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【2026年版】働き方改革に伴い勤怠管理で注意すべき7つのポイント

【2026年版】働き方改革に伴い勤怠管理で注意すべき7つのポイント

2019年4月1日より、「働き方改革関連法」が順次施行されました。問題視されている生産年齢人口の減少問題や長時間労働問題の解決を図るため、企業にも勤怠管理の抜本的な見直しが求められています。

この記事では、適切な勤怠管理を行うために抑えておきたい法改正のポイントについて解説します。勤怠管理システムでできる働き方改革対策や有用な機能についても紹介するので、勤怠管理の見直しやシステム導入の検討に役立ててください。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次
    勤怠管理システム紹介ページ遷移画像

    勤怠管理に関わる主なルールは、次のとおりです。

    ポイント主なルール根拠
    残業の上限原則として月45時間・年360時間。特別条項でも、年720時間以内、月100時間未満(休日労働を含む)、2~6か月平均80時間以内(休日労働を含む)、月45時間超は年6か月まで労働基準法
    年次有給休暇年10日以上付与される労働者に、基準日から1年以内に5日、使用者が時季を指定して取得させる労働基準法
    フレックスタイム制清算期間は3か月以内。1か月を超える場合は、1か月ごとに週平均50時間を超えない労働基準法
    高度プロフェッショナル制度年収1,075万円以上などの要件を満たす場合に、労働時間などの規定を適用しない。健康管理時間の把握と休日の確保が必要労働基準法
    勤務間インターバル現行は努力義務。義務化は決まっていない労働時間等設定改善法
    労働時間の把握高度プロフェッショナル制度の対象者を除く全ての労働者について、労働時間の状況を把握する。客観的な方法で、記録は3年間保存労働安全衛生法、労働安全衛生規則

    働き方改革とは?

    働き方改革とは「一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジ」と位置づけられ、政府主導のもとで行われる労働制度の抜本的な改革です。働き方改革関連法をもとに推進されています。

    目的

    働き方改革の目的は、少子高齢社会による労働力不足の問題の解決です。多様化したライフスタイルや働き方に柔軟に対処することで労働人口を確保し、生産性を維持していく狙いがあります。

    参考:「働き方改革」の実現に向けて|厚生労働省

    背景

    働き方改革が必要とされるに至った理由は3つあります。

    • 1.生産年齢人口の減少
    • 2.長時間労働問題
    • 3.生産性の向上

    まず、労働人口の減少が急速に進んでいる社会的背景があります。令和8年版高齢社会白書によると、15~64歳の人口は令和7年(2025年)10月1日現在で7,353万人、総人口の59.7%です。65歳以上の人1人に対する現役世代(15~64歳)の人数は、令和7年の2.0人から、令和52年(2070年)には1.3人になると見込まれています。労働力の確保は重要な課題です。

    また、過労死等が社会問題化しています。2013年には、国連の社会権規約委員会(CESCR)が日本に対する総括所見で、過度に長い労働時間や過労による死亡への懸念を示しました。長時間労働を防ぐ措置の強化を勧告した経緯もあります。

    さらに日本は長時間労働が問題化しているにもかかわらず、労働生産性は高くありません。日本生産性本部によると、日本の時間当たり労働生産性(2024年)は60.1ドル(購買力平価換算)で、OECD加盟38か国中28位でした。長時間労働を前提とした働き方を見直し、生産性の向上を目指す必要に迫られています。

    参考:令和8年版高齢社会白書(全体版)|内閣府
    参考:「令和7年版 過労死等防止対策白書」を公表します|厚生労働省
    参考:CESCR Concluding observations on Japan (2013)|Refworld
    参考:労働生産性の国際比較2025|日本生産性本部

    法整備の内容

    2019年4月1日より「働き方改革関連法」が順次施行されています。目的は「長時間労働の是正」「多様で柔軟な働き方の実現」「公正な待遇の確保」です。勤怠管理に関わる主な改正は、労働基準法・労働安全衛生法・労働時間等設定改善法(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法)です。

    参考:「働き方改革~一億総活躍社会の実現に向けて~」|厚生労働省

    働き方改革に伴い勤怠管理で注意すべきポイント

    ここからは働き方改革関連法が企業の勤怠管理に与える影響について説明します。改正事項で抑えておきたいポイントは7つです。

    • 1.残業時間の罰則付き上限規制の実施
    • 2.年次有給休暇の取得義務化
    • 3.フレックスタイム制の清算期間の延長
    • 4.高度プロフェッショナル制度
    • 5.総務省・厚生労働省主導のテレワーク推進
    • 6.勤務間インターバル制度の推進
    • 7.労働時間の客観的な把握

    なお、働き方改革に適切に対応するためには、勤怠管理システムの導入が有効とされており、理由についてもあわせて解説します。

    1.残業時間の罰則付き上限規制の実施

    労働時間は、労働基準法により原則として「1日8時間・週40時間(法定労働時間)以内」と定められています。これを超えて時間外労働を行わせる場合は、労使協定(36協定)など所定の手続きが必要です。

    働き方改革関連法により、時間外労働の上限規制が法制化されました。原則として、時間外労働は月45時間・年360時間が上限です。臨時的な特別の事情があり、労使が合意する場合(特別条項)でも、次の上限があります。

    • ● 時間外労働は年720時間以内
    • ● 時間外労働と休日労働の合計は、月100時間未満
    • ● 時間外労働と休日労働の合計は、2~6か月のどの平均でも月80時間以内
    • ● 月45時間を超えられるのは、年6か月まで

    また、1か月60時間を超える時間外労働については、2023年4月1日から中小企業にも割増賃金率50%以上が適用されています。

    なお、業種によっては猶予が設けられていましたが、2024年4月から建設業・自動車運転者・医師等にも上限規制が適用されています(一部特例あり)。

    ■求められる勤怠管理
    残業時間や勤務時間が上限を超えていないか、従業員の労働時間を日々リアルタイムに把握・管理する必要があります。残業を発生させないための業務配分や体制の見直しも重要です。
    ■勤怠管理システムで対応できること
    時間外労働の集計や超過労働を防ぐためのアラート設定。残業、休日労働、深夜労働など、割増率に対応した自動集計・管理。

    参考:労働基準法(第三十二条/第三十六条/第三十七条)
    参考:時間外労働の上限規制|厚生労働省(働き方改革特設サイト)
    参考:建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制(制度解説)|厚生労働省

    2.年次有給休暇の取得義務化

    使用者は一定の年次有給休暇を付与する義務がありますが、取得しやすい環境整備が不十分な職場では、取得が進みにくいことがあります。

    働き方改革関連法により、有給休暇が10日以上付与される労働者に、使用者が年5日の有給休暇を取得させることが義務付けられました。基準日から1年以内に、時季を指定して取得させます。労働者が自ら請求して取得した日数や、計画的付与で取得した日数は、5日から差し引けます。

    厚生労働省の令和7年就労条件総合調査によると、令和6年1年間の労働者1人平均の年次有給休暇取得率は66.9%で、前回の65.3%から上がりました。昭和59年以降で最も高い水準です。

    ■求められる勤怠管理
    従業員の有給休暇の取得状況を把握する必要があります。
    ■勤怠管理システムで対応できること
    有給残日数や消化日数などをリアルタイムで確認できます。システムによっては会社独自の特別休暇の付与にも対応可能。

    参考:令和7年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省
    参考:労働基準法(第三十九条)

    3.フレックスタイム制の清算期間の延長

    フレックスタイム制の清算期間の上限は1か月以内でしたが、働き方改革関連法により、3か月以内まで延長されました。つまり月をまたいでの調整が可能です。

    例えば、1月・2月・3月のうちで1月が法定労働時間を超えてしまった場合、2月か3月で超えてしまった分の労働時間を清算できます。

    ただし、清算期間が1か月を超える場合は、繁忙月に労働時間が集中し過ぎないよう、1か月ごとの労働時間が週平均50時間を超えないことが必要です。

    求められる勤怠管理
    月ごとの所定労働時間と法定労働時間の確認、時間外労働時間の計算に加え、労働時間の配分にも気を配る必要があります。
    勤怠管理システムで対応できること
    フレックスタイム制や変形労働制、裁量労働制などざまざまな勤務形態に対応して集計や計算が可能。リアルタイムでの労働時間確認にも最適です。

    参考:労働基準法(第三十二条の三)

    フレックスタイム制で勤怠管理する際の注意点について、より詳しく知りたい方は以下の記事がおすすめです。

    関連記事 フレックスタイム制での残業の考え方と計算方法を詳しく解説!

    4.高度プロフェッショナル制度

    高い年収を確保しつつ自由な働き方を選択できる制度です。次の要件を満たす場合に、労働基準法の労働時間、休憩、休日、深夜の割増賃金に関する規定が適用されなくなります。

    • ● 労使委員会が、委員の5分の4以上の多数で決議し、労働基準監督署へ届け出る
    • ● 対象労働者が、書面などで同意する
    • ● 対象業務が、金融商品の開発、資産運用や有価証券の売買(ディーリング)、市場の分析(アナリスト)、顧客の事業に関する調査・分析と助言(コンサルティング)、研究開発の業務のいずれかである
    • ● 年収が1,075万円以上である(労働基準法施行規則)
    求められる勤怠管理
    労働時間の規定は適用されませんが、使用者には、対象者の健康確保措置を講じる義務があります。まず、事業場内にいた時間と事業場外で労働した時間の合計(健康管理時間)を把握します。把握は、タイムカードやパソコンの使用時間の記録などの客観的な方法で行います。さらに、年104日以上かつ4週間に4日以上の休日を与えることなどが求められます。健康管理と休日確保のための独自の仕組みを整えなければなりません。
    勤怠管理システムで対応できること
    システムによって休日数の取得状況によりアラーム通知が可能。

    参考:労働基準法(第四十一条の二)

    5.総務省・厚生労働省主導のテレワーク推進

    就業場所・時間に縛られない柔軟な働き方をテレワークといいます。テレワークは3つの就業形態「モバイルワーク」「在宅勤務」「サテライトオフィス」に分類でき、普及が推進されています。

    求められる勤怠管理
    始業・終業時間を含め、労働実態を正確に把握する必要性が高まります。紙のタイムカードによる打刻などでは対応が難しいでしょう。
    勤怠管理システムで対応できること
    会社外でもスマホやPCで出退勤時刻の記録ができます。就労状況をリアルタイムで把握でき、残業時間や休日出勤の管理も可能。

    以下の記事ではテレワークのメリット・デメリットに加え、テレワークにおける勤怠管理システムやITツールの活用方法についても触れています。興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

    関連記事 テレワークのメリットとデメリットを解説!課題解決策も紹介

    6.勤務間インターバル制度の推進

    勤務間インターバル制度とは、前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休息時間を設ける制度です。2019年4月から、労働時間等設定改善法により事業主の努力義務とされています。事業主は、労働者の健康と福祉を守るため、終業から始業までの時間を設定するなどの措置をとるよう努めなければなりません。この制度により、労働者の最低限の睡眠時間の確保や生活時間の確保ができ、「ワーク・ライフ・バランス」を実現しやすくなると考えられています。

    勤務間インターバル制度の導入は、現在も努力義務で、義務化は決まっていません。政府は、2026年7月21日に閣議決定した経済財政運営と改革の基本方針2026で、この制度の法的位置付けを検討するとしています。現場の実態や労使双方の立場を十分に踏まえるとしています。また、2026年10月14日の労働政策審議会 労働条件分科会(第212回)では、法的位置付けを含め、どのような措置を講ずべきかが論点として示されました。今後の議論の動向を確認しておきましょう。

    厚生労働省の令和7年就労条件総合調査では、勤務間インターバル制度を「導入している」企業は6.9%で、前回の5.7%から増えました。「導入を予定又は検討している」企業は13.8%でした。

    なお、条件を満たせば厚生労働省による助成金が受けられます。対象は中小企業事業主で、助成金の名前は「働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)」です。令和8年度の申請は2026年4月13日から受け付けており、交付申請の期限は2026年11月30日です。国の予算額に制約されるため、期限前に受付を締め切る場合があります。

    自動車運転の業務に従事する労働者は、運転時間や勤務間インターバルについて定めた「改善基準告示」を守る必要があります。

    求められる勤怠管理
    始業・終業時刻を正確に把握・管理する必要があります。
    勤怠管理システムで対応できること
    インターバル時間の設定・管理、インターバル不足に対するアラート通知など。

    参考:労働時間等の設定の改善に関する特別措置法(第二条)
    参考:働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)|厚生労働省
    参考:労働条件分科会(第212回)資料|厚生労働省

    7.労働時間の客観的な把握

    労働安全衛生法により、事業者は、労働者の労働時間の状況を把握しなければなりません。医師による面接指導を行うためで、高度プロフェッショナル制度の対象者を除く全ての労働者が対象です。一般の従業員だけでなく、管理監督者や裁量労働制が適用される者も含まれます。把握は、タイムカードによる記録や、パソコンの使用時間の記録などの客観的な方法で行います。記録は3年間保存する必要があります。

    求められる勤怠管理
    厚生労働省のガイドライン(2017年1月20日策定)は、始業・終業時刻を確認して記録する原則的な方法を2つ挙げています。一つは、使用者が自ら現認する(その場で直接確かめる)方法です。もう一つは、タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録などの客観的な記録をもとに確認する方法です。自己申告制は、これらの方法をとれない場合に限って使う方法です。その場合も、実際の労働時間と合っているかの確認などが求められます。ICカードなど客観的な打刻情報をもとにした労働時間の記録が必要不可欠です。
    勤怠管理システムで対応できること
    ICカード打刻やスマホ打刻などさまざまな打刻に対応、始業・終業の打刻時間を正しく管理可能。

    管理監督者の勤怠管理については、以下の記事で詳しく解説しています。

    関連記事 管理監督者の勤怠管理が義務化!管理職との違いや労働時間上限を解説

    参考:労働安全衛生法(第六十六条の八の三)
    参考:労働安全衛生規則
    参考:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン|厚生労働省

    以下の記事では、さまざまな勤怠管理システムを徹底比較しています。自社に最適な製品を選ぶために参考にしてください。

    関連記事 【2026ランキング】勤怠管理システム比較24選!料金や満足度、シェア率も紹介

    勤怠管理システムの端数処理で気をつけること

    労働時間の集計では、端数の扱いにも注意が必要です。厚生労働省は、1日ごとに、一定時間に満たない労働時間を一律に切り捨て、その分の賃金を支払わないことは、労働基準法違反になるとしています。例えば、勤怠管理システムの端数処理機能で、1日の時間外労働のうち15分に満たない時間を一律に切り捨て、その分の残業代を支払っていない場合が当てはまります。

    一方で、1か月の時間外労働、休日労働、深夜業のそれぞれの時間数の合計に、1時間未満の端数がある場合は扱いが異なります。30分未満を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げることは、事務を簡単にするための処理として認められています。また、1日の労働時間について、一定時間に満たない時間を切り上げたうえで、その分の賃金を支払うことは問題ありません。システムの端数処理の設定が、この考え方に合っているかを確認しましょう。

    参考:労働時間を適正に把握し正しく賃金を支払いましょう|厚生労働省・都道府県労働局

    働き方改革に対応する勤怠管理システムの機能

    働き方改革を推進するうえで企業は多様な働き方への対応が求められます。より正確で柔軟な勤怠管理を行うために勤怠管理システムを活用しましょう。

    勤怠管理システムの多くは働き方改革に対応していますが、特に有用とされる機能について紹介します。

    労働時間の管理機能

    勤怠管理システムの導入により、出退勤(打刻)の記録や労働時間をリアルタイムで把握・管理できるようになるため、勤怠管理が正確に行えるでしょう。労働時間の集計は自動化でき、残業時間や深夜労働時間、休日労働時間を表示する機能も搭載しています。

    働き方改革で重視される時間外労働の上限時間を超えないための機能として、時間外労働状況を画面で確認したり、アラーム通知を行ったりする機能を備えたシステムもあります。

    有給休暇・休暇管理機能

    有給休暇や代休などを管理する機能を搭載した勤怠管理システムも少なくないでしょう。有給休暇の取得数や残日数などを確認できるシステムだと、より働き方改革に即した勤怠管理が実現可能です。

    企業独自の休暇の設定や、時間・半日単位での休暇設定などに対応したシステムもあります。

    以下のページでは、過去30日間において問い合わせ数の多かった順に勤怠管理システム・就業管理システムを紹介しています。比較検討に役立ててください。

    働き方改革に対応した勤怠管理をしよう

    適切な勤怠管理の実施は、働き方改革の推進に欠かせません。長時間労働の是正や多様で柔軟な働き方の実現に向けて、勤怠管理システムの導入を検討してはいかがでしょうか。

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