購買管理とは
そもそも購買管理とは何なのでしょうか。簡単に言えば「信頼できる取引先から、良質で、最適な価格の商品を納期に合わせて、安定して仕入れること」です。
JIS(日本規格協会)が購買管理の定義をしており、そこには「生産活動に当たって、外部からの適正な品質の資材を必要量だけ、必要な時期までに経済的に調達するための手段の体系」とあります。
購買は販売と両輪となり、企業収益を支える、極めて重要な業務となっています。
実際、商社(卸)では「仕入を征するものは商いを征する」といわれているほどです。その管理機能には、内外製区分(自社で製造するか、外部から購入するか)、購買計画、仕入先開拓と選定、取引契約、発注管理、価格管理、納期管理、検収支払管理、仕入先管理、リスク管理、支払管理などがあります。

購買管理規程の必要性
一方、購買業務は金銭が絡むため、不正の温床になりやすい面があります。不適切な会計問題はしばしばニュースとなり、その度に経営トップの責任が問われ「コンプライアンスと内部統制を徹底し、再発防止に努めます」と陳謝する風景が報道されます。
購買におけるこの不正防止のルールが「購買管理規程」です。信頼できる取引先から、適正な品質・価格・納期で商品の購入を継続して行うことです。購買管理規程書は主に次の内容で構成されます。
- 総則
- 目的、適用範囲、業務分担、職務権限、購買業務の基本原則などに関する規程
- 購買計画
- 購買方針、購買計画、購買予算、予算管理などに関する規程
- 取引先
- 取引先、契約書の締結、取引先情報の登録などに関する規程
- 発注
- 発注依頼、見積り、発注、納期管理などに関する規程
- 検収
- 受入、検収、検収情報の登録、返品などに関する規程
- 仕入計上
- 仕入計上基準、仕入計上処理などに関する規程
- 支払
- 支払条件、支払い、仕入債務の管理などに関する規程
購買管理における内部統制の構築ポイント
コンプライアンスや内部統制の面からも購買管理は重要な位置付けにあります。購買に関する内部統制の構築ポイントを紹介しましょう。
兼任の排除
発注者と支払担当者が兼務していると、不正が発生しやすくなります。職務を分担し、チェックする機構を設けましょう。
職務の長期化の防止
同じ担当者が長く購買を管理していると、取引先と癒着しやすくなります。一定期間で異動する規程を設けます。
チェック機能の用意
請求から支払手続きにいたるまで、納品書や検収報告書と請求書の内容をチェックする仕組みを設けます。不正の対象となりがちなリベートも妥当性をチェックできるようにしましょう。
購買管理システム導入によって不正を防止できる理由
それでは、購買管理システムは不正防止にどのように役立つのでしょうか。その具体的な理由を紹介します。
業務フローを見える化できる
購買管理システムを導入し、一連の業務を見える化します。これにより、不正の早期発見が可能となります。また、見える化していることを公表することで、不正の抑止力となります。
すべての購買履歴を簡単にチェックできる
一つひとつの購買履歴をチェックすれば不正を発見することはできますが、人手では限界があります。「購買における不正はコア業務以外で発生しやすい」と語る専門家もいます。コア業務であれば収益に直結し目立ちますが、傍流の業務では目が行き届きません。そこで、すべての業務を均等にチェックできる購買管理システムが役立ちます。
属人化を防止できる
ベテランの担当者が長く購買業務を担当していると不正が起きやすくなります。システム化することで、業務が標準化され、異動が容易になります。
不正予防につながる購買管理システム
購買管理システムを導入する企業は、自社の購買業務の効率化に課題を感じている場合がほとんどでしょう。
しかし、単に効率化のためだけでなく、誰がいつ誰の承認を受けて発注を行ったか分かるため、不正行為の予防にも繋がるというメリットもあるのです。不正防止の側面からも購買管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
