スタートアップ企業が抱えがちな勤怠管理問題とは
スタートアップ企業では、自己申告制の勤怠管理体制を敷いている場合も少なくありません。従業員の人数が少ない場合、エクセルや手書きで勤怠管理をしても、大きな問題は発生しにくいでしょう。資金が限られていれば、「勤怠管理システムを導入するよりも別のところで使いたい」と考えるのも当然の流れです。
しかし事業が順調に成長した場合、システム非導入が原因でトラブルが発生する可能性もあります。ここでは、将来的に起こりうる3つのリスクを紹介します。
勤怠管理業務の負担が重い
スタートアップでは、人材が限られています。それぞれに割り当てられた仕事をこなしつつ、その合間に勤怠管理業務を行うケースも少なくありません。これでは、業務を担当するスタッフの負担は非常に重くなってしまいます。生産性は悪化し、人的ミスの恐れもあるでしょう。
最初のうちは、従業員数が少ないからこそ何とか回っていくかもしれません。しかし事業が順調に成長すれば、従業員数は増えていきます。それにともない、勤怠管理業務の負担増加も予想されます。
従業員との間でトラブルリスクがある
勤怠管理を適切に行っていないと、従業員の勤務実態を正しく把握できません。勤怠管理を怠ることにより、以下のようなトラブルの発生が考えられます。
- ・長時間労働の常態化
- ・残業代の未払い
スタートアップ企業では、非常に多くの業務を抱えていることも珍しくありません。勤怠管理が雑になると、従業員は長時間労働を「当たり前」と考え、長時間労働が習慣化する可能性もあります。労働環境が悪化し、従業員の健康状態に悪影響を及ぼす恐れがあるでしょう。
また勤務時間が正しく把握できなければ、残業代の適正算出も難しくなります。万が一に「未払い」の事態になれば、従業員との間で訴訟に発展するリスクもあります。
法令違反を指摘される可能性がある
勤怠管理を疎かにしたことにより長時間労働が常態化すれば、労働基準法違反を指摘される恐れがあるでしょう。
労働基準法第32条では、使用者は労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならないと定められています。また1日については、休憩時間を除いて8時間を超えて労働させることは認められていません。
違反した場合、「6か月以下の懲役」もしくは「30万円以下の罰金」が課せられます。悪質なケースでは、厚生労働省によって企業名がインターネット上に公表されます。労働基準局から指摘を受けたり、社名が公表されたりすれば、社会的信用を失う恐れがあるでしょう。
また労働安全衛生法第66条および第52条は、企業に対して従業員の労働時間を客観的に把握するよう義務づけています。タイムカードや電子計算機による記録が必要で、自己申告制ではこれらの要件を満たせない恐れもあるのです。
参考:※労働基準法第32条
スタートアップだからこそ勤怠管理システム導入を
勤怠管理システム導入は、スタートアップ企業にとってさまざまなメリットがあります。
まずは専用システムの導入によって、勤怠管理業務の負担を軽減できることです。限られた人材をより必要性の高い業務に集中させることで、さらなる成長を遂げられるでしょう。人的ミスを予防し、業務効率を向上させる効果も期待できます。
またシステムで勤怠情報を把握できるようになれば、正確性の確保につながるでしょう。従業員一人ひとりがどれだけ働いているのか正確に管理することで、残業時間や健康状態への配慮も可能になります。遅刻や早退など、従業員による不正の予防にもつながるでしょう。
勤怠管理に関する法律が改正されれば、企業は当然、改正後の法律に対応するよう求められます。勤怠管理システムを導入していれば、多くの場合、法改正にあわせて自動でアップデートするため、「対応が遅れ、知らないうちに法律に違反していた」といったトラブルも予防できます。
【スタートアップ向け】勤怠管理システム選びのポイントとは
スタートアップ企業が勤怠管理システムを選ぶ際には、どこに注目すればよいのか悩みがちです。スタートアップならではの注目ポイントを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
搭載されている機能
勤怠管理システムには、以下のような機能が搭載されています。
- ・出退勤記録機能
- ・休暇管理機能
- ・シフト管理機能
- ・ワークフロー機能
- ・アラート機能
- ・予実管理機能
- ・工数管理機能
機能が多ければ多いほど便利なように思えますが、スタートアップの場合、不要な場合や使いこなせない可能性もあります。従業員全員がムリなく利用できるよう、あえて必要な機能だけに絞ってシステムを検討するのもおすすめです。シンプルな機能の勤怠管理システムなら、コスト面でも導入しやすいでしょう。
スタートアップ企業にとって、必要となるのは出退勤記録機能と休暇管理機能でしょう。出退勤記録とは、従業員の出勤・退勤時間を正確に記録するための機能です。「ICカード」や「生体認証」など、打刻方法がさまざまであればより便利に使えます。集計業務も自動化できます。
休暇管理は、従業員の休暇を管理する機能です。休暇申請から承認、シフトへの反映までの流れをシステム上で行えるので非常に便利でしょう。休暇日数の間違いトラブルなども予防できます。
システム運用のためのサポート
スタートアップ企業が勤怠管理システムを導入する場合、人材不足がネックになることもあるでしょう。従業員数によっては、システム担当者を確保できない恐れがあります。
中小企業への導入実績が多いベンダーであれば、こうした事例への対応ノウハウを有していることも多いため、導入前に相談してみるとよいでしょう。運用イメージがつかめ、システム導入後の体制整備もスムーズに行えます。
またサポート費用が基本料金に含まれていれば、コスト面でも安心です。専任担当者を用意できなくても、システム運用に関する負担を軽減できます。コストが課題になりやすいのは、スタートアップ企業だからこその特徴です。運用全般について考えたうえで、コストパフォーマンスのよいシステムを選択しましょう。
将来的にも対応可能な柔軟性
スタートアップ企業は、事業の成長とともに大きな変貌を遂げる可能性も十分にあります。以下のような場合にも、きちんと対応できるかどうかも重要なポイントです。
- ・事業の成長とともに人数が増えた
- ・必要な機能が増えた
人数が増えた場合のコスト負担や、将来的に利用したい機能などにも、ぜひ注目してみてください。ある程度予測を立てたうえで利用システムを決定すれば、より長く便利に使い続けられるでしょう。
また勤怠管理システムには、外部システムとの連携が可能なものも少なくありません。チャットツールと連携できれば、打刻の手間を減らせるでしょう。給与計算ソフトと連携できれば、自動計算によって毎月の業務が楽になります。こうした柔軟性にも注目しましょう。
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スタートアップにおすすめの勤怠管理システム紹介
勤怠管理システムには、さまざまな種類があります。数あるシステムのなかでも、特にスタートアップにおすすめの製品を紹介します。
ジョブカン勤怠管理
株式会社DONUTSが提供する「ジョブカン勤怠管理」は、無料から利用でき、事業の成長にあわせて機能を拡張しやすい勤怠管理システムです。出勤管理やシフト管理、休暇・申請管理、工数管理などから必要な機能を選択可能。ジョブカン給与計算や労務HRなどのシリーズとも連携できるため、少人数でスタートし、将来的にバックオフィス全体を効率化したいスタートアップにも適しています。
KING OF TIME 勤怠管理
株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供する「KING OF TIME 勤怠管理」は、少人数から導入でき、組織の拡大にも対応しやすい勤怠管理システムです。出退勤や残業、有給休暇などを一元管理でき、さまざまな勤務形態にも対応します。人事労務や給与計算などの機能も活用できるため、創業期の勤怠管理から将来的なバックオフィス業務の効率化まで見据えたいスタートアップに適しています。
CLOUZA
アマノビジネスソリューションズ株式会社が提供する「CLOUZA」は、少人数から低コストで導入しやすいクラウド型勤怠管理システムです。パソコンやスマートフォン、タブレットをタイムレコーダーとして利用でき、出退勤状況をリアルタイムで確認可能。初期費用や基本料金、最低利用料金がかからず、利用人数に応じた料金体系のため、従業員数が少ないスタートアップにもおすすめです。
レコル
中央システム株式会社が提供する「レコル」は、コストを抑えながら勤怠管理に必要な機能を利用できるクラウド型システムです。出退勤管理に加えて、有給休暇や申請・承認、36協定の管理などにも対応。シンプルな操作性で導入しやすく、初期費用やサポート費用もかかりません。勤怠管理の仕組みを手軽に整えたいスタートアップや中小企業におすすめです。
TimeBiz
株式会社ASJが提供する「TimeBiz」は、従業員数が増えても料金を管理しやすい定額制の勤怠・就業管理システムです。出退勤管理や休暇管理、各種申請など、勤怠管理に必要な機能を搭載。200名まで定額で利用できるため、今後の採用や事業拡大によって従業員数の増加が見込まれるスタートアップにも適しています。無料体験期間が長く、実際の運用を確認してから導入できる点も特徴です。
シュキーン (株式会社インフィニットループ)
- システムの導入に必要な手間とコストが少ない
- 職場の環境に合わせた形態と価格で導入可能
- 勤怠データが自動集計され、視覚的に分析できる
OFFICE CLOC (OH MY GOD 株式会社)
- LINEで出退勤の打刻・管理を簡単に。
- 勤務時間の変更や承認が可能
- 10人まで無料、11人以上は有料。
タブレットタイムレコーダー
株式会社ネオレックスが提供する「タブレットタイムレコーダー」は、iPadをタイムレコーダーにできるタイムカードアプリです。手持ちのiPadにアプリをインストールすれば、すぐに利用が可能です。3名までは完全無料で使えます。4名以上で利用する場合も、11,800円(税込み)/10名とリーズナブルであり、ライセンス販売方式なので月額費用は発生しません。コスパのよさと利用人数にあわせて調整しやすい点が、スタートアップ企業にもぴったりです。
スタートアップの勤怠課題はシステムで解決しよう
スタートアップ企業にとって、勤怠管理は重要な問題です。自己申告制のまま事業を継続していくと、思わぬトラブルが発生してしまう恐れもあるでしょう。機能やサポート、将来性に注目して、勤怠管理システムの導入を検討してみてください。
勤怠管理システムの初期費用や月額費用、機能、サポートはそれぞれで大きく異なります。自社にぴったりなシステムを見つけるためにも、まずは資料請求からスタートしましょう。

