理を効率化
ビーウィズ株式会社 Bewith, Inc.が提供する「Omnia LINK」は、クラウド型PBXを基盤としたコールセンター向けテレフォニーソリューションです。通話の受発信や管理機能に加え、音声認識による通話内容のリアルタイムテキスト化や生成AIを活用した自動要約機能を搭載。導入前にはデモで、通話品質やSV向け画面の操作性など、実運用を想定した確認ができます。
トビラフォン Cloud
- 設備投資不要で簡単に導入可能
- 自動テキスト化などのさまざまな機能が標準搭載
- 柔軟な着信設定と操作性に優れた管理画面
トビラシステムズ株式会社が提供する「トビラフォン Cloud」は、専用アプリを利用して会社番号の発着信ができる完全クラウド型PBXです。設備投資が不要で、通話録音や音声テキスト化などの機能を標準で利用でき、導入前には無料トライアルで使い勝手を確認できます。
IZUMO-PBX
- 全ての拠点を内線化でき、会社電話でどこでも発着信可能
- 高い音声品質と強固なセキュリティをもつプライベートクラウド
- 専用アプリを使えば、スマホをビジネスフォンとして利用可能
株式会社フィールトラストが提供する「IZUMO-PBX」は、利用中の電話番号のまま全拠点を内線化できるPBXサービスです。従来の電話交換機をクラウド上で構築し、専用アプリでスマートフォンをビジネスフォンとして利用できます。プライベートクラウドにより音声品質とセキュリティに配慮した構成を採用しています。
ひかりクラウドPBX (東日本電信電話 株式会社)
- スマホ1台で内線番号・代表番号・携帯番号の3つを使い分け可能
- 業務効率化!社員のスマホで会社宛の電話番号を着信できる
- PBX機能クラウド化!工事手配不要、保守・運用コストも軽減
Arcstar Smart PBX (NTTドコモビジネス株式会社)
- ビジネスフォンの機能はそのまま、コスト削減に貢献できる!
- PBXの導入の手間や時間が抑えられる!
- 音声やメッセージでリアルタイムに会話できるオプションも充実!
このように無料で始められるPBXも存在します。他にもオープンソースではなくクラウド型PBXで無期限、無料で利用できる種類もあります。無料のPBXは大きく分けて「期間限定で使えるPBX」と「機能制限があるPBX」の2種類あります。
期間限定で使える無料PBXは主にトライアル用として使う目的で提供していることが大半です。機能制限がある無料のPBXの場合も基本的にはトライアル用であり、充実した機能を使うためには有償版を使う必要があります。そのためツールによっては広告が頻繁に表示され邪魔になることもあります。
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無料のPBXを使う注意点は?
先程説明したように無料で使えるPBXも存在しますが、利用期間や機能に制限があります。そのため、無料版のツールを使うときにはいくつか注意点があります。無料版を使う注意点を把握しておかないとPBXの導入に失敗する可能性があります。自社に合ったPBXを選ぶためには、PBXの特徴や機能を知るだけでなく、無料の製品を有効活用することが重要です。
ここからは無料のPBXを使うときの注意点を説明していきます。
注意点1.トライアル期間はあるか?
無料のPBXの大半は無料で利用できる期間が設定されています。先程のNTTグループが提供しているPBXのように10営業日のトライアル期間があるものもあれば、3ヶ月ほど無料で利用できるサービスもあります。このようにサービスによってトライアル期間は変わります。そのため、トライアルを行う前にどの程度の規模で試すかを事前に決めておきます。
トライアルで利用する人数が多い場合は、トライアル期間が十分にないと効果を測定し本導入するかどうかを判断できません。また、トライアルを行うときには業務に支障がないように、繁忙期ではなく落ち着いた時期に行うことが有効です。
注意点2.無料PBXの機能で十分か?
特に期限がない無料のPBXは機能制限があったり、使えるアカウントの数に限りがあることが大半です。そのため長期的な利用を考えると実用的ではないものが多いです。無料のPBXを選ぶときには自社に必要な機能をしっかりと確認しておくことが重要です。実際に無料のPBXは機能制限が多く従業員数が多い企業には合わないことが多いです。
こんなときは有償のPBXを使おう!
ここまで説明してきたように無料で利用できるPBXは実用的でないものが多いため、活用が難しいケースが大半です。冒頭の無料PBXの「Asterisk」のように、オープンソースで自由に自社で構築できるものであれば、知識と技術を使って最適なPBXを組み上げることが可能です。
しかし、従業員数が少ない小規模の企業であれば、専門的な技術者がいないことも多くオープンソースで開発を進めるのは難しいです。大企業であれば専門的な技術者がいたとしても従業員全員分の環境を構築するとなると時間や費用がかかる可能性があります。 このように無料版のPBXでは対応できないケースも多くあるため、有償版の利用を考えることも重要です。
ここからは有償のPBXが有効なケースを紹介していきます。
ケース1:長期的な導入を検討するケース
まず1つめのケースは、導入するPBXを長期的に利用するときです。無料版のPBXであれば期間に制限があることが大半であるため、長期的に利用できないケースがほとんどです。
また、期限に制限がない無料のPBXでも機能制限があるため長期的に利用すると不具合が生じるケースもあります。そのため、無料のPBXを利用するときには、まず無料版を使う目的を明確にし、しっかりと機能を確認することが大切です。本格的にPBXを導入するために無料版を使う場合は、有料版の機能を把握しておくことも重要です。
ケース2:番号制限などが不都合になるケース
先程説明したように無料のPBXツールは機能制限があり、中には発番できる電話番号に制限がある場合もあります。基本的に無料のPBXツールであれば充実した機能がないだけでなく、アカウントの数や電話番号に制限があるため、自社の業務に合わないケースが多くあります。このように1つの企業でも複数の電話番号を発番したり、従業員数が多いときは対応できないケースがあります。
従業員数が少ない場合でも、録音や他のシステムと連携するのであれば無料版では対応が難しいです。このような場合は有料版を使うのが有効です。
PBXを選ぶポイントとは?
ここまで紹介したようにPBXの製品は多くあります。自社に合わないPBXを選んでしまうと、使わない機能が多くコストがその分かかるため損失が大きくなります。そのため、PBX選びに失敗しないためにはPBXの選び方を知ることが重要です。PBXを選ぶポイントは大きく分けて「コスト」「ハードウェアの有無」「機能」「セキュリティ」の4種類あります。
ここからはPBXを選ぶポイントの詳細を紹介していきます。
ポイント1.導入・運用コストはどうか?
PBXにはいくつかの種類があり大きく分けて「従来型PBX」「IP-PBX」「クラウド型PBX」の3種類があります。
従来型PBXとは
社内にPBX専用のハードウェアを構築し電話回線を設置する必要があります。そのため、導入コストがかかるだけでなく専用の技術者や業者を呼びPBXの環境を構築する必要があります。また、自社でハードウェアの保守・運用を行う必要があり、席が変わったり増えたりすると、その都度複雑な設定を行うため、運用コストが高くなります。
物理的なハードウェアを用意しますが、耐用年数は6年間になるため、長期間利用するためにはリプレイス(見直し)をする必要があり、費用はかさんでいきます。
IP-PBXとは
IP-PBXは従来型PBXと異なり、電話回線ではなくLANケーブルを使った社内ネットワークを利用します。既に社内に構築した環境を使うため、従来型PBXよりも導入コストを抑えることが可能です。このIP-PBXもハードウェアや自社でサーバを設置してシステムを構築する必要があるため導入コストはそれなりに発生し、保守・運用も自社で行う必要があります。
従来型のPBXは電話回線を使うため、電話番号や内線番号の割り当ての設定は煩雑ですが、IP-PBXはLANケーブルを入れ替え、パソコンで設定を変更するだけでメンテナンスを行うことが可能です。
クラウド型PBXとは
クラウド型PBXは社内に物理的な設備を用意する必要がありません。クラウド型PBXのサービスを提供している事業者のサーバにインターネットを介しアクセスすることで、PBXの機能やサービスを利用できます。
このクラウド型PBXはインターネット環境とパソコン、ヘッドセットや電話機があれば利用できるため、導入コストを抑えることができます。このクラウド型PBXは初期費用を抑え、自社に物理的な環境を設置しないため、従業員数が少ない小規模な企業や立ち上げの企業でも導入しやすい特徴があります。
また、PBXのサーバは自社で管理しないため、保守・運用を行う必要もありません。このクラウド型PBXは利用するユーザーの数(席数)によって月額利用料が決まるため、従業員数が多い大企業でクラウド型PBXを活用すると、月額利用料が膨大になるケースもあるため注意が必要です。
このようにPBXの種類によって導入コストと運用コスト(ランニングコスト)は大きく変わってきます。自社の従業員規模やどれくらいの期間PBXを使うかどうかで決める必要があります。
ポイント2.ハードウェアの設置は必要か?
PBXをこれから選ぶときに意識することはハードウェアの有無です。クラウド型PBX以外のPBXは自社でハードウェアかサーバを設置する必要があります。ハードウェアを自社に設置する場合は、導入コストが発生し自社で保守・運用する必要があります。
また、従来型のPBXの耐用年数は6年間といわれており、年数が過ぎると買い替える必要がありますが、途中で買い替えてしまうと導入コストが無駄になります。
近年では機能が優れたPBXが多くリリースされているため、ハードウェアを自社に用意すると、他の製品に乗り換えることができなくなるリスクがあります。ハードウェアを必要としないクラウド型PBXであれば比較的気軽に見直しを行うことができます。
また、2020年にはアナログの電話回線が廃止になることもあり、今後はハードウェアを設置するタイプのPBXのシェアは少なくなるといわれています。このようなポイントもPBXを選定する際の参考にすることが重要になります。
ポイント3.PBXの機能は十分か?
PBXは製品によって機能は大きく変わります。特にコールセンターのように電話業務をメインで行っている企業は機能が十分にあるか確認する必要があります。
近年ではUC機能(Unified Communication)を搭載したクラウド型PBXが増えています。UC機能とは電話以外のチャット・メール・ビジネス用SNSなどのさまざまなコミュニケーションを統合している機能のことです。クラウド型PBXであればこのような機能をオプションで追加することもでき、企業に合ったPBXを選ぶことが可能になります。
ポイント4.通話のセキュリティ対策は十分か?
PBXで気をつけることは通話が盗聴されないようなセキュリティ対策です。従来型のPBXは社内に電話回線を配置して利用するため、外部から侵入されるリスクは少なくなります。
しかし、IP-PBXやクラウド型PBXはインターネット回線を使用するため、インターネットを通じ音声データを盗聴される可能性があります。そのため、通信で使用する音声データを暗号化することで盗聴されたとしても、データの内容を知られる恐れはありません。
このようなセキュリティリスク以外にもIP-PBXやクラウド型PBXを利用する場合はインターネット環境が重要になります。インターネットに障害が発生すると電話が使えなくなってしまいます。また、クラウド型PBXには発信できない電話番号もあるため導入するときは注意が必要です。
PBXを理解し、自社に合ったシステムを導入しよう
今回は無料・有料のPBXについて紹介してきました。PBXにはさまざまな種類があり、導入形態によって製品やサービスの内容も大きく異なります。中には無料版のPBXもありますが、機能や利用できる期間が制限されるためおすすめしません。導入を迷っているPBXに無料のトライアル期間があれば、実際に使ってみて操作感などを確認してみることが有効です。
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