特別休暇とは
特別休暇とは、各企業が考えて設定する法定外休暇です。企業は特別休暇の条件や付与日数を任意で決められます。給料を発生させたり承認制にしたりすることが可能です。任意で設定するため、企業によって特別休暇の内容が異なります。
法律で付与が義務化されていないため、法定外休暇と言われます。社員の福利厚生として付与しているもので、法的な縛りはありませんが、就業規則できちんとしたルール決めが必要です。
特別休暇の具体例
特別休暇には、夏季休暇や慶弔休暇、病気休暇などさまざまな種類があります。企業によって導入している休暇や取得条件は異なるため、自社の制度にあわせて運用することが大切です。ここでは、代表的な特別休暇の内容を一覧にまとめました。
| 休暇の種類 | 概要 |
|---|---|
| 夏季休暇・冬季休暇 | お盆や年末年始の時期に付与される特別休暇です。福利厚生の一環として導入する企業が多く、付与日数や取得期間は企業ごとに異なります。 |
| アニバーサリー休暇 | 誕生日や結婚記念日など、個人の記念日に取得できる休暇です。従業員満足度の向上やワークライフバランスの推進を目的に導入されています。 |
| 慶弔休暇 | 結婚や出産、親族の死亡などの慶事・弔事に取得できる休暇です。対象となる事由や付与日数は就業規則で定められます。 |
| 病気休暇 | 病気やケガの療養を目的とした休暇です。対象となる症状や取得条件は企業ごとの制度によって異なります。 |
| ボランティア休暇 | 災害支援や地域活動などの社会貢献活動に参加する際に取得できる休暇です。従業員の社会活動を後押しする制度として導入されています。 |
| 裁判員休暇 | 裁判員として職務に従事する際に取得する休暇です。有給・無給の扱いなどは企業の就業規則で定められます。 |
夏季休暇・冬季休暇
夏季休暇は、主に8月のお盆期間に付与される休暇です。冬季休暇は、年末年始に付与される休暇を指します。いずれも法律で義務づけられた休暇ではありませんが、福利厚生の一環として導入している企業は多くあります。
アニバーサリー休暇
アニバーサリー休暇は、従業員の誕生日や結婚記念日など、個人の記念日にあわせて付与される休暇です。ワークライフバランスの向上や従業員満足度の向上を目的として導入されるケースがあります。取得日を記念日当日に限定するか、前後の期間でも取得できるようにするかは企業によって異なります。
慶弔休暇
慶弔休暇は、結婚や出産などの慶事、家族や親族の死亡などの弔事が発生した際に付与される休暇です。弔事の際に取得する休暇は、忌引き休暇とも呼ばれます。付与日数は、本人の結婚や配偶者・親族の死亡など、対象となる事由や続柄によって異なるのが一般的です。
病気休暇
病気休暇は、従業員が病気やケガの療養のために取得できる休暇です。発熱や感染症、手術、入院、メンタルヘルス不調など、対象範囲は企業の規定によって異なります。病気休暇を特別休暇として設けることで、従業員が体調不良時に無理なく休みやすい環境を整えられます。
ボランティア休暇
ボランティア休暇は、従業員が災害支援や地域活動などの社会貢献活動に参加する際に付与される休暇です。従業員の社会活動を支援できるだけでなく、企業の社会的責任やイメージ向上にもつながります。
裁判員休暇
裁判員休暇は、従業員が裁判員に選ばれた場合に取得する休暇です。裁判員としての職務は公的な役割にあたるため、取得を理由に不利益な扱いをすることはできません。なお、休暇を有給にするか無給にするかは、企業の就業規則で定める必要があります。
法定休暇との違い
法定休暇は、法律で定められている休暇です。特に最も取得される有給休暇は、心身疲労の回復を目的とした休暇で、労働基準法第39条で定められた労働者の権利です。
有給休暇は労働者への付与が法律で義務化されているうえ、給料を与えないといけません。法律で決まっているため、法定休暇と言われます。有給休暇を取得する際は、企業からの承認は不要です。
一方で法定外休暇は、休暇の目的や付与する日数、有給・無給の扱いは企業側で決められます。特別休暇は「法定外休暇」にあたり、福利厚生の一環として定められる休暇のことです。休暇の種類は企業により異なり、就業規則で決められていない休暇は取れません。
特別休暇のメリット
特別休暇は、社員のモチベーションアップにつながるだけではなく、以下のようなメリットが存在します。
企業メリットは以下のとおりです。
- ・企業のイメージアップにつながる
- ・離職率が低くなる
- ・生産性が高くなる
労働者のメリットには下記が期待できます。
- ・モチベーションが向上する
- ・心身疲労が回復する
- ・病気やケガのときに休みやすくなる
- ・学習時間に使えるため、スキルアップできる
休暇が増えることで従業員の満足度が高まり、業務に対するモチベーションがあがります。また社員の士気が高まれば、生産性の向上につながることが期待できます。また特別休暇を設けることで、社員がストレスを発散する機会になり、離職率が下がる可能性が高くなるでしょう。ワークライフバランスを重要視している企業にとっては、特別休暇の導入を前向きに検討してみることをおすすめします。
また休暇の目的が自己成長のためであれば、社員のスキルアップに期待できるでしょう。さらに特別休暇が豊富にあることで、労働環境が健全であるアピールと企業が大切にしている考えを表現できます。企業のイメージアップに加えて優秀な人材が集まりやすくなるでしょう。
特別休暇のデメリット
社員が少ない企業の場合、人手不足になる可能性が高まります。また休暇をとる社員の業務が他の従業員に割り振られるため、一人ひとりに負担が増えます。有給休暇の取得率が低い企業の場合、特別休暇があまり利用されない事態に陥るため、有給休暇の取得率を向上させることが重要です。
特別休暇を導入する際のポイント
最後に、特別休暇を導入する際のポイントについて紹介します。
特別休暇の目的とルールを明確にする
特別休暇を導入する目的は明確にし、目指すべき方向性を定めることが大切です。 次に特別休暇のルール作りを行います。「どのような種類の休暇があるのか」「給料は発生するのか」「何日取得できるのか」といったことです。また、ワークフロー・メール・書面といった申請方法についても定めないといけません。
従業員への周知および就業規則の変更を実施する
特別休暇を導入しても、社内の従業員へ周知しないと意味がありません。メールやチャットといったツールを活用しましょう。特別休暇の取得率が低い場合は、取得しやすい環境に改善する必要があります。取得を促進することで、特別休暇を導入した目的の達成につながります。特別休暇を導入・変更した場合は、労働基準監督署へ就業規則(変更)届出をしないといけません。就業規則の変更日までに郵送または電子申請で手続きを行いましょう。
特別休暇の管理には勤怠管理・就業管理システムの活用も有効
特別休暇を導入する際は、休暇の種類や取得条件を明確にするだけでなく、申請・承認・取得状況を適切に管理できる体制を整えることも重要です。紙やExcelで管理している場合、残日数の確認漏れや申請状況の把握漏れが発生する可能性があります。
勤怠管理・就業管理システムを活用すれば、有給休暇だけでなく、慶弔休暇や病気休暇、夏季休暇などの特別休暇も一元管理しやすくなります。申請から承認までの流れをシステム上で完結できるため、従業員と管理者双方の負担軽減にもつながるでしょう。
特別休暇を適切に運用したい場合は、自社の就業規則や休暇制度に対応できる勤怠管理・就業管理システムの導入を検討するのがおすすめです。
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特別休暇の概要を理解して、自社に合わせた運用を
特別休暇とは、企業が任意で設定できる法定外休暇で、企業と労働者の双方にメリットがあります。 具体例は次のとおりです。
- ・夏季・冬季・アニバーサリー休暇
- ・慶弔休暇
- ・病気休暇
- ・ボランティア・裁判員休暇
そして、導入ポイントは下記のとおりです。
- ・特別休暇の導入目的とルール作り
- ・従業員への周知と就業規則の届出
特別休暇の概要だけでなく、具体例や導入ポイントも理解したうえで、自社に合わせた運用を行いましょう。




