おすすめの生産スケジューラを比較
生産スケジューラは生産順序計画ともいい、工程管理の一部の業務です。ここでは、ITトレンド編集部が生産管理システムを中心に厳選した、生産スケジューラ製品をご紹介します。
WorkGearシリーズ の比較ポイント
- 低予算で生産管理システム導入、入替をご検討の中小企業様
- 見積、受注、発注、生産、売上&仕入、売掛&買掛まで全体管理
- 自社に合った機能のみを低価格でスタートしたい中小企業様
「WorkGearシリーズ」は、モリックス株式会社が提供する中小企業向けの生産管理パッケージです。工場に必要な機能をフル装備しているにも関わらず低コストを実現しています。工程進捗管理を行える機能も搭載されており、オプション・カスタマイズによって工程負荷やスケジュールの管理を行えます。
i-PROERP3 の比較ポイント
- 作業進捗の「見える化」により工場経営をサポート
- リアルタイムな照会でコスト削減に貢献
- 見積り・受注から出荷までの工場業務全般をバックアップ
株式会社DigitWorksの「i-PROERP3」は、個別受注・多品種少量生産に特化した生産管理システムです。進捗管理や工程管理機能が充実しており、生産スケジュール管理機能も搭載されています。要員別、機械別、工程別にスケジュールやガントチャートを表示できます。
A's Style の比較ポイント
- WEB型ERP:受注~出荷まで一連のプロセスとデータを管理
- 生産計画~工程予実をガントチャートで見える化 ※マウス調整
- 現場タブレット活用で叶える現場実績登録 (製造・検査、倉庫)
株式会社ケーエムケーワールドが提供する「A's Style」は柔軟性、拡張性の高いERPパッケージです。セミオーダー式なので業務に合わせたシステムを構築でき、必要な機能のみを選択した導入も可能です。オプションで高機能のMRPや生産スケジューラを搭載することができます。
株式会社日立システムズが提供する「FutureStage 製造業向け生産・販売管理システム」は、自動車部品業向け、金属加工業向け一般機械製造業向けに生産管理システムを用意しており、最短3ヶ月で導入できるプランがあります。 生産スケジューラであるSynPLAと連携することで、生産計画までカバーできます。
TONOPSシリーズ の比較ポイント
- 幅広い業界に対応
- 使いやすいシステムを短期間で構築
- 各種設備・機器との連携を 容易に実現
「TONOPSシリーズ」は東レエンジニアリングDソリューションズ株式会社が提供する生産管理システムです。豊富な実績をもとに開発を行い、工程管理や品質管理を基本機能として搭載しています。また、生産スケジューラも提供しており、資材の所要量計算と最適な生産リソースの割り当てを自動化し、工程計画を立案してくれます。
effitA の比較ポイント
- 実務ノウハウをもとに構築された現場目線の生産管理パッケージ
- 豊富な機能でお客様のご要望に合わせたシステムをご提供
- 製造現場の実情に合わせて使い易さを追求
株式会社ミキ情報システムが提供する「effitA」は、製造現場出身者が実務経験で培ったノウハウをもとに構築した生産管理システムです。必要な機能がパッケージ化されており、さまざまな管理方式に適応できます。オプションで自動スケジューリング機能を追加でき、生産計画の自動作成が可能になります。
Seiryu(セイリュウ) の比較ポイント
- マスタ設定などの稼働準備にかかる作業時間が少ない
- 簡単操作でシステム責任者が不要
- 必要な機能のみのため、低価格で稼働率が高い
株式会社テクノアが提供する「Seiryu(セイリュウ)」は、中小製造業の生産性を高める生産スケジューラです。システム責任者のいない企業でも簡単に操作できるシンプルな構成とスケジューラ画面で、正確に納期を回答できます。生産管理システムや販売管理システムと連携でき、初期設定にかかる時間も少ないため、スムーズな導入が可能でしょう。
成形業統合生産管理システム GMICS の比較ポイント
- 販売実績25年以上の事例・ノウハウを活かした生産管理システム
- WEBの仕組みで、操作性も直観的で、分かり易く、すぐに業務利用
- 成形機の稼働状況もリアルに見え、IoTで工場の見える化を実現
ムラテック販売株式会社が提供する「成形業統合生産管理システム GMICS」は、成形機にLITという現場端末機を用いて作業の進捗をリアルタイムで把握できます。成形機から得た作業実績は成形スケジュールに反映され、成形機ごとに計画が割付られているので調整が簡単です。
成形工場生産管理システム MICS7 の比較ポイント
- 全ての成形機に対応!
- 独自のスケジュールコンセプトと優れた操作性!
- オンラインによるリアルタイムな作業指示!
「成形工場生産管理システム MICS7」もムラテック販売株式会社が提供しており、GMICSと同様、LITを用いて成形の予定や稼働状況を把握し、成形工程計画を立案してくれます。進捗に応じて計画は最新状態に更新されるうえ、納期遅れがあれば計画表に赤色で警告が表示されます。
ProXact の比較ポイント
- 受注生産・見込生産のハイブリッド型生産管理システム
- コンパクトな画面構成で運用を簡素化
- ユーザー系Sierとして培った豊富な業務ノウハウ
クボタシステムズ株式会社が提供する「Proxact」は生産管理システムですが、オプションで同社の生産管理スケジューラ「FLEXSCHE」と連携できます。生産管理システムのマスターデータと連動して工程・オーダーごとに綿密なスケジューリングが可能となります。
生産スケジューラだけでなく、生産計画から仕入管理、在庫管理までできる生産管理システムにご興味のある方は、以下の記事を参考にしてください。
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生産スケジューラとは
生産スケジューラとは、生産現場の工程計画を立案するシステムです。「生産計画を立案するのであれば『生産管理システム』があるだろう」と考える人もいるかもしれませんが、一体どんな違いがあるのでしょうか。
生産スケジューラと生産管理システムの違い
生産管理システムと生産スケジューラでは、計画の「粒度」が異なります。生産スケジューラの方が極めて細かいのです。
生産管理システムは多機能で、生産計画や工程管理、需要予測、品質管理はもちろん、購買や在庫管理までカバーします。いつまでにどの製品をどの材料とラインを使用して生産するか、などを計画できますが、個々の設備・機械・工具・人の活用、日程、時間、さらには分・秒単位までの指定はできないことが多いです。
一方、生産スケジューラは、分・秒単位での工程管理が行えるので、作業時間の細かな管理を行えます。そのため、生産管理システムは生産に関わる全ての管理を行う管理者向けのシステムで、生産スケジューラはより細かな管理が行える現場向けのシステムということになります。
生産スケジューラの必要性
なぜ、細かい生産管理をシステムで行う必要性があるのでしょうか。
従来、細かな管理は手作業で行っていたのですが、多品種少量生産が増え、生産計画がとても複雑になったことで、計画の変更も重なると手作業では対応が困難になってきました。
また、競争が激しくなり、可能な限り低コストで生産しなければならない時代になりました。工場におけるコスト削減は、在庫圧縮が有効です。生産工程にある原料も部品も仕掛品も在庫になります。短納期で生産し、生産直後に出荷するなどして、余剰在庫を極力圧縮しなければなりません。
これらを背景に開発されたのが、生産スケジューラです。生産管理システムの一部として利用されるのが一般的で、APS(Advanced Planning and Scheduling)と呼ばれることもあります。
生産スケジューラはエクセルで代用可能?
生産スケジュールは分・秒単位で工程管理を行うので、詳細なスケジュールを作成する必要があります。その作業の流れは、1本の工程バーで表現できるような単純なものではありません。複数の作業が同時進行する中で、可能な限り工程を圧縮させながら、設備や機械の作業、人の作業も別々にスケジュール化します。これを可視化するのがガントチャートです。
工程を可視化するガントチャート
ガントチャートとは、横軸を時間軸、縦軸に個々の作業を並べ、作業の開始日時と終了日時を横棒(バー)で表現した図表です。変更要請に応じて、素早くリスケジュールもできるようになっています。スケジュール作成が短時間で効率的行えるうえ、その変更にもタイムリーに対応するのです。
ガントチャートはExcelでも作成できることから、目にしたことのある人は多いかもしれませんが、エクセルで作成するとなると変更があるごとに修正を行い、最新版を常に共有しなければならないので手間がかかります。生産スケジューラを活用すれば、ガントチャートが自動で作成され、簡単に共有できるのです。
生産スケジューラのメリット
在庫圧縮が生産スケジューラの主な目的として解説しましたが、それも含めて生産スケジューラ導入のメリットを整理しておきます。
1.生産管理の無駄を省くことができる
- ■余剰在庫の圧縮
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資材、仕掛品、製品の在庫を減らし、無駄な資産を抱えることがなくなります。キャッシュフローの大幅な改善を実現します。
- ■リードタイムの圧縮
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競争力の強化において、短納期は大きな武器になります。納品までのリードタイムを圧縮し、同業他社に対する競争優位を築き上げることができます。
2.簡単にスケジュール管理ができる
- ■スケジュールの共有
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ガントチャートを共有することで、関係者が生産スケジュールを確認できます。
- ■リスケジュールへの即応
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変更に対する要求にも即応できるようになります。
- ■信頼できる納期回答
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生産スケジューラによるシミュレーションにより、信頼性の高い納期をお客様に約束できます。
3.生産現場が可視化できる
- ■製造現場の見える化
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工場内は職人の世界で、現場に判断が委ねられることもありました。そこに、理論的な生産スケジューラを導入すれば、現場の進捗とスケジュールをリアルタイムで可視化するので的確な判断ができるでしょう。
- ■ノウハウの継承
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スケジュール作成機能をシステム化することで、現場に閉ざされていたノウハウを広く利用できるようになります。属人化を防ぎ、ノウハウの継承も容易になるでしょう。
さらなる生産効率化へ生産スケジューラの導入を
生産現場のシステム化は進化を続けています。さらなる生産効率化へ向けて、管理ツールを見直してみませんか。ITトレンドでは生産スケジューラのほかにも、生産管理システムのような業務を効率化できるIT製品を比較して紹介しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。