勤怠管理システム導入のメリット
勤怠管理システムの導入には多くのメリットがあります。
- 1. 打刻時間を正確に把握できる
- 2. 不正な打刻を防止
- 3. 労働時間を管理できる
- 4. コストを抑えられる
- 5. モバイルデバイス対応で働きやすさ向上
- 6. 他システムと連携できる
- 7. 法改正への対応も安心
以上が勤怠管理システム導入による主なメリットです。では、それぞれ詳しくみていきましょう。
1. 打刻時間を正確に把握できる
勤怠管理システム導入による一番のメリットは従業員の出退勤時間を正確に管理することです。システムを導入によりICカードや自分のPC・スマートフォンで打刻ができるようになるため、タイムカードの列に並ぶ必要もなくなりスムーズに出退勤時間を打刻できます。
また、紙のタイムカードとタイムレコーダーで出退勤時間を打刻し、就業時間を記録している場合、給与計算を行う際に手作業でデータを転記する必要があり、入力ミスが起きる可能性もあります。
勤怠管理システムを導入すれば、給与計算システムと連携しCSVファイルを使って給与計算システム入力できるので、人的ミスも発生しにくく給与計算の正確性を上げられます。
2. 不正な打刻を防止
出退勤の時間記入には、さまざまな方法があります。タイムカードとタイムレコーダーで記録している会社や、中にはExcelに手入力して管理している場合もあるでしょう。しかし、こうした方法には本人以外も打刻できてしまうという問題もあります。
勤怠管理システムには静脈・指紋認証・顔認証システムといった生体認証システムが搭載されている製品もあり、不正な打刻を防止します。
さらに、クラウド型の勤怠管理システムでは、GPSによる打刻機能もあり、打刻と同時に位置情報を記録するため、直行直帰や出張、交代制の夜間勤務や休日出勤など、さまざまな就業形態や条件にも柔軟に対応でき、不正打刻を防止することができます。
3. 労働時間の管理
従業員の労働時間の管理は、企業の義務です。もし、正確に管理ができていないと、トラブルが発生するだけでなく、企業のイメージ悪化に繋がります。勤怠管理システムは従業員の残業時間や遅刻・早退・欠勤状況を含め、労働時間を正確に管理できるので、適切な労務管理ができます。労務時間を正確に管理することでサービス残業やみなし残業を防ぎ、働きやすい職場環境の構築の一助にもなります。
4. 業務効率化によるコスト削減
人事・労務担当者にとって、給与計算は工数も人的コストもかかる負荷の高い業務です。しかも、雇用形態や労働契約も個人ごとに異なる場合もあり、慎重に作業する必要があります。
勤怠管理システムを別の給与計算システムと連携・あるいは両システムが入った製品を導入すれば、出退勤時刻の記録だけではなく、従業員一人ひとりに対応した労働時間に合わせた給与が自動で計算されるので、正確かつ効率的に事務作業ができコスト削減にも繋がります。
5.モバイルデバイス対応で働きやすさ向上
スマートフォンなどモバイルデバイスに対応した勤怠管理システムを使えば、出退勤の打刻や直行直帰申請、休暇申請をオンラインでできます。わざわざタイムカードを切ったり、申請書類を提出する手間を省けるので従業員の労働生産性の向上につながります。
6. 他システムとの連携もできる
製品によっては、4で紹介したように自動集計されたデータを給与計算システムなどの他システムと連携できるため、給与計算や給与明細の発行などをスムーズに行えます。給与計算だけでなく、有給管理システムやシフト管理システムなど様々なシステムと連携できるので、勤怠管理に係る事務作業を一元で処理できます。
有給管理システムについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
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7. 法改正にもシステムアップデートで対応
労働基準法など勤怠管理に関する法律の改正が行われた際に、それに対応した管理方法に変更する必要があります。
多くの勤怠管理システムは、このような法改正に対応するため、法令を遵守する管理方法へバージョンアップを行います。ただし、法改正に伴うシステム変更などが、保守契約の範囲で提供されるのか、無償で自動反映してくれるのかは提供するベンダーによるので事前に確認しておくとよいでしょう。
システム導入によるデメリット
勤怠管理システム導入には多くのメリットがありますが、一方でデメリットもあります。導入の前に併せて確認しておきましょう。
導入したツールが自社に合っていない
システムが自社の就業規則や勤務形態に合わず機能しない場合は手動での調整が必要になり、かえって業務を煩雑にしてしまうかもしれません。
初期投資が高額になりすぎるケース
製品や提供形態にもよりますが、勤怠管理システムには、初期費用が無料の製品もあればサーバー構築や保守費用などで数百万円かかるものもあります。
場合によっては導入効果に見合わないコストを要してしまう可能性もありますので、事前に自社が求めるコストパフォーマンスか確認してから導入しましょう。
勤怠管理システムの比較検討で気を付けるべきポイント
勤怠管理システムを導入する際に気を付けるべきポイントを3つご紹介します。
1.外部との連携は可能か
給与計算などの他システムや、スマートフォンなどのモバイルデバイスとの連携が可能かどうかを確認しましょう。メリットの項目でもお伝えしましたが、他システムと連携することで勤怠管理システムの導入効果は非常に高くなります。
2.導入後のサポートは充実しているか
サポート体制もチェックしておきましょう。特に、初めて導入する場合は、導入後の運用方法や、緊急時の対応などのフォローがあるだけで安心して利用できます。製品によってはサポートが有料の場合もありますので、必ず確認しておきましょう。
3.最適なコストパフォーマンスか
自社の規模に合わない大がかりなシステムを導入してしまうとコストがかさんでしまったり、逆にコストメリットを優先し、必要な機能が入っていないシステムを導入してしまうことで、本来得られるメリットであるはずの業務負担軽減につながらなかったりと、選定に失敗するとデメリットにもなりうるのです。
自社が求める性能とコストとバランスがいい製品を導入しましょう。
メリット・デメリットを踏まえて製品導入しよう
勤怠管理システムのメリットを中心に、デメリットや導入ポイントなどをご紹介してきました。導入検討の際にはこれらの点を踏まえて、自社に最適な製品の導入、あるいは入れ替えなどを検討してみてはいかがでしょうか。