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ワークフローシステムはノーコードで内製できる?範囲と注意点

ワークフローシステムはノーコードで内製できる?範囲と注意点

ワークフローシステムは、定型の申請が中心で承認ルートが単純な場合、ノーコードツールやグループウェアの機能で内製できます。一方で、承認ルートが複雑な場合や、組織変更が頻繁な企業、内部統制のために承認履歴を厳格に残したい企業では、保守の負担が大きくなる可能性があります。この記事では、ワークフローを内製する方法と注意点、進め方、専用製品と使い分ける考え方を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■構築方法別
    ■連携先別

    ワークフロー内製の可否は承認ルートで決まる

    ワークフローシステムを内製できるかどうかは、申請の種類と承認ルートの複雑さで大きく変わります。ワークフローシステムとは、稟議や各種申請の作成から承認、保管までを電子化する仕組みです。2つのケースで考えてみましょう。

    定型の申請が中心なら内製しやすい

    休暇申請や備品購入申請のように、入力項目が決まっていて、上長1名が承認すれば完了する申請は、内製しやすい部類です。ノーコードツールで入力フォームを作り、承認ボタンと通知を設定するだけで運用を始められる場合があります。

    申請の種類が少なく、承認者が固定されている部署単位での利用であれば、内製でも効果が期待できます。まずは紙やメールで回している申請のうち、件数が多いものから電子化するとよいでしょう。

    承認ルートが複雑だと保守が重くなる

    金額に応じて承認者が変わる、複数部署の合議が必要になる、条件によって経路が分岐するといった申請は、内製での設定が複雑化します。合議とは、複数の部署が並行して内容を確認し承認する方式です。

    こうした分岐を自社で作り込むと、規程の改定や組織変更のたびに設定を見直す必要が出てきます。全社の稟議まで内製で担う場合は、設定を管理できる担当者を複数名確保できるかを確認しましょう。

    関連記事 ワークフローシステムのデメリットとは?導入失敗例から学ぶ成功のコツ

    ワークフローを内製する方法と向くケース

    ワークフローを内製する方法は、ノーコードツールの利用、グループウェアの申請機能の活用、プログラミングによる開発の3つに大別できます。社内のスキルと、対象とする申請の範囲にあわせて選びましょう。

    ノーコードツールで申請フォームを作る

    ノーコードツールは、プログラムを書かずに画面操作で業務アプリを作れるサービスです。申請フォームや承認の流れを部門の担当者が自ら作れるため、現場の要望をすぐに反映できます。

    一方で、部門ごとに自由にアプリを作ると、似た申請が乱立したり、管理されていないアプリが残ったりする可能性があります。作成のルールや公開前の確認手順を情報システム部門と決めておくことが大切です。

    グループウェアの申請機能を活用する

    すでにグループウェアを使っている場合は、付属の申請機能やワークフロー機能を活用する方法があります。グループウェアとは、スケジュールや掲示板、ファイル共有などをまとめた情報共有の仕組みです。

    社員のアカウントや組織情報を共通で使えるため、立ち上げの手間を抑えられます。ただし、付属機能では分岐条件や帳票の出力に制限がある場合があります。対象とする申請を付属機能で再現できるか、事前に試しておきましょう。

    関連記事 ワークフローとグループウェアの違いを徹底比較!BPR、ERPとの違いも

    プログラミングで一から開発する

    独自の業務システムに承認の流れを組み込みたい場合は、プログラミングで開発する方法もあります。既存の販売管理や生産管理の画面から、そのまま承認を依頼できるようにするといった使い方です。

    自由度は高い反面、承認の通知や差し戻し、代理承認、履歴の保存といった基本機能も自社で作る必要があります。開発と保守の工数を見積もり、業務プロセス全体を管理する専用ツールとあわせて比べると判断しやすくなります。

    関連記事 ワークフローシステムとBPMツールの違いとは?共通点・機能・導入メリットを解説

    内製ワークフローで押さえたい統制面の注意点

    ワークフローは社内の意思決定の記録を残す仕組みのため、内製する場合も統制面の配慮が欠かせません。承認の履歴や組織変更への対応、権限の管理は、監査や内部統制の観点から確認したい項目です。

    承認履歴と操作ログの保存

    誰が、いつ、どの申請を承認したかを後から確認できることは、ワークフローの重要な役割です。内製の場合、承認後に内容を書き換えられない仕組みや、操作ログを一定期間保存する仕組みを自社で用意する必要があります。

    請求書や契約書を申請に添付して保存する運用では、電子帳簿保存法の保存要件も関係します。要件を満たせるかは社内の経理担当や専門家に確認し、必要に応じて対応済みの製品と比べましょう。

    組織変更や人事異動への追従

    承認ルートは組織や役職にもとづいて設定されるため、組織変更や人事異動のたびに更新が必要です。内製の仕組みで更新が遅れると、異動前の上長に申請が届くといった不具合が起こる可能性があります。

    人事システムの組織情報と連携し、異動を自動で反映できる仕組みがあると、更新の負担を減らせます。内製で連携まで作るのが難しい場合は、年度替わりの更新手順と担当者を決めておきましょう。

    権限設定とアクセス管理

    申請内容には、人事情報や取引条件など、閲覧者を限定すべき情報が含まれる場合があります。内製では、申請者と承認者、管理者がそれぞれ何を閲覧できるかを自社で設計し、設定の誤りがないかを確認する必要があります。

    退職者のアカウント停止が漏れると、不要なアクセスが残る恐れがあります。社員のアカウントを一元管理する仕組みとの連携や、定期的な権限の棚卸しを運用に組み込みましょう。

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    ワークフローシステムを内製する進め方

    内製を進める際は、既存の申請を棚卸しし、小さな申請から作って試し、運用ルールを整える順に進めます。最初から全社の申請を対象にすると、設定と調整に時間がかかります。3つのステップで確認しましょう。

    1. 申請書と承認ルートを棚卸しする

    最初に、社内にある申請書の種類と、それぞれの承認ルート、月あたりの件数を一覧にします。紙やExcel、メールで回している申請も含めて洗い出しましょう。

    あわせて、似た申請を統合できないか、不要な承認段階がないかを見直すと、電子化の対象を減らせます。承認ルートの根拠となる職務権限規程も確認し、システムで再現すべきルールを明確にしておくことが大切です。

    2. 小さな申請から作って試す

    次に、承認ルートが単純で件数が多い申請を1つ選び、試験的に電子化します。実際に使う申請者と承認者に操作してもらい、入力項目のわかりやすさや通知の届き方を確認しましょう。

    差し戻しや取り下げ、承認者の不在時の代理承認といった例外の動きも試しておくことが重要です。課題を直してから対象の申請を増やすと、全社展開の際の混乱を抑えられます。

    3. 運用ルールと保守担当を決める

    本格運用の前に、申請フォームを追加・変更するときの手順と承認者を決めます。誰でも自由に変更できる状態にすると、承認ルートの誤りに気づけない可能性があるためです。

    保守の担当者は複数名にし、設定内容や変更履歴を文書に残しましょう。利用者からの問い合わせ窓口を設け、よくある質問をまとめておくと、担当者の負担を分散できます。導入後の効果を確かめるために、承認までの日数も記録しておくとよいでしょう。

    関連記事 ワークフローシステムの導入効果は?課題解決の方法を解説!

    専用製品と内製を使い分ける考え方

    ワークフローは、全社で共通する申請と部門独自の申請で、適した手段が異なる場合があります。専用のワークフローシステムと内製の仕組みを使い分けることで、統制と現場の柔軟な対応を両立しやすくなります。

    全社共通の申請は専用製品に任せる

    稟議や経費精算、契約の締結申請など、全社で共通し統制が求められる申請は、専用製品に任せる方法があります。製品によっては、承認ルートの分岐設定や組織情報の一括更新、申請書のテンプレートが用意されています。

    選定の際は、会計や経費精算のシステムと連携できるか、人事システムから組織情報を取り込めるかを確認しましょう。電子帳簿保存法への対応状況も、提供会社の公開情報で確かめておくと安心です。

    関連記事 ワークフローシステムの選び方とは?5つのポイントを紹介

    部門独自の申請は内製で補う

    特定の部署だけで使う申請や、業務の変化にあわせて頻繁に項目が変わる申請は、ノーコードツールなどで内製して補う方法があります。現場で素早く改善できる点が内製の利点です。

    専用製品がAPIを公開していれば、内製のアプリから製品へ承認を依頼する連携も可能です。APIとはシステム同士がデータをやり取りする窓口を指します。連携した場合は、承認履歴をどちらで管理するかを決め、記録が分散しないようにしましょう。

    内製と比べたいワークフローシステム一覧

    ノーコードでの申請フォーム作成やテンプレート、API連携、組織情報の連動など、内製で手間のかかる部分をどう補えるかに注目して製品を整理しました。自社で作る範囲を決める前の比較にお使いください。

    製品名特徴
    キントーンノーコード・ローコードで申請・承認のアプリをつくれる業務改善プラットフォーム。申請の進捗をグラフで集計できる
    X-point Cloud紙の申請書イメージをノーコードでWebフォーム化できる。1,000以上のサンプルフォームとAPI連携を用意
    HUEワークフロー複雑な承認ルートや条件分岐をノーコードで設定可能。人事情報の連携で異動時もワークフローを直さずに対応できる
    kickflowフォームや承認経路をノーコードで作成でき、API・Webhookで既存のERPやSaaSと連携できる
    Garoon中堅・大規模組織向け。60種以上の無料テンプレートを用意し、APIやJavaScriptによるカスタマイズにも対応
    rakumo ワークフローGoogle Workspaceと連携するクラウド型ワークフロー。異動や組織改編に伴う経路変更の工数を抑えられる
    グルージェントフロー100種類以上のテンプレートを備え、Microsoft 365やGoogle Workspaceなどのグループウェアと連携できる
    SmartHR汎用申請機能が従業員データベースと連動し、入退社や異動があっても承認経路を少ない手間で更新できる
    マネーフォワード クラウド経費交通費・出張旅費などの申請・承認から会計ソフトへの仕訳連携まで対応。購買申請などの電子ワークフローも備える
    Accel-MartQuick申請・承認業務をノーコード・ローコードでデジタル化できるクラウド型の業務開発基盤
    リシテア 汎用ワークフロー社内申請を電子化する汎用ワークフロー。人事系の標準テンプレートを網羅している

    内製の手間を抑えられるワークフローシステム

    申請フォームの作成や承認ルートの保守、他システムとの連携といった、内製すると負担が残りやすい部分を製品側で担える製品を選びました。内製と併用する場合の受け皿としても比べてみてください。

    キントーン

    サイボウズ株式会社
    《キントーン》のPOINT
    1. AIとノーコードで自社に合わせたワークフローアプリがつくれる
    2. 申請から承認までの業務を見える化
    3. プラグイン・連携サービスを組み合わせて業務がより効率的に

    サイボウズ株式会社が提供する「キントーン」は、ノーコード・ローコードで現場の業務にあわせた業務アプリをつくれる業務改善プラットフォームです。パーツを組み合わせて申請フォーマットを作成でき、申請の進捗状況を一覧やグラフで確認できます。申請があるとスマホに通知が届き、ボタンひとつで承認できるため、外出先でも決裁を進められます。自社でゼロから開発せずに、申請業務を自社の運用にあわせて組み立てたい場合の選択肢です。

    X-point Cloud

    株式会社エイトレッド
    《X-point Cloud》のPOINT
    1. 国内シェアNo.1!直感的操作で使いやすく稟議も運用できる機能性
    2. ノーコードで簡単にフォーム作成!1000以上のサンプルフォームも
    3. 多彩な連携機能と便利な検索・集計機能でどんどん業務を効率化

    株式会社エイトレッドが提供する「X-point Cloud」は、これまで使っていた紙の申請書をそのままの見た目でWebフォームにできるクラウド型ワークフローです。フォーム作成はドラッグ&ドロップで行え、1,000以上のサンプルフォームも利用できます。API連携で外部システムから書類情報を送ったりワークフローを操作したりできるほか、グループウェア連携やkintone連携などの連携オプションも用意されています。

    HUEワークフロー

    株式会社ワークスアプリケーションズ
    《HUEワークフロー》のPOINT
    1. 複雑な承認ルート・条件分岐もノーコードで設定可能
    2. 細かい権限設定や組織設定でガバナンス強化を実現
    3. 使いやすさを追及した直観的な画面デザイン

    株式会社ワークスアプリケーションズが提供する「HUEワークフロー」は、成長する組織の複雑なルールに追従できるワークフローシステムです。多階層承認や金額による条件分岐などの承認ルートをノーコードで設定でき、スプレッドシート型の申請フォームを使って現場部門でも運用できます。部署・役職をもとに承認ルートを自動生成し、人事情報を連携するだけで異動や組織変更に対応できるため、内製では手間のかかる経路の保守を抑えられます。

    kickflow

    株式会社kickflow
    《kickflow》のPOINT
    1. 直感的で誰もが迷わず操作できるUI・UX
    2. 中堅・大企業に対応できる多機能性
    3. 豊富なAPI・Webhook

    株式会社kickflowが提供する「kickflow」は、フォームや承認経路をノーコードで作成できるワークフローシステムです。API・Webhookが充実しており、社内で利用している既存のERPやSaaSと連携して業務を自動化できます。SlackやTeamsなどのチャットツールに加え、Google WorkspaceやBox、クラウドサインなどとも標準で連携できます。人事異動に備えた組織図の事前予約にも対応しています。

    Garoon

    サイボウズ株式会社
    《Garoon》のPOINT
    1. 申請の差し戻し・回覧・路線検索など必要な機能を完備
    2. ITリテラシーを問わず使える申請、承認画面
    3. APIを利用した他機能、他製品との連携が可能

    サイボウズ株式会社が提供する「Garoon」は、ワークフローとスケジュール管理、情報共有の機能をまとめた中堅・大規模組織向けのグループウェアです。60種以上の無料テンプレートを使って申請フォームを作成でき、フォームの変更はGUIで行えます。ワークフローはJavaScriptによるカスタマイズに対応し、APIを使って他社製品との連携ソリューションを開発することもできるため、一部を内製で補う運用にも対応しやすい製品です。

    rakumo ワークフロー

    rakumo 株式会社
    《rakumo ワークフロー》のPOINT
    1. マニュアル不要で、直感的に利用可能
    2. ノーコード・AI支援で申請書を簡単作成
    3. メールやSlack通知で外出先からも迅速承認

    rakumo 株式会社が提供する「rakumo ワークフロー」は、Google Workspaceと連携するクラウド型ワークフローシステムです。テンプレートを使った申請書作成や経路の可視化、回覧、メールやSlackへの通知に対応します。Google Workspaceとの連携により、人事異動や組織改編に伴う経路変更のメンテナンス工数を抑えられます。外部システムとの連携に使えるWeb APIはオプションで用意されています。

    グルージェントフロー

    サイオステクノロジー株式会社
    《グルージェントフロー》のPOINT
    1. 申請の不備・漏れを防ぐ申請フォームと、柔軟な承認フロー
    2. Microsoft・Googleアカウントで認証、慣れ親しんだ環境で利用可
    3. kintoneをはじめ、外部システム連携により、業務の自動化を実現

    サイオステクノロジー株式会社が提供する「グルージェントフロー」は、申請・承認業務の手間を減らすワークフローシステムです。100種類以上のテンプレートやExcel・Wordからのコピー&ペーストで申請フォームを作成でき、条件分岐や多段階承認にも対応します。Microsoft 365やGoogle Workspaceなどのグループウェアと連携でき、専任担当が初期設定から運用まで伴走して支援します。

    SmartHR

    株式会社SmartHR
    《SmartHR》のPOINT
    1. 従業員データベースと連動し、承認経路の管理・更新を大幅削減
    2. フォームを自由に作成可能、PC・スマホでいつでも申請・承認
    3. 「従業員ポータル」に申請業務が集約され、全従業員が使いやすい

    株式会社SmartHRが提供する「SmartHR」は、人事労務から社内申請までをペーパーレス化できるクラウドサービスです。汎用申請機能は、労務管理クラウドとして蓄積された従業員データベースと連動して動きます。入退社や部署異動、役職変更があっても承認経路を少ない手間で最新の状態に保てるため、組織変更のたびに発生する設定作業を減らせます。会社独自の申請フォームを自由に作成でき、スマートフォンのアプリから申請・承認することも可能です。

    マネーフォワード クラウド経費

    株式会社マネーフォワード
    製品・サービスのPOINT
    1. 手入力ミスを省けるオートメーション機能&ペーパーレス運用
    2. 交通費・出張旅費の申請処理から会計ソフトへの仕訳連携まで対応
    3. 購買申請・住所変更・出張申請など柔軟な電子ワークフロー機能

    株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド経費」は、交通費や出張旅費などの立替申請・承認を電子化できる経費精算システムです。申請処理から支払データの作成、会計ソフトへの仕訳連携まで対応しており、経費まわりのワークフローを内製する際に負担となる会計連携を製品側で担えます。購買申請や出張申請など、経費以外の電子ワークフロー機能も備えています。

    Accel-MartQuick (株式会社イントラマート)

    《Accel-MartQuick》のPOINT
    1. ノーコードとローコードでスキルに応じて開発可能。
    2. ワークフローを起点に業務の入口を一本化。
    3. カスタマーサクセス支援で内製化人材を育成。

    リシテア 汎用ワークフロー (株式会社日立ソリューションズ)

    《リシテア 汎用ワークフロー》のPOINT
    1. 人事系標準テンプレートを網羅し、導入が容易。
    2. 銀行マスター・郵便番号マスターを準備し、入力補助機能を提供。
    3. 帳票項目、承認経路、操作内容を柔軟に定義可能。

    まとめ

    ワークフローシステムは、定型の申請が中心であればノーコードツールやグループウェアの機能で内製できます。ただし、承認ルートが複雑な場合や、承認履歴と権限の厳格な管理が求められる場合は、保守と統制の負担が大きくなる可能性があります。全社共通の申請は専用製品、部門独自の申請は内製で補う使い分けも検討しましょう。自社にあう方法を見極めるために、複数の製品を資料請求して比較してみてください。

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