こんにちは!「ITトレンドスタイル」新人ライターのあやかです。「働き方改革」の意味することが、少しだけわかってきた今日このごろ。ええ、少しだけですけど。もっともっと勉強したいな。…なになに、2018年2月15日(木)に「働き方を考えるイベント」が六本木界隈で開かれる、ですって?編集長!ちょっと出かけてきてもいいですか?というわけで、一般社団法人at Will Work主催の「働き方を考えるカンファレンス2018」に行ってきました!

「暖炉を囲んで話すような」トークとは?

カンファレンスのテーマは、「働くを定義∞する」。そもそも「働く」の「定義づけ」なんてこれまであまり考えて来なかったテーマかも?そんなことを考えつつ、会場の虎ノ門ヒルズ森タワーに入る。まわりを見渡すと、スーツ姿の会社員から、私服のフリーランスとおぼしき人、さらには学生みたいなラフな服装をした人までいろんなタイプがいます。「働くってなんだろう?」というテーマは、それだけ多くの人の共通の関心事なんだなあ。

フロア内には、3つのタイプのブースがありました。セミナーブースと、ワークショップブース、それから「ファイアーサイドチャットブース」?炎上しちゃうの?きっと、私が頭からハテナマークを大量に発射していたのでしょう。スタッフの方が説明してくれました。「ファイアーサイドチャットブースというのは、セミナー後、このブースに登壇者と来場者が移って、至近距離で、まるで『暖炉を囲むように』トークを繰り広げる場なんですよ」。へええ、おもしろい!あ、よく見るとあちこちで熱いトークが繰り広げられてる!

「休み方改革」を推進しよう

今回、どうしても参加したかったプログラムがあるんです! コンカー代表の三村真宗さんの講演と、SmartHR代表の宮田昇始さんの講演です。どちらも、最先端ITを提供することで、働き方改革の推進を支援している会社さん。ズバリ、「テクノロジーの導入で、働き方はどう変わったか?」というお話を聞けると思ったからです。

まずは三村さんの講演。コンカーさんのツールは現在、国内710社が導入していて、企業の経費精算ツール市場でシェア3年連続NO.1だそうです。グリーンハウスフーズ(トンカツのさぼてん)さんから三井物産さんまで。規模も業種も幅広い会社さんから利用されています。グローバルでも有名で、コンカーさん自体も「働きがいのある会社ランキング第1位」に選ばれたそうです。すごい!

コンカーさんが設立されたのは、「経費精算をテクノロジーによって全自動化したい!」という想いからだそうです。経費精算は、あらゆる業務のなかでも「不正が起こりかねない」ので正確性が求められる、その一方で、交通費を計算したり(編集部からここまでって269円であってたかしら?)、「領収書がない!」って焦ったり。「めんどくさい」という性質のもの。その業務にいま、平均すると月間で48分かかっているそうです。そ、そんなに?年単位で考えたらかなり大きいですよね?

コンカーさんのツールを導入すれば、その作業を「半減~8割減」にできるのだそう。すごいなあ。三村さんによれば、この時間の節約には、本当のねらいがあるのだそうです。それは、従業員を休ませること。「“働き方改革”は“休み方改革”でもあるんです。業務の効率化によって、自分の時間の使い方を改革できるんです」。ふむふむ。なるほど。確かに、働くほうばかりに目がいっていて、自分の「休み方」が変わるなんて思ってなかったかも。

印象に残ったのは、三村さんの行動力。領収書の原本保管についての国の規定に対して、「スマートフォンでの領収書保管OK」という改革をはたらきかけ、ついに実現までもっていったそうなんです。「世の中の規制にとらわれ過ぎずに、変革を起こしましょう。必ずできる。あきらめないこと」。なんか、思わず泣きそうになりました。

AIは人間の仕事を奪わない?

続いて、宮田さんの講演を聴きました。宮田さんが率いるSmartHRさんは、労務におけるさまざまな書類をデータ上でやり取りできるサービスを提供しています。なんと、利用企業は10,000社!そして継続利用率99.7%を誇っているのだそう。す、すごい!

講演では利用企業の事例紹介もありました。大手の飲食チェーンで抱えていた、とにかく大量の人事労務に関する書類。と、それにまつわる膨大な手間! 紙に手書きでサインをもらって、はんこを押して郵送して…。その業務を、SmartHRさんのツールを使えばオンライン上でできる。そこに振り向けていた時間をはるかに短縮できたのだそうです。確かに、飲食店さんだと、アルバイトとかを含めたら採用人数も多いし、相当な時間と手間がかかりそうですね。

コンカーさんと同じく、時間が浮いたおかげで、これまで時間がなくて「できなかった」ことが「できる」ようになること。これも働き方改革の大きなメリットなんですね。

また、おもしろかったのが、これまで雇用契約書などの書類作成を行っていた社労士さんの仕事はどうなったのか、という話。いわれていますよね、「AIの普及によって人間の仕事がいらなくなる」とかなんとか…。SmartHRさんのテクノロジーは、社労士さんの仕事を奪ったのでしょうか?

宮田さんによれば、社労士さんの売上が、なんと3倍に増えたんだそうです!その仕組みはカンタン。1社あたりにかける時間を減らすことができたので、そのぶん、別のクライアントさんの案件を取ることができたからなんだそうです。なんか、未来が明るくなってきた気がする!

トークの最後には、テクノロジーが進んだとしても「人材が最大の資源である」というお話で締めくくりとなりました。熱気あふれる30分、あっという間のトークでした!

おもしろそうなワークショップに潜入!

すっかり「働き方を改革してやる!(キリッ)」という気分になった私。お話を聞くだけでなく、私もなにか発言してみたくなりました。したい!…と、目にとまったのは「目標設定の会」。あ~目標設定、ニガテなんだよな~。おそるおそるのぞいてみると、3人一組のグループになって、なにやらみなさん熱く討論している様子。ワークショップの先生に「みんなそれぞれの目標設定について、熱弁をふるっているんですね!」と聞いてみると、「いえいえ、そうではないんです」との答え。えっ、どういうこと? 「『他人』に目標を決めてもらっているんですよ」。えええ?それって、無責任なのでは…。そういう私に先生は笑顔で、「無責任じゃいけないんですか?じつはこれは、他人依存で目標を決めてもらうワークなんです」。へええー!!

確かに、「自分の目標は自分で設定しなきゃいけない」って思いこんでいた私。このワークは、仕事の話だけでなく、プライベートの話も含めて、いまの自分の現状を話し、質疑応答を行います。そのうえでチームメンバーのひとり、つまり他人に、「私があなただったら…」と目標設定をしてもらうんだそうです。なかなかない体験!

実際にワーク体験をした人に感想を聞いてみました。
「『どうしていまの仕事が好きなの?』と聞かれて、そんなこと、自分では考えていなかったな、と思いました」、「いつも人の話を聞くときには決まった質問しかしていなくて、質問が凝り固まり過ぎていた自分にビックリしました」などと、いろんな感想が出てきます。

先生によれば、「なるべく、違う業種の人同士で話すのがいいんです。大きな気づきがありますから。ですので、社内でこのワークショップを行う場合には、全然違う職種同士、ふだんあまり接点のない職種の方同士でやるといいですね」とのこと。社内でやってみようかしら。

働き方改革が不要な場合だってある

昨年に引き続き、今年も大盛況だった「働き方を考えるカンファレンス2018」。その主催者で、団体代表でもある一般社団法人at Will Work代表の藤本あゆみさんに、いろいろ質問してみました!

藤本あゆみ氏
一般社団法人at Will Work 代表理事
(所属・役職はイベント開催当時)

――まず、「一般社団法人at Will Work」という団体について教えてください!

「at Will Work employee」というのがそもそもの語源なんです。これは企業も個人もそれぞれWillをもっていて、そのWillのもとで、対等に働ける環境を実現していくことをコンセプトに活動している団体です。誰もが対等に働ける社会をめざして、カンファレンスの開催などさまざまな働きかけを企業や社会に行っています。実は「意思をもたない」ということもひとつの「Will」だと思っています。ですから、「“働き方改革”が叫ばれているから、新しい働き方をしなくてはいけない!」ということを無理に進めていくということではないんです。

――藤本さんがこの団体を立ち上げようと思ったきっかけは、どのようなものだったんですか?

もともと私は女性のキャリアに関する仕事をしていたのですが、GoogleのWomen Willプロジェクトに参画していたとき、「出産・育児を行う女性の約6割が離職してしまう」という現状を突き付けられました。6割ですよ?すごい割合だと思いませんか?

――思います思います。原因はなんでしょう?

実際に辞めていく方々に話をうかがうと、課題は2つでした。「戻れない」「戻っても、続けられない」。保育園に入れない問題や、子どもと触れ合う時間があり、以前のようなバリバリとした働き方はできない、という現場の女性の声を聞いてきました。「6割の労働力が失われるなんてもったいない! これは企業側に多様な働き方を認めてもらわなければ」と思い、活動を始めたんです。実はこれって、女性側だけの問題ではなくて、男性や企業側にも「多様な働き方がある」ということが浸透していくことが大切だと思っています。そうすることで、もっと働きやすくなる。ひいては社会全体がよくなる。そんな野望も含んでいます。さらにいえば、私は、日本は多様性のある社会だと思っているんですけどね。

――最近、いろんなところで「働き方改革」というワードを聞くようになりました。それだけ企業や個人の意識も高まってきているように思うのですが。

はい、たしかにそうですよね。とくに、「企業で働き方改革に携わる人たち」に、ひとつの仕事として私たちのカンファレンスに来てほしいと考えています。でも間違えないでいただきたいのは、「すべての方々に働き方改革が必要ではない」んです。

――えっ? そうなんですか?

はい。たとえばリモートワーク。会社に勤めている社員の方が社外で働ける仕組みがないことによって、不都合を感じているのであれば「やるべき」です。でも、とくに困っている人がいないのであれば、無理に行うことはないんです。もしも「みんながやっているから」といって改革を進めているのであれば、今すぐやめた方がいいと思っています。

――うっ、たしかに…。いわれてみれば、私自身「みんながやっているから」という意識がどこかにあったような気が…。

もちろん、働いている方、ご自身が「どんなふうに働きたいか?」という意識をもっていただくことはとてもいいと思うんです。そのうえで、社内のひとりが働き方に悩み、そのせいで成果が出ないのであれば、それを良くしてあげよう、と思うだけでもそれは立派な「働き方改革」だと思います。

――たしかに、そうですよね…。そういう意味では、このカンファレンスって「いまの働き方はどうなのかな?」と思えるものでもありますよね。

まさにその通りです。人事や労務に携わっている方にくわえて、今回はとくに年代が上の方、たとえば経営者の方も来場されました。ご自身の会社で「働き方改革が必要なのかどうか?」を、ジャッジするひとつの契機に、このカンファレンスがなってくれたらと思います。

――最後に、今後の展望を聞かせてくださいますか?

今回、実は企業の方たちだけではなく、高校生・大学生の方たちをご招待したんです(ああ、やっぱりあのラフなカッコの若い子たち、学生だったんだ!)。働く現場がどのようなものか、体験してもらう機会をもうけたのです。実際に働いている大人たちや、いま社会人を取り巻く就業環境がどんな状況にあるか知ってもらうことで、「自分がどのように働きたいか」ということを考えてもらう場になると考えたからです。これからも、学生や社会人、企業を巻き込んで「みなさんが希望をもって働ける社会」に改革できたらと思っています。


「自分がどのように働きたいか」か~。いまの環境にそれほど不満もないし、仕事は充実しているけど、やっぱりフライデーナイトは早くあがって飲みに行きたいかも…。ヨシっ、今日はそのことを編集長に伝えてみよう!…と、自分の「改革実行」のために帰路を急ぐ、駆け出しライターのあやかでした!

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