稟議(書)とは?
稟議、稟議書と呼ばれるものはそもそもどのようなものなのでしょうか?以下で解説していきます。
物品購入などを経費で行う時に必要となる社内文書
稟議とは、経費で物品やサービスを購入する際に社内でその承認を求めることです。そして、稟議書はその承認を得るための書類です。購入するものやその経費について記載し、責任者に承認印を押してもらいます。具体的には、物品の購入やサービスの導入、契約の締結、接待などに費用がかかる際に必要となります。
稟議と決裁の違い
稟議と決裁はどう違うのでしょうか。簡単に言えば、稟議と決裁の違いは承認に必要な人数とプロセスの数です。
稟議では、複数人の責任者に稟議書を回付して承認をもらうことです。一方、決裁は通常ある一人の権限者から承認を得ることを指します。
つまり、稟議は決裁の方法の一つです。稟議は複数人で承認を行うことによって慎重な判断を目指したものといえるでしょう。そのため、稟議は重要度の高い意思決定に用いられる傾向があります。
稟議は電子化して効率化
稟議は慎重な判断を行う上で重要な役割を持ちますが、紙を何人もの権限者に配達していくと時間がかかってしまい、1つ1つのプロセスに多くの時間をかけなくてはいけなくなってしまいます。そこで、稟議を電子化して効率化するという方法があります。
稟議書を電子化するワークフローシステム
ワークフローシステムを導入することで、稟議を電子化できます。
ワークフローシステムを稟議処理に応用
ワークフローとは、業務の流れのことで、ワークフローシステムとは、その流れを電子化・自動化するシステムのことです。このワークフローシステムを応用し、稟議を電子化すれば、電子化した稟議書をオンラインで権限者に送付でき、システム上で申請・承認のプロセスを完結させることができるので、今まで以上にスムーズに稟議を処理できます。
フロー明確化で業務効率化
また、そのプロセスの流れを定義しておけば申請者も承認者も稟議処理において「何をやらなくてはならないのか」ということが明確になるため、全体的な業務効率の向上にも繋がります。
稟議書電子化について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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ワークフローとBPMの違い
ワークフローシステムと同じように業務の流れを管理するシステムとして、BPM(Business Process Management)があります。この両者の違いはどこにあるのでしょうか。
ワークフローシステム
ワークフローシステムは、申請手続きを管理するためのものです。どの書類が承認待ちなのか、差し戻された書類はどれなのかなど、申請状態を管理できます。経理や稟議などで用いられるシステムです。
BPM
一方、BPMは主に製造業における業務プロセスを管理するためのシステムです。工程ごとのコスパや日数、使用原料などを把握し、さらなる効率化を目指すことを目的とします。ワークフローシステムとBPMの違いは、対象となる業務や利用目的にあると考えましょう。
ワークフローシステムとBPMの違いをもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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ワークフローシステム利用のメリットとは?
ワークフローシステムの利用にはどのようなメリットがあるのでしょうか。5つのメリットを紹介します。
1.ペーパレス化によるコスト削減
ワークフローシステムを導入することは、ペーパレス化につながります。紙にかかる費用が削減できるだけでなく、責任者が回覧するために書類を移動させるコストもかからなくなります。
さらに、紙の書類であれば管理が大変です。保管スペースを用意し、探しやすいように整理する必要があります。
電子化していれば省スペースできるうえ、必要な書類はすぐに検索して探しだせるため、費用や手間を削減できます。
2.申請後の処理が効率化される
稟議を電子化すると、申請後の作業が効率化されます。
紙での処理には手間がかかる
紙の稟議書であれば申請者が印刷して送付しなければなりません。複数人に対してそれを行うと、大きな手間となるでしょう。さらに、差し戻しの際に紙媒体では修正作業が大変です。
電子化で承認も修正も効率化
しかし、電子化すればこれらの作業に必要な手間を削減できます。電子上で管理するため、書類を送付する必要がありません。承認を行う責任者がワークフローシステムにアクセスすればよいため、時間や場所の制約を受けにくくなります。また、差し戻しされた場合も、電子上であれば修正するのに大きな手間がかかりません。
3.意思決定のスピードがあがる
稟議を電子化することで、申請から承認されるまでの時間が短縮されます。その結果、現場からの要求に対して企業が承認を下す意思決定の速度が上がることになります。意思決定の遅延がもたらすビジネスチャンスの損失を回避できるだけでなく、多くの仕事を進められるようになるでしょう。
4.稟議書の管理・保護が簡単にできる
電子化することで稟議書の管理や保護が簡単になります。紙の書類であれば、保管するスペースを確保したり、目的の書類を探すのに手間をかけたりする必要があります。しかし、電子管理していればスペースは不要で、検索機能があるため目的の書類をすぐに見つけられます。
また、電子上で稟議書の作成や承認を行うことで、いつだれが書類を編集したのか記録できます。ワークフローシステムには権限の設定機能などもあり、データの改ざんを防止できます。紙媒体ではいつだれが何を書いたのかを後になって確認できないため、稟議を電子化することは内部統制の観点からもメリットが大きいといえるでしょう。
ワークフローシステムのメリットをもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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ワークフローシステムの基本機能とは?
ワークフローシステムにはどのような機能が備わっているのでしょうか。基本的な5つの機能を見ていきましょう。
1.入力フォームの作成機能
申請書のフォームを作成する機能が備わっています。細かい点は製品によって異なりますが、あらかじめ用意された入力項目の中から必要なものを選んだり、レイアウトを編集したりできます。自社が現在運用しているフォーマットを再現できるような、柔軟性の高いワークフローシステムを選ぶとよいでしょう。
2.稟議承認経路の設定機能
稟議の承認経路を設定する機能があります。稟議書を回覧・承認する人物や順番をあらかじめ設定しておくことで、次に誰が何をすべきなのか簡単に確認できるようになります。
自分が承認や修正をする順番が回ってきたときに、アラートで知らせる機能を備えた製品もあります。
3.申請後の承認・差し戻し機能
申請された稟議を承認・差し戻しする機能です。電子印鑑を用いることで、電子上のデータのままの稟議書に押印できます。紙の書類のように物理的な移動を伴わないため、速やかに進行するでしょう。
差し戻しも電子上で完結します。紙媒体では差し戻された稟議書を修正すれば再び印刷して責任者に回付する必要があり、大きな手間を要するでしょう。しかし、電子化していればその負担はありません。
さらに、ワークフローシステムは責任者が差し戻し理由をコメントとして付けられるなど、コミュニケーションツールの役割も果たします。意思疎通が円滑化し、申請や修正、再申請が速やかに進むでしょう。
4.承認経路の分岐機能
稟議承認経路は、単に承認の順番を決められるだけではありません。複数人の責任者のうちの一部が承認したら進む、責任者Aが承認しなかった場合は承認者Bが代わりに行うなど、柔軟に経路を設定できます。
これらの経路はマウスのドラッグアンドドロップ操作などにより簡単に設定できます。
5.既存環境との連携機能
他のシステムと連携できる機能を備えたワークフローシステムもあります。
たとえば、会計システムと連携できる製品があります。稟議書の内容は経費を用いて物品を購入したり契約を結んだりすることなので、会計システムのデータを照合できれば有用な判断材料となるでしょう。
また、業務データベースと連携すれば、稟議書の内容にある業務について把握しやすくなります。どのような業務で何が必要なのか把握しやすくなり、意思決定の速度が上がるでしょう。
連携機能は製品によって異なるため、導入の際には自社の既存環境との相性を考慮することが大切です。
ワークフローシステムの機能に関して詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ITトレンドおすすめワークフローシステム3選(11月7日時点)
稟議書の作業を効率化するワークフローシステムにはどのようなものがあるのでしょうか。ITトレンドおすすめの製品を3つ紹介します。
ジョブカンワークフロー の比較ポイント
- 社内のあらゆる申請に対応!スマホからも申請・承認可能!
- クラウドサインと連携!社内・社外とのやり取りもペーパーレス化
- 業界最安クラス!資料請求の方には3か月無料クーポン配布中
Create!Webフロー の比較ポイント
- 紙イメージの申請フォーム、迷わず操作できる画面デザイン
- 構築・メンテナンスも簡単で、複雑な承認フローにも対応
- 各種システムと連携して業務全体を効率化
楽々WorkflowII の比較ポイント
- ワークフローの導入から運用まで、短期稼働が可能
- すでに稼働している基幹システムとの連携が可能
- 複雑なワークフローも簡単電子化。日本語だけではなく多国語対応
以下の記事では、オススメのワークフローシステム26選をご紹介しています。具体的なシステムを知りたい方はぜひご覧になってみてください。
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【2021年最新】ワークフローシステムとは?タイプ別に見るおすすめ製品28選と導入メリット
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まずは気になる製品の資料請求から、自社に適したシステムを探してみてください。
稟議書を効率化してビジネスを加速させよう!
稟議は日本の企業に根付いた文化として重要な役割を担っていますが、非効率な側面があるのも確かです。その効率を高められれば、企業の意思決定がよりスムーズになるでしょう。稟議書の効率化には、ワークフローシステムを使った電子化が非常に有効です。ぜひ自社に合ったシステムの導入を検討し、ビジネスを加速させてみてください。
稟議書について更に詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
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