こんにちは! 『ITトレンドスタイル』ライターのあやかです。2018年7月26日、東京・虎ノ門ヒルズ森タワーにて開催されているイベント、「テクノロジーと企業経営の未来を考えるカンファレンス SPIC2018」に潜入中です! おもしろそうなセッションが数多くあるなか、ひときわ興味をかき立てられたものが「コミュニケーション促進による生産性向上と組織の活性化」というセッションです!

ビジネスチャットツールを活用することで、生産性向上につなげた実例を詳しく聞けるとのこと。うーん、チャットはプライベートではよく使っているけど、ビジネスで使って生産性が上がるのかなぁ? 連絡はメールがあれば十分だし。

あ、でも、声に出して「編集長、お先に帰ります」って言ったら「原稿はどうした?」って聞かれちゃうけど、チャットで「帰ります」って伝えてこっそり退出、なんて使いみちがあるかも? …いや、これじゃ生産性は上がってない(汗)。

よし、このセッションに参加して、チャットで生産性を上げる方法について学ぼう!

ビジネスライフをよりシンプル、快適、有意義に

セッションでは、まず、Slack Japan株式会社で、「Business Growth Japan」という肩書きをもつ藤原茂晴さんが登壇、『Slack』の説明からスタート! 全世界100ヵ国以上で毎日800万人以上が使っているんだそうです。すごい数! 日本では、上陸して4年半。いまでは50万人以上の人が使っているのだとか。

もともとは、ゲーム会社で使われていたツール。エンジニアやクリエイターの方にとって使いやすく、IT業界に広まっていきました。いまでは教育業界や製造業界でもシェアを伸ばしているそうです。拡大はまだまだ続きそうですね!

藤原さんによれば『Slack』のことを「ただのチャットツール」と考えるのは大間違いなんだそうです。多くのアプリケーションと連携しており、ビジネスを格段にスピードアップできるのです。いずれは『Slack』上でプレゼン資料や報告書を作成したり、商談したりできるようにして、『Slack』さえあれば仕事があらかた片付く未来を創造。「ビジネスライフをとてもシンプルなものにする」ことを目指しているんだそうです! 壮大なプランだなぁ。

Slack Japan株式会社 Business Growth Japan 藤原 茂晴さん
(所属・役職は取材当時)

メンション機能で大事な用件はもう見逃さない

そんな『Slack』を導入してから、業務スピードが格段に上がった会社があります。ダイエットアプリやプライベートジム運営などヘルスケア領域で事業展開している株式会社FiNCです。同社取締役 CISO 情報システム本部長の小島かおりさんが、具体的なエピソードを紹介してくれました!

(写真右)株式会社FiNC 取締役 CISO 情報システム本部長 小島 かおりさん
(所属・役職は取材当時)

導入したのは2016年5月ごろ。「それ以前は、社員が使いたいツールを使っているような状況だった」そうです。それでは不便なので、オフィシャルツールを決めようという流れに。

「実は情シスとしては別のチャットツールを推していたんですよ。でも、エンジニアの多くが『どうしてもこれがいい』と言い張るので、『Slack』を導入。現在では使っていない人は誰もいません。社内でのコミュニケーションではメールは使わず、『Slack』のみです」と小島さんは言います。

登録ユーザー数450名で、1日約1万2,000通のチャットが社内を飛び交っているんだそうです。こんなにもFiNCさんで使われている理由のひとつは「UIのすばらしさ」、使っていて楽しくなるんだそうです。若手社員たちが、勝手に絵文字をつくって登録していて、たとえば仲間の仕事ぶりを最上級の表現で賞賛したいときに使う“神”という絵文字があるんですって。楽しそう!

生産性向上という面では、どう役に立っているのか? 小島さんの話がそこにさしかかると、会場の参加者がぐっと前のめりに。

「『Slack』には、とくに読んでほしい相手を指名できるメンション機能がついているので、すぐに『自分宛』だとわかります。だから、大事な用件の見逃しがなくなりました」と小島さん。

なるほど…。確かに私もメールで失敗したことがある! 「あ、私はCCに入っているだけか。読まなくてもいいや」って、私宛の重要な伝言を見逃してしまって。編集長のカミナリを食らいました…。あれで1日分、業務が遅れたもんなぁ。「見逃し」がなくなったり、読み込まなくてもいいメッセージを判別できたりすると、一気に生産性が上がりますね!

Slackと連携してサービス改善スピードも向上!

また、1日中ミーティングをしていることが多いFiNCの社長さんは、ミーティングの合間に『Slack』をチェックしているのだとか。決裁や承認のペースが上がり、生産性向上につながっているそうです。コミュニケーションが充実すると、生産性って上がるんだなぁ~!

さらに「ほかのシステムとの連携」によって、生産性を上げているそうです。「以前はオフィスの受付に人を置いていたんですけど、来訪者が受付カウンターのタッチパネルで訪問先を指定すれば、『Slack』でその担当者に通知が飛ぶように連携したんです。受付に人を置かなくてよくなりました」と、小島さん。

また、FiNCさんの事業そのものの成長スピードを上げる効果もありました。「当社が提供しているサービスについて、ユーザーがスマホで『こういう点を改善してほしい』というレビューを投稿できる仕組みをもうけています。このスマホアプリと『Slack』とを連携させ、改善要望が即座にサービスの改善担当者に届くようにしたんです。要望が反映されるまでのスピードが格段に速くなりました」と小島さんは言います。ユーザーにとっても嬉しいことですね!

プッシュ通知は少なめ。自ら情報を取りにいく

続いて、Facebook Japan株式会社が提供しているチャットツール『ワークプレイス』を導入しているSansan株式会社のお話。クラウド名刺管理サービスなどを展開している会社さんです。Sansan事業部 プリンシパルソリューション エンジニア CIスペシャリストの久永航さんが講演してくださいました!

(写真右)Sansan株式会社 プリンシパルソリューション エンジニア CIスペシャリスト 久永 航さん
(所属・役職は取材当時)

「とにかく、メールでの社内コミュニケーションに限界を感じていたんですよ」と話す久永さん。「了解しました」というだけの返答メールなんて、送信するのも受信するのもムダだと感じていたんだそうです。そこで、メールに代わるコミュニケーションツールとして2016年8月から導入したのが『ワークプレイス』でした。現在は、社員数400人ほどが使用しているそうです。

Sansanさんの『ワークプレイス』使用の基本方針として「情報は自分から取りにいくこと。本当に必要なものだけプッシュ通知をすること」と定めました。情報があふれすぎると、かえって重要なものを見逃してしまいがち。ひとりの社員に届く情報を最低限にする意味があります。

また、「なぜ教えてくれなかったんですか?」と、重要な情報を見落としたことを他責にせず、自ら情報を取りに行く能動的な姿勢を醸成するねらいもあります。うぅ、そういえば私、編集長に「なんで知らせてくれなかったんですか!」って食ってかかったことがあったなぁ。反省しなきゃ…。

この基本方針さえ守れば、あとは細かなルールを定めず、自由に使用できるようにしているそうです。部署ごとのグループで、新人が初めて受注したら、その報告にみんなで「いいね!」を押すんだそうです。

ほかにも「部活動ごとのグループや、共通の趣味をもつ同士のグループ、さらに、『ひたすら独り言をつぶやくグループ』とか、かなり盛り上がっていますね」とのこと。ちょっと覗いてみたい!

会わずに決めて、ムダな会議を削減

会議でもビデオチャットを使用。これによってムダな会議が減り、意思決定までのスピードが大幅に向上したのだとか。

「これまでは『会わないと決められない』ということが多々ありました。しかし、チャットツールの導入で『オンライン上で決められるものは、会わずに決める』ということが可能になりました」と、久永さん。

これってすごいことじゃない? 極端な話、世界中のどこにいても、ビジネスができる!

自由闊達でフラットな組織へ

今回のセッションに参加して、プライベートで何気なく使っているチャットツールが、ビジネスを大きく変える可能性を秘めていることが、実感をともなって理解できました。私だって、編集長とチャットでコミュニケーションすれば、記事執筆の進捗共有やフィードバックのスピードが速くなって、もっと生産性が上がるかも。

あとは気軽に意見を伝えられるようになるかも! やっぱり編集長のことを「上司」として、あまりにも意識しすぎると、自由に意見を言えなくなってしまいますが、チャットならスタンプも使って気軽にものが言えそうです。

メールをチャットに替えるだけで、みんなの意見が自由に飛びかう自由闊達な職場に変わるかもしれない! そんな希望に満たされつつ、次のセッションに向かう、ライターのあやかでした!

↓↓次のセッションレポートはコチラ↓↓
テクノロジーで人事・労務の業務はどう変わる?【SPIC2018潜入レポート③】

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バックオフィス業務のムダ、どこまで削減できる?【SPIC2018潜入レポート④】
テクノロジーで生産性向上、どこまでできる?【SPIC2018潜入レポート①】

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