コールセンターのスーパーバイザー(SV)とは?
コールセンターのスーパーバイザー(SV)は、オペレーターの教育・研修やマネジメントなど、コールセンターの管理や統括を行います。平均年収は414万円です。
具体的な役割について解説します。
参考:コールセンター運営/管理・SV|マイナビAGENT
オペレーターの責任をもつ役職
スーパーバイザーの主な役割は、オペレーターの教育やマネジメントです。オペレーター10~20名につき1名のスーパーバイザーが配置され、チーム責任者としてオペレーターをサポートします。
具体的には、オペレーターでは応対が難しい問い合わせやクレームの処理などを適宜行います。また、オペレーターの悩みを共有し、働きやすい環境づくりをするのも大切な役割です。
さらに、経営方針に沿ってチーム全体の質の向上を目指します。オペレーターの働きぶりを見て助言を行い、スキルアップを図ります。
仕事内容が多岐に渡る
スーパーバイザーは自身も電話応対業務を行いながら、コールセンターの品質向上を目指す統括的な業務も行います。主な業務は以下のとおりです。
- ■オペレーターの教育・研修
- ■オペレーターの勤怠管理・予定や連絡事項の共有など
- ■適切な人員配置の計画・実施
- ■顧客対応の品質管理
- ■パフォーマンス分析
一般的なコールセンターの場合、スーパーバイザーの仕事内容は多岐に渡ります。そのため業務負担も大きくなりやすく、コールセンターの運営・パフォーマンスはスーパーバイザーの手腕に大きく影響されるでしょう。
ただし、間接部門が充実している大規模コールセンターの場合、業務を分担できるため限定的な仕事になるでしょう。
コールセンターのスーパーバイザーに求める能力は?
コールセンターのスーパーバイザーに必要な3つのスキルを紹介します。
一定の業務遂行能力
スーパーバイザーは、クレームや特殊案件といった難易度の高い事案に対処しなければなりません。オペレーター以上の業務遂行能力が必要です。
オペレーターから引き継いで対処するからには、前任者以上の対応をしなければいけません。顧客の課題を即座に認識し、事態収束に向けて適切な判断を下す問題解決力が求められます。
さらにスーパーバイザーには、オペレーター以上の業務知識が必要です。オペレーターや顧客からの疑問に的確に回答できないと、不安や不信感を招き、現場は混乱するでしょう。
マネジメント能力
コールセンターの品質や成果は、応答率や架電率などの数字に表れます。数値データをもとに現状の課題を読み解く能力が必要です。
例えば、問い合わせ数やクレーム数が減らない場合、電話応対に問題があるのかもしれません。オペレーターの業務負担が高いと電話応対品質は低下し、クレームにつながりやすいです。
オペレーターの仕事量や内容は妥当か、数字を通して課題を把握し、解決するスキルがスーパーバイザーには求められます。さらに、スーパーバイザーは各オペレーターの状況にも目を配らせ、全体像を把握したうえで動く能力も必要です。
単なるオペレーターのサポートではなく、「スタッフの育成」という観点から行動しなければいけません。
コミュニケーション能力
オペレーターがミスをした場合、スーパーバイザーの指示が適切でないと事態は悪化します。問題発生時は緊迫した状況であるため、わかりやすく指示を伝える能力が必須です。
また、スーパーバイザーはオペレーターから頼られる存在でなければいけません。日頃からオペレーターとのコミュニケーションを心がけ、皆から信頼される人間性をもつ者がスーパーバイザーに適任だといえるでしょう。
なお、業務に私情を挟む性格のスーパーバイザーだと派閥ができやすかったり、優秀な人材が定着しなかったりと、職場環境が悪化する恐れもあります。
コールセンターのスーパーバイザー育成を成功させるには?
コールセンターのスーパーバイザー育成において大切な3つのポイントを解説します。
職務定義を明確にする
職務定義が明確でないと雑多な仕事がスーパーバイザーに割り振られ、業務負担が増え、長時間労働につながります。過酷な労働環境では誰もスーパーバイザーになりたがらず、人材が育ちません。
スーパーバイザーを育成するために、職務定義を明確にし、業務負担を必要最小限にしましょう。さらに、スーパーバイザーの権限を明確化することで、オペレーターがスーパーバイザーという役職に魅力を感じるはずです。
スーパーバイザーを目指し努力することで、オペレーター自身の成長が促され、コールセンター全体の質の向上が実現します。
コールセンターシステムを活用する
コールセンターシステムとは、コールセンター業務を効率化するITツールです。電話応対しながらパソコンの画面上で顧客情報を確認したり、オペレーターに電話を自動で割り振ったりできます。
さらに、オペレーターやコールセンターの稼働状況をリアルタイムで把握できる機能を搭載しています。オペレーターをマネジメントしやすく、センター全体を俯瞰できるので、スーパーバイザーの業務負荷軽減が可能です。
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心理的なサポート体制を構築する
スーパーバイザーはオペレーターや上司など、さまざまなスタッフと関わります。業務の大半を人とのやり取りが占めるため、ストレスを感じやすいでしょう。人間関係や処遇が悪い職場だとスーパーバイザーの離職率が高くなります。
そこで、スーパーバイザーの心理的なサポートを組織ぐるみで行いましょう。着任したてのスーパーバイザーには活発なコミュニケーションを心がけ、チーム全体でサポートするようにしましょう。スーパーバイザーの不安解消につながります。
アルバイトからスーパーバイザーへ昇格したスタッフであれば正社員に登用する・ボーナスを支給するなど、キャリアパス制度の整備も進めてください。
また、業務へのやりがいを求めるスタッフには、権限委譲を行ったりスーパーバイザーの地位向上を図ったりする取り組みが効果的です。
コールセンターのスーパーバイザーを育成し、品質を向上!
コールセンターのスーパーバイザーは、コールセンターの管理・責任者としての役割があり、業務内容は幅広いです。そのため、業務遂行能力・マネジメント能力・コミュニケーション能力などのスキルが求められるでしょう。
コールセンターの円滑な運営や品質向上には、スーパーバイザーの力量が大きく影響します。育成のポイントを押さえて、品質アップや業務改善につなげましょう。