生産スケジューラとは
生産スケジューラとは、生産計画システムと呼ばれることもあり、人員や設備などのリソース(資源・資産)と生産量とを照らしあわせ、生産計画を立案するシステムです。
具体的には、機械や人が行う作業の量を時間軸上に配置します。各工程の作業時間を分・秒単位で計算して時間軸上に並べることで、工程間の待ち時間をなくしリードタイムの短縮が可能です。また、キャパシティの範囲内で配分するため、無理のない計画を立てられます。
近年の製造業界では、多品種少量生産が増えており、生産計画業務が複雑化しています。生産市場における競争は年々激しさを増し、管理業務の効率化や余剰在庫の圧縮に対応するためにも、生産スケジューラの活用が必要です。
生産管理システムとの違い
- ■生産管理システム
- 計画・生産・販売といった製造に関わるすべてを統合的に管理するシステム。生産プロセス全体をカバーするため多機能。
- ■生産スケジューラ
- 詳細な生産計画を立案できるシステム。生産スケジューリングに特化。
生産管理システムにも生産計画を立案する機能が搭載されていますが、生産プロセス全体を管理するなかの一機能であり、計画の粒度は生産スケジューラほど細かくありません。分・秒単位でのリソース割り当てや工程管理は困難です。
「生産計画の作成時間を短縮したい」「生産計画の属人化を解消したい」「生産計画の精度を高めたい」などの課題・ニーズがある場合、生産スケジューラの導入がおすすめです。
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「QCD(品質・原価・納期)の最適化を実現したい」「関連部署の連携や情報共有を円滑に行いたい」といったお悩みには、生産管理システムの導入がおすすめです。
▼生産スケジューラ機能がある生産管理システムを比較へジャンプ
生産スケジューラはエクセルで自作できるのか
生産スケジューラは同時進行する複数の作業において、可能な限り工程を圧縮させながら設備や機械、人の作業もスケジュール化します。1本の工程バーで表現できるような単純なものではないため、エクセルでの管理には不向きです。
複数の作業を一元管理するにはガントチャートが適しています。エクセルでもガントチャートを作成できますが、計画変更があるたびに修正し最新版を共有しなければならないため手間がかかります。
生産スケジューラを活用すると、ガントチャートが自動で作成されるため、更新も共有もスムーズです。需要予測や作業見込みを含めた生産計画の立案など、エクセルより運用しやすく効果も高いでしょう。
生産スケジューラのメリット
生産スケジューラを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、導入効果を詳しく紹介します。
生産の最適化
生産スケジューラを導入すると、さまざまなことが可視化され、適切な判断や対応が実現します。以下、可視化されるものの一例です。
- ●製造リードタイム
- ●各オーダーの進捗状況
- ●ボトルネックな工程
- ●在庫やリソース状況
現状の可視化はもちろん、ある程度先の予測が立てられます。そのため「納期遅れの心配はないか」「いつ、どれくらいの量のリソースを手配すべきか」など適切な判断につながり、リードタイムの短縮や余剰在庫の圧縮が実現します。資材・仕掛品・製品の余剰在庫を圧縮すれば、キャッシュフローの改善にもつながるでしょう。
なお、生産スケジューラには、シミュレーション機能を搭載し、今後起こりうる問題の提起・業務改善・意思決定をサポートする製品もあります。
属人化を解消し高速化
A工程が終わってからでないとB工程を進められないなど、操業上の制約を考慮しながら生産スケジュールを立てなければなりません。加えて納期や設備の負荷調整なども求められます。現場の担当者に判断が委ねられるケースも多いため、スケジューリングは属人化する傾向があるでしょう。
生産スケジューラの導入で、理論的かつ効率的な生産スケジュールを高速で組めます。急な変更があってもすぐに対応でき、納期遅れの対策として過剰なバッファの設定も必要ありません。また、スケジュール作成のシステム化により、ノウハウ継承もスムーズになるでしょう。
生産スケジューラの導入方法
生産スケジューラの導入には、適切な手順が求められます。生産スケジューラの導入方法は以下のとおりです。
- ■導入目的を整理する
- 現場の現状を把握し、課題や導入後に得たい効果などを整理します。
- ■プロジェクトチームの立ち上げ
- 導入目的をふまえて、チームメンバーを選びます。役割や権限を明確化し、運用方法を決定しましょう。
- ■製品の選定
- 生産スケジューラの要件を洗い出し、最適な製品を決めます。無料トライアルがあれば活用しましょう。
- ■データ整備
- 工場の稼働・製造方法・オーダー・進捗状況・操業制約など、生産スケジューラ運用に必要なデータを整備します。
- ■運用ルールの作成と実行
- 運用ルールを確定します。定期的なデータのメンテナンスやシステムのバージョンアップなどを実施し、運用しましょう。
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生産スケジューラの選定ポイント
生産スケジューラを導入する際には、サポート体制や提供形態など確認すべき点があります。具体的にどのようなポイントに着目すればよいか解説します。
計画の組み直しにも柔軟に対応できるか
製造現場では、設備不調や部品調達ミスなどのトラブルが発生し、生産スケジュールどおりに進行できない可能性もあります。そのため、生産スケジューラを選定する際には、製造現場の状況にあわせて柔軟に計画を変更できるかが重要です。
生産計画に変更が生じた際、新たな情報を追加・変更してすばやく短時間で計画を更新できるかを確認しておきましょう。また、現場の生産状況をリアルタイムに把握し、スケジュールの変更を確実に現場に伝えるためのインターフェースや、進捗管理システムなどとの連携機能も考慮する必要があります。
サポート体制は充実しているか
サポート体制は導入時のみの対応や、導入から実際の運用まで支援している場合など、提供会社によってさまざまです。はじめての導入で運用に不安がある場合は、電話やチャットでのサポートだけでなく、リモート操作や訪問対応など手厚いサポートがある提供会社を選ぶことも重要でしょう。また、導入前に操作性が試せる無料トライアルを活用したり、操作方法のオンライン説明会などに参加したりするのもおすすめです。
提供形態は適しているか
生産スケジューラの多くは、クラウド型やオンプレミス型、パッケージ型で提供されています。クラウド型はインターネットを介してサービスを利用するので、サーバなどを用意せずに初期費用を抑えて導入可能です。
一方、オンプレミス型は拡張性に優れており、自社仕様の生産管理システムを構築できます。クラウド型よりも初期費用はかかる傾向にありますが、自社内で運用するためランニングコストを抑えられる場合もあります。また、パッケージ型であれば設計や初期設定作業を経ず、すぐに利用可能です。
提供形態によって、費用や導入にかかる時間などが大きく変わってくるため、予算や利用環境、導入までの期間を考慮して選びましょう。
おすすめ製品の比較表
生産スケジューラや生産計画の立案に強みをもつ生産管理システムを比較表(ITトレンド2023年間ランキング順)にて紹介します。まずは、提供形態や価格などをまとめた比較表で、各製品の特徴を比べてみてみましょう。
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製品名 |
対象企業規模 |
提供形態 |
価格 |
対応機能 |
レビュー評価 |
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i-PROWシリーズ |
10名以上100名未満、1億円以上10億円未満 |
オンプレミス / パッケージソフト / その他 |
ー |
製造全般/組立・加工/生産計画/資材管理 |
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TPiCS-X |
10名以上100名未満、1億円以上10億円未満 |
オンプレミス / クラウド / パッケージソフト |
1,200,000円~ |
製造全般/組立・加工/プロセス製造/生産計画/需要予測/資材管理 |
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UM SaaS Cloud |
すべての規模に対応 |
クラウド / SaaS |
ー |
製造全般/組立・加工/プロセス製造/生産計画/資材管理 |
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SPENCER |
250名以上、100億円以上 |
オンプレミス / クラウド |
ー |
製造全般/組立・加工/プロセス製造/生産計画/需要予測/資材管理 |
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TECHS-BK Ver.5 |
10名以上100名未満、1億円以上10億円未満 |
パッケージソフト |
ー |
製造全般/組立・加工 |
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TECHS-S NOA |
10名以上100名未満、1億円以上50億円未満 |
オンプレミス / クラウド / パッケージソフト |
ー |
製造全般/組立・加工/資材管理 |
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A's Style |
50名以上500名未満、10億円以上 |
オンプレミス / クラウド / パッケージソフト |
10,000,000円~ |
製造全般/組立・加工/プロセス製造/生産計画/資材管理 |
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成形業統合生産管理システム GMICS |
10名以上250名未満、10億円以上100億円未満 |
オンプレミス / パッケージソフト |
ー |
製造全般/組立・加工/生産計画/資材管理 |
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EXPLANNER/J |
100名以上、100億円以上 |
オンプレミス / クラウド / パッケージソフト |
3,500,000円~ |
製造全般/組立・加工/プロセス製造/生産計画/資材管理 |
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成形工場生産管理システム MICS7 |
すべての規模に対応 |
パッケージソフト |
ー |
生産計画 |
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atWill |
すべての従業員規模に対応、100億円以上 |
オンプレミス / パッケージソフト |
30,000,000円~ |
製造全般/組立・加工/生産計画/資材管理 |
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FutureStage |
10名以上500名未満、10億円以上500億円未満 |
オンプレミス / クラウド / パッケージソフト / SaaS |
20,000,000円 |
製造全般/組立・加工/生産計画/資材管理 |
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FUSE(フューズ) |
10名以上100名未満、すべての売上規模に対応 |
オンプレミス / クラウド |
3,000,000円~ |
製造全般/生産計画/資材管理 |
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生産スケジューラAsprova |
すべての規模に対応 |
オンプレミス |
ー |
製造全般/組立・加工/プロセス製造/生産計画/資材管理 |
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※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
生産スケジューラを比較
精度の高い生産スケジュールを自動立案できる、特化型のツールを紹介します。
《生産スケジューラAsprova》のPOINT
- 全世界3,000以上の導入実績!グローバル企業も徹底サポート!
- 高精度の生産計画を自動立案!工数削減と生産量アップを実現!
- ガントチャート・負荷グラフで製造現場の実態を見える化!
アスプローバ株式会社が提供する「生産スケジューラAsprova」は、秒単位に最適化された高度な生産計画を短時間で立案できるシステムです。ガントチャートや負荷グラフの活用により、設備・人員・在庫などのリソース配分を直感的に把握でき、計画の変更や更新にもスピーディーに対応可能です。また、より高難度のスケジュール立案を支援する「Solverオプション」など、追加機能も充実しています。
Seiryu
株式会社テクノアが提供する「Seiryu」は、多品種少量生産向けの生産スケジューラです。機械の負荷状況にもとづき、適切な機械を自動で割り当てるため、割り込み案件による急なスケジュール変更にも効率よく対応できます。生産管理システムや販売管理システムとの連携も可能です。
生産スケジューラ機能がある生産管理システムを比較
ここからは、生産計画の立案に強みをもつ生産管理システムの紹介です。生産スケジュール機能を備えたものや、生産スケジューラとの連携によりコスト削減や生産力の強化を図るものなどさまざまです。気になる製品は緑の「+資料請求リストに追加」ボタンでカート追加しておくと、あとからまとめて資料請求ができるので、製品選びにご活用ください。
《i-PROWシリーズ》のPOINT
- 作業進捗の「見える化」により工場経営をサポート
- リアルタイムな照会でコスト削減に貢献
- 見積り・受注から出荷までの工場業務全般をバックアップ
株式会社DigitWorksが提供している「i-PROWシリーズ」は、個別受注や多品種少量生産に特化した生産管理システムです。搭載されている生産スケジュール管理機能では、要員や機械、工程、整備など項目ごとの細かなスケジュール管理が可能です。また、柔軟なカスタマイズ性により、現場にあわせて独自のシステムを構築できます。ライセンスフリーのため低コストかつ短期間で導入可能な点もメリットです。
いい点 自動車、輸送機器 100名以上 250名未満
改善してほしい点 その他製造 10名以上 50名未満
《TPiCS-X》のPOINT
- 国内外で2071社以上の実績(英語・中国語・ベトナム語の対応)
- 一品生産(製番管理)や繰り返し生産(MRP)の機能が充実
- 短納期の対応や、在庫削減を目的とされる企業にお勧めします
株式会社 ティーピクス研究所が提供している「TPiCS-X」は、量産繰返生産や少量多品種生産、個別一品受注生産など、さまざまな生産形態に対応した生産管理システムです。部門別ガントチャートオプションを利用すると、部門ごとの詳細な生産計画がガントチャート上に表示されます。さらに、ガントチャート上で各項目や計画をドラッグ&ドロップして移動するだけで、計画の変更調整やリソースごとの分割などができます。また、英語や中国語など多言語にも対応しており、国内外問わず多くの製造業での導入実績があるのも強みです。
《UM SaaS Cloud》のPOINT
- 多様な生産形態(加工・組立・プロセス生産)に対応
- スマホ・タブレット・IoTデバイスと連携し多様な入力方法を実現
- 強固なセキュリティ基盤上に必要な機能の段階導入が可能
株式会社シナプスイノベーションが提供している「UM SaaS Cloud」は、製造現場における見積から生産計画、製造管理や在庫管理までの業務を網羅したクラウド型生産管理システムです。スマートフォン・タブレットから工程実績を入力できるので、リアルタイムな進捗管理が実現します。また、人員や装置などの細かいリソース負荷を確認しながら、生産スケジュール調整できるガントチャート機能が搭載されているため、生産スケジューラとして活用可能です。
いい点 情報処理、SI、ソフトウェア 100名以上 250名未満
改善してほしい点 情報処理、SI、ソフトウェア 100名以上 250名未満
《SPENCER》のPOINT
- 脱エクセルで最適な生産計画
- プロセス系の企業が多く選択
- カスタマイズでお客様の業務に柔軟に対応
株式会社セイノー情報サービスが提供している「SPENCER」は生産に関するすべての情報を一元管理するWeb型生産管理ソリューションです。多階層の作業スケジュールでも設備や要員ごとの負荷状況を考慮した計画が容易に立てられます。また、搭載されているPSエンジン「ADAP」を活用すると、生産計画から外れたトラブルが発生した場合の資材所要量や能力日程順序などをすばやく再計算し、現場の実態に沿ってリアルタイムで計画を変更できます。工程ごとのリードタイムも考慮して生産計画を立てているため、生産リードタイムの短縮と在庫削減が可能です。
《TECHS-BK Ver.5》のPOINT
- アクティブユーザ10万人超! 導入社数4,500社超の実績あり
- 複雑になりがちなデータの一元管理が可能!
- 導入から稼動まで各専門スタッフが全面サポート!
株式会社テクノアが提供している「TECHS-BK Ver.5」は、多品種少量生産に適した生産管理システムです。「情報の鮮度」と「原価低減」を追求したシステムで、バーコードハンディターミナルによるリアルタイムな進捗状況の把握や、受注から売上までの一元的なデータ管理を実現します。オプション機能である生産スケジューラ「Seiryu」と連携することで、納期やリソース負荷の調整、加工機械の割当などを自動化できます。
改善してほしい点 機械、重電 10名以上 50名未満
《TECHS-S NOA》のPOINT
- アクティブユーザ10万人超! 導入社数4,500社超の実績あり
- 仕掛原価と完成時予測原価をリアルタイムに管理!
- 導入から稼動まで各専門スタッフが全面サポート!
株式会社テクノアが提供している「TECHS-S NOA」は、バーコードで仕入れや作業実績の入力ができる生産管理システムです。面倒な部品データの事前登録が必要ないため、業務が効率化します。また、専門メンバーによるQA対応や、定期的な稼働状況診断などの運用サポートが充実しており、はじめての導入でも安心して運用できるでしょう。なお、オプションで生産スケジューラ「Seiryu」との連携が可能です。
改善してほしい点 機械、重電 100名以上 250名未満
《A's Style》のPOINT
- WEB型ERP:受注~出荷まで一連のプロセスとデータを管理
- 生産計画~工程予実をガントチャートで見える化 ※マウス調整OK
- 現場タブレット活用で叶える現場実績登録 (製造・検査、入出庫)
株式会社ケーエムケーワールドが提供する「A's Style」は、柔軟性と拡張性に優れたERPパッケージです。セミオーダー式のため業務にあわせたシステムを構築できます。必要な機能のみを選択して導入することも可能なため、スモールスタートをしたい企業にもおすすめです。なお、オプションで高機能のMRPや生産スケジューラを搭載できます。
改善してほしい点 自動車、輸送機器 50名以上 100名未満
製品・サービスのPOINT
- 販売実績25年以上の事例・ノウハウを活かした生産管理システム
- WEBの仕組みで、操作性も直観的で、分かり易く、すぐに業務利用
- 成形機の稼働状況もリアルに見え、IoTで工場の見える化を実現
ムラテックフロンティア株式会社が提供する「成形業統合生産管理システム GMICS」は、業務の可視化を実現するWeb対応の生産管理システムです。同社が提供している「MICS7」と同様に、LITという現場端末機を用いて作業の進捗をリアルタイムで把握できます。また、製造オーダーから作成される工程計画でリソースの負荷を積み上げ、機械や作業員の能力に応じた製造指示のスケジューリングが可能です。さらに、Web対応システムのため、機能拡張や事業展開がしやすい点も魅力です。
《EXPLANNER/J》のPOINT
- 受注から出荷・生産管理、原価管理までをフルサポート!
- 見込み生産から個別受注生産まで複数の生産形態に対応!
- 「開発フレームワーク」の構造により変化に強いシステムを提供!
NECが提供している「EXPLANNER/J」は、複数の工場を運営している企業に最適な製造業向けの基幹業務パッケージです。開発フレームワークにより、既存システムとの連携や複数の事業形態に対応できる拡張性の高さが強みです。なお、生産スケジューラ「Asprova(アスプローバ)」とも連携可能で、機械や人員の負荷を考慮しながら、多品種多工程の生産計画を超高速で作成できます。
いい点 卸売・小売業・商業(商社含む) 100名以上 250名未満
改善してほしい点 自動車、輸送機器 750名以上 1,000名未満
製品・サービスのPOINT
- 全ての成形機に対応!
- 独自のスケジュールコンセプトと優れた操作性!
- オンラインによるリアルタイムな作業指示!
ムラテックフロンティア株式会社が提供している「成形工場生産管理システム MICS7」は、成形工場に特化した生産管理システムです。LITという現場端末機器を用いて成形の予定や稼働状況を把握し、成形工程の計画立案が可能です。進捗に応じて計画は最新状態に更新されるうえ、スケジュールに遅れがあれば計画表に赤色で警告が表示されるため、納期遅れの防止につながるでしょう。
いい点 自動車、輸送機器 100名以上 250名未満
改善してほしい点 自動車、輸送機器 100名以上 250名未満
《atWill》のPOINT
- 業界・業種に特化した機能を標準で提供
- 固有業務へもスピーディかつ柔軟に対応するローコード開発基盤
- お客様の要望に合った、部分導入・段階的導入が可能
SCSK株式会社が提供している「atWill」は、製造業に必要な業務機能が標準装備された業務システムです。柔軟なカスタマイズにも対応しており、業務内容にあわせて倉庫管理や生産管理の機能を追加できます。なお、生産スケジューラ「Asprova(アスプローバ)」と連携可能です。
《FutureStage》のPOINT
- 「FastPack」導入モデルなら最短3ヵ月でシステムの導入を実現
- AWS活用モデルで低コスト&フレキシブルなシステムを構築
- 業種に特化した業種別テンプレートで業務のフィット感が向上
株式会社日立システムズが提供している「FutureStage」は、低コストかつフレキシブルなシステムを構築できる生産管理システムです。3種類の導⼊モデルのうち、パッケージ標準の業務フローを優先してシステムを構築するFastPackなら、最短3か月で生産管理システムを導入できます。また、見込み生産・受注生産・個別受注生産など、生産形態ごとにテンプレートが用意されており、さまざまな生産形態に対応可能です。なお、生産スケジューラ「SynPLA」と連携できます。
いい点 情報処理、SI、ソフトウェア 500名以上 750名未満
改善してほしい点 その他製造 50名以上 100名未満
《FUSE(フューズ)》のPOINT
- 導入後もご要望に合わせて機能拡張などができ柔軟な対応ができる
- ホワイトボードの付箋を貼り替えるような感覚で計画を立案&変更
- 現場での活用イメージが湧きやすく、使いやすいシンプル画面構成
株式会社日本コンピュータ開発が提供する「FUSE(フューズ)」は、製造計画ボードと計画ガントチャートの2種類のボードで、計画立案をサポートする生産管理システムです。製造計画ボードは付箋を貼り替えるような直感的な操作で計画の変更や修正が行えます。計画ガントチャートには生産計画の自動立案機能も搭載しており、生産計画業務の手間削減や属人化脱却が可能になるでしょう。
改善してほしい点 自動車、輸送機器 10名以上 50名未満
生産スケジューラ機能がある生産管理システムの導入事例
生産計画の立案に強みをもつ生産管理システムを導入した企業では、実際どのような効果が得られたのか、導入事例を紹介します。
40%超えだった納期遅れがほぼゼロに
業務用機械器具の製造・販売を行っている株式会社富士様では、組立などの製造工程が長く、受注から納品までの適切なスケジュール管理が課題でした。
そこで、工程ごとの製造管理が可能な「TPiCS-X」を導入したところ、工程のスケジュール管理が適正化され、ひと頃は40%以上あった納期遅れも実質ゼロに。また、キャパシティの範囲内で配分するため、無理のない計画を立てられるようになり、残業時間の短縮にも成功しました。
参考:TPiCS-Xの導入事例【株式会社富士 様】|ITトレンド
発注や生産計画の精度が向上
鋳造・機械加工のブランドとして成長を続けるアサゴエ工業株式会社様では、材料手配から生産計画、工程・納期管理までを各部のベテラン担当者の勘と経験に委ねており、属人化や計画精度の不安定さが課題でした。
そこで、ベテラン担当者だけの属人化した管理ではなく、どの作業員でも計画管理できるよう「見える化」することを目標として、カスタマイズ性やデータベースの自由度が高い「TPiCS-X」を導入。工程ごとの仕掛り在庫や作業の進捗状況が「見える化」され、ベテラン担当者以外でも状況に応じた効率的な生産スケジュールを組めるようになり、属人化の解消と生産計画精度の向上が実現しました。
参考:TPiCS-Xの導入事例【アサゴエ工業株式会社 様】|ITトレンド
なお、以下の記事ではおすすめの生産管理システムについて紹介しています。生産管理システムの概要や機能、メリットなどについても解説しているため、あわせて参考にしてください。
生産スケジューラの活用で生産効率化を目指そう
生産スケジューラとは、生産日程計画を立案するシステムのことです。生産スケジューラ導入により、リードタイムやリソース状況が可視化され、生産の最適化や属人化解消につながります。生産管理システムにも生産計画を立案する機能は搭載されているため、自社の課題や効率化したい業務範囲によっては、生産管理システムも含めて比較検討するのがよいでしょう。
ITトレンドでは生産管理システムの一括資料請求が可能です。また、社内検討の際にも活用できる比較表作成特典もあるので、ぜひお役立てください。