無料で人事評価業務を行う方法
まずは、コストをかけずに人事評価を行う方法を紹介します。本格的に人事評価システムを導入する前に、以下の方法で試してみるのもよいでしょう。
エクセルやGoogleスプレッドシートを使う
評価シートを紙に印刷して運用しているなら、まずはエクセルやGoogleスプレッドシートを使ってみましょう。普段から使い慣れている従業員も多いはずなので、比較的導入しやすいです。人事評価テンプレートを無料でダウンロードできるサイトもあるため、気軽に利用できるでしょう。
PC上で評価シートを管理するので手書きよりも入力スピードが上がり、関数を使うことでデータの検索や共有がしやすくなります。なお、Googleスプレッドシートならクラウド上で使えるため、エクセルよりもデータの共有が簡単です。しかし、人数分の評価シートの作成や閲覧権限の手動変更などの手間がかかる点や、上書きや削除などのトラブルが起こりやすいというデメリットがあります。
無料トライアルを使う
人事評価システムとは、評価シートの作成や配布、回収、評価結果の集計、分析などを行うシステムのことです。クラウドサービスとして提供されている製品が多く、スマートフォンやタブレットで評価を入力できる場合もあるので、評価のワークフローがスムーズになるでしょう。業務効率が上がり、評価過程や評価結果が可視化されることで、評価のフィードバックがしやすくなります。評価に対する納得感を高められ、従業員の満足度も上がるでしょう。
人事評価システムは有料製品が大半ですが、なかには無料トライアルやデモが提供されているケースもあるので一定期間無料で使えます。
無料ソフトを使う
人事評価システムの中には無料ソフトとして提供されているものもあります。製品によっては、使える機能は有料版と同じでも、利用人数に制限を設けている場合があるため、あらかじめ利用人数を明確にしてから導入することをおすすめします。また、データの保存期間も、有料版に比べると短く設定しているケースもあるため、確認しておきましょう。
無料のテンプレートを使う
Word、Excel、PDFなど無料でダウンロード可能な人事評価シートや、人事考課表のテンプレートも数多く提供されています。業種・職種別にたくさんのサンプルや記入例もありますので、作成の参考にしてみても良いでしょう。
無料で使える人事評価システムを比較!
ここからは無料トライアルが使える人事評価システムを紹介します。
人事評価システムの大半は有料ですが、無料トライアルを利用することで、無料で人事評価の効率化を行えます。無料トライアルを通して機能や操作性、使用感を試し、より自社に合う商品を見つけましょう。
《カオナビ》のPOINT
- MBO、OKR、360度評価などあらゆる評価制度をクラウドに再現可能
- 評価進捗がわかりやすく入力催促がパパッとできる
- 誰でもマニュアルなしで使えて、スマホからも評価入力ができる
対象企業規模 | 提供形態 | 参考価格 |
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すべての規模に対応 | クラウド / SaaS | 月額69,800円~ 詳細は別途問い合わせ |
「カオナビ」は、株式会社カオナビが提供するクラウド/SaaS型の人事評価システムです。顔写真と人材情報が一元化されていることが特徴です。導入企業約2,000社以上の実績があり、徹底したシンプルさ、直感的な使いやすさを追求しています。大手企業や金融機関も使っている安心のセキュリティ環境。導入から運用まで多彩なサポートを用意しています。無料デモ・トライアルが可能です。
《HRBrain》のPOINT
- 人事評価をクラウドで効率化!プロセスの透明化で納得度も向上
- 管理者・現場メンバーともに使いやすいシンプルなUI
- 専任のサポートが導入から運用定着化までを手厚くサポート
対象企業規模 | 提供形態 | 参考価格 |
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すべての規模に対応 | クラウド | 月額69,800円~ 詳細は別途問い合わせ |
「HRBrain」は、株式会社HRBrainが提供するクラウド型の人事評価システムです。OKR、MBO、1on1など様々なテンプレートを完備。専任のサポート担当がつき、導入から運用定着化までを手厚くサポートします。「操作感を知りたい」「画面を見ながら説明してほしい」方に1週間の無料トライアルを用意しています。最短で即日導入が可能。トライアル期間中は全ての機能をお使いいただけます。また、無料デモも可能です。
《あしたのクラウドHR》のPOINT
- 導入企業約4,000社以上。評価制度が無くても構築からご支援可能
- Excel管理からの脱却。評価業務のペーパーレス化で効率化を実現
- 適切な目標設定・評価を実現するAI・各種機能搭載。運用が定着
対象企業規模 | 提供形態 | 参考価格 |
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すべての規模に対応 | クラウド / サービス | 別途お問い合わせ |
「あしたのクラウドHR」は、株式会社あしたのチームが提供するクラウド型の人事評価システムです。カンタンで使いやすい仕様でほとんどの評価業務を自動化することができます。また、評価モニタリングやAIを活用した目標設定の修正点を自動で指摘してくれる機能などがあるのも特徴のひとつです。問い合わせを行えば無料トライアル・デモを体験可能です。
タレントパレット
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 東証グロース上場 《タレントパレット》のPOINT
- 人事評価シートから評価フロー、フィードバックまでシステム化
- 柔軟な評価設定であらゆる評価制度に対応 1on1もご支援
- 誰でも使いやすいインターフェ-ス搭載、入力ミスや問合せを削減
対象企業規模 | 提供形態 | 参考価格 |
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100名以上 | SaaS / ASP | 別途お問い合わせ |
「タレントパレット」は、が株式会社プラスアルファ・コンサルティング提供するSaaS/ASP型の人事評価システムです。MBO、コンピテンシー、360度評価などあらゆる評価制度に対応。ドラッグアンドドロップで甘辛調整も可能。無料体験版では実際の画面をご覧いただけます。また無料デモでは貴社に合わせた活用方法の提案や、活用事例の紹介もあります。
《sai*reco(サイレコ)》のPOINT
- 評価スケジュールの設定や、評価シートの配布・回収・保管が可能
- リマインドや評価調整をシステムで実施、評価時期の業務を効率化
- 評価制度構築や教育研修、給与代行などの人事課題解決もサポート
対象企業規模 | 提供形態 | 参考価格 |
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すべての規模に対応 | クラウド / SaaS | 月額180円/100名程度~ |
「sai*reco(サイレコ)」は、が株式会社アクティブアンドカンパニー提供するクラウド / SaaS型の人事評価システムです。定型業務の効率化と人事情報の蓄積を実現し、タレントマネジメントのオートメーション化を実現。コンサルティング会社が作るシステムだからこそ、導入時の業務の整理や各種人事課題の解決、その後の運用までサポートします。問い合わせを行えば、無料体験版の利用が可能です。
無料で人事評価を行う際の注意点
無料版を利用するにあたり、注意点や費用対効果について考えてみましょう。
無料版には機能や人数などの制限がある
人事評価を無料で行う場合、エクセルを使うのが一般的ですが、従業員の人数分の評価シートを用意しなければならず手間がかかります。一方、人事評価システムの無料トライアルを活用する場合は、機能や利用期間に制限があり、継続して利用する場合は別途費用が必要となります。無料トライアルは、あくまでもお試しとして利用するのが望ましいでしょう。
有料製品を使えば問題解決することも
無料製品では使いにくかった部分も、有料製品を選択することで以下のようなメリットもあります。人数や保存期間で自社の条件と合わない場合は、有料版も検討してみましょう。
- ●データの保存期間が長く、過去のデータの閲覧も可能
- ●利用できる機能が増える
- ●利用人数に制限はなく、自社に合った人数プランで利用できる
- ●クラウド型の利用では、利用端末や場所を問わずに利用できる
利用規模や費用対効果を考える
有料製品を利用するか迷った際は、利用規模や費用対効果を考えてみるとよいです。具体的には工数削減の面と、コスト削減の面で考えてみましょう。
たとえば工数について、人事評価において現在行っている工数をすべて洗い出し、システム導入によってどの程度時間の短縮が見込めるかを算出します。
またコストの面でいえば、現在紙で人事評価を行っている場合はペーパレス化によるコスト削減が実現するでしょう。既存システムの置き換えでシステム導入を検討している場合は、置き換えによって見込める費用対効果も算出してみましょう。
従業員が50名以上いる場合や今後企業規模を拡大する場合は、管理するデータの量が増えるので有料製品のほうが使いやすいはずです。また、中小企業でも人事担当者の業務負担がなくなることで人件費を削減できたり、ほかの重要業務に注力できたりするなど、システムの導入効果が高い場合は有料製品を導入する価値があるでしょう。
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人事評価システムとは?
ここで人事評価システムの基本機能はについておさらいしてみましょう。
- ■目標・評価結果の管理
- 従業員それぞれの目標と評価結果を見える化し、目標の達成率の把握や評価の共有などを行う。
- ■業務目標(MBO)評価
- 組織の目標を個人の目標に落とし込み、達成度の計算等を行って評価する。
- ■多面(360度)評価
- 特定の人物だけでなく、上司、部下、同僚など複数人から公平な評価を行う。
- ■評価ワークフロー
- 部署内で評価を自動でエスカレーションし、進捗確認やアラートによりスムーズな人事評価を行う。
- ■エクセルへのCSV出力
- 集計・分析したデータをCSVで出力する。
人事評価システムの選定ポイント
有料の人事評価システムを選ぶときには、どのようなポイントを意識すればよいのでしょうか。
提供形態を決める
人事評価システムは主にクラウド型とオンプレミス型の2種類の提供形態があります。それぞれの特徴を踏まえて選択しましょう。
クラウド型
クラウド型は自社内でサーバなどの設備を整えるのではなく、インターネットを経由して外部から提供されるサービスを利用する形態です。クラウド型には以下の特徴があります。
- ・自社内で整える設備が少なくて済む
- ・場所を選ばず利用できる
- ・インターネット環境により操作性が左右される
- ・カスタマイズ性に劣る
- ・ランニングコストがかかる
クラウド型はインターネット環境さえあれば、場所を選ばずに利用できます。大掛かりな設備が必要ない分、初期費用が安い傾向にあります。
弱点はカスタマイズ性に劣ることと、ランニングコストがかかることでしょう。自社内でシステムを管理するわけではないため、自由度は低くなりがちです。また月々の利用料が発生するため、長期的な視点ではコストがかかる可能性があります。
オンプレミス型
オンプレミス型は自社でサーバを準備し、システムを構築する利用形態です。オンプレミス型には以下の特徴があります。
- ・自由度が高い
- ・セキュリティに優れている
- ・初期費用が高い
- ・設備の整備やトラブル対応も自社内で行う必要がある
オンプレミス型はクラウド型と異なり、完全に自社内で管理するためカスタマイズ性に優れています。一度設置してしまえば、月額利用料がかからないのも強みです。さらに、インターネットを利用しない分、セキュリティ面でも安心でしょう。
ただし、設備を整えるために初期費用は高くなります。トラブルが発生した際に、すべて自社で対応しなければならないのも負担となるでしょう。
操作性を確認する
人事評価システムに限らず、何か新しいシステムを社内に導入する際は、あらかじめその操作性を確認しておくことが大切です。
「システムを導入したのに使いづらいため定着しなかった」というのでは意味がありません。無料トライアルなどを利用し、実際にシステムに触れて操作性を確かめておきましょう。
また、高機能すぎる製品は要注意です。必要ない機能まで備えたシステムは複雑で、かえって使いにくくなるケースもあります。MBO、360度評価、コンピテンシー評価など、自社の評価項目や基準に応じてどのような機能が必要なのか、あらかじめ洗い出しておくとよいでしょう。
ほかのシステムと連携できるか
ほかのシステムと連携できるかどうかも、システムを選ぶうえで重要なポイントです。例えば、以下のようなシステムと連携できれば人事全体の業務が効率化するでしょう。
- ・勤怠管理
- ・残業管理
- ・日報管理
- ・会計システム
また、データ移行方法も確認しておきましょう。システム連携ができない場合は手入力でのデータ移行となるため、非常に手間がかかります。
そのほか、現状の人事評価方法によってはPDFやエクセルファイルでの出力機能なども重要になるかもしれません。自社での運用方法や既存のシステムについて考慮しながら製品を選びましょう。
ベンダーの信頼性は高いか
人事評価システムを導入する際にはベンダーの信頼性にも注意が必要です。具体的には、以下のような点を確認しましょう。
- ・セキュリティの高さ(プライバシーマークや通信の暗号化)
- ・システムの実績(導入実績のある企業の数や利用年数)
- ・導入支援(サポートプランやマニュアルの有無)
人事評価システムを導入した後も、ベンダーとは長い付き合いを続けることになります。安心してシステムを利用し続けられるように、以上の点を確認しておきましょう。