ワークフローと稟議の違い
まずは、ワークフローと稟議の定義をおさらいしましょう。簡単に説明すると、ワークフローは「業務開始から完了までに必要な流れ、もしくは申請から決裁までの流れのこと」です。一方、稟議は「提案者の権限では実行できない事案について、上層部の承認を得ること」です。
つまり稟議において発生する、稟議書に提案内容を記載し、上層部に回覧して承認印を押してもらう一連の流れも、ワークフローといえるでしょう。
稟議のワークフローは複雑で、決裁までに時間がかかるといった課題があります。そこで稟議の効率化に役立てられるのが、ワークフローシステムです。
ワークフロー(電子稟議)システムとは
ワークフローとは、備品の発注や経費精算などの業務を手続きする流れのことです。申請から承認、決裁までが一般的なフローです。紙の申請書の場合は、印刷して承認者へ回付し、押印してもらい、実行・処理されます。
上記一連の流れを電子化できるのがワークフローシステムです。ワークフローシステムの代表的な機能を紹介します。
- ●申請フォーム作成
- ●承認ルート設定
- ●承認・差戻し・代理承認
- ●システム連携
- ●運用管理
ワークフローシステムは、Web上で申請・承認を完結できます。申請フォーマットや承認ルートを事前に設定することで、作成や回覧にかかる作業が効率化され、決裁までがスムーズになるでしょう。
なお、ワークフローの機能はグループウェアやBPMツールにも搭載されています。プロジェクト管理ツールと機能は似ていますが、それぞれ目的が異なるため、適したツールを選択する必要があります。以下、参考にしてください。
- ■ワークフロー
- 申請や承認の業務フローを効率化
- ■グループウェア
- 社内のコミュニケーションを効率化
- ■BPMツール
- 製造や販売といった業務プロセスの効率化
- ■プロジェクト管理ツール
- プロジェクト全体の進捗把握
\ ワークフローシステム の製品を調べて比較 /
製品をまとめて資料請求!
資料請求フォームはこちら
資料請求した製品の比較表が無料で作成できます
おすすめのワークフロー(電子稟議)システム
ここで紹介するのは、稟議書の申請や承認・決済までの流れを電子化するワークフローシステムです。問い合わせの多い人気製品をピックアップしたので、比較検討に役立ててください。気になった製品は簡単に資料請求(すべて無料)が可能です。
|
製品名 |
対象従業員規模 |
提供形態 |
参考価格 |
レビュー評価 |
|
ジョブカンワークフロー |
全ての規模に対応 |
クラウド / SaaS |
250円 ~ |
|
|
Create!Webフロー |
1,000名未満 |
クラウド / パッケージソフト |
月額費用:500円(税抜)/ユーザー(クラウド版) |
|
|
コラボフロー |
全ての規模に対応 |
オンプレミス / クラウド / パッケージソフト / SaaS |
月額:500円(税別。クラウド版) |
|
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《ジョブカンワークフロー》のPOINT
- 社内のあらゆる申請に対応!スマホからも申請・承認可能!
- クラウドサインと連携!社内・社外とのやり取りもペーパーレス化
- 中小から大企業、自治体に至るまで幅広い導入実績多数あり!
2021年ITトレンド年間ランキング1位
株式会社DONUTSが提供する「ジョブカンワークフロー」は、コストを抑えて導入できるクラウド型ワークフローシステムです。1ユーザー月額300円(ほかのジョブカン製品を導入していれば月額250円)で、初期費用やサポート費用は無料です。また、無料トライアル(30日間)にも対応します。
低コストにもかかわらず、申請フォーマット作成や承認ルート設定などの基本機能を搭載しています。スマホからの申請・承認や、クラウドサインとの連携にも対応できるため、利便性が高いでしょう。
《Create!Webフロー》のPOINT
- 紙イメージの申請フォーム、迷わず操作できる画面デザイン
- 構築・メンテナンスも簡単で、複雑な承認フローにも対応
- 各種システムと連携して業務全体を効率化
2021年ITトレンド年間ランキング2位
「Create!Webフロー」は、インフォテック株式会社が提供するワークフローシステムです。クラウド版とパッケージソフト版が用意されており、いずれも1か月間の無料トライアルが可能です。クラウド版は初期費用無料で1ユーザー月額500円から利用できます。
紙の申請書と同じ感覚で入力でき、独自仕様のフォーマットも作成可能です。さらに、条件分岐やグループ承認といった複雑な承認ルートの設定や、グループウェア・社内ポータルサイトとの連携にも対応しています。
《コラボフロー》のPOINT
- お使いのExcelを申請フォームとしてそのまま電子化、導入が簡単
- 誰にとっても「使いやすく、わかりやすい」操作性。
- 10期連続 顧客満足度No.1獲得!安心の高機能ワークフローシステム
2021年ITトレンド年間ランキング3位
株式会社コラボスタイルが提供する「コラボフロー」は、既存のエクセルファイルを申請フォームに活用可能なワークフローシステムです。クラウド版は月額500円から、オンプレミス/パッケージ版は別途問い合わせが必要です。
エクセルをもとに申請フォームをデザインできるため、専門知識や操作方法を覚える必要がありません。システム導入によるユーザーの負担も少なくて済むでしょう。30日間の無料トライアルが可能です。
より多くの製品から比較検討したい場合は、以下の記事をご覧ください。「Excelで作った申請フォーマットをそのまま使いたい」「簡単に操作できるものがいい」「大企業でも使いやすいものを探している」など、お悩み別に製品を紹介しています。
関連記事
ワークフロー(電子稟議)システムのメリット
ワークフローシステムを導入すると、ペーパーレス化を実現できます。稟議書の電子化により紙の稟議書が不要となるためです。文書検索の手間や印刷コストの削減だけでなく、スマホを活用してどこからでも申請・承認・差戻しができるため決裁までが迅速化するでしょう。
ここからは、ワークフローシステムの導入によるメリットを解説します。
複雑な承認フローに対応可能
ワークフローシステムは、他システムの付帯的なワークフロー機能では対応しきれない複雑な承認フローを設定できます。
対応可能な承認フローの例を紹介しましょう。
- ●一定額を超える購買稟議は承認ルートを変更する
- ●グループ全員に承認をもらってから決裁者にリレーする
- ●多数決で◯人以上の承認を得たら次の承認者に進む
- ●依頼をすれば代理承認もできる
ワークフローシステムは、条件分岐に対応できるほか、高い柔軟性をもつのが特徴です。
さらに、稟議内容や権限に応じた承認フローをシステムに設定しておけば自動でリレーされます。回付する順番や関係者の確認、稟議書を届ける手間が解消します。また、規定どおりのフローで手続きが進み、不正のリスクも低減するでしょう。稟議書を提出する前の根回しができる製品もあるので、資料請求などを活用して複数の製品を比較しましょう。
フォームの統一や業務フローの可視化が可能
ワークフローシステムには申請フォーム作成機能が搭載されています。テンプレートの利用はもちろん、自社仕様にカスタマイズすることも可能です。稟議の際にどのフォーマットを用いるべきか調べる手間がなくなるとともに、フォーマットの統一化により内容の入力漏れなども減るでしょう。会計ソフトや経費精算システムなどの外部システムと連携できる製品であれば、稟議書に必要なデータを流用して一部の入力を省くことも可能です。
また、申請や承認、差戻しの進捗はシステム上で可視化され、どこで停留しているのかがすぐにわかります。ビジネスチャットと連動してアラートで催促もできるので、決裁までスムーズに進むでしょう。決裁後は稟議書がシステム上に保管されるため、過去の文書の検索も容易です。必要なときに必要なデータをすぐ取り出せるため、内部統制の際の監査にも役立つでしょう。
稟議を効率化してビジネスを加速させよう
稟議は日本の企業に根付いた文化として重要な役割を担いますが、非効率な側面もあります。稟議の効率性を高められれば、企業の意思決定がよりスムーズになるでしょう。ワークフローシステムによる稟議の電子化は、作業の効率化や迅速化・内部統制の構築など多くのメリットをもたらします。ぜひ最適な電子稟議システムを導入し、ビジネスを加速させましょう。
関連記事
watch_later
2024.01.31
無料のワークフローシステム比較19選!アプリ対応ツールも紹介
続きを読む ≫