Web-EDIで採用されている通信プロトコルの種類
Web-EDIではどのような通信プロトコルが採用されているのでしょうか。
1.販売業、流通業で利用が進む「EDIINT AS2」
EDIINT AS2はインターネット技術の標準化団体IETFによって策定された国際標準規格の1つです。「Electronic Data Interchange-Internet Integration Applicability Statement 2」の略で、単にAS2手順と呼ばれることもあります。
EDIINT AS2は海外の大手販売業において普及しています。大量のデータをリアルタイムに送受信したい企業に向いているプロトコルです。また、セキュリティには電子署名と暗号化が使われています。
2.自動車業界で利用が進む「OFTP2」
OFTP2は欧州の自動車標準化団体Odetteによって開発されたプロトコルです。「Odette File Transfer Protocol 2」を略してOFTP2と呼ばれています。欧州の自動車業界を中心に使われてきましたが、もともとは国や地域を問わない使用を目指して開発されました。そのため、徐々に日本の自動車業界でも普及しつつあります。
OFTP2はSSL・データ暗号化・デジタル署名を利用してデータ通信のセキュリティ性を高めています。また、ファイル圧縮技術とチェックポイントリスタート機能により、大容量ファイルを迅速に送受信できるのも特徴です。
3.さまざまな業界で利用される「ebXML MS」
ebXML MSは国連のEDI標準機関UN/CEFACTと、Webサービス標準化組織OASISによって策定された国際標準規格です。「ebXML Message Service」を略してebXML MSと呼ばれています。
ebXML MSは主にアジアで使われているプロトコルです。日本でも流通業界や日本医療機器ネットワーク協会、産業環境管理業界などで利用されています。また、ebXML MSのセキュリティにはHTTPベーシック認証やXML暗号、SSL認証、電子署名が使われています。
4.日本独自の規格である「JX手順」
JX手順は従来使われていたJCA手順の後継プロトコルとして誕生した、日本独自のプロトコルです。電話回線を使っていたJCA手順と異なり、インターネットを使うJX手順では高速なやり取りが可能になりました。利用のコストが低いため、中小企業を中心に使われています。主な利用業界は小売業や流通業です。
5.ファイル送受信時によく利用される「SFTP」
SFTPは「SSH File Transfer Protocol」の略で、企業間でのやり取りに限らずファイルの送受信に広く使われているプロトコルです。SSHによって暗号化した通信路を使って安全にデータを送受信します。
6.全国銀行協会が策定した「全銀協標準通信プロトコル」
全銀協標準通信プロトコルは、企業・銀行間で行われる通信に使われるプロトコルです。「ベーシック手順」・「TCP/IP手順」・「TCP/IP手順・広域IP網」の3種類があります。最も新しいのが平成29年5月に制定された「TCP/IP手順・広域IP網」です。固定電話のIP網移行を受け、広域IP網での利用を前提として作られました。
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Web-EDIを導入するメリット
続いて、WebEDIを導入するメリットを見ていきましょう。
- コストカット
- Web-EDIのほとんどはクラウド型サービスです。自社で設備を整える必要がないため初期コストは低く、運用の負担も大きくありません。また、注文書などを紙で扱う必要がなくなるため、ペーパーレス化によるコストカットも期待できます。
- 利用が快適
- 最新の技術で作られているため、従来のシステムよりも快適で迅速な通信が実現します。ブラウザで利用できるためインストールの手間はなく、動作確認にかかる負担も軽いです。
- セキュリティ性が高い
- 暗号化技術の発達に伴い、昨今のWeb-EDIは高度なセキュリティ性を保っています。
Web-EDIの通信プロトコルを理解し、最適な製品を導入
Web-EDIの通信プロトコルには以下の6種類が採用されています。
- EDIINT AS2
- 販売・流通業で普及
- OFTP2
- 自動車業界で使われる
- ebXML MS
- 主にアジアで普及
- JX手順
- 日本独自の規格でコストが低く中小企業を中心に普及
- SFTP
- 企業間にかぎらず広く使われる
- 全銀協標準通信プロトコル
- 企業・銀行間の通信に使われる
上記を踏まえ、自社に最適なプロトコルに対応した製品を選びましょう。